JPH03170575A - 合成ゴム系粘着剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野〕 本発明は、スチレンーイソプレンースチレン・ブロック
共重合体などの熱可塑性ブロック共重合体を用いた合成
ゴム系粘着剤組成物に関し、更に詳しくは、臭気が低減
された合成ゴム系粘着剤組成物に関する。 ［従来の技術】 スチレンーイソブレンースチレン・ブロック共重合体（
ＳＩＳ）やスチレンーブタジエンースチレン・ブロック
共重合体（ＳＢＳ）に代表される熱可塑性ブロック共重
合体は、スチレンドメインを形成しているため、室温付
近では架橋ボリマーと同様の高い凝集性を示し、スチレ
ンのガラス転移点（Ｔｇ）よりも高い温度では流動する
ため，ホットメルトコーターで塗布できる合成ゴム系粘
着剤として汎用されている。 これらの熱可塑性ブロック共重合体を用いた粘着剤組成
物には、通常、粘着付与樹脂や軟化剤、老化防止剤など
各種の配合剤が添加されているが（例えば、特開昭６３
−２７５７３号）、配合剤の種類によって、スチレンブ
ロック（Ｓ相）とゴムブロック（Ｉ相またはＢ相）に対
する相溶性が異なるため、所望の粘着特性やホットメル
ト塗工性を得るために、粘着付与樹脂や軟化剤などを選
択することが重要である。 特に、粘着付与樹脂に関しては、例えば、Ｉ相またはＢ
相に相溶性のよい脂肪族炭化水素系樹脂やテルペン系樹
脂などの粘着付与樹脂は、粘度を下げ、タック、粘着力
を上げるが、凝集力を低下させる傾向があり、Ｓ相への
相溶性のよいクマロン・インデン樹脂や芳香族炭化水素
系樹脂などの粘着付与樹脂は、Ｔｇを上げ耐熱性を向上
させる傾向を示す。 このように、粘着付与樹脂の種類を選択することなどに
より粘着性能の改善を計っているが、粘着付与樹脂の中
には、例えば、クマロン・インデン樹脂などのように優
れた粘着性能を付与するものの、粘着剤組成物に特有の
臭気を発生させるものがあり、その粘着剤組成物を用い
た粘着テープは、食品市場等で嫌悪されている。 ところが、従来、この悪臭を除去ないし低減する有効な
方法は見出されていなかったのが現状である。 〔発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、熱可塑性ブロック共重合体をベースボ
リマーとし、粘着付与樹脂を配合した合成ゴム系粘着剤
組成物であって、粘着性能を保持しながら、特有の臭気
を大幅に低減した合成ゴム系粘着剤組成物を提供するこ
とにある。 本発明者は、前記従来技術の有する問題点を克服するた
めに鋭意研究した結果、臭気の原因が粘着付与樹脂、特
に粘着付与樹脂中に含有される低分子量物にあることを
見出した。 そこで、熱可塑性ブロック共重合体および粘着付与樹脂
を含有する合成ゴム系粘着剤組成物に、シクロデキスト
リンを添加したところ、粘着性能を保持しながら、特有
の臭気を大幅に低減した合成ゴム系粘着剤組成物の得ら
れることを見出した。 本発明は、これらの知見に基づいて完或するに至ったも
のである。 〔課題を解決するための手段】 かくして、本発明によれば、熱可塑性ブロック共重合体
および粘着付与樹脂を含有する合成ゴム系粘着剤組成物
において、消臭剤としてシクロデキストリンを添加して
成ることを特徴とする合成ゴム系粘着剤組成物が提供さ
れる。 以下、本発明について詳述する。 本発明においてベースボリマーとして用いる熱可塑性ブ
ロック共重合体としては、例えば、ＳＩＳ，ＳＢＳ、ス
チレンーエチレンーブチレンースチレン・ブロック共重
合体（ＳＥＢＳ）などを挙げることができる。 本発明で使用する粘着付与樹脂としては、例えば、クマ
ロン・インデン樹脂、フェノール樹脂、ｐ　−　ｔｅｒ
ｔ−プチルフェノール・アセチレン樹脂、フェノール・
ホルムアルデヒド樹脂、テルベン・フェノール樹脂、ポ
リテルベン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、合
成ポリテルベン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系
環状炭化水素樹脂、モノオレフィンやジオレフィンのオ
リゴマー、水素添加炭化水素樹脂、炭化水素系粘着樹脂
、ボリブテン、ロジンの多価アルコールエステル、水素
添加ロジン、水添ウッドレジン、水素添加口ジンとモノ
アルコールまたは多価アルコールとのエステル、テレビ
ン系粘着付与剤等を挙げることができる。 シクロデキストリンは、Ｄ−グルコースがα１−４結合
で環状構造を形成したもので、重合度６のα−シクロデ
キストリン、重合度７のβ−シクロデキストリン、重合
度８のγ−シクロデキストリンなどがあるが、本願発明
では、いずれも使用できる。 シクロデキストリンの添加割合は、消臭性と粘着性能と
のバランスを考慮して適宜定めることができるが、粘着
剤組成物の全重量を基準に０．　２〜１０重量％の範囲
