JPH0313855B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0313855B2 JPH0313855B2 JP59141989A JP14198984A JPH0313855B2 JP H0313855 B2 JPH0313855 B2 JP H0313855B2 JP 59141989 A JP59141989 A JP 59141989A JP 14198984 A JP14198984 A JP 14198984A JP H0313855 B2 JPH0313855 B2 JP H0313855B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- eggs
- flaky
- dextrin
- weight
- egg
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 235000013601 eggs Nutrition 0.000 claims description 80
- 229920001353 Dextrin Polymers 0.000 claims description 31
- 239000004375 Dextrin Substances 0.000 claims description 31
- 235000019425 dextrin Nutrition 0.000 claims description 31
- 229920000881 Modified starch Polymers 0.000 claims description 25
- 239000007788 liquid Substances 0.000 claims description 22
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 15
- 238000007710 freezing Methods 0.000 claims description 11
- 230000008014 freezing Effects 0.000 claims description 9
- 238000003756 stirring Methods 0.000 claims description 8
- 238000009835 boiling Methods 0.000 claims description 7
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 4
- 238000001035 drying Methods 0.000 claims description 3
- 229920002472 Starch Polymers 0.000 description 10
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 9
- 239000000796 flavoring agent Substances 0.000 description 9
- 235000019634 flavors Nutrition 0.000 description 9
- 235000019698 starch Nutrition 0.000 description 9
- 230000014759 maintenance of location Effects 0.000 description 8
- 239000008107 starch Substances 0.000 description 8
- PEDCQBHIVMGVHV-UHFFFAOYSA-N Glycerine Chemical compound OCC(O)CO PEDCQBHIVMGVHV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 238000000034 method Methods 0.000 description 6
- 229920001592 potato starch Polymers 0.000 description 6
- 235000013305 food Nutrition 0.000 description 5
- 229920002261 Corn starch Polymers 0.000 description 4
- 229920002245 Dextrose equivalent Polymers 0.000 description 4
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 4
- 239000008120 corn starch Substances 0.000 description 4
- 229940099112 cornstarch Drugs 0.000 description 4
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 4
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 4
