JPH03137596A - 核燃料ペレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は核燃料セラミックに係り、詳しくは改善された
ＦＰガス保持特性及びＰＣＭＩ特性をもつ高燃焼度用ガ
ドリニア（ＧｄｚＯｓ）入り核燃料ペレットに関するも
のである。

（従来の技術） 沸騰水型原子炉用燃料では炉内出力分布を均質化するた
め、また加圧水型原子炉用燃料では高燃焼度燃料の初期
反応度を抑制するために従来、ガドリニア（ＧｄｇＯｓ
）を入れたペレットを使用している。

このガドリニア入りペレットは二酸化ウラン（ＵＯ３）
に中性子吸収物質であるガドリニウム（Ｇｄ）の酸化物
であるガドリニア（ＧｄｇＯｓ）を添加したペレットで
、沸騰水型原子炉では広く、また加圧水型原子炉用でも
近時、高燃焼度用として実施ないしは予定されているペ
レットであり、通常、ガドリニアはペレット全体に均一
に添加されていて、そのクリープ速度はＵＯ！と比べて
同一粒径だと小さい傾向を示すが、焼結特性上、結晶粒
径が小さくなるため、粒径の二乗に反比例するクリープ
速度の増加の方が効いて結果的にＵＯ！ペレットよりク
リープ速度は大きくなるという長所を有している。

（発明が解決しようとする課題） ところが、上記従来におけるｃａｚｏｓ入りペレットは
、その形態として一般にＧｄｚ０３がペレット全体に均
一に添加されているため、一方において燃料設計で燃料
中心温度が安全上、制限され、出来る限り中心温度を下
げる必要があるに拘らず、［０゜ペレットに比べて熱伝
導が悪く、そのため、ガドリニウム（Ｇｄ）のパーナブ
ルポイズン（Ｂ、Ｐ。

可燃性毒物）としての効果がなくなった時点で中心温度
が同一出力ではυＯ！に比し高くなり、ＦＰガス（核分
裂生成物ガス）放出率が上昇し、燃料棒内圧が上昇し易
くなって了う欠点がある。

また、前述の如く焼結特性上、結晶粒径が小さくなるた
めクリープ速度が大きく、柔らかいペレットとなってＰ
ＣＭＩ　（ペレットと被覆管の機械的相互作用）特性面
では有利であるが、ＦＰガス保持性の面においては小粒
径のため保持性能が低下することとなって必らずしも高
燃焼度用ペレットとしては充分とは云えない面がある。

本発明は上述の如き実状に鑑み、これに対処すべく、特
にペレットにおけるＧｄｚＯ３添加形態を見出すことに
より燃料中心温度を低く保持でき、ＦＰガス保持性の向
上をはかり、かつＰＣＭＩ特性の向上を達成することを
目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 即ち、上記目的に適合するため本発明はその特徴として
ＧｄｚＯ＊入り核燃料ペレットを構成するにあたり、内
側部と外側部の組成を異ならしめ、内側部をウラン、プ
ルトニウムの少なくとも１つの元素の二酸化物のペレッ
ト、外側部を同二酸化物にＧｄ２Ｏ２を添加したペレッ
トの二重ペレット構成としている。

請求項２記載の発明は上記発明がＧｄｔ０３添加の有無
を基本としているのに対し、添加したＧｄ１０３濃度の
高低をとり上げ、前記発明と同一の課題を達成するもの
であり、ペレットの外側部を高濃度Ｇｄ２Ｏ２入り、内
側部を低濃度ＧｄｇＯｉ入りの二重構成としている。

また、請求項２．３の各発明は何れも上記発明の各実施
態様として前者では内側部における各燃料物質の結晶粒
径を大粒径としてＦＰガス保持性を向上し、後者ではペ
レット内側部に更に中心部に穴をあけ、二重ペレットで
、かつ燃料中心温度を下げるに好適な中空のペレット形
態としている。

なお、上記記載におけるウラン、プルトニウムの少なく
とも１つの元素の二酸化物とは、二酸化ウラン、二酸化
プルトニウムならびに二酸化ウランと二酸化プルトニウ
ムとの混合物（Ｐｕ、　Ｕ）Ｏｘ　（ＭＯＸ）のすべて
を包含する。

