JP2000302478A - 抗菌性ガラスおよびそれを含有するポリスチレン樹脂組成物 - Google Patents
抗菌性ガラスおよびそれを含有するポリスチレン樹脂組成物Info
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- JP2000302478A JP2000302478A JP10636599A JP10636599A JP2000302478A JP 2000302478 A JP2000302478 A JP 2000302478A JP 10636599 A JP10636599 A JP 10636599A JP 10636599 A JP10636599 A JP 10636599A JP 2000302478 A JP2000302478 A JP 2000302478A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C12/00—Powdered glass; Bead compositions
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C2204/00—Glasses, glazes or enamels with special properties
- C03C2204/02—Antibacterial glass, glaze or enamel
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ホウ珪酸系抗菌ガラスを含むポリスチレン樹
脂製品の透明性を高めることができる抗菌性ガラスと、
このガラスを含んだポリスチレン樹脂組成物とを提供す
る。 【解決手段】 この発明の抗菌性ガラスは、その組成に
おいてSiO2を１０〜５０重量％、B2O3を１０〜５４重量
％、アルカリ金属酸化物（Na2O、K2OおよびLi2Oの１種
または２種以上）を０〜２０重量％、Al2O3を０〜２０
重量％、TiO2を０〜１０重量％、La2O3を０〜１０重量
％、Ag2Oを０．１〜５．０重量％、ZnO、BaO、CaOおよ
びMgOの１種または２種以上を３５〜６０重量％含有
し、平均粒径が１０μmの時、水への銀の溶出速度が
０．００５〜５．０mg/g/hrであって、屈折率が１．５
７〜１．６３のものである。
脂製品の透明性を高めることができる抗菌性ガラスと、
このガラスを含んだポリスチレン樹脂組成物とを提供す
る。 【解決手段】 この発明の抗菌性ガラスは、その組成に
おいてSiO2を１０〜５０重量％、B2O3を１０〜５４重量
％、アルカリ金属酸化物（Na2O、K2OおよびLi2Oの１種
または２種以上）を０〜２０重量％、Al2O3を０〜２０
重量％、TiO2を０〜１０重量％、La2O3を０〜１０重量
％、Ag2Oを０．１〜５．０重量％、ZnO、BaO、CaOおよ
びMgOの１種または２種以上を３５〜６０重量％含有
し、平均粒径が１０μmの時、水への銀の溶出速度が
０．００５〜５．０mg/g/hrであって、屈折率が１．５
７〜１．６３のものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、菌の増殖を抑制
し、かつ菌を減少させる性質（以後、「抗菌性」とい
う）を持つガラス、およびそのガラスを含有するポリス
チレン樹脂組成物に関する。
し、かつ菌を減少させる性質（以後、「抗菌性」とい
う）を持つガラス、およびそのガラスを含有するポリス
チレン樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】銀または銀イオンは、抗菌作用を有して
いるため、ホウ珪酸ガラスに銀を含有させた抗菌性ガラ
スが利用されている。この抗菌性ガラスは、通常はフレ
ーク、繊維または粉末の状態で樹脂製品と混ぜ合わせて
使用される。この抗菌性樹脂製品の表面に水が付着する
と、抗菌性ガラス中の銀が水分中に徐々に溶け出し、当