- 238000011084 recovery Methods 0.000 description 4
- DNIAPMSPPWPWGF-UHFFFAOYSA-N Propylene glycol Chemical compound CC(O)CO DNIAPMSPPWPWGF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 235000011187 glycerol Nutrition 0.000 description 3
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 3
- FBPFZTCFMRRESA-FSIIMWSLSA-N D-Glucitol Natural products OC[C@H](O)[C@H](O)[C@@H](O)[C@H](O)CO FBPFZTCFMRRESA-FSIIMWSLSA-N 0.000 description 2
- GUBGYTABKSRVRQ-QKKXKWKRSA-N Lactose Natural products OC[C@H]1O[C@@H](O[C@H]2[C@H](O)[C@@H](O)C(O)O[C@@H]2CO)[C@H](O)[C@@H](O)[C@H]1O GUBGYTABKSRVRQ-QKKXKWKRSA-N 0.000 description 2
- 238000004108 freeze drying Methods 0.000 description 2
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 2
- 239000008101 lactose Substances 0.000 description 2
- 102000004169 proteins and genes Human genes 0.000 description 2
- 108090000623 proteins and genes Proteins 0.000 description 2
- 239000000600 sorbitol Substances 0.000 description 2
- 235000014347 soups Nutrition 0.000 description 2
- 239000002562 thickening agent Substances 0.000 description 2
- 239000000230 xanthan gum Substances 0.000 description 2
- 229920001285 xanthan gum Polymers 0.000 description 2
- 235000010493 xanthan gum Nutrition 0.000 description 2
- 229940082509 xanthan gum Drugs 0.000 description 2
- FBPFZTCFMRRESA-JGWLITMVSA-N D-glucitol Chemical compound OC[C@H](O)[C@@H](O)[C@H](O)[C@H](O)CO FBPFZTCFMRRESA-JGWLITMVSA-N 0.000 description 1
- 229920002907 Guar gum Polymers 0.000 description 1
- 229920000715 Mucilage Polymers 0.000 description 1
- 240000004584 Tamarindus indica Species 0.000 description 1
- 235000004298 Tamarindus indica Nutrition 0.000 description 1
- 240000008042 Zea mays Species 0.000 description 1
- 235000005824 Zea mays ssp. parviglumis Nutrition 0.000 description 1
- 235000002017 Zea mays subsp mays Nutrition 0.000 description 1
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 1
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 description 1
- 230000015271 coagulation Effects 0.000 description 1
- 238000005345 coagulation Methods 0.000 description 1
- 235000009508 confectionery Nutrition 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 235000005822 corn Nutrition 0.000 description 1
- 238000004925 denaturation Methods 0.000 description 1
- 230000036425 denaturation Effects 0.000 description 1
