JPH03174593A - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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JPH03174593A
JPH03174593A JP1314745A JP31474589A JPH03174593A JP H03174593 A JPH03174593 A JP H03174593A JP 1314745 A JP1314745 A JP 1314745A JP 31474589 A JP31474589 A JP 31474589A JP H03174593 A JPH03174593 A JP H03174593A
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雅浩 中西
Daisuke Mori
大輔 森
Katsuyoshi Fujii
藤井 克芳
Masahiko Hatanaka
正彦 畠中
Mizuho Seki
瑞穂 関
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、楽器の発音メカニズムを近似したアルゴリズ
ムをディジタル電子回路を用いて実現した楽音合成装置
に関する。
従来の技術 近年、ディジタル技術の進歩により、電子ピアノやシン
セサイザのようなディジタル電子回路を応用した楽音合
成装置が数多く開発されている。
その中において、楽器の発音メカニズムを解析し、これ
をディジタル電子回路に置き換えて実現した楽音合成装
置が提案されている(例えば特開昭63−40199号
公報「信号プロセッサ」)。前記特許公報に記載されて
いる信号プロセッサは、電子楽器のような楽音合成装置
や音場制御等の信号処理回路に応用することができる。
この公報では、バイオリンのような擦弦楽器を複数のデ
イレイと加算器および駆動部により楽音合成装置を構成
しており、前記複数デイレイの長さを相対的に制御する
ことによって、弓が弦を擦るときの接触位置(弦を支持
しているナツトの位置と前記接触位置間の距離と、同じ
く弦を支持しているブリッジの位置と前記接触位置間の
距離との比率)を変化させたときと同じような音色変化
を実現することができる。このことはピアノのような打
弦楽器、あるいはギターのような撥弦楽器にも応用する
ことができる。
以下図面を参照しながら、上述したような楽音合成装置
について説明する。
第10図は弦楽器の発音メカニズムを表わす模式図であ
る。
第10図において、弦はブリッジ(A点)およびナラ)
(B点)にて支持されている。弦を弾く、あるいはたた
く等の演奏操作によりB点に駆動入力が入力され、破線
矢印で示した方向に駆動入力が伝搬していく。A点およ
び0点においては伝搬してきた波形が反射され再びB点
の方向に戻る。この動作を繰り返し行うことにより弦の
振動が生じることになる。なk、A点および0点におけ
る波形に対する影響は固定端によるところの「反射」と
、振動の漏れによるところの「高域周波数の遮断」の2
つが考えられる。
第11図は従来の楽音合成装置のブロック図を示すもの
である。なお、第11図に示すブロック図は第10図に
示す弦楽器の発音メカニズムを各種演算とテーブルおよ
びメモリとで近似したものであL 第11図において、91は鍵盤の押鍵等の発音指示信号
(以下konとする)に従いその内部に格納された駆動
データの読み出しを開始し、読み出された駆動データを
順次加算器92.93に送出するテーブル部である。加
算器92はテーブル部91から送出された駆動データと
メモリ99から読み出されたデータとの加算を行うもの
であり、加算器93はテーブル部91から送出された駆
動データとメモリ96から読み出されたデータとの加算
を行うものである。加算器92の加算結果はメモリ94
で一時記憶されるようになっており、メモリ94から読
み出されたデータはデータ加工部95で加工されるよう
になっている。また、メモリ96はデータ加工部85か
ら送出されたデータを一時記憶するようになっており、
メモリ97は加算器93の加算結果を一時記憶するよう
になっている。メモリ97から送出されたデータはデー
タ加工部98で加工されるようになっており、データ加
工部98から送出されたデータはメモリ99で一時記憶
される。メモリ97.99のアドレスはアドレス発生部
201で指定され、メモリ94.98のアドレスはアド
レス発生部202で指定されるようになっている。語長
指示部203はメモリ94.98の語長を決定するため
のメモリ語長データmをアドレス発生部202に送出す
るとともにメモリ97.99の語長を決定するためのメ
モリ語長データnをアドレス発生部201に送出するよ
うになっている。なお、第11図の楽音合成装置を第1
0図の弦楽器の発音メカニズムの模・穴開に対応づけて
みると、テーブル91から送出される駆動データはB点
に与えられる駆動入力に相当し、メモリ94.96およ
びメモリ97.99による一時記憶の記憶時間はそれぞ
れ弦の80間、AB間の波形の伝搬時間に相当する。
またデータ加工部95およびデータ加工部98における
加工はそれぞれ0点のナツトおよびA点のブリッジの反
射と高域遮断(低域通過)の影響に相当し、アドレス発
生部201,202および語長指示部203の処理は弦
の全長であるAC間の長さを変える。すなわち音程を変
化させるといった操作、あるいは駆動入力点(B点)の
位置を変えるといった操作に相当する。
第12図はテーブル部91の回路図を示すものである。
第12図において、101は駆動データを予め格納して
おくテーブルである。カウンタ102はシステムクロッ
クSCK毎にテーブルアドレスをインクリメントし、テ
ーブル101に対してテーブルアドレスを送出するよう
になっている。比較器103はカウンタ102から送出
されたテーブルアドレスとテーブル101の全語長数に
相当するテーブル語長データMとの比較を行い、比較−
致したときに比較一致フラグをRSフリップフロップ1
04のS入力に送出する。モしてRSフリップフロップ
104はkonが入力されたときにカウンタ102のリ
セットを解除するとともに、比較一致フラグが入力され
たときにカウンタ102をリセットするようになってい
る。
第13図は語長指示部203の回路図を示すものである
第13図において、110は押鍵された鍵盤の位置、す
なわち音高データfを指数データeに変換するテーブル
である。乗算器111は駆動位置パラメータk(第10
図における駆動入力点(B点)の位置を決定するための
パラメータ)と指数データeとの乗算を行い、乗算結果
をメモリ語長データnとして出力するようになっており
、減算器112は指数データeからメモリ語長データn
を減算し、減算結果をメモリ語長データmとして出力す
る。なお、音高データfはセント単位に対してリニアな
変数である。指数データeと音高データfとの関係は(
1)式に示すとおりである。
6 = 2Tfsgx−rl′12−(1)(但しf 
waxはサンプリング周波数をfsとすると、楽音周波
数がfs/2となる値である。)また、駆動位置パラメ
ータには(2)式に示す範囲を動く変数であり、第10
図に転いて駆動入力点(B点)がA点に近い程駆動パラ
メータにの値は小さくなり、それに対して0点に近い程
駆動パラメータにの値は大きくなる。
0<k<1              ・・・(2)
第14図はアドレス発生部201.202の回路図を示
すものである。
第14図において、121はメモリ94.96あるいは
メモリ97.99のアドレスをシステムクロックSCK
毎にインクリメントし出力するカウンタである。比較器
122はカウンタ121から送出されたアドレスと語長
指示部203から送出されたメモリ語長データmあるい
はnとの比較を行い、比較一致したときに比較一致フラ
グをORゲート123に送出するようになっており、O
Rゲート123はkonまたは比較一致フラグが送出さ
れたときにカウンタ121をリセットする。
第15図はデータ加工部95.98の回路図を示すもの
である。
第15図において、131はメモリ94あるいは97か
ら送出されデータの反転を行う反転器であり、この反転
器131から送出されたデータは遅延器132で1サン
プリング周期分遅延させられるようになっている。遅延
器132から送出されたデータは乗算器133で値0.
