JPH0314953B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、プレス型の圧力研削盤用のフレー
ム構造体に関し、該フレーム構造体は、気密かつ
耐圧性を有する研削室と、パルプ木材用の少くと
も１つのプレス室とともに研削室内で回転する研
削部材用軸受けハウジングと、プレス室を一方の
側で制限するプレス装置を含む。

このようなフレーム構造体は、圧力研削盤に用
いられ、研削された木材は加圧された研削室内で
回転する砥石に圧接させるプレス装置によつてパ
ルプ木材をプレスしながら粉体に破砕するのに使
用される。

フインランド特許第58359号から、圧力研削盤
は公知であり、これにおいて、一般に陶器製砥石
である研削部材が気密、耐圧性箱形フレーム内に
回転可能に装着される。このフレームは、研削室
によつて囲われたパルプ木材用のプレス室を含み
該プレス室が研削室自身と同じ正圧をもち、かつ
同時にプレス装置用のスペースをもつ。砥石はフ
レームの外側に配置された軸受内にジヤーナル軸
受けされ、前記軸受は底板の中間部でフレームに
取付けられる。

プレス装置は砥石に向けて線形に移動するシユ
ーと、フレームの端部に取付けられた通常は液圧
作用シリンダである、前記シユーを移動する作動
装置を含む。

実験室で用いられる圧力研削盤は既知であり、
円筒形フレームを有し、その縦軸線は砥石の回転
軸線と平行で、このフレームにプレス装置ととも
にパルプ木材用プレス室と、砥石の軸受が取付け
られる。

従来型圧力研削盤においては、研削室内に生起
される正圧により生じた均等荷重の他に、砥石に
パルプ木材を押当てる結果生ずる引張荷重もフレ
ームに加わり、前記引張荷重はフレームの壁を介
してプレス装置から砥石の軸受に伝わる。そのた
めに、フレームの構造は頑丈でなくてはならず、
従つて重くなり、製造費も上昇する。圧力容器と
してのフレームの設計および寸法づけは困難であ
り許容安全度は高くとることになる。さらに、工
業的生産規模での圧力研削板に用いられる箱形フ
レームは、圧力負荷の見地から高度に不利な形状
をもつ。引張歪はフレームの側壁によつて受け持
たされ、フレームの上面にパルプ木材用の送入開
口を設けなければならないために、これらの壁に
は大きい開口を設けることが避けられず、好まし
い圧力負荷強度を得ることが不可能であつた。送
入開口をこのように設けることにより、また研削
工場において高さを増大させることになる。

この発明の目的は、上述の欠点を避けかつフレ
ーム構造体に作用する圧力荷重と引張荷重に対す
る一層の強度を備えた軽量な１体構造のプレス型
圧力研削盤用フレーム構造体を提供することにあ
る。上記目的は、２つの別個の構成ユニツトを結
合して成るパルプ木材用の圧力研削盤用フレーム
構造体であつて、一方のユニツトが、気密かつ耐
圧性の研削室と、一端が該研削室に開口し他端が
プレス装置を担持および部分的に収容しているパ
ルプ木材用の送入ポケツトを備えたプレス室とか
ら成る底部に研削済みパルプを排出するための流
出開口を備えた圧力フレームであり、他方のユニ
ツトが、前記プレス装置と、研削室内において前
記圧力フレームの長さ方向軸線に対して直交する
回転軸およびその軸廻りに回転する研削部材と、
圧力フレーム外部において前記回転軸の両端を担
持する軸受ハウジングと、圧力フレーム外側にお
いて前記長さ方向軸線に沿つて実質的に平行に延
びる梁とから成る動力フレームであり、更に、該
動力フレームが前記軸受ハウジングと支持部材と
を一体的に結合していると同時に前記プレス室を
も該支持部材を介して結合している事を特徴とす
るプレス型圧力研削盤用フレーム構造体に依つて
達成され、フレームは研削室内に生ずる正圧に対
する強度を有し、動力フレームは研削作業および
砥石に木材を押し当てることを依つて生ずる引つ
張り応力および円周方向に生じる応力の大半に耐
える強度を有するように構成されている。