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 1
- 239000000665 guar gum Substances 0.000 description 1
- 235000010417 guar gum Nutrition 0.000 description 1
- 229960002154 guar gum Drugs 0.000 description 1
- 239000004615 ingredient Substances 0.000 description 1
- MOYKHGMNXAOIAT-JGWLITMVSA-N isosorbide dinitrate Chemical compound [O-][N+](=O)O[C@H]1CO[C@@H]2[C@H](O[N+](=O)[O-])CO[C@@H]21 MOYKHGMNXAOIAT-JGWLITMVSA-N 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 229940100486 rice starch Drugs 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 235000000346 sugar Nutrition 0.000 description 1
- 150000008163 sugars Chemical class 0.000 description 1
- 230000008719 thickening Effects 0.000 description 1
- 238000009423 ventilation Methods 0.000 description 1
- 229940100445 wheat starch Drugs 0.000 description 1
Description
本発明は熱湯にて直ちに分散復元し、良好な風
味を呈し、保形性の良い薄片状乾燥卵の製造方法
に関する。 我国では、古くからすまし汁、中華スープ等に
おいて通称“かきたまご”といわれる薄片状の卵
が広く利用されているが、これらはいずれも生の
状態のものであり保存性あるいは簡便性に欠ける
ものである。 かきたまごを沸騰水中に卵を投入撹拌して得た
薄片状卵をそのまま通風乾燥しただけでは復元性
の非常に悪いものしか得られない。また、たとえ
凍結乾燥法を用いたとしても通常の方法では直ち
に復元するようなものとはならず風味に乏しく保
形性のない壊れ易いものしか得られず即席食品と
して利用するには、はなはだ不十分な状態のもの
である。 上述の従来法の欠点を解消するために、5〜20
重量%のソルビツド、グリセリン、プロピレング
リコール、一般糖類等を含む沸騰水に卵液を投入
撹拌する方法が特公昭45−26056号公報に開示さ
れており、この方法によれば得られた薄片状乾燥
卵に柔軟性が付与され破砕や粉末化が防止される
が、卵液を沸騰水中に投入撹拌することにより卵
の風味が液中に溶出してしまうばかりでなく、か
きたまごの復元時の状態が細かく良好でないとい
う欠点を有する。 本発明者らは、上記のような欠点を有しない薄
片状卵の乾燥品を得んと鋭意検討を重ねた結果、
風味、復元性、保形性に優れた即席食品として使
用できる薄片状乾燥卵の製造方法の開発に成功し
本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は、増粘させた90℃以上の熱湯に
より卵液を投入撹拌し、卵液を薄片状に加熱凝固
させ、それによつて得られた薄片状卵を、デキス
トリンとα化澱粉との溶液と混合し急速凍結した
後乾燥することを特徴とする薄片状乾燥卵の製造
方法である。 以下、各工程に従つて詳しく説明する。 本発明においては、卵液を薄片状に加熱凝固さ
せる際、卵液を加熱処理する液に粘度をつけてお
き、90℃以上に加熱しておく。液の粘度は30〜
600cpsであれば良好なかきたまごができるが、好
ましくは50〜400cpsの粘度とする。粘度が30cps
以下であるとかきたまごが細かくなるばかりでな
く、卵の風味が処理液に出てしまい風味の乏しい
製品となる。また、粘度が600cps以上であると卵
液の分散が悪くなり薄片状とはならず棒状あるい
は塊状となつてしまう。 液を増粘させるための増粘剤としては、各種生
澱粉(馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシスタ
ーチ、米澱粉、小麦粉澱粉など)または天然粘質
物(キサンタンガム、グアガム、タマリンドガム
等)を用いれば良く、その添加量は、上記粘度が
得られる範囲で良いが、一例を示すならば、馬鈴
薯澱粉を用いた場合、1.0〜2.5重量%(30〜
400cps)が望ましい。 液を90℃以上に加熱するのは澱粉を使用した場
合その澱粉のα化のためもあるが液が90℃以下で
あると卵の熱凝固速度が分散速度よりも遅くなる
ためかきたまごが細かいものとなつてしまい好ま
しくない。 次いで、得られた薄片状卵を、デキストリンと
α化澱粉との溶液と十分に混合する。この液中の
デキストリン濃度は40〜70重量%程度、α化澱粉
濃度は0.5〜8.0重量%程度が適当である。デキス
