JPH0318255Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業用の利用分野」 本考案は、自動車のドアのシール構造に関す
る。

「従来の技術、考案が解決しようとする問題点」 自動車ドアのフロントロアフレームとして、従
来、例えば実開昭59−124727号広報に示されるも
のがある。この広報のフロントロアフレームにお
いては、断面がＵ字形をなし、外形が略三角形の
芯板と、この芯板の表面を被包するゴム層からな
り、自動車のフロントドア本体のベルトライン部
における前端部に設けられて、ウインドガラスの
前辺を摺動自在に把持するフロントロアフレーム
において、対向する内壁のゴム層の表面に、リツ
プ状の突条を一体に成形するとともに、内壁の奥
端部に、中空状の突出部を一体に成形した構成が
示されている。そして、このような構成によれ
ば、ロアフレームの空室内の空気の流れを抑止す
ることが可能となり、自動車の高速走行におい
て、ドア周縁からの風切り音、吸出し音の発生を
確実に防止でき自動車室内の静粛性を高めること
ができる。

しかしながら、このような構成においては、リ
ツプ状の突条がウインドガラスの表面でこすられ
るので劣化し易く、リツプ状突条の劣化によつ
て、シール性が低下するという問題があつた。ま
た、ウインドガラスの昇降時に、リツプ状突条と
ウインドガラス表面との接触圧による摩擦抵抗が
大きく、操作性が悪いという欠点があつた。

本考案の目的は、コーナブラケツトのシール性
を向上させ、ウインドガラスの昇降時の操作性を
向上させることができる自動車のドアのシール構
造を提供することにある。

「問題点を解決するための手段、作用」 本考案は、ドア本体の前端部上縁にコーナブラ
ケツトの取り付けられた自動車において、前記コ
ーナブラケツトの後側には、ウインドガラス面に
接するリツプが形成され、前記ウインドガラスの
前端には、ガイドブロツクが取り付けられてお
り、該ガイドブロツクは、ウインドガラスの前端
部に形成されておりウインドガラスの昇降案内用
のガラスガイドによつて案内されるガイド部と、
該ガイド部の後側に形成されておりウインドガラ
スの閉状態時に前記リツプの内面に当接するシー
ル部と、を備えることを特徴とする。

「実施例」 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

ドアの構造 まず、第３図には、自動車のドアが示されてい
る。

ドア本体１０の上縁部には、開口部１２が形成
され、この開口部１２を通して、ウインドガラス
１４を昇降移動させてウインドを開閉するように
なつている。ドア本体１０の前後方向ほぼ中央部
には、ほぼ上下方向に延びるレギユレータベース
１６が取り付けられており、該レギユレータベー
ス１６内には、ケーブル部材（ワイヤ部材）がほ
ぼ上下方向に張設され、このケーブル部材は、連
結部材１７を介してウインドガラス１４の下端部
に連結されている。また、レギユレータベース１
６よりも前側のドア本体１０内には、回転ドラム
（図示せず）が回転自在に支持され、該回転ドラ
ムには前記ケーブル部材１８が巻き付け固定さ
れ、回転ドラムの支持軸には、レギユレータハン
ドル２０が取り付けられている。

従つて、レギユレータハンドル２０の回し操作
により回転ドラムを回転させると、ケーブル部材
１８がレギユレータベース１６内で上下方向に移
動し、これにより、ウインドガラス１４が開閉移
動される。

なお、レギユレータベース１６の後側のドア本
体１０には、ウインドガラス１４の昇降を案内す
るガイドレール部材２２が配置されており、該ガ
イドレール部材２２は、レギユレータベース１６
と平行であつてほぼ上下方向に直線状に延設され
ている。また、符号２４，２６は、ドア本体１０
の開口部１２の前後位置にウインドガラス１４に
接するように取り付けられたスタビライザであつ
て、ウインドガラス１４のドア内外方向の変位を
規制するものである。

そして、ドア本体１０の前端部には、上下方向
に延びる断面略コ字状のガラスガイド２８が取り
付けられており、このガラスガイド２８は、ウイ
ンドガラス１４の前端部を挟んでそのドア内外方
向の変位を規制するものである。また、ドア本体
１０の前端部上縁には、断面略コ字状であり外形
が略三角形であるコーナブラケツト３０が設けら
れており、このコーナブラケツト３０は、ウイン
ドガラス１４の閉状態時に、ウインドガラス１４
の前端部を挟んでシールする。

実施例によるドアのシール構造 次に、第１図には、本考案の実施例による自動
車のドアのシール構造が示され、第２図には、第
１図の断面が示されている。なお、コーナブラケ
ツト３０は、断面Ｕ字状の芯金３０ａと、この芯
金を被覆する被覆部３０ｂとから構成されてい
る。

コーナブラケツト３０の後側にはウインドガラ
ス１４面に接するリツプ３２，３４が形成されて
いる。

ウインドガラス１４の前端には、ガイドブロツ
ク３６が取り付けられており、該ガイドブロツク
３６は、ウインドガラス１４の前端部に形成され
たガイド部３８と、該ガイド部３８の後側に形成
されたシール部４０，４２と、を備えている。そ
して、ガイド部３８は、ウインドガラス１４の昇
降案内用のガラスガイド２８によつて案内され、
また、シール部４０，４２は、ウインドガラス１
４の閉状態時に、リツプ３２，３４の内面に当接
するようになつている。

従つて、コーナブラケツト３０のリツプ３２，
３４とガイドブロツク３６のシール部４０，４２
とを利用して、シール圧を向上させることができ
る。また、コーナブラケツト３０のリツプ３２，
３４とウインドガラス１４の表面との接触圧によ
る摩擦抵抗が小さく、シールを必要とするウイン
ドガラス１４の閉状態時にのみ、リツプ３２，３
４とシール部４０，４２とによつてシールするこ
とができ、このため、ウインドガラス１４の昇降
時の操作性を向上させることができる。

「考案の効果」 以上説明したように、本考案によれば、コーナ
ブラケツトのシール性を向上させ、ウインドガラ
スの昇降時の操作性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例による自動車のドア
のシール構造を示す説明図、第２図は、第１図の
断面図、第３図は、自動車のドアを示す図であ
る。 １０……ドア本体、１４……ウインドガラス、
２８……ガラスガイド、３０……コーナブラケツ
ト、３２，３４……リツプ、３６……ガイドブロ
ツク、３８……ガイド部、４０，４２……シール
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドア本体の前端部上縁にコーナブラケツトの取
   り付けられた自動車において、 前記コーナブラケツトの後側には、ウインドガ
   ラス面に接するリツプが形成され、 前記ウインドガラスの前端には、ガイドブロツ
   クが取り付けられており、 該ガイドブロツクは、 ウインドガラスの前端部に形成されておりウイ
   ンドガラスの昇降案内用のガラスガイドによつて
   案内されるガイド部と、 該ガイド部の後側に形成されておりウインドガ
   ラスの閉状態時に前記リツプの内面に当接するシ
   ール部と、 を備えることを特徴とする自動車のドアのシール
   構造。