JPH0315974Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は器内に瞬間式給湯器と浴湯循環加熱器
とを並設し、循環路を介して給湯路からの湯また
は水を浴槽に落とし込む方式の給湯器付風呂装置
に関するものである。

従来のこの種装置の概略を第３図で説明する
と、瞬間式給湯器１で昇温させた湯を給湯電磁弁
２を介設した風呂給湯管３から追い焚き循環用の
自吸式ポンプ４を有した浴湯の加熱循環器５を通
して浴槽６に落とし込むようになつているが、浴
槽６と市水道７とが直結されているため、政令お
よび条例に基づいて、給水・給湯の圧力のバラン
スがくずれたとき、または配管の破裂事故などに
より負圧現象が起きたときに、湯系統・汚水（浴
槽水）などが上水道に逆流することを防止するた
めの適切な措置を講ずるための装置として、風呂
給湯管３の給湯電磁弁２下流側に、給水または給
湯用の配管系統において負圧が生じた場合、逆サ
イホン作用による逆流を防止するために、負圧部
分へ自動的に空気を導入する真空破壊弁８あるい
は大気開放ホツパー等の負圧防止器が設けられ、
これによつて、水道と異質水道との間において、
水質に不安を与えるおそれがある水が水道管に流
入しうるような連絡、いわゆるクロスコネクシヨ
ンを防止している。

ところが、器具が浴槽６より高く設置されてい
る場合、給湯電磁弁２を閉じると真空破壊弁８が
開いてここからエアチヤージされるため、循環路
５内が空気置換されてしまい、風呂追い焚き時、
循環路５内の空気排出に時間がかかり使用性が悪
くなつてしまう難点があつた。

本考案はかかる難点を解消するもので、以下そ
の実施例を第１図〜第２図に従つて説明する。な
お、図中、第３図と同一符号のものは同一部品を
表わすものとする。加熱循環路５は浴湯往き管
９、浴湯戻り管１０とからなり、ポンプ４は戻り
管１０中に配設される。１１は浴湯循環加熱循器
１２の熱交換器、１３はこれを加熱するバーナで
ある。風呂給湯管３は戻り管１０のポンプ出口側
に接続され、真空破壊弁８の下流側に逆止弁１４
と、空気置換防止器１５とが設けられる。該空気
置換防止器１５は第２図に示すように、風呂給湯
管３側と大気室１６側とを区画するダイヤフラム
１７に、風呂給湯管３中の弁口１８を開閉する弁
体１９を取付け、大気室１６内に配したバネ２０
で弁体１９を弁口１８を閉じる方向に常時押圧さ
せた構成としてある。

かかる構成において、風呂に給湯するには、操
作スイツチ（図示せず）を操作すると、給湯電磁
弁２が開いて水が流れ、瞬間式給湯器１が動作し
て湯を風呂給湯管３から戻り管１０へと送り込
む。このとき真空破壊弁８が閉じると共に、空気
置換防止器１５はダイヤフラム１７が給湯圧力に
よりバネ２０力に抗して押し上げられ、弁体１９
が弁口１８を開いて湯が流れる。この湯は戻り管
１０のポンプ４方向、熱交換器１１方向の両方に
分かれて送り出され、両管９，１０内の滞留空気
を押し出しながら浴槽６へと流れ込み次第に溜ま
つていく。そして所定の水位になると水位スイツ
チ等が働いて給湯電磁弁２が閉じ、浴槽６への落
とし込みが完了する。

この給湯停止により真空破壊弁８は開き、該弁
８よりエアチヤージされるので、従来ならば循環
路５内の湯水が浴槽水位まで抜けようとするので
あるが、本考案では空気置換防止器１５がバネ２
０力により弁口１８を閉じているので、エアーチ
ヤージは該防止器１５で遮断され、循環路５内に
は湯水が満たされたままとなるのである。従つて
次に追い焚きする場合でも、ポンプ４が起動する
と直ちに循環流が生じて即座に追い焚きが開始さ
れるのである。

ところで上記給湯落とし込み中、万一市水道が
断水し給湯器１側が負圧となつても、真空破壊弁
８が開くと共に逆止弁１４が閉じるので、浴槽側
の汚水が給湯器１から市水中へと引き込まれるこ
とはない。

なお上記は空気置換防止器１５の一例として、
給水圧で開閉する形式のものを示したが、本考案
はこれらに限られることはなく、給湯電磁弁２と
開閉が同期する電磁弁を代用しても良い。

また、風呂給湯管３の戻り管１０への接続位置
を鎖線のようにポンプ４の入口吸引側に持つてく
るようにすれば、上記実施例の場合では追い焚き
時、ポンプ４の吐出圧を受けて空気置換防止器１
５に弁体１９を開く力が加わり、真空破壊弁８か
らの浴槽水漏れ防止を逆止弁１４のみに依存して
いたのを改善できる。即ちポンプ４駆動時は弁体
１９に閉塞方向の負圧吸引力が働き、弁体１９は
確実に閉じるため、浴槽水漏れの可能性がなくな
ると共に、真空破壊弁８から空気が戻り管１０へ
と吸い込まれることもない。

以上のように本考案によれば、クロスコネクシ
ヨン防止のために設けられた真空破壊弁等の負圧
防止器からのエアチヤージによつて風呂の加熱循
環路内が空気置換されるのを防止でき、追い焚き
循環が即座に行なえるため、給湯落とし込み式風
呂装置の使用性を大きく向上できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す概略全体構成
図、第２図は同要部の断面図、第３図は従来例を
示す概略構成図である。 １……瞬間式給湯器、２……給湯電磁弁、３…
…風呂給湯管、４……ポンプ、５……加熱循環
路、６……浴槽、７……市水道、８……真空破壊
弁（負圧防止器）、１２……浴湯循環加熱器、１
４……逆止弁、１５……空気置換防止器、１９…
…弁体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水側が市水道に連通する瞬間式給湯器の出湯
   側から風呂給湯管を分岐し、該風呂給湯管には上
   流側から給湯電磁弁、真空破壊弁等の負圧防止
   器、逆止弁をこの順序で設け、該風呂給湯管をポ
   ンプを有し浴槽と浴湯循環加熱器とを結ぶ加熱循
   環路に接続したものにおいて、風呂給湯管の負圧
   防止器下流側に給湯落とし込み停止時に閉じる弁
   体を有した空気置換防止器を備えてなる給湯器付
   風呂装置。