トリンのDE(デキストロース エクイバレント)
は20〜50が好ましい。DEが20以下であると製品
の復元性が劣り、DEが50以下であると製品が甘
くなり、又やや吸湿性が高くアメ状となる。薄片
状卵に対するデキストリンの使用量は薄片状卵の
水分によつて異なるが、製品中20〜70重量%とな
る様に添加すれば良い。製品中20重量%以下の添
加量であると復元性か悪くなり、70重量%以上で
あるとかきたまごの占める割合が少なくなり外観
上好ましくなくなる。 α化澱粉はコーンスターチ、ワキシスターチ、
馬鈴薯澱粉等いずれのα化澱粉でも良い。α化澱
粉の使用料は製品中0.5〜6重量%、好ましくは
1〜4重量%である。0.5重量%以下の場合には
製品に対して十分な保形性を付与することができ
ない。6重量%以上用いた場合には復元性が悪く
なる。 本発明はデキストリンとα化澱粉との溶液を用
いることを必須要件とするが、仮にデキストリン
とα化澱粉を溶液とせずにそのまま使用した場
合、溶液のようにかきたまごと均一に混合しにく
く製品の硬さあるいは復元性にむらが生ずる。 また、均一に混合させるためには強い撹拌ある
いは長時間の撹拌を要するためかきたまごが破壊
され細かくなり形状の悪い製品となり好ましくな
い。しかし、溶液を用いればこのようなことは全
くなく良好な製品を得ることができる。 また本発明はデキストリンとα化澱粉の併用を
必須要件とするが、仮にデキストリン及びα化澱
粉を各々溶液として単独に用いた場合には保形性
及び復元性において良好な結果は得られない。す
なわち、デキストリンのみの溶液の場合には十分
な保形性を付与することができず壊れ易く取り扱
いにより細片となる。また、α化澱粉のみの溶液
の場合には製品の表面だけが糊化してしまい吸水
性が非常に悪くなるために、復元に長時間を要し
インスタント食品としては適さなものとする。 なお本発明における、薄片状卵の、デキストリ
ンとα化澱粉との溶液との混合処理を全く実施し
ない場合には、保形性と復元性が全く劣る製品し
か得られない。 さらに、デキストリンとα化澱粉との溶液と薄
片状卵との混合物を急速凍結する。凍結の条件と
しては最大氷晶生成帯(0〜−5℃)通過時間を
90分以内、好ましくは60分以内に設定する。とい
うのは、90分より長い場合には製品の分散性が極
端に悪くなるからである。 一般に食品を凍結する場合、急速凍結が蛋白の
変性を起こすことが少なくて良いと言われている
が、これは特に生の状態のものについて言えるこ
とである。しかしながら、このかきたまごのよう
に完全に熱変性したものについて、また製品の復
元性よりは分散性に影響を与えるというのはどの
ような原因によるのかは明らかではないが、急速
に凍結することにより分散性の良好な製品が得ら
れるのである。 急速凍結の方法としては、急速凍結庫への投
入、トンネルフリーザーの通過あるいは真空によ
る自己凍結等があるが、予備凍結にて行うのが良
い。自己凍結法を用いた場合、薄片状卵混合物の
液が多い場合、突沸が生じ製品ができなくなつた
り、製品に気泡が入り保形性の悪い壊れ易いもの
となる。急速凍結した該薄片状卵混合物を凍結乾
燥により薄片状乾燥卵とする。乾燥の条件は常法
通りで良い。 以下、本発明を実施例にて説明する。 実施例 1 水に馬鈴薯澱粉を0.3〜3.0重量%となるように
加え、合計6Kgとし軽く撹拌しながら加熱し、93
℃以上とした液に全卵500gを投入し薄片状に加
熱凝固させた。この薄片状卵を加熱処理液から24
メツシユ金網で濾別し水分90重量%の濾別薄片状
卵700gを得た。この濾別薄片状卵700gを、あら
かじめ調製しておいたデキストリンとα化澱粉と
の溶液200gとを混合した。なおデキストリンは、
DE40のものを、α化澱粉は、αワキシスターチ
を使用し、各々の濃度は、デキストリンが60重量
%、αワキシスターチは3重量%に調節した。混
合された薄片状卵を約1cmの厚みとなるようにバ
ツトに流し込み−35℃以下で急速凍結した(最大
氷晶生成帯通過時間30分)後、適当な大きさに切
断し、凍結乾燥し、キユーブ状の薄片状乾燥卵
190gを得た。 馬鈴薯澱粉の添加量による結果は表1の通りで
ある。なお特公昭45−26056号公報に記載のソル
ビツト及びグリセリン添加例も併せて表1に記載
した。
味を呈し、保形性の良い薄片状乾燥卵の製造方法
に関する。 我国では、古くからすまし汁、中華スープ等に
おいて通称“かきたまご”といわれる薄片状の卵
が広く利用されているが、これらはいずれも生の
状態のものであり保存性あるいは簡便性に欠ける
ものである。 かきたまごを沸騰水中に卵を投入撹拌して得た
薄片状卵をそのまま通風乾燥しただけでは復元性
の非常に悪いものしか得られない。また、たとえ
凍結乾燥法を用いたとしても通常の方法では直ち
に復元するようなものとはならず風味に乏しく保
形性のない壊れ易いものしか得られず即席食品と
して利用するには、はなはだ不十分な状態のもの
である。 上述の従来法の欠点を解消するために、5〜20
重量%のソルビツド、グリセリン、プロピレング
リコール、一般糖類等を含む沸騰水に卵液を投入
撹拌する方法が特公昭45−26056号公報に開示さ
れており、この方法によれば得られた薄片状乾燥
卵に柔軟性が付与され破砕や粉末化が防止される
