JPH0317837Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は第一及び第二の給水弁を有し且つその
うちの一方を通して供給される水を受けて洗濯処
理剤を流し出す処理剤容器を有する洗濯機に関す
る。

［考案の技術的背景］ 従来より、この種洗濯機に於いては、例えば湯
用と水用とに分けて給水弁を二個即ち第一の給水
弁と第二の給水弁とを設け、それらを通して供給
される水又は湯を両給水弁の出口部に接続した共
通の接続ホースから更に該接続ホースに接続した
第一及び第二の水路を有する配水ケースに流し、
その両水路に分けて一方を機内の例えば洗濯槽内
に供給し、他方を洗濯処理剤例えば柔軟仕上剤を
貯留した処理剤容器に供給してその柔軟仕上剤を
流し出し上記洗濯槽内へと供給するようにしたも
のが供されている。

［背景技術の問題点］ 然しながら、上記従来のものに於いて第一及び
第二の給水弁のうち柔軟仕上剤を流し出す折りに
開放させる弁は処理剤容器に近く位置する方の弁
であり、この処理剤容器に近く位置する弁を通し
て供給される水又は湯は、その弁の出口部から出
た後に配水ケースまでの距離が短いことから、そ
の勢いのままに配水ケースの第一及び第二の水路
の一方殊にその勢い方向（両給水弁の出口部が臨
む方向）の先方の位置にあつて機内に直接的に通
じた側の水路に流れ込み、他方即ち処理剤容器に
通じた側の水路には殆ど流れ込まずして、前記柔
軟仕上剤の流し出しが充分に行なわれないという
問題点があつた。

［考案の目的］ 本考案は上述の事情に鑑みてなされたものであ
り、従つてその目的は、処理剤容器からの洗濯処
理剤の流し出しを充分に行なうことのできる洗濯
機を提供するにある。

［考案の概要］ 本考案は、処理剤流し出し時には第一及び第二
の給水弁のうち処理剤容器に近く位置するものを
閉塞させ、遠き位置するものを開放させるように
したものにて、それによりその弁を通して供給さ
れる水が配水ケースの第一及び第二の水路の双方
に確実に分かれて流れるようにしたことを特徴と
するものである。

［考案の実施例］ 以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。先ず第２図に於いて、１は洗濯機、中で
も脱水兼用洗濯機の外箱であり、内部に洗濯・脱
水兼用の内槽２及び外槽３を配設していて、上部
には洗濯物出入口４を有すると共に該出入口４を
開閉する蓋５を有し更にの後方に操作パネル部６
を有する上板７を配設している。而して操作パネ
ル部６の下方にはベース部材８を配設しており、
該ベース部材８上には処理剤容器９を支持して配
設している。ここで、処理剤容器９は洗濯処理剤
例えば柔軟仕上剤（図示せず）を収容するもの
で、その関係上前記操作パネル部６の処理剤容器
９直上の部位には仕上剤注入口１０及び該注入口
１０を開閉する小蓋１１を設けている。又、上記
処理剤容器９は貯留した柔軟仕上剤を最終すすぎ
行程の折りに供給せしめるもので、その折りに図
中二点鎖線で示す如く下方へ回動する以外、他の
行程では略水平な状態に保持され収容した柔軟仕
上剤を貯留し続けるようになつている。次に第１
図に於いて、１２は処理剤容器９と並設した第一
の給水弁、１３は更に第一の給水弁１２と並設し
た第二の給水弁で、これら両給水弁１２，１３の
出口部１２ａ，１３ａには共通の接続ホース１４
を、その二つの入口部１４ａ，１４ｂをもつて接
続している。そして１５は配水ケースであり、こ
れはその内部が第一の水路１６と第二の水路１７
とに分けられていて、そのうち、第一の水路１６
が上記両給水弁１２，１３の出口部１２ａ，１３
ａが臨む方向の先の方に位置し、第二の水路１７
がそれより元の方に位置するようにして、該両水
路１６，１７の入口部１６ａ，１７ａを、上記接
続ホース１４の入口部１４ａ，１４ｂと略直交す
る方向に開口した出口部１４ｃに接続している。
１８は給水口で、これを前記ベース部材８に、上
記配水ケース１５の第一の水路１６の出口部１６
ｂに臨み且つ機内殊に前記内槽２内に通じるよう
に形成している。一方、前記処理剤容器９にはそ
の前部に入水口９ａと出水口９ｂとを形成してお
り、前記配水ケース１５の第二の水路１７の出口
部１７ｂはその処理剤容器９の入水口９ａに該処
理剤容器９の前記下方への回動状態で臨むように
なつている。この他、操作パネル部６内には上述
の各部品に加えて図示しない水位スイツチ装置や
切換スイツチ装置並びに変圧器など多数の部品を
略一杯に収納配設している。そして更に前記第一
及び第二の給水弁１２，１３については、前記柔
軟仕上剤の流し出し時に処理剤容器９に近く位置
する第一の給水弁１２を閉塞させ、遠く位置する
第二の給水弁１３を開放させるように設定してい
る。

