JPH0314753Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はスライドスイツチ、特にハウジングに
設けられた摺動口の改良に関するものである。

［従来の技術］ ハウジング内に固定された複数の接点をスライ
ドレバーによって選択的に切換制御するスライド
スイツチが周知であり、各種の電気機器に広く用
いられている。例えば車両に搭載される各種の電
装機器を制御するためにもこの種のスライドスイ
ツチが各種用いられており、特に車室内環境を最
適に維持するための空気調和装置等に対してはモ
ード切換、温度切換、フアン送風量の切換などの
ために各種のスライドスイツチが実用化されてい
る。

第３図にはこの種の車両用空気調和装置に好適
なスライドスイツチの一例が示されており、同図
Ａはその正面図、Ｂは縦断面図である。

図において、ハウジング１０内には、内部に複
数の固定接点が配列固定されたスライド抵抗器１
２が設けられ、また該スライド抵抗器１２に一端
が係止され他端がハウジング１０外部に突出した
スライドレバー１４を有している。

そして、該スライドレバー１４の摺動によりス
ライド抵抗器１２内に設けられた摺動接点が固定
接点間を摺動し、所望の回路切換を行う。

また、ハウジング１０内には該ハウジング１０
の車室内側に設けられた表示プレート１６へ光を
導通するインナーレンズ１８が配置され、夜間あ
るいはトンネル内走行時等に図示を省略した光源
から導光して表示プレート１６を照明し、運転者
によるスイツチ操作状態の視認性を常に良好な状
態に維持する。

従って、この様なスライドスイツチによれば、
運転者はスライドレバー１４を所望の位置に摺動
させることにより、車室内環境を最適に調整する
ことができる。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来技術の問題点 ところが、前述のような従来のスライドスイツ
チにおいては、装置の美観上余り好ましくないと
いう問題点があった。

これは、第４図にも示されるように、ハウジン
グ１０にはスライドレバー１４が貫通突出するた
めの摺動口２０を設ける必要があるため、スイツ
チの操作者Ａの視界に該摺動口２０が入ることに
起因するものである。

考案の目的 本考案は前述した従来技術の問題点に鑑み為さ
れたものであり、その目的は装置の美観を損うこ
とのないスライドスイツチを提供することにあ
る。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するために、本考案に係るスラ
イドスイツチは、その背面が方形状のハウジング
内に配設されたスイツチに接続され、該ハウジン
グ正面に形成された摺動口より突出する方形状の
スライドレバーを有し、該スライドレバーの摺動
により所望の回路切換を行うスライドスイツチに
おいて、摺動口を含む前記ハウジング正面のスラ
イドレバー背面と対応する領域をハウジング正面
の他の領域に対し後下方へ所定角度傾いた斜面状
に形成するとともに、前記スライドレバーの背面
を前記ハウジング正面の斜面領域とほぼ平行な角
度の斜面状に形成したことを特徴とする。

［作用］ 前述した構成から明らかなように、本考案に係
るスライドスイツチによれば、スライドレバー操
作時にも操作者の視界に摺動口が入ることはな
く、スライドスイツチの美観を損うことはない。

［実施例］ 以下、図面に基づいて本考案の好適な実施例を
説明する。

第２図には、本考案の適用された車両用空気調
和装置に用いるスライドスイツチが示されてお
り、同図Ａはその正面図、Ｂは縦断面図であり、
前記第３図と同一部分には同一符号を付して説明
を省略する。

本考案において特徴的なことは、摺動口２０周
域のハウジング壁は、操作者の視線方向と略平行
に斜設されていることである。

ここで、本実施例に係るスライドスイツチは車
両用空気調和装置の回路切換用であり、自動車の
インストルメントパネルに配置される。

従って、運転者の視野の下方に位置し、摺動口
２０の周域２２は、下方へ向かってハウジング内
方向へ斜設されている。

従って、操作者の視線２４は摺動口２０には及ば
ず、スライドスイツチの美観を損うことはない。

しかも、スライドスイツチ内部の容積の減少は
最小限とすることができ、スイツチの大型化を要
求されることもない。

更に、本実施例において、スライドレバー１４
の操作ノブ１４ａは前記摺動口周域２２に近接配
置できるように、該操作ノブ１４ａの摺動口２０
対向面は該摺動口２０周域のハウジング壁と略平
行に形成されており、操作ノブの摺動口対向面が
操作者の視界に入ることもない。

なお、本実施例においては操作者の視界の下側
にスライドスイツチが配置された場合について説
明したが、運転者の視界の上側、例えば自動車の
ルーフにコントロールパネルが置かれた場合等に
はスライドレバーの摺動口周域のハウジング壁を
上方へ向かってハウジング内方向へ斜設すること
で、スライドスイツチの良好な美観を得ることが
可能となる。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案に係るスライドス
イツチによれば、スライドレバーの摺動口周域の
ハウジング壁は、操作者の視線方向と略平行に斜
設されているので、操作者の視界にスライドレバ
ーの摺動口が入ることはなく、スライドスイツチ
の良好な美観を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るスライドスイ
ツチの縦断面図、第２図は第１図に係るスライド
スイツチの概略構成図、第３図は従来のスライド
スイツチの概略構成図、第４図は従来のスライド
スイツチの問題点の説明図である。 １０…ハウジング、１４…スライドレバー、２
０…摺動口、２２…摺動口周域、２４…視線。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 その背面が方形状のハウジング内に配設された
   スイツチに接続され、該ハウジング正面に形成さ
   れた摺動口より突出する方形状のスライドレバー
   を有し、該スライドレバーの摺動により所望の回
   路切換を行うスライドスイツチにおいて、 摺動口を含む前記ハウジング正面のスライドレ
   バー背面と対応する領域をハウジング正面の他の
   領域に対し後下方へ所定角度傾いた斜面状に形成
   するとともに、前記スライドレバーの背面を前記
   ハウジング正面の斜面領域とほぼ平行な角度の斜
   面状に形成したことを特徴とするスライドスイツ
   チ。