が、卵液を沸騰水中に投入撹拌することにより卵
の風味が液中に溶出してしまうばかりでなく、か
きたまごの復元時の状態が細かく良好でないとい
う欠点を有する。 本発明者らは、上記のような欠点を有しない薄
片状卵の乾燥品を得んと鋭意検討を重ねた結果、
風味、復元性、保形性に優れた即席食品として使
用できる薄片状乾燥卵の製造方法の開発に成功し
本発明を完成するに至つた。 即ち、本発明は、増粘させた90℃以上の熱湯に
より卵液を投入撹拌し、卵液を薄片状に加熱凝固
させ、それによつて得られた薄片状卵を、デキス
トリンとα化澱粉との溶液と混合し急速凍結した
後乾燥することを特徴とする薄片状乾燥卵の製造
方法である。 以下、各工程に従つて詳しく説明する。 本発明においては、卵液を薄片状に加熱凝固さ
せる際、卵液を加熱処理する液に粘度をつけてお
き、90℃以上に加熱しておく。液の粘度は30〜
600cpsであれば良好なかきたまごができるが、好
ましくは50〜400cpsの粘度とする。粘度が30cps
以下であるとかきたまごが細かくなるばかりでな
く、卵の風味が処理液に出てしまい風味の乏しい
製品となる。また、粘度が600cps以上であると卵
液の分散が悪くなり薄片状とはならず棒状あるい
は塊状となつてしまう。 液を増粘させるための増粘剤としては、各種生
澱粉(馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシスタ
ーチ、米澱粉、小麦粉澱粉など)または天然粘質
物(キサンタンガム、グアガム、タマリンドガム
等)を用いれば良く、その添加量は、上記粘度が
得られる範囲で良いが、一例を示すならば、馬鈴
薯澱粉を用いた場合、1.0〜2.5重量%(30〜
400cps)が望ましい。 液を90℃以上に加熱するのは澱粉を使用した場
合その澱粉のα化のためもあるが液が90℃以下で
あると卵の熱凝固速度が分散速度よりも遅くなる
ためかきたまごが細かいものとなつてしまい好ま
しくない。 次いで、得られた薄片状卵を、デキストリンと
α化澱粉との溶液と十分に混合する。この液中の
デキストリン濃度は40〜70重量%程度、α化澱粉
濃度は0.5〜8.0重量%程度が適当である。デキス
トリンのDE(デキストロース エクイバレント)
は20〜50が好ましい。DEが20以下であると製品
の復元性が劣り、DEが50以下であると製品が甘
くなり、又やや吸湿性が高くアメ状となる。薄片
状卵に対するデキストリンの使用量は薄片状卵の
水分によつて異なるが、製品中20〜70重量%とな
る様に添加すれば良い。製品中20重量%以下の添
加量であると復元性か悪くなり、70重量%以上で
あるとかきたまごの占める割合が少なくなり外観
上好ましくなくなる。 α化澱粉はコーンスターチ、ワキシスターチ、
馬鈴薯澱粉等いずれのα化澱粉でも良い。α化澱
粉の使用料は製品中0.5〜6重量%、好ましくは
1〜4重量%である。0.5重量%以下の場合には
製品に対して十分な保形性を付与することができ
ない。6重量%以上用いた場合には復元性が悪く
なる。 本発明はデキストリンとα化澱粉との溶液を用
いることを必須要件とするが、仮にデキストリン
とα化澱粉を溶液とせずにそのまま使用した場
合、溶液のようにかきたまごと均一に混合しにく
く製品の硬さあるいは復元性にむらが生ずる。 また、均一に混合させるためには強い撹拌ある
いは長時間の撹拌を要するためかきたまごが破壊
され細かくなり形状の悪い製品となり好ましくな
い。しかし、溶液を用いればこのようなことは全
くなく良好な製品を得ることができる。 また本発明はデキストリンとα化澱粉の併用を
必須要件とするが、仮にデキストリン及びα化澱
粉を各々溶液として単独に用いた場合には保形性
及び復元性において良好な結果は得られない。す
なわち、デキストリンのみの溶液の場合には十分
な保形性を付与することができず壊れ易く取り扱
いにより細片となる。また、α化澱粉のみの溶液
の場合には製品の表面だけが糊化してしまい吸水
性が非常に悪くなるために、復元に長時間を要し
インスタント食品としては適さなものとする。 なお本発明における、薄片状卵の、デキストリ
ンとα化澱粉との溶液との混合処理を全く実施し
ない場合には、保形性と復元性が全く劣る製品し
か得られない。 さらに、デキストリンとα化澱粉との溶液と薄
片状卵との混合物を急速凍結する。凍結の条件と
しては最大氷晶生成帯(0〜−5℃)通過時間を
90分以内、好ましくは60分以内に設定する。とい
うのは、90分より長い場合には製品の分散性が極
端に悪くなるからである。 一般に食品を凍結する場合、急速凍結が蛋白の
変性を起こすことが少なくて良いと言われている
が、これは特に生の状態のものについて言えるこ
とである。しかしながら、このかきたまごのよう
に完全に熱変性したものについて、また製品の復
元性よりは分散性に影響を与えるというのはどの
ような原因によるのかは明らかではないが、急速
に凍結することにより分散性の良好な製品が得ら
れるのである。 急速凍結の方法としては、急速凍結庫への投
入、トンネルフリーザーの通過あるいは真空によ
る自己凍結等があるが、予備凍結にて行うのが良
い。自己凍結法を用いた場合、薄片状卵混合物の
液が多い場合、突沸が生じ製品ができなくなつた
り、製品に気泡が入り保形性の悪い壊れ易いもの