該製品の表面に銀または銀イオンが存在するようにな
り、当該製品の表面は、付着した菌に対して抗菌性を示
す。
いるため、ホウ珪酸ガラスに銀を含有させた抗菌性ガラ
スが利用されている。この抗菌性ガラスは、通常はフレ
ーク、繊維または粉末の状態で樹脂製品と混ぜ合わせて
使用される。この抗菌性樹脂製品の表面に水が付着する
と、抗菌性ガラス中の銀が水分中に徐々に溶け出し、当
該製品の表面に銀または銀イオンが存在するようにな
り、当該製品の表面は、付着した菌に対して抗菌性を示
す。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の銀を含有するホ
ウ珪酸系ガラスを練り込んだ抗菌性ポリスチレン樹脂
は、抗菌性ガラスの屈折率がポリスチレン樹脂に比較し
て小さいため、透明性に劣る。本発明は、ホウ珪酸系抗
菌ガラスを含むポリスチレン樹脂製品の透明性を高める
ことができる抗菌性ガラスと、このガラスを含んだポリ
スチレン樹脂組成物を提供することを目的とする。
ウ珪酸系ガラスを練り込んだ抗菌性ポリスチレン樹脂
は、抗菌性ガラスの屈折率がポリスチレン樹脂に比較し
て小さいため、透明性に劣る。本発明は、ホウ珪酸系抗
菌ガラスを含むポリスチレン樹脂製品の透明性を高める
ことができる抗菌性ガラスと、このガラスを含んだポリ
スチレン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】この発明の抗菌性ガラス
は、その組成においてSiO2を１０〜５０重量％、B2O3を
１０〜５４重量％、アルカリ金属酸化物（Na2O、K2Oお
よびLi2Oの１種または２種以上）を０〜２０重量％、Al
2O3を０〜２０重量％、TiO2を０〜１０重量％、La2O3を
０〜１０重量％、Ag2Oを０．１〜５．０重量％、ZnO、B
aO、CaOおよびMgOの１種または２種以上を３５〜６０重
量％含有し、平均粒径が１０μmの時、水への銀の溶出
速度が０．００５〜５．０mg/g/hrであって、屈折率が
１．５７〜１．６３であることを特徴とするものであ
る。
は、その組成においてSiO2を１０〜５０重量％、B2O3を
１０〜５４重量％、アルカリ金属酸化物（Na2O、K2Oお
よびLi2Oの１種または２種以上）を０〜２０重量％、Al
2O3を０〜２０重量％、TiO2を０〜１０重量％、La2O3を
０〜１０重量％、Ag2Oを０．１〜５．０重量％、ZnO、B
aO、CaOおよびMgOの１種または２種以上を３５〜６０重
量％含有し、平均粒径が１０μmの時、水への銀の溶出
速度が０．００５〜５．０mg/g/hrであって、屈折率が
１．５７〜１．６３であることを特徴とするものであ
る。
【０００５】この発明の抗菌ガラスは、粉体、フレーク
および繊維形状であることが好ましい。特に、平均粒径
が０．１〜５０μmの粉体、平均厚みが０．１〜３０μm
のフレークまたは繊維径が０．１〜３０μmの繊維であ
ることが好ましい。この発明の抗菌性樹脂組成物は、ポ
リスチレン樹脂にこの発明の抗菌性ガラスを０．０５〜
１０重量％含有させたものが好ましい。
および繊維形状であることが好ましい。特に、平均粒径
が０．１〜５０μmの粉体、平均厚みが０．１〜３０μm
のフレークまたは繊維径が０．１〜３０μmの繊維であ
ることが好ましい。この発明の抗菌性樹脂組成物は、ポ
リスチレン樹脂にこの発明の抗菌性ガラスを０．０５〜
１０重量％含有させたものが好ましい。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て詳細に説明する。なお、以下、％はすべて重量％を表
す。
て詳細に説明する。なお、以下、％はすべて重量％を表
す。
【０００７】この発明の抗菌性ガラスは、Ag2Oを含み、
さらに必要に応じアルカリ金属酸化物、Al2O3 、TiO2お
よびLa2O3を含むホウ珪酸ガラスに、ZnO、BaO、CaOおよ
びMgOの１種または２種以上を添加してその屈折率を高