 5との乗算が行われるようになっている。また、反転
器131から送出されたデータは乗算器134で値0.
 5と乗算を行われるようになっている。そして、乗算
器133,134の乗算結果は加算器135で加算され
るようになっている。なお、132. 133.134
,135から構成される回路は一般的に一次のFIRフ
ィルタ(ローパスフィルタ)として知られ、それらをま
とめてローパスフィルタ13Bとする。
以上のように構成された楽音合成装置について以下その
動作について説明する。
まず、第10図に示すように、実際の弦楽器のモデルに
おいてB点に駆動入力が与えられたことを想定する。与
えられた駆動入力はA点および0点の方向に伝搬してい
き、それぞれの点で反射され(反転され更に高域が遮断
される)再びB点に戻ってくる。この動作が繰り返し行
われることにより弦の振動が生じる。ここで駆動入力点
(B点)の位置をA方向あるいはC方向にずらして駆動
させると、上で述べた振動とは異なる振動状態となり、
振動により発生される楽音の音色が異なることは明らか
である。
次に、上述した実際の弦の発音メカニズムを電子回路で
実現したものが第11図に示す従来の楽音合成装置であ
る。ここで弦はメモリ94.9B。
97.99に、ブリッジはデータ加工部98に、ナツト
はデータ加工部95に、そして駆動入力はテーブル部9
1から送出される駆動データに相当する。
第11図において、まず駆動入力に相当する駆動データ
がテーブル部91から加算器92.93に入力される。
詳しく説明すると第12図において、発音を開始するた
めにたとえば鍵盤等からkonがRSフリップフロップ
104のR入力に入力される。このときカウンタ102
のリセットが解除され(これ以前にカウンタ102はリ
セットされていたものとする)、テーブルアドレスのイ
ンクリメントを開始する。カウンタ102のインクリメ
ント動作に従ってテーブル101は予め格納されていた
駆動データを順次読み出していく。そして、テーブルア
ドレス値がテーブル語長データMと一致したときに比較
器103は比較一致フラグをRSフリップフロップ10
4に送出しカウンタ102をリセットする。そのためカ
ウンタ102は次にkonが入力されるまではテーブル
アドレス値を値Oにホールドしたままの状態となる。こ
こでテーブル101のアドレスO番地には値Oを書き込
んでおくことによって、駆動データは−通り読み出され
たあと値Oにホールドされることになる。
さて、第11図に戻って、加算器92においてはテーブ
ル部91から送出された駆動データとメモリ99から送
出されたデータとの加算が行われ、また加算器93にお
いてはテーブル部91から送出された駆動データとメモ
リ96から送出されたデータとの加算が行われる。そし
て加算結果はメモリ94.97に一時記憶される。ここ
でメモリ94.97に一時記憶される記憶時間は、それ
ぞれ弦BC間、BA間を波形が伝搬する時間に相当する
。なぜならば語長指示部203はアドレス発生部201
.202に対してそれぞれメモリ語長データm(弦BC
間の波形伝搬時間に相当)、語長データn(弦BA間の
波形伝搬時間に相当)を指示し、さらにアドレス発生部
201.202はそれぞれメモリ97.99及び94.
98をサイクリックにアドレスすることから、結果とし
てメモリ94.95はm個の領域を、メモリ97.99
はn個の領域を使用し、さらにメモリ94. 9B、 
 97.99は前記領域をリングメモリ的にアクセスさ
れるからである(のちほど詳細に説明する)。したがっ
てたとえばメモリ94において時刻Oに書き込まれたデ
ータ(加算器82から送出されたデータ)は、サンプリ
ング周期をTsとすると時間(mXTs)経過後に読み
出され反射部95に送出される。つまり、メモリ94は
m段のデイレイに相当すると考えることができる。同じ
ようにメモリ96はm段のデイレイ、メモリ97.99
はn段のデイレイと考えることができる。このように考
えるとテーブル部91から送出され加算器92に入力さ
れた駆動データは(mXTs)時間経過後、反射部95
において加工され、さらに(mXTs)時間経過後加算
@83に到達する。このときまだ駆動データの送出が行
われている最中であるとすると、駆動データとの加算が
加算器93で行われメモリ97に加算結果が書き込まれ
る。それから(nXTs)時間経過後にデータ加工部9
8にて加工が行われメモリ99に書き込まれ、さらに(
nXTs)時間経過後にメモリ99から読み出され再び
加算器92に戻ってくる。したがって加算器92゜93
、メモリ94,96,98,99、データ加工部95.