となる。急速凍結した該薄片状卵混合物を凍結乾
燥により薄片状乾燥卵とする。乾燥の条件は常法
通りで良い。 以下、本発明を実施例にて説明する。 実施例 1 水に馬鈴薯澱粉を0.3〜3.0重量%となるように
加え、合計6Kgとし軽く撹拌しながら加熱し、93
℃以上とした液に全卵500gを投入し薄片状に加
熱凝固させた。この薄片状卵を加熱処理液から24
メツシユ金網で濾別し水分90重量%の濾別薄片状
卵700gを得た。この濾別薄片状卵700gを、あら
かじめ調製しておいたデキストリンとα化澱粉と
の溶液200gとを混合した。なおデキストリンは、
DE40のものを、α化澱粉は、αワキシスターチ
を使用し、各々の濃度は、デキストリンが60重量
%、αワキシスターチは3重量%に調節した。混
合された薄片状卵を約1cmの厚みとなるようにバ
ツトに流し込み−35℃以下で急速凍結した(最大
氷晶生成帯通過時間30分)後、適当な大きさに切
断し、凍結乾燥し、キユーブ状の薄片状乾燥卵
190gを得た。 馬鈴薯澱粉の添加量による結果は表1の通りで
ある。なお特公昭45−26056号公報に記載のソル
ビツト及びグリセリン添加例も併せて表1に記載
した。
【表】
【表】
表1より明らかなように、増粘剤である澱粉に
より増粘された温度95℃の熱湯に卵液を投入撹拌
すると復元時の状態及び風味ともにすぐれたもの
が得られる(特に粘度50〜400cpsにおいて)が、
ソルビツト10重量%、グリセリン20重量%の添加
では熱湯が増粘されず、復元時の状態及び風味と
もに劣つたものしか得られない。 実施例 2 キサンタンガム0.2重量%を分散させた水100Kg
を撹拌しながら93℃以上に加熱した(その時の溶
液の粘度は200cps)。そこへ、冷凍全卵8Kgと冷
凍蛋白1Kgを混合した卵液を徐徐に投入し、薄片
状に加熱変性させた。この薄片状卵を加熱処理液
から20メツシユ金網で濾別し、水分89重量%の濾
別薄片状卵13Kgを得た。この薄片状卵を、あらか
じめ調製しておいたデキストリンとα化澱粉との
溶液(DE30のデキストリン55〜64重量%、α−
コーンスターチ1.0〜10重量%の範囲内に調製し
た各溶液)と、6:1の割合で混合し、実施例1
と同様の方法にて凍結乾燥して1cmキユーブ状の
薄片状乾燥卵を得た。 尚、比較のため、デキストリンのみの溶液(デ
キストリン65重量%)の場合、α化澱粉のみの溶
液(α−コーンスターチ3.0及び5.0重量%)の場
合、濾別薄片状卵を直ちに凍結乾燥した場合及び
濾別薄片状卵にデキストリンとα化澱粉の粉末、
デキストリンと乳糖の粉末をそれぞれまぶして混
合し凍結乾燥した場合も実施した。 得られた各々の薄片状乾燥卵の硬さ及び分散復
元時間と試験結果について表2にまとめた。
より増粘された温度95℃の熱湯に卵液を投入撹拌
すると復元時の状態及び風味ともにすぐれたもの
が得られる(特に粘度50〜400cpsにおいて)が、
ソルビツト10重量%、グリセリン20重量%の添加
では熱湯が増粘されず、復元時の状態及び風味と
もに劣つたものしか得られない。 実施例 2 キサンタンガム0.2重量%を分散させた水100Kg
を撹拌しながら93℃以上に加熱した(その時の溶
液の粘度は200cps)。そこへ、冷凍全卵8Kgと冷
凍蛋白1Kgを混合した卵液を徐徐に投入し、薄片
状に加熱変性させた。この薄片状卵を加熱処理液
から20メツシユ金網で濾別し、水分89重量%の濾
別薄片状卵13Kgを得た。この薄片状卵を、あらか
じめ調製しておいたデキストリンとα化澱粉との
溶液(DE30のデキストリン55〜64重量%、α−
コーンスターチ1.0〜10重量%の範囲内に調製し
た各溶液)と、6:1の割合で混合し、実施例1
と同様の方法にて凍結乾燥して1cmキユーブ状の
薄片状乾燥卵を得た。 尚、比較のため、デキストリンのみの溶液(デ
キストリン65重量%)の場合、α化澱粉のみの溶
液(α−コーンスターチ3.0及び5.0重量%)の場
合、濾別薄片状卵を直ちに凍結乾燥した場合及び
濾別薄片状卵にデキストリンとα化澱粉の粉末、
デキストリンと乳糖の粉末をそれぞれまぶして混
合し凍結乾燥した場合も実施した。 得られた各々の薄片状乾燥卵の硬さ及び分散復
元時間と試験結果について表2にまとめた。
【表】
表2から明らかなように、濾別薄片状卵を、デ
キストリンとα化澱粉との溶液で混合処理した
後、凍結乾燥処理した場合には、硬さ及び分散復
元時間においてすぐれた製品が得られた。 デキストリンのみの溶液の場合、硬さにおいて
劣るものしか得られず、またα化澱粉のみの溶液
の場合、分散復元時間の劣るものしか得られな
い。 さらに濾別薄片状卵を、デキストリンとα化澱
粉との溶液で混合せずに直ちに凍結乾燥した場合
には、硬さ及び分散復元時間が両方共劣るものし
か得られない。 さらにまたデキストリンとα化澱粉及びデキス
トリンと乳糖とをそれぞれ粉末で使用した場合に
は硬さあるいは分散復元時間に於いて劣るものし
か得られないが、更に均一に混合するための撹拌
操作により得られるかきたまごは非常に細かくな
り製品となり得るものではない。 実施例 3 コーンスターチ2重量%を含む溶液100Kgを軽
く撹拌しながら加熱し、93℃以上とした(粘度
250cps)。そこへ、全卵液10Kgを徐々に投入し、
薄片状に加熱変性させた。この薄片状卵を20メツ
