JPH0315962Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は温水ボイラの如き熱源機を用いて浴
槽内の浴湯を自動的に沸かしたり、或いは追焚き
したりする自動風呂沸上げ装置に関するものであ
る。

イ 従来技術 浴槽内の浴湯を沸かしたり或いは追焚きする方
法として、温水ボイラを用いて、この温水ボイラ
から供給される温水を浴槽から分岐付設させた熱
交換部内を貫通させて流通させ、温水ボイラから
の温水と浴槽からの浴湯との間で熱交換させて浴
湯を沸かしたり或いは追焚きする方法がある。

上記方法では温水ボイラの温水を循環させる配
管の途中にボールバルブの如き開閉弁を設け、当
該開閉弁を開閉させる為の摘みを操作し、開閉弁
を開放して温水と循環させ、浴湯が所定の温度ま
で沸上がると、これを確認して後摘みを戻し、開
閉弁を閉じて温水を停止させている。このように
従来は、浴湯の沸上がり時に人手で摘みを操作せ
ねばならず、他の用事を行つていると操作を忘れ
ることがあり、沸上がりすぎてしまうといつた問
題があつた。また従来は温水ボイラの点火装置が
別個に設けられていた為、２個所で操作せねばな
らず、自動化しにくく作業が煩雑となつていた。

ロ 考案の目的 この考案は熱源機の点火と温水の循環の運転、
停止とを浴室内適所の一個所で行い得ると共に沸
上げ時や追焚き時に所定時間経過後若しくは所定
水量循環後に温水の循環を自動的に所定の時間又
は熱交換湯の循環量で停止させるようにした自動
風呂沸上げ装置を提供せんとするものである。

ハ 考案の構成 この考案は、温水ボイラー５から浴槽１付設の
熱交換部２を経て温水を循環させる配管１１の途
中に管路を開閉する開閉機構１２と積算流量スイ
ツチ１５を設け、浴室に温水ボイラー５の運転の
規制を行い、且つ前記開閉機構１２を遠隔操作す
ると共に動作時、所定時間経過後若しくは所定水
量循環後に温水ボイラ５の運転停止並びに開閉機
構１２の閉止を行う操作部１３を浴室内個所に設
け、これ等の操作を遠隔操作するものである。

ニ 実施例 図面は本考案の一実施例を示す図面で、同図に
おいて、１は浴槽で、その側面に熱交換部２を形
成し、浴槽１と熱交換部２とを上下２本のパイプ
３，４とで連通し、浴湯が熱交換部２を対流循環
できるようにしてある。５は熱源の温水ボイラ、
例えば大型の湯沸器を主体とする温水ボイラで、
ケース６内に加熱バーナ７および熱交換器８、温
水を貯留する貯湯タンク９、温水を積極的に循環
させる送湯ポンプ１０、さらに加熱バーナ７の点
火装置（図示せず）等を具備しており、加熱バー
ナ７にて熱交換器８を加熱して温水を発生させ、
発生した温水を貯湯タンク９にて一旦貯留する。
１１は温水を循環させる配管で、送湯ポンプ１０
の吐出側から浴槽１の熱交換部２を経て熱交換器
８の流入側まで配設されている。この配管１１は
熱交換部２内では浴槽との熱交換効率を良くする
為に蛇行させてある。１２は配管１１の途中に設
けられた開閉機構、例えばボールバルブ等の開閉
弁で、管路の開閉を行い、温水の循環の開始及び
停止を行う。１５は流量積算計で温湯の通過量を
積算して所定のON、OFF信号を発生する。１３
は浴室の適当個所に設けられ、温水ボイラ５及び
開閉弁１２の遠隔操作を行う操作部で、温水ボイ
ラ５に設けられた加熱バーナ７の遠隔点火装置及
び装湯ポンプ１０の駆動のON・OFF制御を行う
マイクロスイツチ（図示せず）及び前記開閉弁１
２を連動ケーブル１４を介して開閉制御すると共
にその作動時間をせつていするタイマ（図示せ
ず）を内蔵している。そしてタイマの時間設定を
行うと、同時にマイクロスイツチがONされて温
水ボイラ５の加熱バーナ７を点火し、且つ送湯ポ
ンプ１０を駆動して温水を発生させると共に開閉
弁１２を開放して温水を循環させる。設定時間が
経過し、タイマがタイマアツプすると、マイクロ
スイツチがOFFされ、。加熱バーナ７及び送湯ポ
ンプ１０の動作を停止させ、開閉弁１２を閉止し
て温水の循環を停止させる。

而して、浴槽１の浴湯を沸かすには、浴槽１内
への所定量の水を入れ、この後操作部１３のタイ
マの摘みを回して浴湯の沸上げに必要な時間を設
定する。すると温水ボイラ５の加熱バーナ７が点
火され、且つ送湯ポンプ１０が駆動されると共に
開閉弁１２が開放されて配管１１内を温水が循環
させられ、浴湯１の熱交換部２で浴湯と温水との
間で熱交換を行わせて浴湯の加熱を行う。浴湯が
所定温度まで沸上がり、タイマにて設定された時
間が経過すると、自動的に加熱バーナ７及び送湯
ポンプ１０の動作が停止させられ、且つ開閉弁１
２が閉止されて温水の循環が停止させられ、浴湯
の加熱が止められる。また浴湯の使用中に浴湯の
追焚きを行う場合にも前記と同様操作部１３のタ
イマを適宜の時間に設定すれば自動的に追焚きを
できる。

尚、上記実施例ではタイマにて自動的に浴湯の
追焚きを行う場合について説明したが、タイマの
他に温水の流量を検知して自動制御させることが
できる。即ち、開閉弁１２の下流側に流量積算計
１５を設け、操作部１３のタイマに代えて流量設
定機構を操作し、この流量設定機構にて流量設定
を行うと、温水ボイラ５の加熱バーナ７及び送湯
ポンプ１０が動作すると共に開閉弁１２が開放し
て温水を循環させ、温水の流量を流量積算計１５
で計測し、流量積算計１５から入力される計測値
が設定流量になると、流量設定機構にて加熱バー
ナ７及び送湯ポンプ１０の動作を停止し、且つ開
閉弁１２を閉止させるようにする。

ホ 考案の効果 この考案は浴室に設けられた操作部のタイマ或
いは流量設定機構を任意の時間若しくは流量に設
定すれば自動的に温水ボイラーを動作させると共
に開閉機構を用いて浴湯の沸上げや追焚きを一元
的に行うことができ、設定時間経過後若しくは設
定流量の温水が流通すると、自動的に温水ボイラ
ー５の動作が停止させられ、且つ開閉機構が閉じ
られて浴湯の加熱を停止するので浴湯の自然冷却
が少なく、又、停止操作を忘れても沸上げすぎる
といつた問題がなくなる。また温水ボイラーは貯
湯タンクに必要最小量の温水を貯留させているの
で自然冷却による熱損失が少なく、追焚きを行う
場合、即座に温水が流れるので、効率よく追焚き
を行える。又、沸上げ停止機構としてはタイマー
のタイムアツプと熱交換流量の所定量終了の二方
法による沸上げ時の終了を必要に応じて選択し得
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す図面である。 １……浴槽、２……熱交換部、５……温水ボイ
ラ、７……加熱バーナ、８……熱交換機、９……
貯湯タンク、１０……送湯ポンプ、１１……配
管、１２……開閉機構、１３……操作部、１５…
…流量積算計。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱交換器、加熱バーナ、貯湯タンク、送湯ポン
   プ等を備えた温水ボイラーから配管を介して、浴
   槽と循環管で連結した熱交換部に温湯を循環さ
   せ、前記温湯と浴湯とを前記熱交換部内にて熱交
   換させて浴湯を沸上げる風呂装置に於て、前記温
   水ボイラーからの配管中に管路を開閉する開閉機
   構及び流量積算計を設け、かつ、浴室内の適当個
   所に操作部を取付け、該操作部に組込んだタイマ
   ースイツチ又は前記流量積算計の信号による
   ON・OFFにより前記バーナ、送湯ポンプ、及び
   開閉機構を遠隔操作するようにしたことを特徴と
   する自動風呂沸上げ装置。