JPH03137134A - 繊維補強複合材料 - Google Patents

繊維補強複合材料

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JPH03137134A
JPH03137134A JP27470389A JP27470389A JPH03137134A JP H03137134 A JPH03137134 A JP H03137134A JP 27470389 A JP27470389 A JP 27470389A JP 27470389 A JP27470389 A JP 27470389A JP H03137134 A JPH03137134 A JP H03137134A
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JP
Japan
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composite material
fiber
reinforced composite
prepolymer
thermoplastic resin
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JP27470389A
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Sumio Yoshida
吉田 澄夫
Tetsuo Shimizu
徹男 清水
Noboru Otani
昇 大谷
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐熱性および機械的強度に優れた新規な繊維補
強複合材料およびその製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、熱可塑性樹脂と繊維補強材とを組み合わせて複合
材料を製造する方法としては、種々のものが知られてい
る(特開昭62−57429号公報等)。
また、その製造法として、熱可塑性樹脂を溶融した状態
で繊維補強材に含浸させ、所望の形状に積層し、あるい
は成形することも公知である。
しかし、液晶性熱可塑性樹脂、特に耐熱性の高い樹脂は
、融点と熱分解開始温度との差が小さく、たとえば、耐
熱性液晶性熱可塑性樹脂の代表例であるオキシベンゾイ
ルコポリエステルでは、融点が420℃と高温であるた
めに、微量の水分や不純物が存在すると、融点近傍でも
分解が起こることがある。従って、融点以上の溶融状態
をコントロールすることが困難であることに加え、含浸
作業、成形作業、積層作業などを極めて高い温度で行な
わなければならないという欠点を有する。
また、熱分解が起こると、樹脂本来の物性が劣化して、
繊維補強複合材料の強度などの性能が低下する。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、液晶性熱可塑性樹脂と長尺繊維補強材
とからなり、成形性と強度に優れた繊維補強複合材料、
および液晶性熱可塑性樹脂の熱分解等による性質の劣化
がなく、かつ作業性に優れた繊維補強複合材料の製造方
法を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、長尺繊維補強材と液晶性熱可塑性樹脂からな
る繊維補強複合材料において、該液晶性熱可塑性樹脂の
プレポリマーを該長尺繊維補強材に溶融含浸させ複合材
前駆体を形成する工程、および該複合材前駆体中のプレ
ポリマーを重合させて液晶性熱可塑性樹脂にする工程を
包含する方法により得られることを特徴とする繊維補強
複合材料およびその製造法に関するものである。
本発明で言う液晶性熱可塑性樹脂とは、溶融時に光学的
異方性を示す熱可塑性の溶融可能なポリマーである。こ
のような溶融時に光学的異方性を示すポリマーは、溶融
状悪でポリマー分子鎖が規則的な平行配列をとる性質を
有している。光学的異方性溶融相の性質は、直交偏光子
を利用した通常の偏光検査法により確認できる。
たとえば、液晶性ポリエステル、液晶性ポリカーボネー
ト、液晶性ポリエステルイミドなどが挙げられる。具体
的には、(全)芳香族ポリエステル、ポリエステルアミ
ド、ポリアミドイミド、ポリエステルカーボネート、ポ
リアゾメチンなどである。
液晶性熱可塑性樹脂は、一般に細長く、偏平で、分子の
長鎖に沿って剛性が高く、同軸または平行のいずれかの
関係にある複数の連鎖伸長結合を有しているようなモノ
マーから製造される。
上記のように光学的異方性溶融相を形成するポリマーの
構成成分としては (A)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸系化合
物の少なくとも1種、 CB)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物の少なくと
も1種、 (C)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオー
ル系化合物の少なくとも1種、(D)芳香族ジチオール
、芳香族チオフェノール、芳香族チオールカルボン酸系
化合物の少なくとも1種、および (E)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合
