JPH03146436A

JPH03146436A - 抗菌・殺菌用ガラス

Info

Publication number: JPH03146436A
Application number: JP28306889A
Authority: JP
Inventors: Eiji Ino; 英二井野; Hideo No; 能　秀雄
Original assignee: U H I SYST KK
Current assignee: U H I SYST KK
Priority date: 1989-11-01
Filing date: 1989-11-01
Publication date: 1991-06-21
Anticipated expiration: 2010-02-22
Also published as: JPH0714825B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、抗菌性を有するガラス（失透状態のガラスす
なわち結晶化ガラスをも包含する）に関するものである
。

従来の技術従来の抗菌性ガラスは重金属を含み、それらは−価の銀
イオンおよび銅イオンを含む場合が多い、その抗菌効果
は、水溶性の該ガラスによりその表面から前記イオンが
溶出することによってあられれ、抗菌剤および殺菌剤と
して使用される。

これらの製造方法としては、重油、ガス、電気などを用
いる溶解炉や熔解るつぼを使用して１２００−１４００
℃で熔解する場合と、ゾルゲル法などの方法によって熔
解する場合とがある。

抗菌性ガラスは、水処理剤として、または殺藻、防藻用
に使用される場合が多い、また、殺菌、抗菌の用途以外
にも、銀イオン含有ガラスは光可変ガラス（すなわちフ
ォトクロミックガラス）としても使用され、たとえばサ
ングラス等に使用され、この場合は調光ガラスとも言わ
れる。ただしこのような光可変ガラスの録音量は酸化物
換算で０．２％以下にとどまる場合がほとんどである。

発明が解決しようとする問題点上述の従来の抗菌性ガラスは一般に一価の銀を多量に含
み、酸化物換算で約１−５％である。

また、ゾルゲル法においては銀を数十％も多量に含んで
いる。そこで銀を使用した場合、経済的および資源的な
見地からも難しい問題点が多い、また、−価または二価
の銅イオンを使用する場合は、ガラスの銅含量は約１−
３５％である。

また、熔解管法で熔解した場合、殺菌および抗菌効果を
上げようと録音量を増加すれば熔解中に還元され、溶解
炉の底部に金属銀として残り、ガラス中に熔解しない欠
点がある。

そこで本発明は、−価の銀イオンや銅イオンがガラス中
に熔解が難しいという問題点を解決し、かつ、さらに強
力な殺菌力を付与するためにハロゲン族イオン（たとえ
ばＣ１％Ｂｒ、Ｔイオン）を積極的に添加することを包
含する。

この場合には、熔解炉で熔かしたときでも銀や銅イオン
は容易にガラス中にコロイドとして分散し、銀イオンの
ガラス中残存率が高い。

また、銀を多量含む場合は、従来のガラスでは黒色化が
生じ、粉砕してもその着色はあり、用途によっては使用
できない場合がある。

ＡｇイオンおよびＣｕイオンが殺菌および抗菌作用を有
することは既に知られており、本発明ではこれに、ガラ
ス中に強力な殺菌および抗菌力を発揮するハロゲン族元
素であるたとえば塩素（ＣＩ　）　、ブロム（Ｂｒ）、
ヨー素（１）を積極的に添加し、両方の効果を期待しつ
つ相乗効果をねらい、安価な抗菌、殺菌剤を供給するも
のである。

また、通常の熔解管法では銀コロイド（原料はほとんど
の場合硝酸銀を使用）としてガラス中になかなか熔解が
難しく、熔解操作の後に金属銀が熔解炉の底部に残り、
上述の効果がなかなか出しにくい。

本発明によれば、銀コロイドおよび／または銅コロイド
を残し、さらに、ハロゲン族イオンの添加により、ガラ
ス中にそれらの残存率が非常に高くなることが見出され
た。

また、従来は効果が少ないとされていた、重金属含量が
低いときでも、本発明の抗菌性ガラスは充分な殺菌およ
び抗菌効果を発揮する。

発明の構成本発明は、ほうけい酸ガラスを主体とし、銀イオンおよ
び銅イオンからなる群から選択された１種以上の金属イ
オンを含み、さらに、ハロゲン族イオンを含むことを特
徴とする抗菌性ガラスに関するものである。

