JPH03161209A - テーパ孔加工方法およびその加工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概　要〕 ジグ中ぐり盤などの工作機械を用いて逆テーパを有する
裁頭円錐形状のめくら孔を加工する方法およびそのため
の加工装置に関し、 逆テーパ孔の形戒加工に通常の汎用エンドミルを切削刃
物として用いることを可能ならしめる加工方法とそのた
めの加工装置を提供することを目的とし、 工作機械の回転中心軸に対して斜めの１８Ｉｉｌ１線上
を移動可能なようにエンドミルを該工作機械に取付け、
該エンドミルを回転させながら前記斜め軸線に沿って降
下させることにより、該エンドミルを深さ方向へ送りつ
つ刃先の偏心量を増加させワークに逆テーパ孔を形成す
る構或であり、またそのための加工装置は、回転中心軸
に対して斜めに下端から形成された取付け孔と回転中心
軸に対して直角の貫通長孔とを有し、外側の中間に大径
部と上側に工作機械に固定される取付け部とを有する回
転伝達軸と、該回転伝達軸を回転自在に貫通させると共
に前記大径部に係合して上下動が拘束される送り用ナッ
ト部材と、前記回転伝達軸を回転自在にＷ通させると共
に、内壁にリング状の案内溝を有し外周のねじ部で前記
送り用ナット部材に螺合して該ナット部材に対して下方
移動可能な送り用筒状部材と、下端にエンドミルが挿着
される刃物挿着孔と、上部に周壁から突出して前記回転
伝達軸の貫通長孔を介して前記送り用筒状部材の案内溝
に係合するキーピンとを有し、前記回転伝達軸の取付け
孔に下方移動可能に挿入された刃物移動軸とからなる構
戒である。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、ジグ中ぐり盤などの工作機械で逆テーパを有
する裁頭円錐形状のめくら孔を加工する方法およびその
ための加工装置に関する。

射出戒形用のモールド金型等では、移動側金型にコール
ドスラッグウエル（湯だまり）を設けて、射出のはじめ
にノズルから出る低温のブラスチ・ノクを滞留させ製品
キャビテイに注入されないようにしている。このコール
ドスラソグウェルは金型が開くときにスブル一部を移動
側金型に引きつけておく働きも受け持つので、逆テーパ
を有．する裁頭円錐状の孔に形成される。しかし奥側の
直径が大きくなる逆テーパ孔の加工は厄介であり、加工
方法の改善が望まれている。

〔従来の技術〕

モールド金型等では、コールドスラングウエルのため金
型の表面から奥側に向かって次第に内径が大きくなる逆
テーパ孔のめくら孔を形戒する必要がある。この逆テー
パ孔は戒形品の離型性を確保するために良好な表面粗さ
が要求される。

従来は、総形バイトを中ぐり盤に取付けて切削加工する
方法や、放電加工用の専用電極を製作して放電加工する
方法で加工している。

第２図は従来の切削によるテーパ孔加工方法を示す断面
図で、まず（ａ）の如く下孔６１とザグリ孔６２とが形
成されたワーク（被加工物）６を準備する。そして（ｂ
）の如く中ぐり盤のチャソク７１に所定の逆テーパの切
刃７２ａを有する聡形バイト７２を取付け、ザグリ孔６
２の底まで挿入し、総形バイト７２を回転中心軸７１ａ
と直角方向に微小量送って回転中心軸から偏心させて回
転させ、ザグリ孔６２の内壁を削り取る。この微小送り
を多数回繰り返して（ｃ）の如く所望の逆テーパ孔６３
を形成していた。

また第３図は放電加工の場合で、ザグリ孔６２に挿入可
能な直径と所定の逆テーパを有する電極８１を製作し、
この電極８１をザグリ孔６２に挿入して、水平な一方向
に微小送りしつつ放電加工し、次に方向を若干変えて同
様に放電加工する。モして（ｂ）に示す如くこの送りの
方向を少しずつ変えて放射状に多数回繰り返してザグリ
孔の全周の肉を落とし正多面体状の孔を形成する。その
あとラップ仕上げで截頭円錐形状の逆テーパ孔としてい
た。

〔発明が解決しようとする課題〕 しかし中ぐり盤による切削では、総形バイトの整形に時
間がかかり、切削抵抗が大きく加工後の孔内壁表面にビ
ビリが生じ面粗さが低下する。また総形バイトによる切
削加工では、手研ぎで製作した聡形バイトを用いるため
、バイトのシャンク部分が細くバイトの強度が弱《なる
ため切削抵抗によってビビリが生じて面粗さが低下し、
バイトの破損も多い。さらに寸法決めはカンに頼るため
高精度化が難しいといった問題点があった。

放電加工の場合は、荒加工、中加工、仕上げ加工用に多
数の放電電極を必要とし、電極の製作に時間がかかり、
さらに放電加工したあとにラップ工程が必要となり加工
工程が多くまた加工工数がかかるという問題点があった
。