物の少なくとも1種等が挙げられる。これ等は単独で構
成される場合もあるが、多くは、(A)と(C)、(A
)と(D)、(A) (B)と(C)、(A)(B)と
(E)、あるいは(A)(B)(C)と(E)などのよ
うに組み合わせて構成される。
(A1)芳香族ジカルボン酸系化合物としては、テレフ
タル酸、4.4゛−ジフェニルジカルボン酸、4.4’
−トリフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、1.4−ナフタレンジカルボン酸、2,7−
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4
′−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4″−ジ
カルボン酸、ジフェノキシブタン−4,4’−ジカルボ
ン酸、ジフェニルエタン−4,4゛−ジカルボン酸、イ
ソフタル酸、ジフェニルエーテル−3,3′−ジカルボ
ン酸、ジフェノキシエタン−3,3°−ジカルボン酸、
ジフェニルエタン−3,3′−ジカルボン酸、1,6−
ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族ジカルボン酸、
またはクロロテレフタル酸、ジクロロテレフタル酸、ブ
ロモテレフタル酸、メチルテレフタル酸、ジメチルテレ
フタル酸、エチルテレフタル酸、メトキシテレフタル酸
、エトキシテレフタル酸などの他、上記芳香族ジカルボ
ン酸のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体が挙
げられる。
(A2)脂環族ジカルボン酸としては、トランス−1,
4−シクロヘキサンジカルボン酸、シス−1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、1.3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸等の脂環族ジカルボン酸またはトランス−1,
4−(2−メチル)シクロヘキサンジカルボン酸、トラ
ンス−1,4−(2−クロル)シクロヘキサンジカルボ
ン酸など、および上記脂環族ジカルボン酸のアルキル、
アルコキシまたはハロゲン置換体等が挙げられる。
(B)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合物としては、
4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−1−
ナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸または3
−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3.5−ジメチル
−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−シメチルー4−と
ドロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒドロキシ安息
香酸、3.5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ安息香酸、
6−ヒドロキシ−5−メチル−2−ナフトエ酸、6−ヒ
ドロキシ−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、2−クロロ
−4−ヒドロキシ安息香酸、3−クロロ−4−ヒドロキ
シ安息香酸、2,3−ジクロロ−4−とドロキシ安息香
酸、3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、2.
5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−ブロモ−
4−とドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−5−クロロ
−2−ナフトエ酸、6−ヒトロキシー7−クロロー2−
ナフトエ酸、6−ヒトロキシー5.7−ジクロロ−2−
ナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸のアルキ
ル、アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられる。
(C1)芳香族ジオールとしては、4.4″−ジヒドロ
キシジフェニル、3.3゛−ジヒドロキシジフェニル、
4.4′−ジヒドロキシトリフェニル、ノ\イドロキノ
ン、レゾルシン、2,6−ナフタレンジオール、4,4
゛−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−ヒド
ロキシフェノキシ)エタン、3.3’ −ジヒドロキシ
ジフェニルエーテル、1,6−ナフタレンジオール、2
.2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタンなどの芳香族ジオー
ルまたはクロロハイドロキノン、メチルハイドロキノン
、t−ブチルノλイドロキノン、フェニルハイドロキノ
ン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイドロキノ
ン、4−クロロレゾルシン、4−メチルレゾルシン等の
芳香族ジオールのアルキル、アルコキシまたはハロゲン