従つて上記構成のものの場合、柔軟仕上剤の流
し出し時には、前述の如く処理剤容器９を下方へ
回動させた状態にて、第二の給水弁１３が開放さ
れ該第二の給水弁１３を接続した水道の蛇口など
図示しない給水源から送られる水を供給するもの
で、このとき第一の給水弁１２の出口部１２ａか
ら配水ケース１５までは少しの距離しかないが、
第二の給水弁１３の出口部１３ａから配水ケース
１５までは充分な距離があり、よつてその間で供
給された水は接続ホース１４内を均等に流れるよ
うに変わり、当初の勢いのまま流出してしまうと
いうことが避けられる。従つて配水ケース１５内
では上述の接続ホース１４を経て供給された水が
第一の水路１６と第二の水路１７とに略均等に分
かれて流れ、而してそのうち第一の水路１６内を
流れた水は給水口１８から機内殊に内槽２内へと
供給され、他方、第二の水路１７内を流れた水は
前記下方への回動状態にある処理剤容器９内にそ
の入水口９ａから供給されて該処理剤容器９内に
存する或いは該処理剤容器９から出つつある柔軟
仕上剤を出水口９ｂから流し出し、上記給水口１
８から上述同様内槽２内へと供給せしめる。

尚、洗濯処理剤としては前述の柔軟仕上剤以外
例えば漂白剤や或いは洗剤等であつても良く、そ
の各流し出しの時期もそれに相応に変更して実施
することができる。

その他、本考案は上記し且つ図面に示した実施
例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更して実施し得る。

［考案の効果］ 以上の記述にて明らかなように本考案によれ
ば、第一及び第二の給水弁の一方を開放させての
処理剤容器からの洗濯処理剤の流し出しを不足な
く充分に行なうことができるもので、それにより
その洗濯処理剤の効能も確実に得ることができる
とう優れた実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図は主要部の拡大横断平面図、第２図は洗濯機全
体の上部破断側面図である。 図中、９は処理剤容器、９ａは入水口、９ｂは
出水口、１２は第一の給水弁、１２ａは出口部、
１３は第二の給水弁、１３ａは出口部、１４は接
続ホース、１５は配水ケース、１６は第一の水
路、１７は第二の水路、１８は給水口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第一及び第二の給水弁と、これら両給水弁の出
   口部に接続された共通の接続ホースと、この接続
   ホースに接続され第一の水路を前記両給水弁の出
   口部が臨む方向の先の方に位置させて有し第二の
   水路をそれより元の方に位置させて有する配水ケ
   ースと、この配水ケースの前記第一の水路に臨み
   機内に通じる給水口と、前記配水ケースの第二の
   水路に臨む入水口を有すると共に機内に通じる出
   水口を有し内部に洗濯処理剤を貯留して該洗濯処
   理剤を前記入水口から入り出水口から出る水によ
   り流し出すように設けられた処理剤容器とを具備
   するものであつて、その処理剤流し出し時には前
   記第一及び第二の給水弁のうち前記処理剤容器に
   近く位置するものを閉塞させ、遠く位置するもの
   を開放させるようにして成ることを特徴とする洗
   濯機。