98によって構成される巡回型回路内を各データが(2
Ts(m+H))時間かけて処理されるので、所望の楽
音データの周波数は1/(2Ts(m+H))となる。
次にアドレス発生部201,202の処理であるが、こ
こではメモリ94,98,97,99のアドレスを生成
している。第14図にその回路図を示す。第14図にお
いて、konがORゲート123に入力された時点でカ
ウンタ121のリセットがかかり、アドレスのインクリ
メントを値0より開始する。アドレスは比較器122お
よびORゲート123により値Oからメモリ語長データ
分の範囲をサイクリックにインクリメントすることにな
る。ここで第11図において、アドレス発生部201は
語長指示部203からメモリ語長データとしてnを受は
取るので値Oから(n−1)のアドレス値をサイクリッ
クにメモリ97.99に送出する。同様にしてアドレス
発生部202は語長指示部203からメモリ語長データ
としてmを受は取るので値Oから(m−1)のアドレス
値をサイクリックにメモリ94.98に送出する。
次に語長指示部203の処理であるが、ここでは所望の
楽音データの音程と、第10図に示す駆動点(B点)の
位置を決定する。まず音程の決定であるが、これは第1
3図に示すテーブル110に、よって行われる。前述し
たように第11図に示す楽音合成装置が合成する楽音デ
ータの音程(周波数)は1/2Ts (m+H)であっ
た。すなわちm+Hの値が決まると楽音データの音程が
決まる。ところで第13図においてはテーブル110か
ら読み出される指数データeはm+Hに他ならない。し
たがって楽音データの音程はテーブル110によって決
定される。次に第10図に示す駆動点(B点)の位置の
決定であるが、これは第13図の乗算器111及び加算
器112によって決定される。乗算器111に入力され
る駆動位置パラメータには(2)式によりQ<l(<1
の範囲を動く変数であることがわかった。駆動位置パラ
メータkが最小値をとるときメモリ語長データnは最小
値(ns+n)をとり、メモリ語長データmは(e −
n m + n )となる。これは第10図において駆
動入力点(B点)をブリッジの位置(A点)最も近づけ
た場合に相当する。同様にして駆動位置パラメータkが
最大値をとるときメモリ語長データnは最大値(n、□
)をとり、メモリ語長データmは(e −nmsx)と
なる。これは第10図において駆動入力点(B点)をナ
ツトの位置(A点)に最も近づけた場合に相当する。さ
らに駆動位置パラメータkが0、 5であるときメモリ
語長データnはe/2となり、メモリ語長データmはe
 / 2となる。これは第10図において駆動入力点(
B点)を弦の中点にもってきた場合に相当する。このよ
うに駆動位置パラメータにの値を変えることによって、
第10図に示す駆動入力点(B点)の位置を変えること
による音色変化を実現することができる。
最後にデータ加工部95.98の処理であるが、これは
前述したように、反転および高域遮断(低域通過)の処
理となる。したがって第15図に示すような回路図が考
えられる。第13図において、反転器131は文字通り
反転処理をするものである。これに対し、ローパスフィ
ルタ136は低域を通過させるものである。これらをカ
スケードに接続することによって、前述した所望の処理
を行うことができる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成では、非常に多くの回路
が必要となり、ハードウェアの規模が大きくなる。また
処理スピードが遅くなり所望の楽音の品質が低くなると
いう問題点を有していた。
本発明は上記問題に鑑み、簡単な回路で第10図に示す
駆動入力点(B点)の位置を変えることによる音色変化
を実現することのできる楽音合成装置を提供することを
目的とするものである。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために、本発明の楽音合成装置は、
鍵盤の押鍵等の発音指示に従い、予め記憶した駆動デー
タを送出するテーブル部と、データ位相反転とローパス
フィルタ通過作用を加える第1および第2のデータ加工
部と、第2のデータ加工部から送出されたデータとテー
ブル部から送出された駆動データとの加算を行う第1の
加算器と、同様に第1のデータ加工部とテーブル部のデ
ータを加算する第2の加算器と、第L 第2のそれぞれ
の加算器を一時記憶する第1および第2の記憶部と、第
1.第2の記憶部それぞれの読み出しおよび書き込みア
ドレスを指定する第1および第2のアドレス部とを備え
、第1.第2の記憶部から読み出されたデータを、それ
ぞれの第1.第2のデータ加工部に入力し、鍵盤の押鍵
等により発音指示はテーブル部より第1.第2の加算器
に、音高と音色については語長指示する語長指示部より
第1.第2のアドレス発生部のそれぞれに送出すること
により、第1の記憶部の出力を楽音とするものである。
また本発明の楽音合成装置は、鍵盤の押鍵等の発音指示
に従い予め記憶した駆動データを加算器に送出するテー
ブル部と、ローパスフィルタ部から送出されたデータと
前記テーブル部から送出された駆動データとの加算を行
う加算器と、加算器による加算結果を一時記憶する記憶
部と、記憶部から読み出されたデータの加工を行うロー
パスフィルタ部と、記憶部の読み出しおよび書き込みの
アドレスを指定するアドレス発生部と、鍵盤の押鍵等に
より指定された音高データと所望楽音の音色を決定する
ためのパラメータに基づき記憶部の語長を決定する語長
データを前記アドレス発生部に送出する語長指示部とを
備えたものである。
また本発明の楽音合成装置は、!!盤の押鍵等の発音指
示に従い予め記憶した駆動データを加算器に送出し、さ
らに所望楽音の音色を決定するたのパラメータに基づき
予め記憶した駆動データの読み出し態様を制御するテー
ブル部と、ローパスフィルタ部から送出されたデータと
駆動データとの加算を行う加算部と、加算部による加算
結果を一時記憶する記憶部と、記憶部から読み出された
デー9の加工を行うローパスフィルタ部と、記憶部の読
み出し及び書き込みのアドレスを指定するアドレス発生
部と、鍵盤の押鍵等により指定された音高データに基づ
き記憶部の語長を決定する語長データをアドレス発生部
に送出する語長指示部を備えたものである。
作用 上記した構成により、テーブル部から送出された駆動デ
ータが第1および第2の加算器に入力された後、それぞ
れ第1および第2の記憶部へ記憶され、ある時間遅延さ