本発明は上記問題点に鑑み創出されたもので、逆テーパ
孔の形戒加工に通常の汎用エンドミルを切削刃物として
用いることを可能ならしめる加工方法とそのための加工
装置を提供することによって、加工精度の向上と作業方
法の簡素化、製作コストの削減を達或することを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

上記問題点を解決するため、本発明のテーパ孔加工方法
は、 工作機械の回転中心軸に対して斜めの軸線上を移動可能
なようにエンドミルを該工作機械に取付け、該エンドミ
ルを回転させながら前記斜め軸線に沿って降下させるこ
とにより、該エンドミルを深さ方向へ送りつつ刃先の偏
心量を増加させワークに逆テーパ孔を形成する構戒であ
り、またそのための加工装置は、 回転中心軸に対して斜めに下端から形成された取付け孔
と回転中心軸に対して直角の貫通長孔とを有し、外側の
中間に大径部と上側に工作機械に固定される取付け部と
を有する回転伝達軸と、該回転伝達軸を回転自在に貫通
させると共に前記大径部に係合して上下動が拘束される
送り用ナット部材と、 前記回転伝達軸を回転自在に貫通させると共に、内壁に
リング状の案内溝を有し外周のねじ部で前記送り用ナッ
ト部材に螺合して該ナット部材に対して下方移動可能な
送り用筒状部材と、下端にエンド≧ルが挿着される刃物
挿着孔と、上部に周壁から突出して前記回転伝達軸の貫
通長孔を介して前記送り用筒状部材の案内溝に係合する
キービンとを有し、前記回転伝達軸の取付け孔に下方移
動可能に挿入された刃物移動軸と、からなる構或である
。

〔作用〕

エンドミルを斜めに降下させることにより、エンドミル
刃先の回転，中心からの偏心量が降下量（送り距離）と
共に大きくなるので、深さ方向に内径が次第に大きくな
る逆テーパ孔をエンドミルの切削加工のみで形成するこ
とが可能となる。市販のエンドξルを用いて加工できる
ので総形バイトや電極の製作を必要とせず加工が簡単で
ある。また切削抵抗が少なくビビリがないので高精度の
孔加工が可能となる。

そしてこのための加工装置は、エンドミルを挿着する刃
物移動軸が回転中心軸に対して斜めにかつ下方移動可能
な構或であり、エンドミルの先端は回転中心軸から偏心
して挿着される。そして送り用ナット部材に対してねじ
が弛む方向に送り用筒部材を回転操作すると、該筒状部
材に係合しているキーピンを介して刃物移動軸が斜め下
方へ移動して、エンドミルが下方へ送られると同時にエ
ンドミル刃先の偏心量が増加する。そして貫通長孔に貫
通するキーピンを介して回転伝達軸から回転駆動力を受
けて回転しているエンドミルに対して上記送り操作を行
うことができる。このためワークに対して逆テーパ状の
孔を単一の切削加工で形戒することか可能となる。

〔実施例〕

以下添付図により本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明のテーパ孔加工装置を示す断面図である
。なお全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。

本発明のテーパ孔加工装置は、回転伝達軸ｌと、回転中
心軸に対して傾いた方向に移動可能に回転伝達軸ｌに装
着された刃物移動軸２と、これらの回転伝達軸１の外周
に設けられ刃物移動軸２に上下動を与える送り機構３と
からなる。

回転伝達軸ｌは、略円柱状で下端から回転中心軸Ｃに対
して所定に傾斜した取付け孔１１が形成され、また上下
方向に長い貫通長孔ｌ２が回転中心軸Ｃに対して直角方
向に取付け孔１１を貫通して設けられている。そして外
周にはフランジ状の大径部１３を有し上端側の取付け部
１４がジグ中ぐり盤等の主回転軸のチャック７１に挿着
固定されて回転駆動される。

刃物取付け軸２は、下端にエンドミル５のシャンク部が
挿着される刃物挿着孔２１と、上方に水平方向の貫通孔
２２とを有し、上記回転伝達軸１の取付け孔Ｉ１に挿入
されて回転中心軸Ｃに対して斜めに取付けられ、貫通孔
２２と回転伝達軸の貫通長孔１２とを共通に貫通するキ
ービン２３により回転伝達軸１と結合して回転駆動され
る。外側の送り機構３は送り用ナット部材３１と該ナッ
ト部材に螺合する送り用筒状部材３２とからなる。送り
ナット部材３１は内壁に回転伝達軸ｌの大径部１３と係
合するリング状のｉｌｊ３１ａを有し、下部内周には雌
ねしが形成されている。送り用筒状部材３２は同様に回
転伝達軸ｌを貫通させており、内周にリング状の案内導
３２ａを有し外周には前記送り用ナット部材３１の雌ね
じと螺合する雄ねじが形戒されている。ナット部材３１
は回転伝達軸１の大径部に係止して上下方向の移動が規
制されて位置が定まるとともに回転伝達軸ｌこの間で回
転自在である。そして送り用筒状部材３２はその案内溝
３２ａに、回転伝達軸ｌを水平に貫通するキーピン２３
が係合するように回転伝達軸ｌの外周に同心に設けられ
ている。このため、送り機構３は回転伝達軸ｌに対して
上下位置は定まるが回転自在であり、回転伝達軸ｌが回
転駆動されている切削加工時においてもこの送り機構３
の回転を停止させて人手で送り用筒状部材を操作するこ
とが可能である。