（作用） 上記の如（、燃料ペレットの内側部をＩＪＯｌ又はＰｕ
Ｏｘペレット、あるいはＰｕとＵを混合させたＭＯＸ（
混合酸化物、　　（Ｐｕ、υ）０□）ペレットとし、外
側部をそれらにＧｄ！Ｏｆｆを添加したペレットとする
ときは、中心部における燃料中心温度は低くなり、ペレ
ット全体としてＦＰガス保持性が向上し、−方、外側部
はＧｄｇＯｓ入りのため結晶粒径が小さくなり、クリー
プ速度が大きく柔らかくなって燃料被覆管との機械的共
存性が向上し、ＰＣＭＩ特性が有利となる。

なお、粒径が小さいためＦＰガス保持上は好ましいとは
云えないが、もともと外周領域は温度が低いため、ＦＰ
放出率は低いのでＧｄ、０．添加による小粒径化でＦＰ
保持性が多少低下しても全体としてのＦＰ放出率への影
響は殆ど無視することができる。

また、Ｇｄ！Ｏ３を外側部のみに入れることにより中心
部に粒径の大きなＵＯ□、　Ｐｕｐ、あるいはｈＯχを
用いることが容易となり、ＦＰ保持性を更に改善するこ
とが可能となる。

上記のことはまた、外側部に高濃度Ｇｄ２Ｏ２入り、内
側部に低濃度Ｇｄ、０．入りの００□ＰｕＯ□又はＭＯ
Ｘペレットを用いたときも同様であり、更にペレット中
心に中心孔を設け、中空のペレットとするときは燃料中
心温度の低下に有利である。

（実施例） 以下、更に図面を参照し、本発明の原理ならびに具体的
実施例について説明する。

レットとすることによりペレットの中心温度を低くする
ことができる本発明の原理に係るペレット内温度分布を
示している。

即ち、従来のペレット構成例である４ｗｔ％Ｇｄ！０３
をペレット全体に均一に添加したもののペレット内温度
分布はおよそ、第１図破線に示すようになるが、これを
燃焼制御特性が余り変わらないようペレット内に存在す
るＧｄｚ（ｈの量は変えないで外側部のＧｄｚＯｓ入り
ペレットのＧｄｇＯｓ濃度を８ｗｔ％とすると、外側ペ
レットと内側ペレットの境界はペレットの半径をＲとす
ると外側から略１／３のところに存在することになる。

その結果、この境界での温度はＧｄｚＯｓ濃度が高くな
るので、図の温度（Ｔ２）より温度（Ｔ４）へ上昇する
が、内側のＵＯ，部分では熱伝導が良くなるので中心温
度は逆にＴ、−＋Ｔ、へ下がり、それに従って中心領域
でのＦＰ放出率は低下し、ひいてはペレット全体のＦＰ
放出率も低下する。

一方、外周領域のＧａｚｅ、入りペレットについては一
般に粒径が小さく、ＦＰ保持上は好ましくないとしても
、前述のように外周部領域は温度が低いため全体として
ＦＰ放出率への影響は殆ど無視することができることを
考え合わせれば柔らかくなる分、ＰＣＭＩ上は有利とな
る。

かくして、外側部をＧａ２Ｏ，入り、内側部をＧｄ２Ｏ
２の添加のないＵ（ｈ又はＭＯＸペレットとし、あるい
は外側部を高濃度Ｇｄ２Ｏ２入り、内側部を低濃度Ｇｄ
２０３人’）１１（ｈ又はＭＯＸペレットにする二重ペ
レット構成により本発明の所期の目的が達せられる。

なお、上記において、ＧｄｚＯｓを外側部領域のみに入
れることにより、ＦＰ保持が重要な因子となり、内側部
領域では粒径の大きいＵＯｚ又はＭＯＸを用いることも
でき、この場合にはＦＰ保持性を更に改善することがで
き、同時にＦＰ保持に余り貢献しない外側ではＰＣＭＩ
特性を良好に保つことが可能である。

また、上記説明においてはＵ島ペレット又はＭＯＸＯｘ
ペレットいて説明したが、　Ｐｕ０ｚペレツトについて
も同横である。

更にペレット形態についても円柱状ペレットの外、軸中
心に中心孔をもつ中空ペレット形態にも適用でき、燃料
中心温度を下げる実効を有する。

第２図は上記の如き本発明に係る二重ペレットの具体的
態様であり、図中、（１）は二酸化ウラン（００り　。

二酸化プルトニウム（ＰｕＯｇ）又はに酸化ウランと二
酸化プルトニウムとの混合物（Ｐｕ、　ＩＩ）Ｏｘペレ
ットよりなる内側部、（２）は同物質にガドリニア（Ｇ
ｄｚＯｓ）を添加したペレットよりなる外側部である。