れた後に第1および第2のデータ加工部において加工さ
れ、再び第1および第2の加算器に戻ってくる。この動
作を繰り返し行うことにより所望の楽音が得られる。ま
た第1および第2の記憶部の段数を第1.第2のアドレ
ス発生部及び語長指示部で制御することにより、弦楽器
における弦の駆動位置の変えることによる音色の変化と
同じような音色変化を実現する。ここで2つの記憶部だ
けの制御だけでよいので、アドレスラインも含め、簡単
な構成で音色変化が実現可能となる。
また上記した構成により、テーブル部から送出された駆
動データが加算器に入力された後、記憶部へ記憶され、
ある時間遅延された後にデータ加工部において加工され
、再び加算器に戻ってくる。
この動作を時分割で2回行うことにより、前記2つの記
憶部を用いた楽音合成装置と同様の動作をする。時分割
処理によってデータ加工部および加算器が1つだけで構
成でき、回路規模を小さくすることができる。
また上記した構成により、テーブル部から予め記憶した
駆動データを駆動データ列1と駆動データ列2の2回に
わけて読み出し、さらに駆動データ列2を駆動データ列
1に対して駆動位置データに相当する時間分遅延させて
読み出す。その後加算部でローパスフィルタから送出さ
れたデータと駆動データ列1と駆動データ列2との加算
を行い加算結果を記憶部に記憶する。この動作を繰り返
し行うことにより、弦楽器における弦の駆動位置を変え
ることによる音色変化と同様の音色変化を実現すること
ができる。
実施例 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
第1図は本発明の楽音合成装置のブロック図を示すもの
である。
第1図において、11は第1の加算器92から送出され
たデータの一時記憶を行ういわゆる記憶部(以降メモリ
とする)である第1のメモリである。第2のメモリ12
は第2の加算器93から送出されたデータの一時記憶を
行うものであり、第2のメモリ12のアドレスは第2の
アドレス発生部13で指定され、第1のメモリ11のア
ドレスは第1のアドレス発生部14で指定されるように
なっている。語長指示部15は第1のメモリ11の語長
を決定するためのメモリ語長データ2mを第1のアドレ
ス発生部14に送出するとともに、第2のメモリ12の
語長を決定するためのメモリ語長データ2nを第1のア
ドレス発生部14に送出するようになっている。ここで
第2.第1のアドレス発生部13.14および語長指示
部15はそれぞれ第11図に示す従来の楽音合成装置の
アドレス発生部201.202および語長指示部203
と等価の回路であるが、動作条件を従来の楽音合成装置
にあわせるためにメモリ語長データ2mおよび2nに変
更されたところが従来と異なっている。前記動作条件と
は楽音データの周波数のことを言っており、すなわち第
11図に示す楽音合成装置が合成する楽音データの周波
数はメモリ94.9B、97.99の個数の総和値にサ
ンプリング周期Tsを乗じた値の逆数、すなわち1/2
Ts (m+n)であったが、この周波数に本実施例の
楽音合成装置もそろえるために第1のメモリ11の個数
を2ms  第2のメモリ12の個数を2nとしている
。またその他のブロックは第11図に示す従来の楽音合
成装置と同様である。
第2図は第1図に示した楽音合成装置をより簡単な回路
構成とした楽音合成装置のブロック図を示すものである
どのように簡単化したかを説明すると、第1図における
第1の加算器92、第1のメモリ11、第1のデータ加
工部95、第1のアドレス発生部14の一連の処理と、
第2の加算器93、第2のメモリl 2、第2のデータ
加工部98、第2のアドレス発生部13の一連の処理と
を、第2図に示す加算器22、メモリ22、データ加工
部95、アドレス発生部24の回路で時分割に処理を行
うことにより、回路の簡素化を図ったものである。
第2図において、21はテーブル部91から送出された
駆動データとローパスフィルタ部136から送出された
データとの加算を行う加算器である。加算器21の加算
結果はメモリ22で一時記憶されるようになっており、
メモリ2のアドレスはアドレス発生部23で指示される
ようになっている。なお、語長指示部15は第1図に示
す楽音合成装置のものと同様である。またその他のブロ
ックは第11図に示す楽音合成装置と同様である。
第3図はアドレス発生部23の回路図を示すものである
第3図において、31は語長指示部15から送出された
メモリ語長データ2mに基づきメモリ22のアドレスを
生成するためのアドレス発生部である。アドレス発生部
32は語長指示部15から送出されたメモリ語長データ
2nに基づきメモリ22のアドレスを生成する。
前記アドレス発生部31.32から送出されたデータは
セレクタ33のセレクト信号に基づき選択されるように
なっている。ここで、アドレス発生部31は第11図に
示す従来の楽音合成装置のアドレス発生部201と等価
の回路であり、また、アドレス発生部32は第11図に
示す従来の楽音合成装置のアドレス発生部202と等価
の回路であるが、前述した従来の楽音合成装置の動作条
件にそろえるために入力されるメモリ語長データをそれ
ぞれ2 ml  2 nに変更している。
第4図はメモリ22の回路図を示すものである。
第4図において、41はメ、モリであり、2m段のメモ
リ領域と2n段のメモリ領域とに分割されている。この
2つの分割領域は第3図に示すセレクト信号によって選
択される。さらに言うと、このセレクト信号はアドレス
の最上位ビットに付加されており、この1ビツトのデー
タによりメモリ41の2つの領域を選択する。また、第
3図のアドレスのうちセレクト信号ビット分を除いたア
ドレスがメモリ41の2m段の領域と2n段の領域に共
通に接続されており、セレクト信号によりどちらの領域
も同じようにアドレスすることができる。
第5図は第1図の楽音合成装置から、加算器93、メモ
リ12、データ加工部98、アドレス発生部13を除き
、メモリ11の個数を2mから2(mln)に増加し、
データ加工部95を反射部95内の反転器131を取り
除いたローパスフィルタ136とし、ローパスフィルタ
136の出力を加算器92に直結し、さらにテーブル部
91をテーブル部51に変更している。
第5図において、51はkonおよび駆動位置データK
に基づき予め格納されている駆動データを読み出すテー
ブル部であり、このテーブル部51から読み出された駆
動データとローパスフィルタ136から送出されたデー
タは加算部52で加算を行われるようになっている。そ