めたものであり、上記組成にて構成されるものである。
さらに必要に応じアルカリ金属酸化物、Al2O3 、TiO2お
よびLa2O3を含むホウ珪酸ガラスに、ZnO、BaO、CaOおよ
びMgOの１種または２種以上を添加してその屈折率を高
めたものであり、上記組成にて構成されるものである。
【０００８】次に、この組成が好ましい理由について説
明する。SiO2は、ガラスの骨格をなすものであって、そ
の含有量は好ましくは１０〜５０％、特に好ましくは１
０〜４０％である。SiO2の含有量が１０％未満の場合
は、ガラスの骨格形成不十分となり、当該ガラス中の水
可溶分の水中への溶出を適切に抑制することができなく
なる。この場合、当該ガラスが水に接触すると、銀が水
中に急速に溶出し、抗菌性が短時間のうちに消失してし
まう。また、銀が短時間に多量に溶出すると、樹脂組成
物に変色をもたらすおそれがある。 SiO2が５０％より
も多いと、ガラスの骨格が過度に強固なものとなり、銀
の溶出速度が小さくなりすぎ、十分な抗菌作用が得られ
なくなる。
明する。SiO2は、ガラスの骨格をなすものであって、そ
の含有量は好ましくは１０〜５０％、特に好ましくは１
０〜４０％である。SiO2の含有量が１０％未満の場合
は、ガラスの骨格形成不十分となり、当該ガラス中の水
可溶分の水中への溶出を適切に抑制することができなく
なる。この場合、当該ガラスが水に接触すると、銀が水
中に急速に溶出し、抗菌性が短時間のうちに消失してし
まう。また、銀が短時間に多量に溶出すると、樹脂組成
物に変色をもたらすおそれがある。 SiO2が５０％より
も多いと、ガラスの骨格が過度に強固なものとなり、銀
の溶出速度が小さくなりすぎ、十分な抗菌作用が得られ
なくなる。
【０００９】B2O3は、銀イオンと結合するホウ素イオン
を与えるために添加する。また、この発明のガラスの水
溶解性を調節し抗菌性が発現する様に銀イオンの溶出を
制御する。B2O3の好ましい含有量は１０〜５４％であっ
て、特に好ましくは２０〜５０％である。 B2O3の含有
量が１０％未満の場合は、水への銀の溶出が過度に小さ
くなり、抗菌性が十分には発揮されなくなる。 B2O3の
含有量が５４％より多い場合は、水への銀の溶出速度が
過大となり、ガラスの抗菌性が早期に消失すると共に、
ポリスチレン樹脂組成物に銀に起因した変色をもたらす
おそれがある。
を与えるために添加する。また、この発明のガラスの水
溶解性を調節し抗菌性が発現する様に銀イオンの溶出を
制御する。B2O3の好ましい含有量は１０〜５４％であっ
て、特に好ましくは２０〜５０％である。 B2O3の含有
量が１０％未満の場合は、水への銀の溶出が過度に小さ
くなり、抗菌性が十分には発揮されなくなる。 B2O3の
含有量が５４％より多い場合は、水への銀の溶出速度が
過大となり、ガラスの抗菌性が早期に消失すると共に、
ポリスチレン樹脂組成物に銀に起因した変色をもたらす
おそれがある。
【００１０】Al2O3は、必須成分ではないが、銀イオン
と結合するアルミニウムイオンを与えるために必要に応
じ添加される。添加量は、０〜２０％、好ましくは０〜
１０％である。
と結合するアルミニウムイオンを与えるために必要に応
じ添加される。添加量は、０〜２０％、好ましくは０〜
１０％である。
【００１１】TiO2は、必須成分ではないが、ガラス形成
のために添加してもよい。添加量は、０〜１０％、好ま
しくは０〜５％である。
のために添加してもよい。添加量は、０〜１０％、好ま
しくは０〜５％である。
【００１２】なお、Al2O3が２０％超の場合あるいはTiO
2が１０％超の場合には、いずれも銀の溶出速度が過度
に小さくなり、十分な抗菌性が得られなくなる。また、
Al2O 3はガラスの融点を高める作用があり、その添加量
が１０％超であるとガラスの溶融が難しくなる。
2が１０％超の場合には、いずれも銀の溶出速度が過度
に小さくなり、十分な抗菌性が得られなくなる。また、
Al2O 3はガラスの融点を高める作用があり、その添加量