更に、前記圧力フレームの形状は円筒形である
ことが力学的強度の点で好ましく、前記プレス室
は研削されるべきパルプ木材貯留すると同時にプ
レス装置のシユーの案内部材としての機能を有す
るため、箱形要素に依つて十分な剛性を持つて形
成されている事が好ましい。

前記プレス装置は前記圧力フレームの長さ方向
軸線に沿つて外部に延びる部分を有し、該部分が
１組の前記梁に結合された外側支持部材に取付け
られている事が更に好ましく、この事に依り、圧
力フレームがプレス装置により研削作業の際に発
生する引つ張り応力を直接受ける事から回避され
る。

また、本発明の別の実施態様によると、前記支
持部材がブロツク状の剛性支持体により形成され
ており、且つ該剛性支持体に前記軸受ハウジング
が一体的に取付けられている事が好ましい。

更に、上記実施態様の変形応用例として、前記
箱形要素がそれ自体動力フレームの一部を構成し
ており、その上前記プレス室およびプレス装置が
前記剛性支持体を介して同一軸線上に向き合つて
配設されている事が好ましい。

また、上記各実施態様に就いて言える事である
が、前記梁が前記外側支持部材を結合している複
数組の引張梁から成り、且つ前記引張梁組が該圧
力フレームの側部に送入ポケツトを取付けるため
の空虚所を残置するように離間して配置されてい
る事が好ましく、その上前記圧力フレームの側部
に前記プレス室に開口するパルプ材用の送入ポケ
ツトが水平に取付けるように構成する事も可能で
ある。このため研削工場における必要な構造物の
高さを低くできる。

附図を参照しつつこの発明を以下に詳細に説明
する。

第１図ないし第４図に示す圧力研削盤は円筒
形、気密かつ耐圧性を備えた圧力フレーム１を含
み、その一端に研削室２が形成される。研削室２
内には研削部材３が装着され、その回転軸４は圧
力フレームの長さ方向軸線に対し直交して配置さ
れかつ外側の軸受ハウジング５によつて支持され
る。圧力フレームは回転軸用の密封通路６を有す
る。

圧力フレーム１の内側には一端が研削室２に開
口し他端が研削室に向つて延びるプレス装置を担
持し、且つ該プレス装置を部分的に収容するプレ
ス室８を備えており、このプレス室８は箱形要素
７にて形成されている。

前記プレス装置はシユー９、これを支持するピ
ストン棒１１並びに該ピストン棒を往復動可能に
支持する液圧シリンダ１０とから構成されてお
り、箱形要素７は第１乃至第３図からも判るよう
にシユー９とピストン棒１１と液圧シリンダ１０
の一部を内装している。このプレス室８はシユー
９によつて一方向へ制限され、シユー９は液圧シ
リンダ１０のピストン棒１１の研削室側の端部に
取付けられる。このシユーを案内するために、箱
形要素は内側案内部材１２を具備する。箱形要素
７は内側の支持部材１４により圧力フレーム１を
介して外側の支持部材１５に固定される。液圧シ
リンダ１０は圧力フレーム１の研削室とは反対側
の端部に穿設された密封通路１６を貫通し、かつ
圧力フレームから突出した部分は外側支持部材１
７に固定される。

本実施例に依るフレーム構造体は、さらに動力
フレーム１８を含み、この動力フレームは、この
実施例では、圧力フレーム１の外側に配置されか
つ圧力フレームの両側に沿つて圧力フレームの縦
軸線と平行に延び、研削部材３、即わち回転砥石
の軸受ハウジング５と圧力フレームの外側の支持
部材１５と液圧シリンダの外側支持部材１７とを
相互に結合している２本の平行な梁１９によつて
形成されている。