して、加算部52から送出されたデータはメモリ53で
一時記憶されるようになっている。ここで、駆動位置デ
ータには駆動位置パラメータにと異なり、(3)式に示
す範囲を動く変数である。但し、整数であるとする。
0<K<2 (mln)         ・・・(3
)なお、その他の回路は第11図に示す従来の楽音合成
装置と同様である。
第6図はテーブル部51の回路図を示すものである。
第6図において、61はANDゲート69とカウンタ6
5から送出されたテーブルアドレスの選択を行うセレク
タである。カウンタ62は値Oから値2 (mln)の
間をサイクリックにインクリメントするものであり、カ
ウンタ62がカウントするテーブルアドレスとテーブル
語長データMとは比較器63での比較を行われるように
なっている。RSフリップフロップ64は比較器63か
ら送出される比較一致フラグによりANDゲート69の
出力をリセットし、さらにkonによりANDゲート6
9の出力のリセットを解除するようになっている。カウ
ンタ65は値Oからテーブル語長データMの間をサイク
リックにインクリメントするものであり、カウンタ62
がカウントするテーブルアドレスと駆動位置データにと
は比較器66で比較される。RSフリップフロップ67
は比較器66から送出される比較一致フラグにょリカウ
ンタ66をリセットし、さらにkonにょリカウンタ6
5のリセットを解除するようになっており、カウンタ6
5がカウントするテーブルアドレスとテーブル語長デー
タMとは比較器68で比較される。ANDゲート69は
RSフリップフロップロ4がリセットフラグを送出した
ときにカウンタ62から送出されたデータをマスクし、
セレクタ61に値Oを送出するとともに、RSフリップ
フロップ64がリセットフラグを送出しないときにはカ
ウンタ62から送出されたデータをスルーでセレクタ8
1に送出するようになっている。ここで、カウンタ65
は値Oからテーブル101の全語長であるMの間をカウ
ントするが、これに対してカウンタ62は値Oから2 
(m+n)の間をカウントする。その他の回路は第11
図に示す従来の楽音合成装置と同様である。
第7図は加算部52の回路図を示すものである。
第7図において、71はローパスフィルタ136から送
出されたデータとラッチ73から送出されたデータとの
選択を行うセレクタである。加算器72はテーブル部5
1から送出された駆動データとセレクタ71から送出さ
れたデータとの加算を行うようになっており、加算器7
2の加算結果はラッチ73でラッチされる。そして、ラ
ッチ73から送出されたデータはラッチ74でラッチさ
れるようになっている。
第8図はテーブル部51の回路図を示すものである。な
お、第6図、第8図はともにテーブル部51の回路図を
示すが、異なる点は第8図の回路に対して第8図の回路
はテーブル部101から読み出された複数の駆動データ
間の直線補間をする機能が付加されている点である。
第8図において、81はテーブル101から読み出され
た複数の駆動データ間の直線補間を行う直線補間部であ
る。加算器82はカウンタ85から送出されたデータと
値0か1との加算を行うようになっている。その他の回
路は第6図に示すテーブル部51の回路と同様である。
第9図は直線補間部81の回路を示すものである。第9
図において、83はテーブル101から読み出された駆
動データをラッチするラッチであり、加算器84はラッ
チ83から送出されたデータと乗算器86から送出され
たデータとの加算を行うようになっている。テーブル1
01から読み出された駆動データからラッチ83にラッ
チされたデータは減算器85で減算され、減算器85か
ら送出されたデータと駆動位置データの小数部Kmとは
乗算器86で乗算されるようになっている。
そして、ANDゲート87は駆動位置データの小数部K
raをリセットするようになっている。
以上のように構成された楽音合成装置について、以下そ
の動作について説明する。
まず、第1図に示す楽音合成装置について動作説明を行
う。
第1図に示す楽音合成装置においては、第11図に示す
楽音合成装置に対して、データ加工部95と加算器93
の間に押入されていたメモリ86をメモリ94とカスケ
ードに接続することにより新たな第1のメモリ11を構
成し、さらに同様にしてデータ加工部88と加算器92
0間に挿入されていたメモリ89をメモリ97とカスケ
ードに接続することにより新たな第2のメモリ12を構
成したものでり、第11図に示す楽音合成装置と概略同
じ動作をする。語長指示部15から送出さメータkによ
り制御することができるので、従来の楽音合成装置と同
様に、第10図に示す駆動入力点(B点)の位置を変え
ることによる音色変化を実現することができる。そこで
回路規模の点であるが、第11図に示す従来の楽音合成
装置に対してほぼ同じ回路規模ではあるが、メモリ11
及び12にまとめた点から、簡単な構成となっている。
即ち、品質の面で効果が得られる。なお、第1図では楽
音出力を第1記憶部にしているが、メモリと加算器と、
データ加工部で構成するループ内であれば、どこでも楽
音出力は可能である。
次に、第2図に示す楽音合成装置について動作説明を行
う。
第2図に示す楽音合成装置は前述した通り、第1図に示
す楽音合成装置を時分割処理させたものである。
第2図において、テーブル部91から読み出された駆動
データはデータ加工部95から送出されたデータと加算
器21において加算される。加算で、メモリ41のアク
セス順序は以下に示す通りである。
77±二鳳1 RO2I11−4−WO1Il→RO2n→WO9n→
R1,■→Wl引→R1、n+ W I 、n+ R2,rs−+W2.ts−4−R2,n−+W2.n
−+R3,yr−+W3.ra−+R3,n+W3.n
→・・・・・・・・・・・・・・・−+ Rn−1、m
→Wn−1,m+ Rn−1,n+Wn−1,n→Rn
、m→Wn、m+RO,n−+WO,n→Rn+1.m
+Wn+1.s+→Rl 、n+ W 1 、n→・・
・・・・・・・・・・・・・→Rm−1、m−+Wm−
1、ta−* Rm−n、n+Wm−n、n+ただし、
Rは読み出し、Wは書き込み、第1サフイツクスはメモ
リのアドレス番地、第2サフイツクスは領域選択を表わ
し、mは第4図における2m段の領域(領域mとする)
%  nは第4図における2n段の領域(領域nとする
)であるとする。
すなわち、R3nは2n段の領域の3番地目のメモリの
読み出しを表わす。
以上のように領域mと領域nのメモリアクセスを交互に