が１０％超であるとガラスの溶融が難しくなる。
【００１３】La2O3は、抗菌性ガラスの屈折率を高める
効果があり添加してもよいが、水中への銀の溶出速度を
低下させ、また高価であるため、その添加量は０〜１０
％が好ましい。また、La2O3は、ZnO、BaO、CaOおよびMg
Oと協調して抗菌性ガラスの屈折率を高める。したがっ
て、La2O3の添加量が０〜１０％の場合は、屈折率を目
的の範囲内に調整するため、ZnO、BaO、CaOおよびMgOの
１種または２種以上を３５〜６０％とする必要がある。
効果があり添加してもよいが、水中への銀の溶出速度を
低下させ、また高価であるため、その添加量は０〜１０
％が好ましい。また、La2O3は、ZnO、BaO、CaOおよびMg
Oと協調して抗菌性ガラスの屈折率を高める。したがっ
て、La2O3の添加量が０〜１０％の場合は、屈折率を目
的の範囲内に調整するため、ZnO、BaO、CaOおよびMgOの
１種または２種以上を３５〜６０％とする必要がある。
【００１４】Ag2Oは、抗菌性を付与するために添加す
る。添加量は、０．１〜５．０％、好ましくは０．５〜
２．０％である。なお、Ag2Oが０．１％未満であると抗
菌性が不十分となり、５％超であるとポリスチレン樹脂
を変色させるおそれがある。
る。添加量は、０．１〜５．０％、好ましくは０．５〜
２．０％である。なお、Ag2Oが０．１％未満であると抗
菌性が不十分となり、５％超であるとポリスチレン樹脂
を変色させるおそれがある。
【００１５】アルカリ金属酸化物（Na2O、K2OおよびLi2
Oの１種または２種以上）は、必須成分ではないが、ガ
ラスの安定性を上げるためおよび水溶解性の調節のため
必要に応じ０〜２０％、特に好ましくは０〜１０％の範
囲で添加される。
Oの１種または２種以上）は、必須成分ではないが、ガ
ラスの安定性を上げるためおよび水溶解性の調節のため
必要に応じ０〜２０％、特に好ましくは０〜１０％の範
囲で添加される。
【００１６】ZnO、BaO、CaOおよびMgOは、上記の通りい
ずれも屈折率を高めるために添加される。一般にガラス
の屈折率は、PbOを添加すれば容易に上げることができ
るが、生産時における鉛化合物の取り扱いおよび製品中
に含有する鉛化合物の安全性等については問題がある。
これに対し、ZnO等は、化学的に安定な化合物であり、
安全性については問題ない。但し、ガラスの屈折率の上
昇には鉛ほどの効果はないが、ZnO、BaO、CaOおよびMgO
を１種または２種以上を３５〜６０％添加することによ
り、ポリスチレン樹脂に近い屈折率が得られる。
ずれも屈折率を高めるために添加される。一般にガラス
の屈折率は、PbOを添加すれば容易に上げることができ
るが、生産時における鉛化合物の取り扱いおよび製品中
に含有する鉛化合物の安全性等については問題がある。
これに対し、ZnO等は、化学的に安定な化合物であり、
安全性については問題ない。但し、ガラスの屈折率の上
昇には鉛ほどの効果はないが、ZnO、BaO、CaOおよびMgO
を１種または２種以上を３５〜６０％添加することによ
り、ポリスチレン樹脂に近い屈折率が得られる。
【００１７】一般にガラスの抗菌性については、銀イオ
ンの溶出が非常に重要な因子である。すなわち、銀イオ
ンの溶出が小さい場合、抗菌性は発現しない。この銀イ
オンの溶出量は、平均粒径が１０μmの時、水への溶出
速度が０．００５mg/g/hr以上ないと抗菌性が十分には
発現しない。また、溶出速度が５．０mg/g/hrよりも大
きくなると、抗菌性は十分に発現するが、銀によるポリ
スチレン樹脂成形品の変色が大きくなる。この銀イオン
の水への溶出速度を０．００５〜５．０mg/g/hrに調節
することにより、抗菌性および成形品変色防止のバラン
スの取れたポリスチレン樹脂成形品を得ることができ
る。この銀イオンの溶出速度は、ガラス組成およびガラ
ス中のAg2O量を調節することにより達成できる。
ンの溶出が非常に重要な因子である。すなわち、銀イオ