置換体が挙げられる。
(C2)脂環族ジオールとしては、トランス−1,4−
シクロヘキサンジオール、シス−1,4−シクロヘキサ
ンジオール、トランス−1,4−シクロヘキサンジメタ
ツール、シス−1,4−シクロヘキサンジメタツール、
トランス−1,3−シクロヘキサンジオール、シス−1
,2−シクロヘキサンジオール、トランス−1,3−シ
クロヘキサンジメタツールのような脂環族ジオール、ま
たはトランス−1,4−(2−メチル)シクロヘキサン
ジオール、トランス−1,4−(2−クロロ)シクロヘ
キサンジオールのような脂環族ジオールのアルキル、ア
ルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられる。
(C3)脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール
、1.3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール
、ネオペンチルグリコールなどの直鎖状または分枝状脂
肪族ジオールが挙げられる。
(Dl)芳香族ジチオールとしては、ベンゼン−1,4
−ジチオール、ベンゼン−1,3−ジチオール、2.6
−ナフタレン−ジチオール、2.7−ナフタレン−ジチ
オールなどが挙げられる。
(D2)芳香族チオフェノールとしては、4−メルカプ
トフェノール、3−メルカプトフェノール、6−メルカ
プトフェノールなどが挙げられる。
(D3)芳香族チオールカルボン酸としては、4−メル
カプト安息香酸、3−メルカプト安息香酸、6−メルカ
ブトー2−ナフトエ酸、7−メルカブトー2−ナフトエ
酸などが挙げられる。
(E)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合
物としては、4−アミノフェノール、N−メチル−4−
アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、N−
メチル−1,4−フェニレンジアミン、N、N’−ジメ
チル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノフェノ
ール、3−メチル−4−アミンフェノール、2−クロロ
−4−アミノフェノール、4−アミノ−1−ナフトール
、4−アミノ−4゛−ヒドロキシジフェニル、4−アミ
ノ−4′−ヒドロキシジフェニルエーテル、4−アミノ
−4′−ヒドロキシジフェニルメタン、4−アミノ−4
′−とトロキシジフェニルスルフィド、4.4’ −ジ
アミノフェニルスルフィド(チオジアニリン)、4.4
゛−ジアミノジフェニルスルホン、2,5−ジアミノト
ルエン、4.4°−エチレンジアニリン、4,4′−ジ
アミノジフエノキシエタン、4.4′−ジアミノジフェ
ニルメタン(メチレンジアニリン)、4.4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル(オキシジアニリン)などが挙げ
られる。
本発明で用いる液晶性熱可塑性樹脂は、上記化合物を溶
融アシドリシス法やスラリー重合法などの多様なエステ
ル形成法により製造することができる。
本発明で用いる液晶性熱可塑性樹脂には、一つの高分子
鎖の一部が異方性溶融相を形成するポリマーのセグメン
トで構成され、残りの部分が異方性溶融相を形成しない
熱可塑性樹脂のセグメントから構成されるポリマーも含
まれる。また、複数の液晶性熱可塑性樹脂を複合したも
のも含まれる。
これらの液晶性熱可塑性樹脂の内、好ましくは、少なく
とも一般式 で表わされる七ツマー単位を含む重合体または共重合体
であって、具体的には などがある。
本発明で用いられる液晶性熱可塑性樹脂のプレポリマー
の製造法としては公知の方法を用いればよい。例えば、
テレフタル酸、P−ヒドロキシ安息香酸、p、p’−ビ
フェノールの三元共重合体よりなるオキシベンゾイルコ
ポリエステルの例を示すと、無水酢酸でフェノール性水
酸基をアセチル化した後、徐々に反応温度を上げながら
溶融重合させるという方法がとられる。反応条件には特
に制限はないが、乾燥不活性ガス気流下、温度120℃
〜350℃で、30分〜15時間の条件で重合させるこ
とが好ましい。この範囲を外れると目的物が生成しない
、効率が悪いなどの理由により好ましくない。
本発明のプレポリマーとしては、330℃における溶融
粘度が100〜10000センチポイズの範囲にあるこ
とが好ましい。溶融粘度が100センチポイズ未満ある
いは10000センチポイズを越える場合には、何れも
長尺am補強材への均一かつ良好な含浸が困難になり、
複合材料として良好な性能を発揮することができないの
で好ましくない。
本発明に用いられる長尺繊維補強材としては、ロービン
グ、トウ、ヤーン等の長繊維を材料とするものが好まし
く、長尺繊維補強材の形状とじては、長繊維を一方向に
引き揃えたもの、長繊維から得られた織物、長繊維また
は短繊維から得られたマット状のものなどが好ましい。
また、本発明に用いられる長尺繊維補強材の材質として
は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの合成繊
維の他、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、チタン繊維、
ボロン繊維などの無機繊維、その他金属繊維を用いるこ