圧力フレームはパルプ材用の送入ポケツト２０
を支持し、このポケツトはプレス室に開口すると
共にその上に配置されかつ耐圧的に閉鎖される。
圧力フレームの底部には圧力フレームの底部に形
成されたパルプ溜めから研削済のパルプを排出す
るための流出開口２１を有する。この研削盤は、
さらに回転砥石即わち研削部材３を回転する図示
しないモータを含む。

圧力フレーム１は、研削室内に維持される一定
の正圧に耐える強度および寸法をもつて設計され
る。動力フレーム１８は、回転砥石がパルプ材を
押圧されながら回転するとき生ずる円周方向の力
と同時に、パルプ材を回転砥石に押圧することに
依つて生ずる液圧シリンダ１０の外端に生ずる押
圧力に対抗する引張力に耐えるように強度設計さ
れねばならない。第４図は、フレーム構造体に作
用する荷重を示す。動力フレームはほぼ張力と円
周力のみを受け、砥石とプレス装置の軸受間の引
張力の固定伝達手段として作用し、そこにおいて
圧力フレームはこれらの力によつて生じた荷重を
受けない状態となる。

第５図に示すフレーム構造体が上記実施例と主
として相違するところは、第２図において圧力フ
レーム１によつて動力フレーム上に支持された外
側の支持部材１５は、圧力フレームを囲むブロツ
ク状の剛性支持体２５で造られていることであ
る。剛性支持体の横方向対向壁には研削部材３の
回転軸４用の軸受ハウジング５が装着される。

第６図に示すフレーム構造体が第５図の実施例
と主として相違するところは、第１図について述
べた箱形要素７が、この場合は、圧力フレーム１
の内側に配置されかつ剛性支持体２５に取付けら
れた動力フレーム２８として設計されていること
である。

この圧力研削盤は、また第６図に示すように互
いに長さ方向軸線上で対向する２つのプレス装置
と２つのプレス室を含む機械として構成できる。

第５図に示すものにほぼ対応する第７図に示す
フレーム構造体において、動力フレーム３８の引
張り梁１９は１以上の組の圧力フレームの長さ方
向軸線に平行に延びており、且つパルプ材用の送
入ポケツト３０を取付けるために圧力フレームの
側部に空虚所を残置するように互いに等間隔に４
本配置される。

第６図に示す実施例と同様に、第８図および第
９図に示すフレーム構造体は、動力フレームを形
成するのに箱形要素７を利用することを基礎とす
る。圧力フレーム１の内側に配置された箱形要素
７は動力フレーム４８の１部分として寸法づけか
つ設計され、この部分は内側の支持部材１４によ
つて圧力フレーム１の外側の支持部材１５に取付
けられる。この外側の支持部材１５は更に圧力フ
レームの両側に互いに平行に配置された引張梁１
９′に取付けられ、これらの引張梁は研削部材の
軸受ハウジング５を支持する。従つて動力フレー
ム４８は箱形要素７と引張梁１９′とから構成さ
れることとなる。

