JPH0314265Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、例えばシヤーリング機械で切断す
る場合等、当て板の角度を容易に設定できるバツ
クゲージに関する。

〈従来の技術〉 この考案は、例えばシヤーリング機械に鉄板等
の被加工物をセツトする際、特に切断する線が刃
先に対して角度をもつ場合、被加工物に予め罫書
き針で切断する線を所望の角度で罫書いておき、
その罫書線を刃に当てがつて、切断していたの
で、どうしても罫書きをする人間と工数が必要と
なり、また、被加工物を手で支えている人員と、
刃の上下を操作する人員との最低二人の人員を必
要とし、仕上り機械精度も0.5mm程度となり、決
してよいとはいえなかつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 この考案は、このような手作業で行なうシヤー
リング工程を一人の人員で短時間に、かつ正確に
行ない得て、人員・工数の削減をなし得るシヤー
リング機械等の高精度の被加工物セツト用の角度
設定の容易なバツクゲージ装置である。

〈問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するためのこの考案の構成
を、第１〜６図に示す実施例について説明する
と、この考案は、一定間隔を保つて平行に配置し
た、単独に或いは連動して正、逆転する２台のモ
ータ１，２の各軸に連結したねじ棒を駆動軸６，
７とし、当該駆動軸６，７に螺合するナツト孔を
有する移動台８，９を螺合し、各移動台８，９の
上面に植設したガイド軸１０，１１を、ゲージの
バー１２に穿設した長孔１７，１８に嵌入した角
度設定の容易なバツクゲージである。

〈作用〉 この考案は上記の手段によつて、駆動軸６，７
を、回動制御駆動されるモータ１，２で回動し
て、螺合した移動台８，９を移動せしめて、移動
台８，９に軸支した、バー１２を回動或いは移動
せしめて、バー１２を所望の位置、角度に停止せ
しめて、バー１２に連結した当て板によつて、鉄
板などのシヤーリング被加工物のセツトを容易な
らしめ得る。

このような被加工物の端部を当てがうガイドに
なるバツクゲージを、刃の向う側にセツトする所
謂バツクゲージにおいて、以下のような構造にす
る。即ち、一定間隔をあけて平行に配置した駆動
モータ２台１，２を具え、それぞれの主軸にねじ
棒の駆動軸６，７を連結して、平行に配置して、
先端を軸受具４，５に軸支する。さらに、その駆
動軸６，７のそれぞれに螺合するナツト孔を有す
る移動台８，９を第２図に例示した如く、玉入ナ
ツトを介して螺合してあり、該移動台８，９上面
に直立するガイド軸１０，１１を植設してある。

駆動軸６，７の中心位置に、それぞれの駆動軸
６，７と平行にガイドレール１４を設け、該ガイ
ドレール１４に嵌合してガイドレール１４の側壁
を摺動しながら移動するガイド足１５，１６を有
するガイド台１３に、該バー１２の中心を第３図
に例示した如くボールベアリング２０によつて回
動軸支１９してある。

而して、該バー１２の両端部に穿つた長孔１
７，１８内に、前記の移動台８，９のガイド軸１
０，１１を嵌合して、長孔１７，１８内をガイド
軸１０，１１が摺動して前記のバー１２が回動軸
１９を中心にして回動するようにしてある。

それらのモータ１，２は、回転諸特性は同一
で、各々単独であるいは連動して正、逆転可能で
あり、プログラムを入力する制御装置３からの入
力を受けて、回転制御される。

両モータ１，２が同じ方向に回転すると、両移
動台８，９は同じ方向に移動する。それに伴つ
て、バー１２は移動台８，９に保持されて平行移
動する（第４図に示す第１モード）。

この際、ガイド台１３は、バー１２の移動に追
随してガイドレール１４に沿つて移動する。

そして、両モータ１，２が互いに逆方向に回転
すると、バー１２はガイド台１３を中心にして回
動する（第５図に示す第２モード）。

また、片方のモータ１または２を停止して、他
方２または１を回転すると、停止しているモータ
１または２側の移動台８または９は停止したま
ま、他方の移動台９または８のみが移動するの
で、ゲージのバー１２は停止している移動台８ま
たは９の軸を中心にして、他端が回動移動する。
その際ガイド台１３は常にバー１２の中心を支え
たまま回動、移動する（第６図に示す第３モー
ド）。

このようにゲージのバー１２は、駆動モータ
１，２の第１モード、第２モード及び第３モード
の回動によつて自由に平行移動、回動、停止がで
きるので、駆動モータ１，２を制御するプログラ
ムを入力した制御装置３により、適宜な位置及び
自由な角度にバー１２をセツト固定できる。

以上本考案の代表的と思われる実施例について
説明したが、本考案は必ずしもこれらの実施例構
造のみに限定されるものではなく、本考案にいう
構成要件を備えかつ、本考案にいう目的を達成
し、以下にいう効果を有する範囲内において適宜
改変して実施することができるものである。

〈考案の効果〉 このようにして、この考案のバツクゲージは、
レバー１２と、それに連結される当て板によつ
て、切断される鉄板などの被加工物を、極めて容
易にセツトできるので、一人の員数で、制御装置
にプログラムを入力して行なえるから、人員削減
に大いに効果を発揮できるとともに、極めて精度
の高い切断加工を行なうことができる。

この考案の構成による角度設定の機構は、バツ
クゲージのみならず、他のたとえばプレス加工、
切削加工、溶接加工等の角度設定にも適用でき
て、便益のある機構である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の要部の説明図、第２図、第
３図はこの考案の部分説明図、第４図〜第６図は
この考案の実施態様を示す図である。 図中、１，２は駆動モータ、６，７は駆動軸、
８，９は移動台、１０，１１はガイド軸、１２は
ゲージのバー、１７，１８は長孔、１９は回動軸
である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 両方が同方向に回動する第１モード、両方が
   互いに逆方向に回動する第２モード、あるいは
   いずれか片方が停止して他方が回動する第３モ
   ードで回動する、２台のモータ１，２を一定間
   隔を保つて平行に配置し、当該２台のモータ
   １，２の各軸に連結したねじ棒からなる駆動軸
   ６，７に、ナツト孔を有する移動台８，９を螺
   合し、前記の各移動台８，９の上面に植設した
   ガイド軸１０，１１を、ゲージのバー１２に穿
   設した長孔１７，１８に摺動可能に遊嵌入し、
   前記の駆動軸６，７と平行に設けたガイドレー
   ル１４の側壁を摺動移動するガイド台１３に植
   設した軸１９に、前記のゲージのバー１２の中
   心を回動軸着した角度設定の容易なバツクゲー
   ジ。 モータ１，２を、プログラミングした制御装
   置３により回動制御する実用新案登録請求の範
   囲第項に記載の角度設定の容易なバツクゲー
   ジ。