これら内外両領域よりなる二重ペレットは焼結後の中空
ペレットを外側に、細径ペレットを内側に配して組み合
わせるＬＯＷＩ法、あるいは成型時に中空の圧粉成型体
で焼結前のグリーンペレットを外側に配し、内側に細径
成型体を配して両者の組み合わせを再成型する共コンパ
クト法によっで容易に製造される。

なお、後者の共コンパクト法ではその後、共コンパクト
は当然の如く焼結される。

焼結は既知の方法が適用され、通常、Ｈ２又はＨ２／Ｎ
ｇ中、１６００〜１８００°Ｃの高温還元焼結法が用い
られる。

ところで、中心部の内側としてＧｄ、０．を全く添加し
ないもののみでなく、内側に薄く、即ち、低濃度、周辺
の外側部に濃く、即ち、高濃度でＧｄ２Ｏ２を添加した
ものも同様である。

次に上記第２図を参照し、実験した結果を説明すると、
先ず、ペレットとして第２図における直径９．９−、高
さ約１０ｍ５のペレットで、内側部（１）の直径６＋ａ
＋ｓの領域をυ０！とじ、残りの外側部（２）は８重量
％（Ｗｌｏ）のＧｄ、Ｏ，を添加した１＋０２としたペ
レットを用いた。

一方、比較ペレットとして４　ｗｌｏのＧｄｚ０３を均
一に添加したＧｄｚＯｓ入りペレットを用い、両者にっ
いてＦＰガス放出率を対比したところ、本発明による前
記ペレットは比較ベレ・ントに比し約５〜２０％低下さ
せることができた。

これは充分、本発明の目的に適合するものであった。

（発明の効果） 本発明は以上のようにＧｄｇＯ＊入り各燃料ペレットに
おいて、外側部をＧｄｇＯ１入り、内側部をＵＯ□。

Ｐｕ０ｚ、　　（Ｐｕ、　ＩＪ）Ｏｘの二重ペレットと
したものであり、外側ペレットと内側ペレットの境界で
は温度は上昇するが、中心部では熱伝導が良くなって中
心温度が下がり、その結果、中心領域でのＦＰガス放出
率が低下してペレット全体のＦＰガス放出率も低下し、
ＦＰガス保持性を向上せしめることができる。

また、外側のＧｄ１０３人りペレットは一般に粒径が小
さく柔らかくなることからクリープ特性向上によるＰＣ
ＭＩ性を向上せしめることができ、これらＦＰガス保持
性の向上、ＰＣＭＩ性の向上は相俟って各燃料ペレット
の特性を改善し、高燃焼度用ペレットとして原子燃料の
特性の向上、安全性の確保に顕著な効果を奏する。

請求項２記載の発明は中心部を外側部に比し、Ｇｄｚ０
３を低濃度としたものであり、前記同様の効果を有する
。

また、請求項３に記載した内側部を大粒径化するときは
ＦＰ保持性を更に改善することができ、請求項４に記載
した中空ペレットとするときは燃料中心温度を更に下げ
る効果を有し、より実用性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理を示すペレット内温度分布説明図
で、実線は本発明に係るペレット内温度分布、破線は従
来ペレットの温度分布である。また、第２図は本発明に
係るペレットの斜視概要図である。 （１）・・・・内側部、（２）・・・・外側部。 第１図 第２図 ６

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ガドリニア入り核燃料ペレットであって、内側部が
   ウラン、プルトニウムの少なくとも１つの元素の二酸化
   物からなるペレットであり、外側部が前記物質にガドリ
   ニアを添加したペレットである二重構造からなることを
   特徴とする核燃料ペレット。 ２、ウラン、プルトニウムの少なくとも１つの元素の二
   酸化物にガドリニアを添加したガドリニア入り核燃料ペ
   レットにおいて、内側部が低濃度ガドリニア入りペレッ
   ト、外側部が高濃度ガドリニア入りペレットの二重構造
   からなることを特徴とする核燃料ペレット。３、請求項
   １または２記載の核燃料ペレットにおいて、内側部ペレ
   ットの粒径を比較的大粒径化せしめたことを特徴とする
   核燃料ペレット。 ４、請求項１または２記載の核燃料ペレットにおいて、
   内側ペレット中心部に軸線に沿う穴をあけ、二重構造で
   、かつ中空構造となしたことを特徴とする核燃料ペレッ
   ト。