JPH03166238A - 重合体発泡粒子の製造法 - Google Patents

重合体発泡粒子の製造法

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JPH03166238A
JPH03166238A JP1307868A JP30786889A JPH03166238A JP H03166238 A JPH03166238 A JP H03166238A JP 1307868 A JP1307868 A JP 1307868A JP 30786889 A JP30786889 A JP 30786889A JP H03166238 A JPH03166238 A JP H03166238A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は重合体発泡粒子の製造法に関する。
(槌来の技術) 従来、揮発性発泡剤を含有せしめた重合体粒子を密閉容
器内で水等の分敗媒に分散させ、容器内圧力を発泡剤の
蒸気圧以上に保持しつつ重合体粒子の軟化温度以上の温
度に加熱し、次いで容器の一端を開放して重合体粒子と
分散媒とを容器内よりも低圧の雰囲気下に放出すること
により重合体粒子を発泡させる方法は知られている。こ
の方法において用いられる揮発性発泡剤としては、例え
ばプロパン、ブタン、ペンタン等の炭化水素類や、トリ
クロロフロロメタン、ジクロロジフロ口メタン等のハロ
ゲン化炭化水素類が用いられている。
しかしながら、これら揮発性発泡剤とし使用されている
化合物は、毒性や可燃性等の危険性を有していたり、フ
ロン類のようにオゾン層破壊という問題を有していたり
、或いは危険性や環境破壊という点ではそれほど問題を
有さなくとも、高価で実用的でない等の問題のいずれか
を有するものが殆どであった。また揮発性発泡剤は重合
体粒子を膨潤させるために発泡時の発泡適正温度範囲が
狭くなり、このため発泡温度の発泡倍率に及ぼす影響が
大となり、発泡倍率のコントロールが困難となるという
問題もあった。
このような問題を解決するために多くの研究がなされ、
本出願人が先に提案した方法にも開示されているように
二酸化炭素等の無機ガスを発泡剤として用いて重合体粒
子の発泡を行うことができることも知られて来た(例え
ば特公昭62−61227号公報、特開昭61−274
1号公報、特開昭61−4738号公報等)。
〔発明が解決しようとする課題〕
本出願人による上記各公報に示されているように、二酸
化炭素等の無機ガスを発泡剤として用いて重合体発泡粒
子を得ることは可能である。しかしながら、揮発性発泡
剤を二酸化炭素に単に置き換えただけでは実験室規模程
度の少量の発泡であれば問題はないが、工業的規模で大
量に発泡しようとすると、発泡を始めてからの時間が経
過するにつれて発泡倍率が低下し、例えば発泡初期に2
0〜30倍程の発泡倍率であったものが、発泡終了近く
では10倍程度にまで発泡倍率が低下し、発泡倍率のバ
ラッキが非常に大きなものとなる等、工業的規模で生産
する場合には解決しなければならない幾つかの問題があ
った。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、二
酸化炭素を発泡剤として用いて工業的規模で重合体発泡
粒子を製造した場合にも、高発泡倍率で、しかも発泡倍
率のバラッキの少ない重合体発泡粒子を得ることのでき
る重合体発泡粒子の製造法を提供することを目的とする
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、
重合体粒子として無機物を含有するものを用いるととも
に、二酸化炭素と無機ガスとの混合ガスで背圧をかけな
がら重合体粒子と分散媒とを容器内よりも低圧の雰囲気
下に放出して発泡させることにより、高発泡倍率で発泡
倍率のバラツキの少ない発泡粒子を容易に得ることがで
きることを見出し本発明を完戒するに至った。
即ち本発明は、 (1)無機物を含有する重合体粒子を二酸化炭素の存在
下において密閉容器内で分散媒に分散せしめ前記粒子が