ンの溶出が小さい場合、抗菌性は発現しない。この銀イ
オンの溶出量は、平均粒径が１０μmの時、水への溶出
速度が０．００５mg/g/hr以上ないと抗菌性が十分には
発現しない。また、溶出速度が５．０mg/g/hrよりも大
きくなると、抗菌性は十分に発現するが、銀によるポリ
スチレン樹脂成形品の変色が大きくなる。この銀イオン
の水への溶出速度を０．００５〜５．０mg/g/hrに調節
することにより、抗菌性および成形品変色防止のバラン
スの取れたポリスチレン樹脂成形品を得ることができ
る。この銀イオンの溶出速度は、ガラス組成およびガラ
ス中のAg2O量を調節することにより達成できる。
【００１８】また、この発明の抗菌性ガラスは、屈折率
が１．５７〜１．６３である。ポリスチレン樹脂の屈折
率は約１．６であり、抗菌性ガラスの屈折率が１．６０
±０．０３の範囲になければ、ポリスチレン樹脂組成物
の外観上問題が生じる。したがって、この発明の抗菌性
ガラスを含有するポリスチレン樹脂組成物は。良好な透
明性と十分な抗菌性を発揮しうるものである。
が１．５７〜１．６３である。ポリスチレン樹脂の屈折
率は約１．６であり、抗菌性ガラスの屈折率が１．６０
±０．０３の範囲になければ、ポリスチレン樹脂組成物
の外観上問題が生じる。したがって、この発明の抗菌性
ガラスを含有するポリスチレン樹脂組成物は。良好な透
明性と十分な抗菌性を発揮しうるものである。
【００１９】この発明の抗菌性ガラスは、粉体、フレー
クまたは繊維の形態にてポリスチレン樹脂と混合される
ことが好ましい。なお、銀が溶出し易いところから、特
に粉体またはフレークであることが好ましい。
クまたは繊維の形態にてポリスチレン樹脂と混合される
ことが好ましい。なお、銀が溶出し易いところから、特
に粉体またはフレークであることが好ましい。
【００２０】粉体とする場合、その粒度は、平均粒径が
０．１〜５０μm、特に５〜２５μmであることが好まし
い。平均粒径が５０μmより大きいと、ガラス粉体を樹
脂に均一に分散させることが難しい。一方０．１μmよ
りも小さいと、粉砕コストが過大となる。
０．１〜５０μm、特に５〜２５μmであることが好まし
い。平均粒径が５０μmより大きいと、ガラス粉体を樹
脂に均一に分散させることが難しい。一方０．１μmよ
りも小さいと、粉砕コストが過大となる。
【００２１】フレークとする場合は、ポリスチレン樹脂
中に均一に分散させ易くするために、長径１０〜１，０
００μm、厚さ０．１〜３０μmとすることが好ましい。
中に均一に分散させ易くするために、長径１０〜１，０
００μm、厚さ０．１〜３０μmとすることが好ましい。
【００２２】繊維とする場合も、同様にポリスチレン樹
脂中に均一に分散させ易くするために、長さ１０〜３，
０００μm、繊維径０．１〜３０μmとすることが好まし
い。
脂中に均一に分散させ易くするために、長さ１０〜３，
０００μm、繊維径０．１〜３０μmとすることが好まし
い。
【００２３】この粉体、フレークまたは繊維形状の抗菌
性ガラスとポリスチレン樹脂とを混合する方法に特に制
限はなく、必要に応じポリスチレン樹脂を加熱および／
または加圧した状態でガラスを混合すればよい。このガ
ラスは、ポリスチレン樹脂中に０．０５〜１０％、好ま
しくは０．１〜５％、特に好ましくは０．２〜２％含有
される。ガラスの配合率が０．０５％未満であると樹脂
の抗菌性が不十分となり、一方１０％超であると抗菌性
が飽和して無駄であり、コスト高になる。
性ガラスとポリスチレン樹脂とを混合する方法に特に制
限はなく、必要に応じポリスチレン樹脂を加熱および／
または加圧した状態でガラスを混合すればよい。このガ
ラスは、ポリスチレン樹脂中に０．０５〜１０％、好ま
しくは０．１〜５％、特に好ましくは０．２〜２％含有
される。ガラスの配合率が０．０５％未満であると樹脂
の抗菌性が不十分となり、一方１０％超であると抗菌性
が飽和して無駄であり、コスト高になる。
【００２４】
【実施例】以下、実施例および比較例により、この発明
をさらに詳細に説明する。 （実施例１〜１４）および（比較例１〜４） 下記「表２」「表３」に示す組成のガラスの原料を電気
炉にて１，４００〜１，５００℃で２時間溶融した後、
冷却してガラスとし、ボールミルにて粉砕し平均粒径１
０μmのガラス粉体を得た。各実施例および比較例のガ
ラス粉体を用いて、液浸法によりその屈折率を求めた。
また、下記（３）の測定方法を用いて銀の水溶出量を求
めた。
をさらに詳細に説明する。 （実施例１〜１４）および（比較例１〜４） 下記「表２」「表３」に示す組成のガラスの原料を電気
炉にて１，４００〜１，５００℃で２時間溶融した後、
冷却してガラスとし、ボールミルにて粉砕し平均粒径１
０μmのガラス粉体を得た。各実施例および比較例のガ
ラス粉体を用いて、液浸法によりその屈折率を求めた。
また、下記（３）の測定方法を用いて銀の水溶出量を求
めた。
【００２５】各実施例および比較例のガラス粉体を市販
のＰＳ樹脂にシリンダー温度２１０℃の押し出し成形に
より練り込み（なお、「表２」「表３」の通り、ポリス
チレン樹脂９９．５重量％に対しガラス０．５重量％の
割合で混合した。）、次いでシリンダー温度２１０℃の
射出成形により６０×６０×３mmの成形板を作製した。
この成形板を用いて下記（１）の方法により抗菌性を評
価した。
のＰＳ樹脂にシリンダー温度２１０℃の押し出し成形に
より練り込み（なお、「表２」「表３」の通り、ポリス
チレン樹脂９９．５重量％に対しガラス０．５重量％の
割合で混合した。）、次いでシリンダー温度２１０℃の
射出成形により６０×６０×３mmの成形板を作製した。
この成形板を用いて下記（１）の方法により抗菌性を評
価した。
【００２６】（１）ポリスチレン樹脂組成物の抗菌性の
性能判定 （ａ）使用する菌株の種類 大腸菌 ： ＩＦＯ３９７２ 黄色ブドウ球菌 ： ＩＦＯ１２７３２ （ｂ）抗菌性の判定 銀等無機抗菌剤研究会制定 “抗菌加工製品の抗菌力試験法１（１９９６年度追補
版）” （ｃ）判定基準 抗菌性の判定基準は、下記「表１」に記載する。ここで
「表１」の ｌｏｇＤとは、“抗菌加工製品の抗菌力試
験法１（１９９６年度追補版）”による結果において、
ｌｏｇＤ：培養後の生菌数を常用対数で示した値であ
る。
性能判定 （ａ）使用する菌株の種類 大腸菌 ： ＩＦＯ３９７２ 黄色ブドウ球菌 ： ＩＦＯ１２７３２ （ｂ）抗菌性の判定 銀等無機抗菌剤研究会制定 “抗菌加工製品の抗菌力試験法１（１９９６年度追補
版）” （ｃ）判定基準 抗菌性の判定基準は、下記「表１」に記載する。ここで
「表１」の ｌｏｇＤとは、“抗菌加工製品の抗菌力試
験法１（１９９６年度追補版）”による結果において、
ｌｏｇＤ：培養後の生菌数を常用対数で示した値であ
る。
【００２７】（２）透明性の判定 （ａ）判定方法 抗菌性ガラスの屈折率を測定した。測定法は、液浸法に
よる。 （ｂ）判定基準 判定基準を下記「表１」に示す。
よる。 （ｂ）判定基準 判定基準を下記「表１」に示す。
【００２８】（３）銀の水溶出量 蒸留水１００ml中に、この発明の抗菌性ガラス１ｇを精
秤した後投入し、１時間攪拌する。その後、細孔径０．
８μmのフィルターで濾過し、その濾液について原子吸
光分光法にて銀の定量を行った。
秤した後投入し、１時間攪拌する。その後、細孔径０．
８μmのフィルターで濾過し、その濾液について原子吸
光分光法にて銀の定量を行った。
【００２９】
【表１】
【００３０】
【表２】
【００３１】
【表３】
【００３２】「表２」「表３」に示すように、実施例１
〜１４の抗菌ガラスは、いずれも屈折率が１．５７〜
１．６３の範囲にあり、これを練り込んだポリスチレン
樹脂組成物は十分な抗菌性を有している。これに対し、
比較例１〜４のガラスは、いずれも屈折率が１．５７〜
１．６３の範囲外である。
〜１４の抗菌ガラスは、いずれも屈折率が１．５７〜
１．６３の範囲にあり、これを練り込んだポリスチレン
樹脂組成物は十分な抗菌性を有している。これに対し、
比較例１〜４のガラスは、いずれも屈折率が１．５７〜
１．６３の範囲外である。
【００３３】
【発明の効果】以上の通り、この発明によれば、十分な
抗菌性を有する抗菌性ガラスが提供されると共に、この
抗菌性ガラスを含有した透明性の高いポリスチレン樹脂
組成物が提供される。
抗菌性を有する抗菌性ガラスが提供されると共に、この
抗菌性ガラスを含有した透明性の高いポリスチレン樹脂
組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０３Ｃ 3/068 Ｃ０３Ｃ 3/068 3/089 3/089 3/091 3/091 3/093 3/093 3/095 3/095 Ｃ０８Ｋ 3/40 Ｃ０８Ｋ 3/40 Ｃ０８Ｌ 25/04 Ｃ０８Ｌ 25/04 Ｆターム(参考） 4G062 AA05 AA10 BB05 DA04 DA05 DB01 DB02 DB03 DB04 DC04 DC05 DC06 DD01 DE01 DE02 DE03 DE04 DE05 DE06 DF01 EA01 EA02 EA03 EA04 EA10 EB01 EB02 EB03 EB04 EC01 EC02 EC03 EC04 ED01 ED02 ED03 ED04 ED05 ED06 EE01 EE02 EE03 EE04 EE05 EE06 EF01 EG01 EG02 EG03 EG04 EG05 EG06 FA01 FA10 FB01 FB02 FB03 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FK02 FK03 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH04 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM15 NN40 4H011 AA02 BA01 BB18 BC18 BC19 DA02 DA03 DA07 DA10 DG16 DH02 4J002 BC031 DL006 FA016 FA046
Claims (6)
- 【請求項１】 ガラス組成が、 SiO2 １０〜５０重量％ B2O3 １０〜５４重量％ アルカリ金属酸化物 ０〜２０重量％ Al2O3 ０〜２０重量％ TiO2 ０〜１０重量％ La2O3 ０〜１０重量％ Ag2O ０．１〜５．０重量％ ZnO、BaO、CaOおよびMgOの１種または２種以上 ３
５〜６０重量％であって、 平均粒径が１０μmの時、水への銀の溶出速度が０．０
０５〜５．０mg/g/hr、屈折率が１．５７〜１．６３で
ある抗菌性ガラス。 - 【請求項２】 粉体、フレークおよび繊維の１種または
２種以上の形態よりなる請求項１に記載の抗菌性ガラ
ス。 - 【請求項３】 粒径が０．１〜５０μmの粉体よりなる
請求項２に記載の抗菌性ガラス。 - 【請求項４】 平均厚みが０．１〜３０μmのフレーク
よりなる請求項２に記載の抗菌性ガラス。 - 【請求項５】 平均径が０．１〜３０μmの繊維よりな
る請求項２に記載の抗菌性ガラス。 - 【請求項６】 請求項１〜５のいずれか１項に記載の抗
菌性ガラスを０．０５〜１０重量％含有するポリスチレ
ン樹脂組成物。
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|---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP10636599A JP2000302478A (ja) | 1999-04-14 | 1999-04-14 | 抗菌性ガラスおよびそれを含有するポリスチレン樹脂組成物 |
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|---|---|
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