JPH0313908Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばフロツピーデイスク装置など
に用いることができるデイスク駆動用モータに関
するものである。

情報記録装置として、例えばフロツピーデイス
ク装置などのデイスク装置が広く用いられている
が、近年、装置の小型化の要求に応じて、デイス
ク径が３インチあるいは3.5インチというような
小型のデイスクが市販され、それに応じてデイス
ク駆動装置の小型化も要求されるようになつてき
た。

第１図及び第２図は従来の比較的小型のデイス
ク装置に用いられているデイスク駆動装置の部分
を示すものであつて、記録媒体たるデイスクの駆
動用モータ及びデイスクを指示し位置決めするピ
ンなどがシヤーシを基礎にして組み立てられてい
る。即ち、第１図及び第２図において、シヤーシ
１の下面側には、ステータヨーク２、ロータ３な
どを有してなるデイスク駆動用モータ４の上記ス
テータヨーク２が固定されており、シヤーシ１の
上面側には、記録媒体たるデイスク５を包持した
ケース６の向きを指示しかつケース６を位置決め
する複数個の指示位置決めピン７が植設されてい
る。ケース６内のデイスク５は、モータ４のロー
タ３から一体に立ち上がつた図示されないスピン
ドルと一体に形成されたチヤツキングヘツド８上
に載せられるようになつており、チヤツキングヘ
ツド８に形成された図示されない係止ピンがデイ
スク５のハブ部に形成された係合部に係合するこ
とにより、デイスク５が回転駆動されるようにな
つている。符号９はデイスク５に対し情報を記録
し再生するための磁気ヘツドを支持したヘツドア
ツセンブリであつてシヤーシ１上に設けられてい
る。

しかし、上記従来のデイスク装置によれば、デ
イスク駆動用モータ及びデイスクの指示位置決め
ピンなどがシヤーシを基礎にして積み上げ的に組
み立てられているため、装置が嵩高になるという
問題点がある。また、位置決めピン７の高さ位置
に対するチヤツキングヘツドの端面の高さ位置の
誤差がなるべく小さいことが要求されるが、上記
従来例によれば、シヤーシ１に対する位置決めピ
ン７の高さ寸法の公差と、シヤーシ１に対するモ
ータ４のステータヨーク２の取り付け位置の公差
及びモータ４に対するチヤツキングヘツド８の端
面位置の公差とが積み上げ的に表われるため、各
部の公差を極力押える必要があり、最終的な組み
立て精度を出すのが困難であつた。

本考案の目的は、デイスク装置の高さ寸法を小
さくすることが可能であり、かつ、デイスク装置
の最終的な組立精度を容易に高めることを可能に
したデイスク駆動用モータを提供することにあ
る。

本考案の特徴は、デイスクのケースに係合して
このケースを指示し位置決めする複数個の位置決
めピンを、デイスク駆動モータのステータヨーク
に植設したことにある。

以下、図示の実施例に基づいて本考案を説明す
る。

但し、図示の実施例は何れもマイクロフロツピ
ーデイスクといわれる小型のデイスクを用いる装
置として構成されているので、本考案の実施例の
説明の前に、マイクロフロツピーデイスクの概要
を説明しておく。第３図において、四角形の袋状
に形成されたケース１０には小判形の第１位置決
め孔１１と丸形の第２位置決め孔１２が形成され
ると共に、これら位置決め孔１１，１２が形成さ
れた縁部に対して反対側の縁部には第３位置決め
ピンに当るべき平坦な当り部１３がある。ケース
１０の中央部には、ケース１０内に収納された記
録媒体たるデイスクの中心部のハブ１４が露呈
し、また、ケース１０にはデイスクの半径方向に
ヘツド挿入窓１５とインデツクス窓１６が形成さ
れている。ハブ１４にはチヤツキングヘツドのピ
ンと係合すべき係合部１７とスピンドル挿入孔２
８が形成されている。

第４図及び第５図において、基板状に形成され
た四角形の板１８はデイスク駆動用モータの一部
をなすステータヨークである。このステータヨー
ク１８は磁性体金属板、例えば鉄板などで形成さ
れ、この磁性体金属板の表面に合成樹脂又はガラ
ス質のホーロー等によつて絶縁層が形成されてい
るものとする。この絶縁層上には、ブラシレスモ
ータのステータを構成していてロータを回転付勢
する複数個の駆動コイル１９が載置固定されてい
る。ステータヨーク１８の中央部には、軸受２０
が嵌合固定され、軸受２０によりスピンドル２１
が回転自在に支持され、また、軸受２０には、ス
ピンドル２１のスラスト方向の動きを止めるスラ
スト受２２が嵌合固定されている。スピンドル２
１の先端側には伏皿形のロータケース２３が嵌合
固着されると共に、ロータケース２３の上方にお
いてチヤツキングヘツド２４が嵌合固着されてい
る。ロータケース２３の内部には周方向に多極着
磁されたリング状のロータマグネツト２５が固着
されており、このロータマグネツト２５は上記駆
動コイル１９と対向している。ロータケース２３
の鍔状の外周縁部下面には速度発電機用のリング
状のマグネツト２６が取り付けられている。上記
チヤツキングヘツド２４の上面には前記デイスク
のハブ１４が載るようになつており、また、チヤ
ツキングヘツド２４にはスピンドル２１の位置か
ら偏心した位置において係止ピン２７が設けられ
ており、係止ピン２７はヘツド２４の上面から常
時突出する向きに偏倚するように付勢されてい
る。係止ピン２７は前記デイスクのハブ１４に形
成された係合部１７と係合するようになつてい
る。スピンドル２１は上記ハブ１４に形成された
スピンドル挿入孔２８に嵌まるようになつてい
る。