軟化する温度以上の温度に加熱して前記粒子に二酸化炭
素を含浸させ、次いで容器内の二酸化炭素の蒸気圧以上
の圧力を持つ二酸化炭素と無機ガスからなる混合ガスに
より背圧をかけながら重合体粒子と分散媒とを容器内よ
りも低圧の雰囲気下に放出して重合体粒子を発泡させる
ことを特徴とする重合体発泡粒子の製造法。
(2)無機物を含有する重合体粒子を二酸化炭素の存在
下において密閉容器内で分散媒に分散せしめ、前記粒子
が軟化する温度以上の温度に加熱して前記粒子に二酸化
炭素を含浸させ、次いで容器内の二酸化炭素の蒸気圧以
上の圧力を持つ無機ガスまたは二酸化炭素と無機ガスと
からなる混合ガスを容器内に供給して発泡温度に保持し
た後、容器内の二酸化炭素の蒸気圧以上の圧力を持つ二
酸化炭素と無機ガスとからなる混合ガスにより背圧をか
けながら重合体粒子と分散媒とを容器内よりも低圧の雰
囲気下に放出して重合体粒子を発泡させることを特徴と
する重合体発泡粒子の製造法。
(3)二酸化炭素:無機ガスの混合比率が、重合比で3
:7〜9.5 7 0.5である混合ガスにより背圧を
かけながら重合体粒子と分散媒とを容器内よりも低圧の
雰囲気下に放出して発泡することを特徴とする請求項1
または請求項2記載の重合体発泡粒子の製造法。
を要旨とするものである。
本発明において用いる重合体粒子としては、プロヒレン
単独重合体、プロピレンーエチレンランダム共重合体、
プロピレンーエチレンブロック共重合体、プロピレンー
プテンランダム共重合体、プロピレンーエチレンーブテ
ンランダム共重合体等のプロピレン系重合体、高密度ポ
リエチレン、エチレンと少量のα−オレフィン(炭素数
4、6、8等)との共重合体である直鎖状低密度ポリエ
チレン等のエチレン系共重合体等が挙げられる。これら
のうち、殊にプロピレンーエチレンランダム共重合体、
プロピレンープテンランダム共重合体、プロピレンーエ
チレンーブテンランダム共重合体等のプロピレン系重合
体、直鎖状低密度ポリエチレンが好ましい。これらの重
合体は架橋したちのであっても良いが、無架橋のものが
特に好ましい。
本発明においては、二酸化炭素を含浸させる重合体粒子
として、無機物を含有する重合体粒子を用いる。この無
機物としては例えば、水酸化アルミニウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム等の無機水酸化物、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の無機炭
酸塩、亜硫酸カルシウム、亜硫酸マグネシウム等の無機
亜硫酸塩、硫酸カルシウム、硫酸アル5ニウム、硫酸マ
ンガン、硫酸ニッケル等の無機硫酸塩、酸化カルシウム
、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の無機酸化物、塩化
ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム等の無
機塩化物、硼砂、タルク、クレー、カオリン、ゼオライ
ト等の粘土又は天然鉱物等が挙げられる。これらのうち
でも二次戒型性が特に良好な発泡粒子が得られる、硫酸
マンガン、硫酸ニッケル、塩化ナトリウム、塩化マグネ
シウム、塩化カルシウム、硼砂等の水溶性無機塩の使用
が好ましい。これら無機物は重合体粒子の造粒時に添加
しておけば良い。無機物は通常、粉粒体として添加され
るが粒径は特に限定されない。しかしながら、一般的に
、粒径0. 1〜150μ、特に1〜100nのものを
用いることが好ましい。
これら無機物は、重合体粒子中の含有量が0.01〜2
重景%、特に0. 1〜1重量%となるように添加する
ことが好ましい。無機物を大過剰に含有せしめると、得
られる発泡粒子の気泡が微細になりすぎ、発泡戒型性(
寸法精度)や発泡或型時の発泡粒子相互の融着性が悪く
なり易い。一方、無機物の添加量が少なすぎると本発明
の効果が得られなくなる。
上記無機物を含有する重合体粒子としては、一般に粒径
が0. 3〜5 mm、特に0. 5〜3閣のものが好