シユ金網にて濾別し、水分90重量%の濾別薄片状
卵13Kgを得た。 この濾別薄片状卵13Kgを、あらかじめ調製して
おいたデキストリンとα化澱粉との溶液(デキス
トリンはDE30のものを、α化澱粉はαワキシス
ターチを使用し、各々の濃度は60重量%、4重量
%に調節した)2.0Kgを混合した。混合された薄
片状卵を約1cmの厚みとなるようにバツトに流し
込み、温度センターを取りつけ、凍結庫の温度を
−15〜−45℃の範囲内で変動させ、各温度におけ
る最大氷晶生成帯通過時間を測定した。その後、
1cmキユーブ状の大きさに切断し凍結乾燥し、薄
片状乾燥卵を得た。 凍結時間を変えた場合の薄片状乾燥卵の分散復
元性試験の結果は、表3の通りである。
キストリンとα化澱粉との溶液で混合処理した
後、凍結乾燥処理した場合には、硬さ及び分散復
元時間においてすぐれた製品が得られた。 デキストリンのみの溶液の場合、硬さにおいて
劣るものしか得られず、またα化澱粉のみの溶液
の場合、分散復元時間の劣るものしか得られな
い。 さらに濾別薄片状卵を、デキストリンとα化澱
粉との溶液で混合せずに直ちに凍結乾燥した場合
には、硬さ及び分散復元時間が両方共劣るものし
か得られない。 さらにまたデキストリンとα化澱粉及びデキス
トリンと乳糖とをそれぞれ粉末で使用した場合に
は硬さあるいは分散復元時間に於いて劣るものし
か得られないが、更に均一に混合するための撹拌
操作により得られるかきたまごは非常に細かくな
り製品となり得るものではない。 実施例 3 コーンスターチ2重量%を含む溶液100Kgを軽
く撹拌しながら加熱し、93℃以上とした(粘度
250cps)。そこへ、全卵液10Kgを徐々に投入し、
薄片状に加熱変性させた。この薄片状卵を20メツ
シユ金網にて濾別し、水分90重量%の濾別薄片状
卵13Kgを得た。 この濾別薄片状卵13Kgを、あらかじめ調製して
おいたデキストリンとα化澱粉との溶液(デキス
トリンはDE30のものを、α化澱粉はαワキシス
ターチを使用し、各々の濃度は60重量%、4重量
%に調節した)2.0Kgを混合した。混合された薄
片状卵を約1cmの厚みとなるようにバツトに流し
込み、温度センターを取りつけ、凍結庫の温度を
−15〜−45℃の範囲内で変動させ、各温度におけ
る最大氷晶生成帯通過時間を測定した。その後、
1cmキユーブ状の大きさに切断し凍結乾燥し、薄
片状乾燥卵を得た。 凍結時間を変えた場合の薄片状乾燥卵の分散復
元性試験の結果は、表3の通りである。
【表】
【表】
例2と同様にして実施した。
実施例 4 馬鈴薯澱粉2重量%を含む溶液500Kgを軽く撹
拌しながら加熱し、93℃以上とした。そこへ、全
卵液50Kgを徐々に納入し、薄片状に加熱変性させ
た。この薄片状卵を24メツシユ振動篩にて濾過
し、水分90重量%の濾別薄片状卵67Kgを得た。こ
の薄片状卵67Kgを、あらかじめ調製しておいたデ
キストリンとα化澱粉との溶液(DE40のデキス
トリン61重量%、αワキシコーン4.0重量%のも
の)13Kgと混合した。混合された薄片状卵を約1
cmの厚みとなるようにバツトに流し込み−35℃以
下で急速凍結した(最大氷晶生成帯通過時間40
分)後、2.5cmの大きさに切断しキユーブ状の薄
片状乾燥卵を得た。 得られた薄片状乾燥卵は、圧縮強度7.2Kg/cm2、
分散復元時間30秒の良好な卵風味を有するもので
あつた。
実施例 4 馬鈴薯澱粉2重量%を含む溶液500Kgを軽く撹
拌しながら加熱し、93℃以上とした。そこへ、全
卵液50Kgを徐々に納入し、薄片状に加熱変性させ
た。この薄片状卵を24メツシユ振動篩にて濾過
し、水分90重量%の濾別薄片状卵67Kgを得た。こ
の薄片状卵67Kgを、あらかじめ調製しておいたデ
キストリンとα化澱粉との溶液(DE40のデキス
トリン61重量%、αワキシコーン4.0重量%のも
の)13Kgと混合した。混合された薄片状卵を約1
cmの厚みとなるようにバツトに流し込み−35℃以
下で急速凍結した(最大氷晶生成帯通過時間40
分)後、2.5cmの大きさに切断しキユーブ状の薄
片状乾燥卵を得た。 得られた薄片状乾燥卵は、圧縮強度7.2Kg/cm2、
分散復元時間30秒の良好な卵風味を有するもので
あつた。
Claims (1)
- 1 増粘させた90℃以上の熱湯に卵液を投入撹拌
し、卵液を薄片状に加熱凝固させ、それによつて
得られた薄片状卵を、デキストリンとα化澱粉と
の溶液と混合し急速凍結した後乾燥することを特
徴とする薄片状乾燥卵の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59141989A JPS6121046A (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 薄片状乾燥卵の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59141989A JPS6121046A (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 薄片状乾燥卵の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6121046A JPS6121046A (ja) | 1986-01-29 |