上記構或を有する加工装置を用いて、工作機械の主軸が
回転している切削動作の最中に、送り用筒状部材３２を
ナット部材３Ｎから離れる方向へ回転させると、該筒状
部材３２は下方へ移動する。するとリング状の案内溝３
１ａに係合しているキーピン２３が降下するので、該キ
ービン２３が貫通している刃物移動軸２が回転中心軸に
対して斜め下方へ送られ、エンドミル５は刃先と回転中
心軸Ｃとの偏心量が増加しつつ矢印Ａの如く下方へ送ら
れることになる。

工作機械のテーブル上に固定されたワークのザグリ孔６
１上に、エンドミル先端を位置決めして、主軸を回転さ
せつつ上記操作を行うと、図のハッチング部分がエンド
ミル５の刃先によって切削除去され底のある逆テーパ孔
６３を市販のエンドミルを用いて一工程で簡単に形成す
ることができる。

この際工作機械の主軸の回転を停止させることなくエン
ドミルを下方へ送ることができるので加工作業を極めて
能率的に行うことができる。そしてナット部材の外周に
Ｌ字形の位置決め部材３１ｃを取付けて、予めそのス１
・ソバ部３１ｄの高さを所定に設定しておき、送り用筒
状部材の下端が該ストソバ部に当接するまで下方送りを
行うことにより逆テーパ孔の深さを正確に規定すること
ができる。

〔発明の効果〕

以上説明した如く本発明によれば、逆テーパ孔の形成加
工に通常の汎用エンドξルを切削刃物として用いること
が可能となり、加工精度の向上と作業方法の簡素化、製
作コストの削減を達戊することができその実用的効果は
顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のテーパ孔加工装置を示す断面図、 第２図は切削による従来のテーパ孔加工方法の断面図、 第３図は放電加工による従来の方法を示す図、である。 図において、 １一回転伝達軸、　　　１１一回転中心軸に対して傾斜
した取付け孔、 １２・・・貫通長孔、　　　　１３・−・大径部、１４
・・−・・・・取付け部、　　　２・・・刃物移動軸、
２１・・一刃物挿着孔、　　　２２−貫通孔、２３−・
キービン、　　　　　３−・送り機構、３１一送り用ナ
ット部材、３１ａ・−リング状の溝、３２−・送り用筒
状部材、　３２ａ・・・案内溝、５−・エンドミル、　
　　　６・・・ワーク（被加工吻）、６２・・・ザグリ
孔、 ６３−・逆テーパ孔、 である。 ６１ 不衆明のサーバ孔加工攻菫乙示す杭面図勇　１　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、工作機械の回転中心軸（ｃ）に対して斜めの軸線上
   を移動可能なようにエンドミル（５）を該工作機械に取
   付け、該エンドミル（５）を回転させながら前記斜め軸
   線に沿って降下させることにより、該エンドミル（５）
   を深さ方向へ送りつつ刃先の偏心量を増加させワーク（
   ６）に逆テーパ孔（６３）を形成することを特徴とする
   テーパ孔加工方法。 ２、工作機械の回転軸（７１）に取付けて、ワーク（６
   ）に逆テーパ孔（６３）を形成するテーパ孔加工装置で
   あって、 回転中心軸（ｃ）に対して斜めに下端から形成された取
   付け孔（１１）と回転中心軸（ｃ）に対して直角の貫通
   長孔（１２）とを有し、外側の中間に大径部（１３）と
   上側に工作機械に固定される取付け部（１４）とを有す
   る回転伝達軸（１）と、 該回転伝達軸（１）を回転自在に貫通させると共に前記
   大径部（１４）に係合して上下動が拘束される送り用ナ
   ット部材（３１）と、 前記回転伝達軸（１）を回転自在に貫通させると共に、
   内壁にリング状の案内溝（３２ａ）を有し外周のねじ部
   で前記送り用ナット部材（３１）に螺合して該ナット部
   材に対して下方移動可能な送り用筒状部材（３２）と、 下端にエンドミル（５）が挿着される刃物挿着孔（２１
   ）と、上部に周壁から突出して前記回転伝達軸（１）の
   貫通長孔（１２）を介して前記送り用筒状部材（３２）
   の案内溝（３２ａ）に係合するキーピン（２３）とを有
   し、前記回転伝達軸（１）の取付け孔（１１）に下方移
   動可能に挿入された刃物移動軸（２）と、を有すること
   を特徴とするテーパ孔加工装置。