ましい。重合体粒子に上記の如き無機物を含有すること
により、二酸化炭素が粒子中に含浸され易くなるととも
に、後述する二次結晶化を促進することができ、発泡倍
率の高い発泡粒子を容易に得ることができる。
本発明において重合体粒子に二酸化炭素を含浸させる工
程は、重合体粒子を密閉容器内で分散媒に分散させる工
程において同時に行う。この場合には、二酸化炭素は分
散媒に一旦溶解又は分散した後に重合体粒子に含浸され
る。二酸化炭素は、密閉容器中に重合体粒子と二酸化炭
素及び分散媒を入れて攪拌しながら加熱、加圧する等の
方法により重合体粒子中に含浸される。二酸化炭素は気
体状又は液体状で使用しても、ドライアイスの如く固体
状で使用しても良い。二酸化炭素の使用量は通常、重合
体粒子100重量部当たり、5〜50重量部が好ましい
分散媒としては重合体粒子を溶解しないものであれば良
く、このような分散媒として例えば、水、エチレングリ
コール、グリセリン、メタノール、エタノール等が挙げ
られるが、通常は水が使用される。
二酸化炭素の存在下で重合体粒子を分散媒に分散せしめ
て加熱するに際し、重合体粒子の融着を防止するために
融着防止剤を用いることができる。
融着防止剤としては水等の分散媒に溶解せず、加熱によ
って溶融しないものであれば無機系、有機系を問わず使
用可能であるが、一般には無機系のものが好ましい。無
機系の融着防止剤としては、リン酸三カルシウム、ピロ
リン酸マグネシウム等が挙げられ、これらと乳化剤とを
併用して添加することが好ましい。乳化剤としてはドデ
シルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、オレイン酸ナト
リウム等のアニオン系界面活性剤が好適である。上記融
着防止剤としては粒径0.001〜100μ、特に0.
001〜30μのものが好ましい。融着防止剤の添加量
は重合体粒子100重量部に対し、通常は0.01〜1
0重量部が好ましい。また乳化剤は重合体粒子100重
量部当たり、通常、0.001〜5重量部添加すること
が好ましい。
本発明方法において、二酸化炭素が含浸された発泡性の
重合体粒子中には二次結晶が存在することが好ましい。
この二次結晶が存在する発泡性の重合体粒子より得られ
た発泡粒子は戒型性が優れたものとなる。特に重合体粒
子が無架橋のポリプロピレン系樹脂や無架橋の直鎖状低
密度ポリエチレン系樹脂の場合、発泡性重合体粒子中に
二次結品が存在していることが有利である。二次結晶の
存在は、得られる発泡樹脂粒子の示差走査熱量測定によ
って得られるDSCdh線に、重合体の所謂融解時の吸
熱に起因する固有ピークよりも高温側の高温ピークが現
れるか否かによって判定することができる。固有ピーク
と高温ピークとは、同一のサンプルの示差走査熱量測定
を2回行うことによって判定できる。この方法では、ま
ずサンプル(重合体発泡粒子)1〜3■を示差走査熱量
計によって10’C/分で2 2 0 ’Cまで昇温測
定して第1回目のDSC曲線を得、次いで220゜Cか
ら40′C付近まで10゜C/分の速度で降温し、再度
10゜C/分で220゜Cまで昇温測定して第2回目の
DSC曲線を得る。このようにして得た2つのDSC曲
線を比較して固有ピークと高温ピークとを判別すること
ができる。固有ピークとは、重合体発泡粒子の所謂融解
に伴う吸熱ピークであるから、第1回目のDSC曲線に
も第2回目のDSC曲線にも現れるピークであり、ピー
クの頂点の温度は第1回目と第2回目とで多少異なる場
合もあるが、その差は5゜C未満、通常は2゜C未満で
ある。一方、高温ピークとは、第1回目のDSC曲線に
おいて上記固有ピークよりも高温側に現れる吸熱ピーク
である。二次結晶の存在はこの高温ピークが現れること
によって確認され、実質的な高温ピークが現れない場合
には二次結晶が存在しないものと判定される。上記2つ
のDSC曲線において第2回目のDSC曲線に現れる固
有ピークの頂点の温度と、第1回目のDSC曲線に現れ
る高温ピークの頂点の温度との差は大きいことが望まし
く、両者の温度差は5゜C以上、特に10゜C以上が好
ましい。
第1図、第2図は発泡粒子の示差走査熱量測定によって
得られたDSC曲線を示し、第1図は二次結晶を含む発
泡粒子のもの、第2図は二次結晶を含まない発泡粒子の
ものである。第1図、第2図において、曲線1及び2は
第1回目の測定によって得られたDSC曲線であり、曲
線1′、2′は第2回目の測定によって得られたDSC
曲線を示す。・第1図に示すように、二次結晶を含有す
る発泡粒子では、第l回目の測定によって得られた曲線
1においては固有ピークBの他に、第2回目の測定によ
って得られた曲線1′にはない高温ピークAが現れてお
り(第2回目の測定で得られた曲線l′には固有ピーク
B′のみが現れる。)、この高温ピークAの存在によっ
て二次結晶の存在が確認される。一方、二次結晶を含有
しない発泡粒子では、第2図に示すように曲線2、曲線
2′のいずれにも固有ピークb,b’が現れるのみで高
温ピークは現れず、このことから二次結晶が存在しない
ことが確認される。第2図に示す発泡粒子のように、二
次結晶の存在が認められない粒子が得られるのは、二次
結晶化促進温度(融点〜融解終了温度)において充分な
時間、熱処理を受けず、融解終了温度以上の温度で発泡
されたような場合である。一方、曲線1で示されるよう
な二次結晶を有する発泡粒子は、無架橋のポリプロピレ
ン系樹脂の場合では、一般に耐圧容器内において重合体
粒子をその融解終了温度以上に昇温することなく、融点
−20゜C程度以上、融解終了温度未満の温度において
充分な時間、通常5〜90分間、好ましくは10〜60
分間保持することによりにより得ることができる。また
このような温度に保持して二次結晶を形威せしめた粒子
の場合、重合体粒子を容器内よりも低圧雰囲気下に放出
して発泡させる際の発泡温度(放出時の温度)は融解終
了温度以上であっても、前記高温ピーク以下の温度であ
れば成型性の良好な発泡粒子を得ることができる。また
無架橋の直鎖状低密度ポリエチレンの場合、一般には耐
圧容器内で樹脂粒子をその融解終了温度以上に加熱する
ことなく、融点一l5゜C程度以上、融解終了温度未満
の温度にて充分な時間、通常5〜90分間、好ましくは
5〜30分間保持すれば良い。
尚、上記温度保持においては、温度管理のし易すさから
いって、複数回に分割して行うことが望ましい。この場
合、先の保持温度より後の保持温度を高くする方法が採
用される。この場合、最終の保持温度を発泡温度とする
ことが望ましい9本発明方法において、二酸化炭素を含
浸せしめた重合体粒子を容器内より低圧の雰囲気下に放
出して発泡せしめる発泡温度は、重合体粒子の軟化温度
以上の温度であるが、特に融点付近の温度が好ましい。
好適な発泡温度範囲は樹脂の種類によっても異なり、例
えば無架橋ポリプロピレン系樹脂の場合、融点−5゜C
以上、融点+15゜C以下、特に融点−3゜C以上、融
点+lo’c以下が好ましい。またポリエチレン系樹脂
の場合、融点−10゜C以上、融点+5゜C以下が好ま
しい。また発泡温度にまで加熱する際の昇温速度は1〜
10゜C/分、特に2〜5゜C/分が好ましい。
尚、本発明において上記樹脂の融点とは示差走査熱量計
番こよってサンプル約6 mgを10゜C/分の界温速
度で2 2 0 ’Cまで加熱し、その後10’C/分
の降温速度で約50゜Cまで冷却し、再度10゜C/分
の速度で220゜Cまで昇温した時に得られるDSC曲
線における吸熱ピーク(固有ピーク)の頂点の温度であ
る。また融解終了温度とは上記の如き測定によって得ら
れる2回目のD S C dh線の吸熱ピーク(固有ピ
ーク)における融解終了温度を意味する。また重合体粒
子の軟化温度とは、AsTM−D−648法において、
荷重4. 6 kg/ciaの条件で求めた軟化温度を
意味するものである。
発泡性の重合体粒子は密閉容器内において、容器内で発
泡しないような圧力、一般には5 kg / cffl
・G以上の圧力に加圧保持されている必要がある。
従来の二酸化炭素発泡剤を用いた重合体粒子の発泡法に
おいては、重合体粒子を発泡温度でしばらく保持した後
、容器内の圧力を二酸化炭素発泡剤の蒸気圧以上の圧力
に保持しながら窒素ガスにより背圧をかけて重合体粒子
を容器内から放出発泡させることにより発泡倍率の安定
化を図ろうとしている。
しかしながら、二酸化炭素を発泡剤として用いた場合に
は、従来の発泡法のように窒素ガスのみによって背圧を
かけながら発泡性の重合体粒子を容器内よりも低圧の雰
囲気下に放出発泡すると、得られる発泡粒子の発泡倍率
が放出開始からの時間が経過するほど大きく低下する。
本発明方法では二酸化炭素と無機ガスとの混合ガスによ
って背圧をかけながら発泡を行うことにより、このよう
な問題を解決し得たものである。本発明方法では放出発
泡時に背圧をかけるために容器内に供給する混合ガスに
おける無機ガスとは二酸化炭素以外の無機ガスを意味し
、例えば、窒素、空気、アルゴン等が用いられる。二酸
化炭素とこれらの無機ガスとの混合比率は、重量比で二
酸化炭素:無機ガス=3=7〜9.5 : 0.5が好
ましい。この混合ガスは、重合体粒子を放出する工程中
を通して発泡前の容器内の二酸化炭素の蒸気圧以上の圧
力となるように供給するものである。この混合ガスの圧
力が容器内の二酸化炭素の蒸気圧未満の場合には、得ら
れる発泡粒子の発泡倍率は、その圧力の大小に応じて徐
々に低下することとなる。背圧をかけるために供給する
混合ガスの圧力は、二酸化炭素と無機ガスとの混合比が
上記の範囲である場合、10〜50kg/c漬・Gが好
ましい。
本発明においては、容器内で重合体粒子に二酸化炭素を
含浸させ、次いで容器内の二酸化炭素の蒸気圧以上の圧
力を持つ無機ガスまたは二酸化炭素と無機ガスとからな
る混合ガスを容器内に供給して発泡温度に保持した後に
、上記のごとく重合体粒子を発泡させることが好ましい
。ここでいう無機ガスとは前記背圧の所で説明したと同
じ様に二酸化炭素とは区別されるものである。この無機
ガスとしては前記背圧の所で例示したものと同様のもの
が例示される。この方法では、無機ガスまたは二酸化炭
素と無機ガスとの混合ガスは、容器内を発泡温度とした
直後に供給することが望ましい。この方法において最も
望ましい態様は、容器内を発泡温度とした直後から前記
背圧をかけ始め、そのままの状態でしばらく保持して発
泡粒子中に背圧で使用される混合ガスを更に含浸させ、
その後、容器内の圧力を前記背圧に等しい圧力に保持し
ながら発泡性粒子を容器外に放出する方法である。この
様にして重合体粒子を発泡させると、得られる発泡粒子
の発泡倍率を向上させることができると共に無機ガスと
して酸素を含むような場合であっても重合体粒子ひいて
は得られる発泡粒子の酸化劣化を極力防止できる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例l〜4 押出機内にてプロビレンーエチレンランダム共重合体(
エチレン戒分2.3重量%、融解終了温度165゜C)
に、硼砂( NazB407 j ’IOH!0 ) 
 (平均粒径50IIN)を0. 2重量%となるよう
に添加して溶融混練した後、押出機先端のダイスからス
トランド状に押出し、水中で急冷した後、切断して長さ
2.4M,断面の直径1.1Mのべレソト状とした.こ
のペレット100kgとリン酸三カルシウム1 kg、
ドデシルベンゼンスルフオン酸ナトリウム250g、水
220l及び発泡剤としてドライアイスを第1表に示す
量配合して密閉容器(容積400l)内で攪拌しながら
融解温度以上の温度に昇温することなく同表に示す一段
保持温度に昇温保持した。次いで第1表に示す無機ガス
を重量比で二酸化炭素l00に対して同表に示す割合で
混合した混合ガスで容器内を同表に示す圧力に加圧する
とともに、同表に示す二段保持温度に昇温して加熱保持
した後、混合ガスで背圧をかけて容器内を同温度・同圧
力に保持しながら容器の一端を開放して樹脂ペレットと
水とを大気圧下に放出して発泡せしめた。得られた発泡
粒子の平均嵩発泡倍率及び嵩倍率の最大値、最小値を第
1表にあわせて示す。
比較例1〜4 硼砂を添加せずに造粒した他は実施例1及び2と同様の
プロプレンーエチレンランダム共重合体を用い、同実施
例と同様にして発泡を行った。得られた発泡粒子の平均
嵩発泡倍率の最大値を第1表に示す。
比較例3 実施例1における発泡中の容器内圧を10kg/ci 
− Gとした以外は実施例1と同様にして発泡を行った
。同様に結果を第1表に示す。
比較例4、5 実施例3及び4の操作において、二酸化炭素と空気ガス
の代わりに窒素のみを使用して同様にして背圧操作を行
った。(窒素供給後の容器内圧力は実施例3及び4と同
じとなるようにした。)。
得られた発泡粒子の平均嵩発泡倍率等を同様に第1表に
あわせて示す。
実施例5〜6 実施例1〜4において、プロプレンーエチレンランダム
共重合体の代わりに、プロプレンーブテンランダム共重
合体(ブテン成分6.0重量%融解終了温度163゜C
)を使用した以外は、同様の方法で発泡粒子を得た。得
られた発泡粒子の平均嵩発泡倍率等を同様に第1表にあ
わせて示す。
[発明の効果] 以上説明したように本発明方法は、無機物を含有する重
合体粒子に二酸化炭素を含浸させるようにしたことと、
重合体粒子を容器内より低圧の雰囲気に放出して発泡せ
しめるに際し、容器内に二酸化炭素と無機ガスとの混合
ガスを供給して背圧をかけながら発泡するようにしたこ
ととにより、二酸化炭素を発泡剤として用いた場合でも
発泡倍率のバラツキが非常に少なく、工業的規模で大量
生産する場合でも、発泡工程の開始直後に得られた発泡
粒子と、発泡工程の終了近くで得られた発泡粒子の発泡
倍率が大きく変化する虞れがない等、優れた発泡粒子を
製造することができる効果を有する。
また、上記方法において、更に無機ガスあるいは無機ガ
スと二酸化炭素との混合ガスを容器内に供給した後、発
泡温度にしばらく保持した場合には得られる発泡粒子の
発泡倍率を向上させることができる。しかも、無機ガス
として酸素を含むものを使用しても重合体粒子ひいては
発泡粒子の酸化劣化を極力防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は粒子中に二次結晶を有する発泡粒子のDSC曲
線を示すグラフ、第2図は粒子中に二次結晶を有さない
発泡粒子のDSC曲線を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)無機物を含有する重合体粒子を二酸化炭素の存在
    下において密閉容器内で分散媒に分散せしめ前記粒子が
    軟化する温度以上の温度に加熱して前記粒子に二酸化炭
    素を含浸させ、次いで容器内の二酸化炭素の蒸気圧以上
    の圧力を持つ二酸化炭素と無機ガスからなる混合ガスに
    より背圧をかけながら重合体粒子と分散媒とを容器内よ
    りも低圧の雰囲気下に放出して重合体粒子を発泡させる
    ことを特徴とする重合体発泡粒子の製造法。
  2. (2)無機物を含有する重合体粒子を二酸化炭素の存在
    下において密閉容器内で分散媒に分散せしめ、前記粒子
    が軟化する温度以上の温度に加熱して前記粒子に二酸化
    炭素を含浸させ、次いで容器内の二酸化炭素の蒸気圧以
    上の圧力を持つ無機ガスまたは二酸化炭素と無機ガスと
    からなる混合ガスを容器内に供給して発泡温度に保持し
    た後、容器内の二酸化炭素の蒸気圧以上の圧力を持つ二
    酸化炭素と無機ガスとからなる混合ガスにより背圧をか
    けながら重合体粒子と分散媒とを容器内よりも低圧の雰
    囲気下に放出して重合体粒子を発泡させることを特徴と
    する重合体発泡粒子の製造法。
  3. (3)二酸化炭素:無機ガスの混合比率が、重合比で3
    :7 〜9.5:0.5である混合ガスにより背圧をか
    けながら重合体粒子と分散媒とを容器内よりも低圧の雰
    囲気下に放出して発泡することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の重合体発泡粒子の製造法。
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