上述の説明および参照図面はこの発明の要旨を
示すためのものである。その詳細に関して、この
発明によるフレーム構造体はこの発明の特許請求
の範囲内において種々の変形を実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明によるプレス型圧力研削盤
用フレーム構造体の第１図実施例を示す部分切断
側面図、第２図は、第１図の線−に沿つてと
られたフレーム構造体の水平断面図、第３図は第
１図の線−に沿つてとられたフレーム構造体
の垂直断面図、第４図は、フレーム構造体の負荷
線図、第５図は、第２実施例によるプレス型圧力
研削盤用フレーム構造体の斜視図、第６図は、第
３実施例によるプレス型圧力研削盤用フレーム構
造体の斜視図、第７図は、第４実施例によるプレ
ス型圧力研削盤用フレーム構造体の斜視図、第８
図および第９図は、フレーム構造体の第５実施例
の部分切断側面図および第８図の線−に沿つ
てとられた断面図それぞれを示す。 図中の符号：１……圧力フレーム、２……研削
室、３……研削部材（回転砥石）、４……回転軸、
５……軸受ハウジング、６……密封通路、７……
箱型要素、８……プレス室、９……シユー、１０
……液圧シリンダ、１１……ピストン棒、１２…
…内側案内部材、１４……内側の支持部材、１５
……外側の支持部材、１６……密封通路、１７…
…外側支持部材、１８……動力フレーム、１９，
１９′……梁、２０……送入ポケツト、２５……
剛性支持体、２８……動力フレーム、３０……送
入ポケツト、３８……動力フレーム。を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ２つの別個の構成ユニツトを結合して成るパ
   ルプ木材用の圧力研削盤用フレーム構造体であつ
   て、一方のユニツトが、気密かつ耐圧性の研削室
   ２と、一端が該研削室に開口し他端がプレス装置
   ９，１０，１１を担持および部分的に収容してい
   るパルプ木材用の送入ポケツト２０を備えたプレ
   ス室８とから成り、かつ底部に研削済みパルプを
   排出するための流出開口２１を備えた圧力フレー
   ム１であり、他方のユニツトが、圧力フレーム内
   部において前記プレス装置と、研削室内において
   前記圧力フレームの長さ方向軸線に対して直交す
   る回転軸４およびその軸廻りに回転する研削部材
   ３を備え、圧力フレーム外部において前記回転軸
   ４の両端を担持する軸受ハウジング５と、圧力フ
   レームの長さ方向軸線に沿つて実質的に平行に延
   びる梁１９，１９′とから成る動力フレーム１
   ８：２８：３８：４８を有し、更に、該動力フレ
   ームが前記軸受ハウジング５と支持部材１４，１
   ５：２５とを一体的に結合していると同時に前記
   プレス室８をも該支持部材を介して結合している
   事を特徴とするプレス型圧力研削盤用フレーム構
   造体。 ２ 前記圧力フレーム１が円筒形である事を特徴
   とする前記特許請求の範囲第１項記載のプレス型
   圧力研削盤用フレーム構造体。 ３ 前記プレス室８が箱形要素７に依つて形成さ
   れている事を特徴とする前記特許請求の範囲第１
   項あるいは第２項記載のプレス型圧力研削盤用フ
   レーム構造体。 ４ 前記プレス装置９，１０，１１が、前記圧力
   フレームの長さ方向軸線に沿つて外部に延びる部
   分を有し、該部分が１組の前記梁１９に結合され
   た外側支持部材１７に取付けられている事を特徴
   とする前記特許請求の範囲第１項乃至第３項のい
   ずれか１項記載のプレス型圧力研削盤用フレーム
   構造体。 ５ 前記支持部材１４，１５がブロツク状の剛性
   支持体２５により形成されており、且つ該剛性支
   持体に前記軸受ハウジング５が一体的に取付けら
   れている事を特徴とする前記特許請求の範囲第１
   項乃至第３項のいずれか１項記載のプレス型圧力
   研削盤用フレーム構造体。 ６ 前記箱形要素７がそれ自体動力フレーム２８
   の一部を構成している事を特徴とする前記特許請
   求の範囲第５項記載のプレス型圧力研削盤用フレ
   ーム構造体。 ７ 前記プレス室８およびプレス装置９，１０，
   １１が前記剛性支持体２５を介して同一軸線上に
   向き合つて配設されている事を特徴とする前記特
   許請求の範囲第５項記載のプレス型圧力研削盤用
   フレーム構造体。 ８ 前記梁１９が前記外側支持部材１７を結合し
   ている複数組の引張梁から成り、且つ前記引張梁
   組が該圧力フレームの側部に送入ポケツト３０を
   取付けるための空虚所を残置するように離間して
   配置されている事を特徴とする前記特許請求の範
   囲第５項記載のプレス型圧力研削盤用フレーム構
   造体。 ９ 前記圧力フレーム１の側部に前記プレス室８
   に開口するパルプ材用の送入ポケツト３０が水平
   に取付けられている事を特徴とする前記特許請求
   の範囲第１項乃至第８項のいずれか１項記載のプ
   レス型圧力研削盤用フレーム構造体。