JPH0313855B2 true JPH0313855B2 (ja) | 1991-02-25 |
Family
ID=15304803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59141989A Granted JPS6121046A (ja) | 1984-07-09 | 1984-07-09 | 薄片状乾燥卵の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6121046A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09252748A (ja) * | 1996-03-22 | 1997-09-30 | House Foods Corp | かき卵の製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL9101839A (nl) * | 1991-06-06 | 1993-01-04 | Burg Eiprodukten Bv | Werkwijze voor het verbeteren van de fysische eigenschappen van eiprodukten. |
JP4335838B2 (ja) * | 2005-04-18 | 2009-09-30 | キリン協和フーズ株式会社 | 凍結乾燥かき卵の製造方法 |
-
1984
- 1984-07-09 JP JP59141989A patent/JPS6121046A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09252748A (ja) * | 1996-03-22 | 1997-09-30 | House Foods Corp | かき卵の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6121046A (ja) | 1986-01-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4156020A (en) | Process for producing a dry product for food preparations | |
EP0537554B1 (en) | A water-dispersible complex and a process for the production thereof | |
US6455090B1 (en) | Liquid additive for thickener | |
JP3182557B2 (ja) | ネイティブジェランガムを含有する分散安定剤、及びその応用 | |
EP0040386B1 (en) | Stabilizing agent for dry mix food products | |
US4946704A (en) | Agglomerates of potato granules | |
JP4964424B2 (ja) | 新規食感を有する未化工α化澱粉 | |
JP4117818B2 (ja) | 崩壊性セルロース含有食品組成物 | |
EP1595460B1 (en) | Freeze-dried food product | |
US2399195A (en) | Confectionary product | |
JPH0313855B2 (ja) | ||
DE2439993B2 (de) | Verfahren zur Herstellung eines stärkehaltigen, agglomerierten Trockenproduktes für Lebensmittelzubereitungen | |
JPH11302448A (ja) | セルロース複合体 | |
JPH02412A (ja) | ゼラチンデザートミツクス | |
JP3331567B2 (ja) | 食品用ペースト、その製造方法及びそれを含む食品 | |
FR2629684A1 (fr) | Matiere amylacee et son procede de fabrication | |
JPS6274255A (ja) | フライ食品用パン粉およびその利用 | |
JP2003135030A (ja) | 微細セルロース含有複合体を配合してなる食品組成物 | |
CN107495124A (zh) | 一种利用禽蛋加工副产品制备布丁的方法 | |
JPH1169945A (ja) | 顆粒状ココアパウダーの製造方法 | |
US3119697A (en) | Agar preparation and process of producing the same | |
JP2999220B2 (ja) | 粉末酒粕の製造法 | |
JP4035390B2 (ja) | 液状食品素材及びその製造方法 | |
JPH10248485A (ja) | 湯戻りするチーズの製造方法 | |
JPH04166068A (ja) | 易復元性凍結乾燥食品の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |