JPH0315709Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は台所などの床下に吊下げる収納ケース
を備え、床板と同一平面上に設ける蓋板によつて
前記ケース上面を開閉自在に閉鎖すると共に、酒
などの飲料品、または醤油などの調味料、または
芋類などの食料品を前記収納ケースに保管する床
下収納庫に関する。

「従来の技術」 従来この種床下収納庫において収納ケースを昇
降機により床下から床上に持上げ支持する技術
が、実開昭61−176335号公報に示されている。

「考案が解決しようとする問題点」 前記従来技術は、蓋板の取外し並びに床板開口
部における収納ケースの位置確認など収納ケース
持上げ時の前作業をおこたつて昇降機を作動させ
た場合、床板、蓋板、収納ケース及びその内部の
収納物並びに昇降機を破損させる恐れが多分にあ
つた。

「問題点を解決するための手段」 然るに本考案は、床下に吊下げる収納ケースを
備え、床板と同一平面上に設ける蓋板によつて前
記ケース上面を開閉自在に閉鎖し、また前記収納
ケースを載せる受台を該ケース下方に備えると共
に、その受台を昇降作動させる昇降部材を取付け
て前記収納ケースを床板上方に持上げ自在に構成
した床下収納庫において、前記受台を昇降操作す
る上昇及び下降スイツチを前記床板の開口内側に
配設したものである。

「作用」 従つて本考案によれば、受台を昇降操作するた
めには必ず蓋板を取外す必要があり、この蓋板の
取外しの際に床板開口部における収納ケースの位
置確認が行なわれるから、収納ケースを持上げる
前にこの前作業を確実に行わしめ得、またこれを
特別な部品や改造を加えることなく上昇及び下降
スイツチの配置だけで簡単に強制し得、床板、蓋
板、収納ケース及びその内部の収納物並びに昇降
部材などの破損を防止し得、収納ケースを安全に
床下から床上に持上げ支持し得るものである。

「実施例」 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図乃至第３図に示す如く、縦根太１上面
に横根太２を介して床板３をを張設すると共に、
前記縦根太１，１の対向側に下向きＣ形の一対の
レール４，４を略平行に固定させ、前記レール４
に転輪５，５を介して受アーム６を摺動自在に支
持させる。また上面を開口した四角箱形の合成樹
脂製収納ケース７を備え、このケース７外側面に
補強フレーム８を巻装させ、前記ケース７上縁外
側の補強フレーム８にフツクプレート９を固定さ
せ、このプレート９に前記受アーム６を下方から
係止させ、受アーム６を介して収納ケース７を床
下に吊下げると共に、前記レール４に沿つて収納
ケース７を移動させる一方、その収納ケース７を
受アーム６から離脱させて上方に持上げ自在に構
成している。そして前記収納ケース７の上面開口
よりも若干大面積の蓋板１０を備え、１つの収納
ケース７を取外し可能に床板３を開設し、床板３
と同一平面上に前記蓋板１０を取外し自在に設
け、収納ケース７上側を蓋板１０によつて開閉自
在に閉鎖する。

さらに前記収納ケース７を載せる受台１１を該
ケース７下方に備え、補強フレーム８の下向き凹
部に係止させる位置決めストツパ１１ａを受台１
１上面に形成すると共に、前記受台１１を四角枠
形の上部ガイドレール１２に下面突起１１ｂ……
を介して上方に脱着可能に上載させる。そして下
側に支脚１３を連設した四角枠形の下部ガイドレ
ール１４を床下に横架させ、同一形状の各ガイド
レール１２，１４を上下に対設させると共に、Ｘ
形に交叉させる昇降リンク１５，１６の交叉部を
支軸１７によつて連結させ、各リンク１５，１６
の一側端を各ガイドレール１２，１４に支点ピン
１８，１９によつて軸支させ、各ガイドレール１
２，１４にこの下方および上方から係止させてこ
れに沿つて転動させるガイド輪２０，２１を前記
各リンク１５，１６の他端側に軸支させる。

また各リンク１５，１６を一組として前記ガイ
ドフレーム１２，１４に左右対称に二組の各リン
ク１５，１６を配設し、左右のリンク１５，１５
を支持アーム２２によつて連結させると共に、前
記支脚１３にブラケツト２３を介して油圧シリン
ダ２４を取付け、このシリンダ２４の中間にベー
ス２５を介して油圧ユニツトケース２６を設ける
一方、前記シリンダ２４のピストンロツド２７先
端を前記支持アーム２２中間に連結させ、そのピ
ストンロツド２７の進退制御によつて各リンク１
５，１６を上方に伸縮させ、受台１１を昇降する
ように構成している。

次いで、縦根太１に取付けて床板３開口部下方
の収納ケース７を検出する昇降位置リミツトスイ
ツチ２８と、受台１１に取付けて受台１１上の収
納ケース７を検出する下降可能スイツチ２９と、
下部ガイドレール１４に取付けてリンク１５，１
６による受台１１の昇降動作を検出する上昇及び
下降リミツトスイツチ３０，３１と、床板３の開
口内側に取付けて蓋板１０の開閉を検出する開口
スイツチ３２とを備えると共に、床板３の開口内
側にスイツチボツクス３３を設け、前記油圧シリ
ンダ２４のピストンロツド２７を進退制御する上
昇及び下降スイツチ３４，３５を前記ボツクス３
３に取付ける。また前記リミツトスイツチ２８は
一側の受アーム６の板バネ６ａに、また他側の受
アーム６の突起６ｂに縦根太１の板バネ３６を
夫々係止させ、各アーム６，６の位置を決定す
る。

そして第４図に示す如く、前記油圧アーム２４
に電磁油圧切換弁３７を介して油圧ポンプ３８を
油圧接続させ、前記切換弁３７及びポンプ３８と
油タンク３９を油圧ユニツトケース２６に内設さ
せる一方、常開型の昇降位置リミツトスイツチ２
８と常閉型の開口スイツチ３２を介して前記切換
弁３７の上昇及び下降ソレノイド４０，４１用の
電源４２に上昇及び下降スイツチ３４，３５を並
列接続させると共に、前記切換弁３７のソレノイ
ド４０，４１を択一的に励磁させる上昇及び下降
回路４３，４４を備え、上昇及び下降リミツトス
イツチ３０，３１を介して前記上昇及び下降スイ
ツチ３４，３５に前記各回路４３，４４を夫々直
列接続させるもので、蓋板１０を取外し、床板３
開口部に収納ケース７を移動させたとき、上昇及
び下降スイツチ３０，３１操作により、前記油圧
シリンダ２４のピストンロツド２７を進退させて
収納ケース７を昇降可能に構成する。

また前記スイツチ３５と下降回路４４の間に下
降可能スイツチ２９を接続させ、収納ケース７を
上載しているときにだけ受台１１を下降操作し得
るように構成している。

本考案は上記の如く構成しており、床板３に嵌
込んでいる蓋板１０を取外し、レール４に支持さ
せている複数の収納ケース７，７のいずれか１つ
を床板３の開口下方に移動させ、上昇スイツチ３
４を操作して受台１１を上昇させてその収納ケー
ス７を床板３上方に持上げ、該ケース７に収納物
を出入すると共に、このケース７内部の整理及び
掃除を行う。一方、下降スイツチ３５操作によつ
て前記収納ケース７を床下に降下させ、前記ケー
ス７上部開口を蓋板３によつて閉鎖するものであ
る。

また昇降位置リミツトスイツチ２８に受アーム
６を当接させ、床板３開口部に移動した収納ケー
ス７を検出するもので、収納ケース７を持上げ
時、受アーム６が移動してもそのケース７の下降
が前記スイツチ２８によつて中断され、収納ケー
ス７を安全にして確実に受アーム６に支持し得る
もので、受アーム６の遊動を板バネ６ａ，３６な
どによつて阻止して収納ケース７を簡単に取外し
得、また受台１１を取外して下面側の油圧ユニツ
トケース２６等の保守修理などを容易に行い得、
また受台１１の適正位置にストツパ１１ａを介し
て収納ケース７を確実に上載し得、また収納ケー
ス７をを取外して受台１１だけの降下を下降可能
ストツパ２９によつて阻止し得るものであ。

更に第５図及び第６図は他の実施例を示すもの
であり、収納ケース７を載せる受台１１を該ケー
ス７下方に備え、前記受台１１をリフトフレーム
４５に脱着可能に固定させると共に、下端に支脚
４６を連設したガイドフレーム４７を床下に立設
固定させ、そのガイドフーム４７に転輪４８……
を介してリフトフレーム４５の一側を摺動自在に
取付け、ガイドフレーム４７に受台１１を昇降自
在に支持する。また前記ガイドフレーム４７と平
行に油圧シリンダ４９を立設固定させ、該シリン
ダ４９のピストンロツド５０先端に滑車５１を軸
支すると共に、前記リフトフレーム４５と油圧シ
リンダ４９とにワイヤ５２の両端を夫々連結さ
せ、そのワイヤ５２中間を前記滑車５１に巻装さ
せ、前記ピストンロツド５０の進退によつてリフ
トフレーム４５と受台１１を昇降させるように構
成している。

また上記実施例と同様に油圧切換弁３７及び油
圧ポンプ３８などを内設する油圧ユニツトケース
５３を備え、該ケース５３をベース５４を介して
油圧シリンダ４９下端に設けると共に、受台１１
の昇降動作を検出する上昇及び下降リミツトスイ
ツチ５５，５６をガイドフレーム４７の上下端に
夫々配設するもので、前記油圧シリンダ４９のピ
ストンロツド５０を進退制御し、床板３上側に収
納ケース７を上昇させて収納物の出入を行うもの
である。

「考案の効果」 以上実施例から明らかなように本考案は、床下
に吊下げる収納ケース７を備え、床板３と同一平
面上に設ける蓋板１０によつて前記ケース７上面
を開閉自在に閉鎖し、また前記収納ケース７を載
せる受台１１を該ケース７下方に備えると共に、
その受台１１を昇降作動させる昇降部材２４を取
付けて前記収納ケース７を床板３上方に持上げ自
在に構成した床下収納庫において、前記受台１１
を昇降操作する上昇及び下降スイツチ３４，３５
を前記床板３の開口内側に配設したもので、受台
１１を昇降操作するためには必ず蓋板１０を取外
す必要があり、この蓋板１０の取外しの際に床板
３開口部における収納ケース７の位置確認が行わ
れるから、収納ケース７を持上げる前にこの前作
業を確実に行わしめることができ、またこれを特
別な部品や改善を加えることなく上昇及び下降ス
イツチ３４，３５の配置だけで簡単に強制でき、
床板３、蓋板１０、収納ケース７及びその内部の
収納物並びに昇降部材２４などの破損を防止で
き、収納ケース７を安全に床下から床上に持上げ
支持できる顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面側面図、
第２図は同断面正面図、第３図は作動説明図、第
４図は要部の電気回路図、第５図は他の実施例を
示す断面側面図、第６図は前図の部分拡大平面図
である。 ３……床板、７……収納ケース、１０……蓋
板、１１……受台、３４……上昇スイツチ、３５
……下降スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床下に吊下げる収納ケース７を備え、床板３と
   同一平面上に設ける蓋板１０によつて前記ケース
   ７上面を開閉自在に閉鎖し、また前記収納ケース
   ７を載せる受台１１を該ケース７下方に備えると
   共に、その受台１１を昇降作動させる昇降部材２
   ４を取付けて前記収納ケース７を床板３上方に持
   上げ自在に構成した床下収納庫において、前記受
   台１１を昇降操作する上昇及び下降スイツチ３
   ４，３５を前記床板３の開口内側に配設したこと
   を特徴とする床下収納庫。