行うことができるのは、第3図においてセレクト信号を
メモリの読み出し/書き込み処理毎に切り換えるように
しているからである。このように領域mと領域nのメモ
リアクセスを交互に行うことによって時分割に処理を行
うことができ、結果として第1図に示すような楽音合成
装置と等価な処理が実現できる。
次に、第5図に示す楽音合成装置について動作説明を行
う。
まず、第6図においてテーブル部51の動作説明を行う
。鍵盤の押鍵等によりkonがカウンタe2のR入力に
入力される。このときカウンタ62はそれまでの動作を
中止し、カウント値をリセットし、値Oからのインクリ
メント動作を開始する。カウンタ62から送出されたデ
ータはANDゲート69、比較器63及び比較器68に
入力される。比較器66においてはカウンタ62から送
出されたデータと駆動位置データにとの比較が行われる
。そして、比較一致したときに比較一致フラグがRSフ
リップフロップ67に入力され、カウンタ65のリセッ
トを解除し、カウンタ65は値Oからのインクリメント
動作を開始する。すなわち、カウンタ62のインクリメ
ント値が駆動位置データKになるまでカウンタ65は値
Oを送出するので、セレクタ61においてはANDゲー
ト69からの送出値と値Oが交互に選択されることにな
る。そして、カウンタ62のカウント値がKに達した時
点からカウンタ65はインクリメント動作を開始し、そ
のカウント値をセレクタ61に送出するようになる。そ
して、ANDゲート69は比較器83、カウンタ65は
比較器68により、それぞれカウンタ62.65のカウ
ント値が値Mに達した時点でリセットがかかる。このリ
セットは次にkonが入力されるまで継続する。ここで
、テーブル101のアドレスO番地には値Oが予め格納
されているとすると、ANDゲート69、カウンタ65
がともにリセットされている期間はテーブル101から
読み出される駆動データは値0である。以上の動作から
テーブル101はkonるアドレスに格納された駆動デ
ータと値Oが交互に読み出され、カウンタ62のカウン
ト値が駆動位置データKに達した時点から、カウンタ6
2のカウント値に相当するアドレスに格納された駆動デ
ータとカウンタ65のカウント値に相当するアドレスに
格納された駆動データが交互に読み出されることがわか
る。以下にテーブル101からの駆動データの読み出し
順序を示す。ここで、Dは駆動データを表わし、サフィ
ックスはアドレスを表わす。
蓋主忠二亙葺 DO→DO→D1→DO→D2→DO→・・−DK+D
O→D K+1→DI→・・・D M−1→D関−に−
1・・・DO→DOすなわち、テーブル101に格納さ
れたデータ列を[DO,DI、D2.D3・・・D M
−1コとすると、以下に示すようにテーブル101から
読み出された駆動データ列は、カウンタ62により読み
出された駆動データ列1と、これに対して駆動位置デー
タKに相当する遅延時間の後にカウンタ65により独)
、山4 JM Jl 117111& !−hi111
”1 ’ L M k L ?、 Jl−IL ff駆
動データ列1: [DO,DI・・・DK、DK+1.DK+2・・・D
M−1コ駆動デ一タ列2: ←遅延→[DO,DI、 D2・・・DK・・・DM−
1コ次に、第7図においてテーブル101から読み出さ
れた駆動データと第5図に示すローパスフィルタ136
から読み出されたデータとの加算を行う。まず、XOR
ゲート75を通過して加算器72に入力された駆動デー
タDO(カウンタ62により読みだされた駆動データ)
がローパスフィルタ136から送出されたデータと加算
される。このタイミングにおいてはXORゲート75に
反転信号は入力されないものとし、従って、駆動データ
の反転処理は行われない。また、セレクタ71において
はローパスフィルタ136からのデータが選択されるも
のとする。加算器72の加算結果はラッチ73にラッチ
されセレクタ71に送出される。次に、XORゲート7
5を通過して加算器72に入力された駆動データDO(
カウンタ65により読み出された駆動データ)がラッチ
73から送出されたデータと加算される。このタイミン
グにおいてはXORゲート75に反転信号が入力される
ものとし、したがって駆動データの反転処理が行われる
。また、セレクタ71においてはラッチ73からのデー
タが選択されるものとする。加算i!72の加算結果は
ラッチ73を通過し、ラッチ74にラッチされる。以上
の動作を繰り返し行うことによってメモリ53に対して
以下に示すデータ列が入力されることがわかる。
DO→−DMDI→−DO→D2→−DO→・・・DK
→−DO→DK+I→−DI→・・・DM−1→−DM
−に−1・・・DO→−DO すなわち、テーブル101に格納されたデータ列を[D
 O,D I、D 2.D 3.、、D M−11とす
ると、以下に示すようにメモリ53に入力される駆動デ
ータは、カウンタ82により読み出され加算部52(加
算処理のみ)を介してメモリ53に入力される駆動デー
タと、これに対して駆動位置データKに相当する遅延時
間の後にカウンタ65により読み出され加算部52(反
転後に加算処理)を介してメモリ53に入力される駆動
データとの和とみなせる。
駆動データ列1: [DO,DI・・・DK、DK+1,1)K+2・・−
DI−1]駆動デ一タ列2: ←遅延→[−DO,−DI、−D2・・・−DK・・・
−DM−口さて、さかのぼって第1図に示す楽音合成装
置は駆動位置パラメータkを制御することによって、第
10図に示す駆動入力点(B点)の位置を変えることに
よる音色変化を実現することができることがわかった。
そこで、第5図に示す楽音合成装置の動作を第1図に示
す楽音合成装置の動作と比較しながら再度動作説明行う
ことによって、第5図に示す楽音合成装置も第10図に
示す駆動入力点(B点)の位置を変えることによる音色
変化を実現することができることを明確にする。
まず、第5図に示す楽音合成装置においてテーブル部5
1から入力された駆動データが加工される回路は、加算
部52を除くと、メモリ53(2m+2n段)とローパ
スフィルタ136を巡回型に接続した回路(回路1とす
る)となる。これに対して第1図に示す楽音合成装置は
同じく加算器92.93を除くとメモリ11.12及び
データ加工部95.98となる。ここで、データ加工部
98を反射部95とメモリ12の間に移行し、さらにデ
ータ加工部95.98に含まれている反転器131をと
もに取り除く変更を行い、この変更した回路を回路2と
する。そうすると回路1と回路2とほぼ等価な回路とな