本発明の抗菌性ガラス中のシリカおよび酸化はう素の量
は従来のほうけい酸塩系ガラスの場合と大体同量であっ
てよい、１！イオンおよび銅イオン、ならびにハロゲン
族イオンの量は、この抗菌性ガラスの用途および使用条
件などに応じて種々変えることができる。本発明の抗菌
性ガラスの好ましい＆ｌｌｌｌ間は次の通りである。

］−一上一二４− ５ｉＯ２０〜８０（ｗｔり６８．０（ｗｔＸ）ＡＩ！０３〜５３．０２０３８〜４０　　　　　　　　１２．０＾ｇ２０　　　１〜５３．０またはＣｕＯ１〜３０　　　　　　　　２０．０ハロゲン（ＣＩ、Ｏｒ、Ｉ）　　　０．０５　〜２　　　　　　
　　０．４Ｎａｚ０　　　　　３　〜１５　　　　　　
　　　８．６に、０　　　　　０．１〜１０　　　　　
　　　　３．０Ｚｒ０□　　　　　０〜３　　　　　　
　　　２．０本発明の抗菌性ガラスは、普通のほうけい
酸塩系ガラスの場合と実質的に同様な製法によって製造
できる。

本発明のガラスはほうけい酸塩系ガラスを主体としてい
るので、その原料は、シリカ（ＳｉＯ□）、はう砂（Ｎ
ａｔＢ４０７）、酸化はう素（８２０３）　、はう酸（
Ｈ３ＢＯ４）、さらに硝酸銀（ＡｇＮ０３）、塩化銀（
ＡｇＣ１）　、ブロム銀（＾ｇＢｒ）　、ヨー化！Ｉ（
Ａｇｌ）、塩化ナトリウム（ＮａＣＩ）等である。

また、銅の化合物、酸化物も同様である。

所定の原料を混合してるつぼまたは溶解炉に入れ、１２
００−１４００°Ｃ程度の高温で熔解し、次いで冷却し
てガラスを得る。既述の従来の含銀ガラスの場合と異な
り、本発明のガラスの熔融操作の場合には、銀や銅は容
易にガラス中にコロイドとして分散し、これらの重金属
イオンのガラス中残存率が高い、このことは、既に述べ
たように本発明の重要な特長の１つである。

本発明のガラスは、従来の抗菌性ガラスの場合と同様に
、水処理剤、殺藻、防藻剤、および殺菌、抗菌剤として
、種々の分野で有利に使用できる。使用量は、当該技術
分野の技術者であれば容易に決定できるであろう、この
抗菌性ガラスの使用方法の若干の具体例は、後記の実施
例中に記載されている。

次に本発明の実施例を示す、しかしながら本発明の範囲
は決して実施例に記載の範囲内のみに限定されるもので
はない。

実施例ＩＳｉｎｇ　　６Ｂ、０、Ａｌｔｏ、１３．０　、Ｂｔｕ
ｓ　　１２．０゜八ｌ１ｚＯ３，０、ハロゲン　０．４
　、Ｎａｔｏ　　８．６、Ｋｚｏ　　３．０　、Ｚｒ０
ｚ　　２．０　　（ｗｔ％）の基本組成をもつガラスを
熔解した。ガラス原料は炭酸塩、水酸化物、およびハロ
ゲン化物を利用した。熔解条件はガラス量で２００ｋｇ
　、熔解温度　１３５０″Ｃ１熔解時間３ｈｒ、そして
ハロゲンガスを熔解しルツボに充填しながら行った。途
中、３０分毎にステンレス棒で攪拌を行ない、Ａｇ、Ｏ
およびハロゲンが均一にガラス中に分散するようにした
。

熔解後、ルツボよりガラスを取り出し、水中で急冷乾燥
後、ボールミルにて２０μｍ以下になるよう粉砕を行な
った。なお、金属銀の析出（ルツボ底部）は、はとんど
なし０色調は白色、乳濁、銀はコロイド状に分散してい
た。

このガラスを、抗菌剤としての効果を見るために、菌数
測定法にて測定した。

ウレタン樹脂（溶剤分　７０％、固形分　３０％）９３
％に対し、このガラス７％を添加した。

転写紙にコーティングし、それを紳士用靴下に転写した
。それらを、無加工試料と菌数測定法によって比較した
。（抗菌防臭加工製品の加工効果評価試験マニュアル・
菌数測定法：繊維製品衛生加工協議会　昭和６３年）な
お、試験菌は、黄色ぶどう状球菌（５ｔａｐｈｙｌｏｃ
ｏｃｃｕｓ　ａｕｒｅｕｓ。

＾Ｔ（：Ｃ６５３８Ｐ（ＩＦＯ１２７３２）　）を用い
た。

上表の結果より、オリジナル１．０Ｘ　１０”に対し、
洗濯後１０回で３．２Ｘ　１０−１と大幅に減少、黄色
ぶどう状球菌に対して非常な効果があった。

洗濯後、優秀な結果が得られたのは、表面樹脂が洗濯ご
とに取れ、抗菌剤が溶出し、抗菌結果に対して良い効果
が出たためである。

なお、転写の形状は、ベタ塗りでなく、高さ２閣、丸さ
３ｍのドツトの水玉状転写であり、空間率５０％である
。したがって、空間率が０％の場合は２倍の効果が出る
と確信できる。

実施例２第３表に記載のガラス組成物を熔解した。原料は実施例
１の場合と同様で、条件は第３表の通りである。６種類
の抗菌剤を同様に転写紙にコーティングし、その後、紳
士用肌着に転写し、比較した。供試菌は、大腸菌（Ｅｓ
ｃｈｅｒｉｃｈｉａｃｏｌｉ）　、黄色ぶどう状球菌（
５ｔａｐｈｙ　Ｉｏｃｏｃｃｕｓａｕｒｅｕｓ）　、枯
草菌（Ｂａｃｉｌｌｕｓ　５ｕｎｔｉｌｉｓ）である。

試験方法は、あらかじめ前培養を行った細菌を滅菌水で
懸濁させ、ハートインヒユージョン寒天培地１５ｄに対
し、０．２ｄの割合で混釈し、平板に固める。この上か
ら、直径２ｃｉ＋の大きさに切り取った試料をのせ、３
０℃２４時間培養後、生じたハロー（生育阻止帯）の有
無を観察した。

また、あらかじめ前培養した細菌を滅菌水に懸濁させ、
試験管に５ｄずつ分散し、これに１×２　ｃｔａの試料
片を２枚入れ、振盪培養し、直後の菌数と２４時間放置
後の菌数の変化を測定した。

第３表の結果より、試料Ｎａｌ、２．３の水への溶解速
度の早いガラスは、ＳｉＯ□が少なく約７０％以下で、
また、容易に水に溶解するＢ、Ｏ。

の量の高い組成および、また溶出速度を早めるアルカリ
金属の含有量の多いものが、菌数の抗菌に効果があった
と認められる。また試料に４゜５．６も、抗菌力は前記
の試料より多少劣るが、しかし、かなりの抗菌効果を上
げている。また、Ａｇ、Ｏの含有量が、公知のガラスよ
り少量であるにもかかわらず、ハロゲンの添加により、
さらに抗菌の効果が著しい。

実施例３第４表に記載のガラス組成物を熔解した。原料は、実施
例１．２の場合と同様で、条件も同様である。また、抗
菌剤としての試験も同様である。その結果を第４表にま
とめた。

実施例３より、ＣｕＯおよび＾ｇ□０、さらには、試料
阻２、随７のハロゲンの添加をしない組成を検討した結
果、ＣｕＯとハロゲンの入った抗菌剤は、黄色ぶどう状
球菌に対しては非常に良い効果を表している。また、大
腸菌および枯草菌に対しても効果がある。なお、公知の
ＡｇｚＯ入り抗菌剤と、それにハロゲンの入った本発明
の抗菌剤とでは、やはりハロゲン入りの方が結果が非常
に良い、また、ＣｕＯにハロゲンの入った抗菌剤も良い
効果があり、本発明が経済的な見地からも、また、抗菌
効果も、従来の物よりはるかに優れていることが確信で
きた。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）ほうけい酸ガラスを主体とし、銀イオンおよび銅
イオンからなる群から選択された１種以上の金属イオン
を含み、さらに、ハロゲン族イオンを含むことを特徴と
する抗菌性ガラス。
（２）ハロゲン族イオンとして、塩素、ブロムまたはヨ
ー素イオンを含む請求項１に記載の抗菌性ガラス。