前記ステータヨーク１８の絶縁層上には図示さ
れない配線パターン及び前記発電機用マグネツト
２６と対をなす発電機コイル２９がプリント等の
周知の手段により形成されており、これら配線パ
ターンに速度制御用IC３０や駆動用IC３１、そ
の他抵抗やコンデンサなどの回路素子が接続され
ている。ステータヨーク１８の各角隅部には、前
記チヤツキングヘツド２４及びロータ側の面上に
おいて第１位置決めピン３２、第２位置決めピン
３３、一対の第３位置決めピン３４が植設されて
いる。第１位置決めピン３２の上端部には小判形
の突部３５が形成され、この突部とピン３２の本
体部分との間に水平な段部３６が形成されてい
る。第２位置決めピン３３の上端部には円錐状の
突部３５と、この突部３５とピン３３の本体部分
の間に水平な段部３８とが形成されている。一対
の第３位置決めピン３４の上面は水平な面となつ
て前記デイスクケース１０の載置面３９となつて
いる。第１位置決めピン３２の小判形突部３５に
はデイスクケース１０の第１位置決め孔１１が嵌
まることができ、また、第２位置決めピン３３の
突部３７にはデイスクケース１０の第２位置決め
孔１２が嵌まることができるようになつている。
従つて、デイスクケース１０が異なる向きに装填
されようとすると各位置決めピン３２，３３の突
部３５，３７とデイスクケース１０の各位置決め
孔１１，１２とが嵌まることはできず、よつて、
各位置決めピン３２，３３はデイスクの装填位置
を決めるとともにデイスクの装填方向を指示する
投目ももつている。そして、各位置決めピン３
２，３３の段部３６，３８と一対の第３位置決め
ピン３４の上端面３９及びチヤツキングヘツド２
４の上面は同一の平面上になるように、ステータ
ヨーク１８の上面からの各部の寸法関係が設定さ
れている。

以上説明した実施例によれば、モータの一部を
なすステータヨーク１８を基礎としてこのステー
タヨーク１８にデイスクケースを指示し位置決め
する複数個の位置決めピンが植設されているか
ら、従来のようにシヤーシを用いる必要がなく、
しかも、モータのロータ部はステータヨーク１８
の上方に設けられているから、高さ方向の寸法が
小さく極めて偏平なデイスク駆動用モータにな
る。また、ステータヨーク１８を基礎としてこれ
に各位置決めピン及びモータの回転部を設けてい
るから、各部の公差の積み上げが少なく、寸法精
度を高めることが容易である。

本考案によれば、次のような効果がある。

モータの一部をなすステータヨークの一面上
に、デイスクケースを指示し位置決めする複数
個の位置決めピンと、スピンドルの先端側に上
記チヤツキングヘツドと共に固着したロータと
を設けたから、ステータヨークの一面が基礎と
なり、チヤツキングヘツドと位置決めピンとの
載置面が同一となるように寸法関係を設定する
ことができ、両者の高さ寸法のばらつきが少な
くなり、寸法精度を高くすることが容易にな
る。

モータのロータ部と位置決めピンとが共にス
テータヨークの一面上に設けられているため、
高さ方向の寸法が小さく、極めて偏平なデイス
ク駆動用モータを形成することができる。

モータのステータヨーク自身に位置決めピン
を直接植設しているので、部品点数を削減する
ことができ、構成が簡略化されると共に、コス
トの低廉化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のデイスク装置の例を概念的に示
す平面図、第２図は同上デイスク装置のデイスク
駆動用モータの部分を示す側面図、第３図は本考
案に用いられるデイスクの一例を示す平面図、第
４図は本考案の一実施例を示す斜視図、第５図は
同上実施例の側面断面図である。 １０……デイスクのケース、１１，１２……位
置決め孔、１４……ハブ、１８……ステータヨー
ク、１９……駆動コイル、２１……スピンドル、
２３……ロータケース、２４……チヤツキングヘ
ツド、３２……第１位置決めピン、３３……第２
位置決めピン、３４……第３位置決めピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 記録媒体たるデイスクが載置されるべきチヤ
   ツキングヘツドと、このチヤツキングヘツドが
   固着されたスピンドルと、このスピンドルの先
   端側に上記チヤツキングヘツドと共に固着され
   たロータと、ロータを回転付勢する複数個の駆
   動コイルを有すると共に上記スピンドルを回転
   自在に支持する軸受を固定したステータヨーク
   とを具備してなるモータにおいて、上記デイス
   クのケースに係合してこのケースを位置決めす
   る複数個の位置決めピンを上記ステータヨーク
   の上記チヤツキングヘツド及びロータ側の面上
   に植設してなるデイスク駆動用モータ。 ２ ステータヨークは磁性体金属板でなり、この
   金属板の表面に絶縁層を形成した実用新案登録
   請求の範囲第１項記載のデイスク駆動用モー
   タ。 ３ ステータヨークの絶縁層上に、駆動コイルを
   設けると共に、この駆動コイルへの通電を制御
   する制御回路の配線パターンを形成した実用新
   案登録請求の範囲第２項記載のデイスク駆動用
   モータ。