る。ただし、回路1に対して回路2にはローパスフィル
タ136が1つ余分に含まれているので回路のフィルタ
特性が異なってくるが、これはたとえば回路1のフィル
タ特性を変更することによって、回路2のフィルタ特性
にあわせることができ、したがって回路1と回路2は全
く等価な回路となる。さて、回路2への変更の是非であ
るが、この変更は合成される楽音データに影響を与えな
いので是とする。したがって、第5図に示す楽音合成装
置と第1図に示す楽音合成装置とを比較した場合、加算
器の挿入位置の違いが第10図に示す駆動入力点(B点
)の位置を変えて音色を変えることができるかどうかの
機能差になっていることが明確になった。
そこで、第1図に示す楽音合成装置の加算器92.93
の挿入位置、及び第5図に示す楽音合成装置の加算部5
2の押入位置の違いに焦点を絞って動作説明を行う。ま
ず、第1図に示す楽音合成装置において、楽音データを
合成するためにテーブル部91から駆動データが合成回
路1(メモリ11.12、データ加工部95.98、加
算器92.93とからなる巡回型の回路)に入力される
この駆動データの列を駆動データ列1 [DO,DI・
・・D K、D Kl1 、D Kl2・・・DH−1
]とすると、加算器92を介して合成回路1に駆動デー
タ列1 [:DO,DI−・・DK、DK+1.DK+
2・・・DI−1]が入力されメモリ11に一時記憶さ
れ、同じく加算器93を介して合成回路1に駆動データ
列1 [)0.DI・・・DK、DK+1.DK+2・
・・DI−11が入力さ′れ、メモリ12に一時記憶さ
れる。゛ここで、加算器93を介して合成回路1に入力
された駆動データ列1 [DO,DI・・・DK、DK
+1、DK+2・・・D M−1]はメモリ12の2n
段分遅延され、さらにデータ加工部98において反転、
高域遮断された後にメモリ11に一時記憶される。この
動作はテーブル部91から加算器92に対して、まず駆
動データ列1[DO,DI・・・DK、  D Kl1
.  D Kl2・・・D M−1]を入力し、続いて
メモリ12の2n段分の遅延に相当する時間分おくらせ
て駆動データ列1[:DO,DI・・・DK、DK+1
.DK+2・・・DM−1]を反転させ、更に高域を遮
断したデータ列を入力したことと同じ動作であると言え
る。この動作を近似的に実現したのが第5図に示す楽音
合成装置のテーブル部51および加算部52である。つ
まり、前述の説明からメモリ53に対して加算部から駆
動データ列1 [D O,D I・・・D K、D K
l1 、D Kl2・・・DM−1コと、駆動位置デー
タKに相当する遅延時間遅れて駆動データ列2 [−D
O,−Dl、−D2・・・−DK・・・−DM−1コが
メモリ53に入力されることがわかった。ここで駆動デ
ータ列2 [−D O,−D I、−D 2・・・−D
K・・・−D M−1コは駆動データ列1 [DO,D
 I・−D K 、 Dに+1 、 D Kl2・・・
D M−11を反転させたものであるので、データ加工
部98による高域遮断の処理を無視すれば、第1図に示
す楽音合成装置と第5図に示す楽音合成装置は等価な動
作をすることがわかる。ただし、駆動位置パラメータに
はメモリ12の個数2nと同じ値をとるものとする。し
たがって、第5図に示す楽音合成装置も第10図に示す
駆動入力点(B点)の位置を変えることによる音色変化
を実現することができる。
さて、第8図に示す比較器6Bに入力される駆動位置デ
ータには整数であるので、第10図に示す駆動入力点(
B点)をあらいステップで動かすことに相当する音色変
化しか得られない。この新たな問題を解決するのが第8
図に示す回路である。
この回路はテーブル部51の回路であり、第6図に対し
て、直線補間部81と加算器82が付加することによっ
て、テーブル101から読み出される複数の駆動データ
間での直線補間機能が備わっている。以下に直線補間の
動作について説明する。
まず駆動位置データは整数部Klと小数部Kmとからな
りKlは第6図の回路と同様比較器66に入力される。
Kmは直線補間部81に入力され、ここで直線補間処理
が行われる。カウンタ65でアドレスされテーブル10
1から読み出された駆動データ列(駆動データ列2の反
転前のもの)[DO,DI・・・DK、DK+1.DK
+2・・−DI−11は、カウンタ62でアドレスされ
テーブル101から読み出された駆動データ列1 [D
O,DI・・・DK、DK+1.DK+2・・・DM−
1]に対して駆動位置データに分遅延することが前述の
説明でわかった(但しKは整数であるという条件があっ
た)。ここではKは整数部に1と小数部Kmとからなる
ので、明らかに遅延分はに1になる。そこで、Kl分の
遅延を直線補間部81で実現しようとするのが第8図の
テーブル部51の特徴である。
この直線補間はテーブル101から読み出された任意の
アドレスNの駆動データをDNとし、このアドレスNに
値1加えたアドレス(N+1)の駆動データをDN+1
とする。前記アドレスの加算は加算器82(第8図)で
行われる。さて、テーブル101から読み出されたDN
とDN+1は直線補間部81(第9図)の送出され、第
4式に示す直線補間演算が実行される。
DN’  =DN+  (DN+1−DN)XKm  
    (4)DN+I−DNを減算器85で実行し、
そのあと乗算器86でKmがかけられ、加算器84にて
DNが加算されて直線補間された駆動データ値DN“が
得られる。ところでこの直線補間演算はカウンタ65で
アドレスされた駆動データ列(駆動データ列2の反転前
のもの)に対してのみ行われるものであり、カウンタ6
2でアドレスされた駆動データ列1に対しては直線補間
を禁止する必要がある。そのためには駆動データ列1が
直線補間部81に入力されるフェーズにおいてはKmを
値Oにすればよい。この処理を行うものがANDゲート
87であり、リセットフラグの入力によりKmが値Oに
マスクされる。
以上の動作説明により第10図に示す駆動入力点(B点
)を細かいステップで動かすことに相当する音色変化を
実現することができる。なお本実施例においては駆動デ
ータ列2の方を直線補間したが、駆動データ列1の方の
直線補間によっても同様の効果が得られる。また、直線
補間以外の補間によっても同様の効果が得られる。
以上のように本実施例によれば、第1図に示すように従
来の楽音合成装置で使用されていたメモリ94.96を
第1のメモリ11にまとめ、メモIJ97,99を第2
のメモリ12にまとめることによって簡単な構成となる