が好ましい。 熱可塑性ブロック共重合体を用いた合成ゴム系粘着剤組
成物の一般的な配合処方は、例えば、次のとおりである
。 熱可塑性ブロック共重合体　　１００重量部粘着付与樹
脂　　　　　４０〜２００重量部軟化剤　　　　　　　
　１０〜１００重量部老化防止剤　　　　　　　　１〜
ＩＯ重量部［イ乍　用］ シクロデキストリンを添加することにより、熱可塑性ブ
ロック共重合体を用いた合成ゴム系粘着剤組成物の特有
の臭気が抑制される理由は、必ずしち明白ではないが、
シクロデキストリンの環状構造の中空部分に適当な大き
さの有機化合物が包接されうることなどからみて、臭気
の原因となる粘着付与樹脂中の低分子量物がシクロデキ
ストリンによって捕捉されるからであると推定される。 〔実施例］ 以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説
明する。 ［実施例１］ 下記の配合処方によりＳＩＳ系粘着剤組成物を調製した
。 ＳＩＳ系ブロック共重合体（ｍｌ）　　１　０　０重量
部粘着付与樹脂（傘２）　　　　　　　　１　０　０重
量部ナフテン系オイル（＄３１　　　　　　５　０重量
部老化防止剤（＄４）　　　　　　　　　　　１重量部
α−シクロデキストリン　　　　　　　変量（＊ｌ）シ
ェル化学社製、商品名丁Ｒ−１１０７（傘２）脂肪族系
粘着付与樹脂（トーネックス社製、商品名工スコレッツ
４４０１）と芳香族系樹脂（新日鉄化学社製、商品名エ
クスロンＶ−１２０）との２＝１の混合物 （＄３）ＳＵＮＯＣＯ社製、商品名サンセンオイル（＊
４）吉富製薬社製、商品名ヨシノックス４２５上記の配
合物を約１８０℃に保ったミキサーに投入し、窒素雰囲
気下で混合した。得られた粘着剤組成物を厚さ約１２０
μｍの粘着テープ用クラフト上に糊厚が約４０μｍとな
るように塗布した。 得られた粘着テープについて、下記の方法で各種物性を
測定した。 〈物性測定方法〉 ｉＬ愁遣辺：ＪＩＳ　　Ｚ−０２３７−８タック：ＪＩ
Ｓ−Ｚ−０２３７　（傾斜式ポールタック法、１／３２
〜３　２／３　２インチ径の鋼球を使用し、ボールナン
バーで表示） 匿拉方：ＪＩＳ　　Ｚ−０２３７−１１１５３　：　１
　０人のパネラーによる官能テストを行なった。具体的
には、各パネラーに特有の臭気の有無とその程度につい
て次の３段階で評価してもらい、７名以上が一致した評
価点を表記した。 Ｘ：特有の臭気が強い。 ○：臭気がほとんどない。 ０：臭気が全くない。 結果を第１表に示す。 （以下余白） 第 １ 表 （注）ＳＩＳ、粘着付与樹脂などの配合割合は重量部を
表わす。また、シクロデキストリンの「重量％」は、粘
着剤組或物全体における重量割合を表わす。 第１表から明らかなように、α−シクロデキストリンを
粘着剤組成物（全重量）を基準に、０．４重量％添加し
ただけでも悪臭の軽減されることが分かる（実験番号１
−２）。ただし、１０重量％を越えて添加すると、ＳＰ
粘着力が低下する傾向を示す（実験番号１−５）。 ［実施例２］ 実施例１の実験番号１−３において、シクロデキストリ
ンとして、α体、β体、γ体のそれぞれを用いて、実施
例ｌと同様にして粘着剤組成物を調製し、同様に粘着テ
ープを作成した。結果を第２表に示す。 第２表から明らかなように、α体、β体およびγ体とも
良好な消臭性と粘着性能保持特性を示す。 第 ２ 表 【実施例３］ 実施例２において、ＳＩＳ系ブロック共重合体の代わり
にＳＢＳ系ブロック共重合体を用い、実施例２と同様に
して粘着剤組成物を調製し、粘着テープを作成して同様
に評価した。 結果を第３表に示す． ＳＢＳ系ブロック共重合体（中１１　　１　０　０重量
部粘着付与樹脂（＄２）　　　　　　　１　０　０重量
部ナフテン系オイル（＄３）　　　　　　５　０重量部
老化防止剤（＄４）　　　　　　　　　　　１重量部シ
クロデキストリン　　　　　　　　３重量部（＊ｌ）シ
ェル化学社製、商品名ＴＲ−１１０２（中２）〜（傘４
）は、実施例１と同じ。 第３表から明らかなように、ＳＢＳを用いた場合につい
ても、本発明の粘着剤組成物は、同様に良好な臭気抑制
と粘着性能を有している。 （以下余白） 第 ３ 表 （以下余白） 〔発明の効果〕 本発明によれば、熱可塑性ブロック共重合体をベースボ
リマーとし、粘着付与樹脂を含有する合成ゴム系粘着剤
組或物であって、粘着性能を保持しながら、特有の臭気
を大幅に低減した合成ゴム系粘着剤組成物が得られる。 したがって、本発明の市場価値は極めて高いものがあり
、従来、悪臭のため嫌悪されていた食品分野等での使用
が期待できる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱可塑性ブロック共重合体および粘着付与樹脂を
   含有する合成ゴム系粘着剤組成物において、消臭剤とし
   てシクロデキストリンを添加して成ることを特徴とする
   合成ゴム系粘着剤組成物。