JPH0225783Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、積み重ね状態のシート材を所定の位
置に位置決めするための装置に関する。

従来技術 通常、鋼板などの種のシート材は、パレツト上
で積み重ね状態でプレス機械などの所定の位置に
供給される。この場合、シート材の供給位置は、
バキユームチヤツクなどによつて、自動的に取り
出せるように、正確に位置決めされる。したがつ
て、このようなシート材は、通常、４方向からガ
イドバーによつて所定の位置に規制された状態で
積み重ねられる。

ところが、シート材の寸法が変化すると、それ
らのガイドバーの取り付け位置が当然変化するこ
とになる。そこで、従来、このようなガイドバー
の調整は、取り付けねじを緩め、それぞれのガイ
ドバーの長孔などに沿つて移動させ、適当な位置
で再び固定するという手段によつて行われてい
る。

しかし、このような作業は、取り付けねじの緩
めや締めつけ作業が必要とされるため、煩雑であ
り、また個々のガイドバーごとに行わなければな
らず、その段取り外に多くの時間が費やされる結
果となつている。

考案の目的およびその解決手段 したがつて、本考案の目的は、ガイドバーなど
の複数の位置決め体を簡単に、しかも同じ移動量
の下に調整できるようにすることである。

そこで、本考案は、複数のガイドバーをベース
上で４放射方向で進退自在に設けるとともに、こ
れらのうち隣合う位置決め体を一対の駆動バーの
長孔および位置決め体のピンによつて連結し、こ
れらの駆動バーを送りねじシヤフトによつて移動
させ、複数の位置決め体を中心に向けて同じ量だ
け進出または後退させるようにしている。

考案の構成 以下、本考案の実施例の構成を図面に基づいて
具体的に説明する。

本考案のシート材の位置決め装置１は、長方形
上のベース２の上面で、４放射方向に進退自在の
４つの位置決め体３を備えている。これらの位置
決め体３は、ベース２上の案内体４に沿つて摺動
自在に支持されており、中心側の先端部分で垂直
方向のガイドバー５を固定しており、また後端の
ピン６により一対の駆動バー７の長孔８にそれぞ
れ係り合つている。これらの一対の駆動バー７
は、互いに対向する位置にあつて、両端の送りナ
ツト９の部分で、送りシヤフト１０の送りねじ１
１ａ，１１ｂに螺合している。これらの送りねじ
１１ａ，１１ｂは、互いに逆ねじの関係で形成さ
れている。なお上記一対の送りシヤフト１０は、
ベース２の上に設けられた軸受け１２によつて回
転自在に支持されており、一端のベベルギヤ１３
の部分で連動シヤフト１４のベベルギヤ１５に噛
み合つている。そして、一対の送りシヤフト１０
のうち一方のものは、原動側となり、ハンドル１
６を備えている。なお連動シヤフト１４は、例え
ばギヤ１９と、これの歯間に臨む止めねじ２０に
より、回り止め状態となる。またいずれか１つの
位置決め体３に、目盛り２１を読み取るための針
２２が取り付けられている。

考案の作用 次に、上記位置決め装置１の作用を説明する。

作業員がハンドル１６をいずれかの方向に回転
させると、一対の送りシヤフト１０が回転するた
め、一対の駆動バー７は、互いに接近する方向ま
たは離れる方向に移動する。このとき、一対の駆
動バー７は、その長孔８の部分で、ピン６に係り
合つて、位置決め体３を前進方向、または後退方
向に移動させる。

例えば、一対の駆動バー７が互いに接近する方
向、すなわち中心に向けて移動するとき、全ての
位置決め体３は、同様に中心に向けて移動する。
このとき、それらの移動量は、全て等しく設定さ
れているため、ほぼ中心位置に置かれたシート材
１７は、それらのガイドバー５に押されて、正確
に中心位置に位置決めされる。この調整後に、止
めねじ２０により、連動シヤフト１４が回り止め
状態に設定されるため、すべての位置決め体３
は、所定の位置に固定される。

なお、これらのシート材１７は、ベース２の中
心孔に形成された孔１８の部分から、上昇してく
るリフターによつて順次上方に移動し、デイスタ
ツカーなどによつて所定のプレス機械などの供給
位置に、常に同じ高さで送りこまれる。

考案の変形例 上記実施例は、送りシヤフト１０の駆動手段と
して、バンドル１６を設けているが、この駆動手
段は、回転量制御可能な可逆式モータなどで構成
することもできる。

考案の効果 本考案では、送りシヤフトの回転によつて、放
射方向で進退自在に設けられた位置決め体が中心
に向けて、同じ量だけ正確に移動するから、シー
ト材の寸法が変化したとき、位置決め体の位置調
整が簡単に、しかも速やかに行える。したがつ
て、シート材の変更時の段取り時間が従来に比較
して、短縮化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のシート材の位置決め装置の平
面図、第２図は同装置の一部破断側面図である。 １……シート材の位置決め装置、２……ベー
ス、３……位置決め体、４……案内体、５……ガ
イドバー、６……ピン、７……駆動バー、８……
長孔、９……送りナツト、１０……送りシヤフ
ト、１１ａ，１１ｂ……送りねじ、１４……連動
シヤフト、１７……シート材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ベース上に位置決め体を４放射方向で進退自在
   に設けるとともに、 隣合う位置決め体を一対の駆動バーの長孔およ
   び位置決め体のピンにより連結し、 さらに一対の駆動バーを送りナツトにより送り
   シヤフトのねじに螺合させてなる ことを特徴とすにシート材の位置決め装置。