。また、第2図に示すように更にメモリ11.12をメ
モリ22にまとめ時分割でメモリ22をアクセスするこ
とによって、回路規模を縮小することができる。
また、第5図の楽音合成装置において、テーブル101
に格納された駆動データを駆動データ列1 [:DO,
DI・・・DK、DK+l、DK+2・・・DM−1]
と駆動データ列2 [−DO,−DI、−D2・・・−
DK・・・−0M−1]にわけてメモリ53に入力する
とともに、駆動データ列1に対して駆動データ列2を遅
延させ、この遅延量を駆動位置データKにより制御する
ことによって、簡単な回路構成で第10図に示す駆動入
力点(B点)の位置を変えることによる音色変化を実現
することができる。
さらに、第8図に示すテーブル部51の直線補間部81
により第10図に示す駆動入力点(B点)を細かいステ
ップで動かすことに相当する音色変化を実現することが
できる。
発明の効果 以上のように本発明によれば、回路中に散在するメモリ
をまとめ、簡単な構成となり、また時分割でメモリアク
セスする、あるいは予め格納された駆動データ列を駆動
データ列1と駆動データ列2の2回にわけて読み出すテ
ーブル部と、駆動データ列1と駆動データ列2を加算し
たものを入力する加算部を設けることによって、簡単な
回路構成で実際の弦楽器の弦の駆動位置を変えることに
よる音色変化と同様の音色変化を実現することができる
。さらに、駆動データ列2の各サンプル間を直線補間す
ることによって弦楽器の弦の駆動位置を微妙に変化させ
て音色変化させることに相当する音色変化を実現するこ
とができ、楽器そのもので演奏される微妙な音色変化を
確実に電気的に実現できるので、その効果は大なるもの
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第5図は本発明の楽音合成装置のブロ
ック図、第3図はアドレス発生部23の回路図、第4図
はメモリ22の回路図、第6図はテーブル部51の回路
図、第7図は加算部52の回路図、第8図はテーブル部
51の回路図、第9図は直線補間部81の回路図、第1
0図は弦楽器の発音メカニズムを表わす模式図、第11
図は従来の楽音合成装置のブロック図、第12図はテー
ブル部91の回路図、第13図は語長指示部203の回
路図、第14図はアドレス発生部201゜202の回路
図、第15図はデータ加工部95゜98の回路図である
。 21.82.84,135・・・加算器、64、 67
、 104・・・RSフリップフロップ、69.87・
・・ANDゲート、  75・・・XORゲート、  
85,112・・・減算器、  86,111゜133
.134・・・乗算器、  92・・・第1の加算器、
93・・・第2の加算器、  123・・・ORゲート
、131・・・反転器、  132・・・遅延器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鍵盤の押鍵等の発音指示に従い、予め記憶した駆
    動データを送出するテーブル部と、 データ位相反転ローパスフィルタの機能を有する第1の
    データ加工部および第2のデータ加工部と、 前記第2のデータ加工部から送出されたデータと前記テ
    ーブル部から送出された駆動データとの加算を行う第1
    の加算器と、 前記第1のデータ加工部から送出されたデータと、前記
    テーブル部から送出された駆動データとの加算を行う第
    2の加算器と、 前記第1の加算器の加算結果を一時記憶する第1の記憶
    部と、 前記第2の加算器による加算結果を一時記憶する第2の
    記憶部と、 前記第1の記憶部の読み出しおよび書き込みのアドレス
    を指定する第1のアドレス発生部と、前記第2の記憶部
    の読み出しおよび書き込みのアドレスを指定する第2の
    アドレス発生部と、前記第1、第2の記憶部から読み出
    されたデータを各々前記第1、第2のデータ加工部に入
    力し、前記鍵盤の押鍵等により前記テーブル部より駆動
    データを前記第1および第2の加算器に送出するととも
    、前記鍵盤の押鍵等により指定された音高データと、所
    望楽音の音色を決定するためのパラメータに基づき前記
    第1の記憶部の語長を決定する語長データmおよび前記
    第2の記憶部の語長を決定する語長データnを前記第1
    のアドレス発生部および前記第2のアドレス発生部にそ
    れぞれ送出する語長指示部とを備えてなる楽音合成装置
  2. (2)鍵盤の押鍵等の発音指示に従い、予め記憶した駆
    動データを送出するテーブル部と、 ローパスフィルタ部から送出されたデータと前記テーブ
    ル部から送出された駆動データとの加算を行う加算器と
    、 前記加算器による加算結果を一時記憶する記憶部と、 前記記憶部から読み出されたデータの加工を行う前記デ
    ータ加工部と、 前記記憶部の読み出しおよび書き込みのアドレスを指定
    するアドレス発生部と、 前記鍵盤の押鍵等により指定された音高データと所望楽
    音の音色を決定するためのパラメータに基づき前記記憶
    部の語長を決定する語長データを前記アドレス発生部に
    送出する語長指示部とを備えてなる楽音合成装置。
  3. (3)鍵盤の押鍵等の発音指示に従い、予め記憶した駆
    動データを送出するテーブル部と、 ローパスフィルタ部から送出されたデータと前記駆動デ
    ータとの加算を行う加算器と、 前記加算器による加算結果を一時記憶する記憶部と、 前記記憶部から読み出されたデータの加工を行う前記ロ
    ーパスフィルタ部と、 前記記憶部の読み出しおよび書き込みのアドレスを指定
    するアドレス発生部と、 前記鍵盤の押鍵等により指定された音高データに基づき
    前記記憶部の語長を決定する語長データを前記アドレス
    発生部に送出する語長指示部とを備え、 前記テーブル部が所望楽音の音色を決定するたのパラメ
    ータに基づき、予め記憶した駆動データの少なくとも2
    系列以上を読み出すことを特徴とする楽音合成装置。
  4. (4)テーブル部が、少なくとも駆動データ1系列の各
    データ間の補間を行うことを特徴とする請求項3記載の
    楽音合成装置。
  5. (5)テーブル部が直線補間を行うことを特徴とする請
    求項3記載の楽音合成装置。
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