ともできるが、鉄系の金属系繊維は固相重合を阻害する
ために好ましくない。
本発明に用いられる長尺繊維補強材の容積比率は、繊維
補強複合材を100%としたとき20〜75%の範囲が
好ましい。容積比率が20%未満の場合は、長尺繊維補
強材の補強効果が充分に得られないという理由から、ま
た容積比率が75%をこえる場合は、繊維補強複合材料
の成形性が悪くなるという理由から好ましくない。
本発明においては、長尺繊維補強材と液晶性熱可塑性樹
脂との親和性および接着性を向上させるために公知の手
段を用いて表面処理することが好ましい。たとえば、長
尺繊維補強材の繊維にシラン系やチタン系のカップリン
グ剤を添加することが好ましい例として用いられる。
本発明による長尺繊維補強材に液晶性熱可塑性樹脂の溶
融プレポリマーを含浸するためには各種の方法を用いる
ことができる。例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂を含浸
させる方法に準することができる。すなわち、上記長尺
繊維補強材を溶融プレポリマー中に連続的に通して充分
に含浸させ、しかる後にローラやブレード等で所望の樹
脂含浸量になるように余分な樹脂を取り除くオンライン
プロセスでもよい。あるいは、離型紙に上記液晶性熱可
塑性樹脂のプレポリマーを一定の厚みで塗布したものを
、長尺繊維補強材の両側からローラ圧などを利用しては
さみ繊維に含浸させるオフラインプロセスでもよい。
オフラインプロセスによる複合材前駆体の製法の具体例
を第1図および第2図に示す。
すなわち、メータリングブレード1とアプリケーターロ
ール2との間に、液晶性熱可塑性樹脂の溶融プレポリマ
ー4を供給し、一方、バックアップロール3に沿って離
型紙5を供給する。この離型紙5の上に前記溶融プレポ
リマー4を塗布した後、塗布離型紙7をロールに巻き取
る。
次に、1g2図に示す装置を用いて、繊維補強材6を、
前M己塗布離型紙7で両側から挟みながら、加熱したロ
ーラー8の間を通すことにより繊維補強複合材@躯体9
を得る。また、必要に応じてヒーター10により加熱し
ても良い。
上記のような液晶性熱可塑性樹脂のプレポリマーを長尺
繊維補強材に含浸する工程を含む方法によって各種の複
合材前駆体が得られる。すなわち、所望の形状の長尺繊
維補強材を使用するときは、そのままプレポリマーを冷
却、固化させて複合材前駆体が得られる。あるいはその
柔軟性を保フた状態で必要な形状にするためには、積層
し、または公知の熱可塑性樹脂の成形法により成形し、
しかる後に、冷却、固化して複合材料前駆体を得る。こ
のようにして得られた複合材料前駆体は、以降の固相重
合進行過程における部分的な変形を防ぐために、必要に
応して、型に嵌めたままプレポリマーを重合させること
もできる。
複合材前駆体は、長尺!a維補強材とプレポリマーとか
らなるものであり、そのままでは耐熱性が不十分なため
、該プレポリマーを固相重合させて所望の物性を有する
液晶性熱可塑性樹脂を生成させる方法により、充分な高
耐熱性を有する繊維補強複合材料を得ることができる。
該プレポリマー〇固相重合は、生成する液晶性熱可塑性
樹脂の熱分解温度以下で、かつ融点以下で行なう。重合
の進行により分子量の増加と共に生成する液晶性熱可塑
性樹脂の融点は上昇していくので、複合材前駆体を乾燥
不活性ガス気流下で液晶性熱可塑性樹脂プレポリマーの
融点以下の温度から、徐々に温度を上げなから固相重合
を進め、液晶性熱可塑性樹脂の分解温度以下の温度範囲
内で重合を行なうことにより重合度を上げることが好ま
しい。
固相重合の条件は、所望の重合度が達成できる温度およ
び時間を予め設定しておく。
なお、液晶性熱可塑性樹脂がアセトキシ化合物を千ツマ
−とする場合には、固相重合反応が進行すると酢酸系の
副生成物が発生するので、当該重合反応に使用する容器
や型などは耐酸性の材料で作製することが好ましい。
また、固相重合反応を早めるために副生成物を系外に取
り除くことが好ましい。
固相重合反応時における水分の存在は、液晶性熱可塑性
樹脂の加水分解による劣化を促進するのて好ましくない
固相重合進行時の雰囲気は空気でもよいが、反応終点で
は安全性などの観点から、窒素などの不活性気体の気流
下で行なうか、または減圧下で行なうことが好ましい。
[実施例] 以下に実施例により、この発明を具体的に説明する。
実施例1 テレフタル酸8.3g、パラヒドロキシ安息香酸13.
82 g、 P、P’−ビフェノール9.36g、無水
酢酸21.48gをそれぞれ秤量し、ミロフラスコ中で
乾燥窒素の気流下に、シリコンオイルバス中に浸して、
温度150℃で1時間還流した後、30℃/hrで昇温
しつつ、温度330℃になるまで6時間重合することに
より、融点が300℃で、330℃における溶融粘度が
500cpのプレポリマーを得た。
得られたプレポリマーを溶融し、第1図に示す装置によ
って離型紙上に一定の厚みで塗布した。
次に第2図に示す装置を用いて、一方向に叉状に引き揃
えた炭素繊維(商品名;グラノックXN−40、日本石
油■製、引張強度330 Kg/mm2、弾性率40 
Ton/mm”)を、前記塗布離型紙で両側から挟みな
がら、310℃に保ったローラーの間を通すことにより
炭素繊維複合材前駆体を作製した。
得られた炭素繊維複合材前駆体の厚みは0.2 mmで
あり、樹脂含有量は47wし%であった。この炭素繊維
複合材前駆体10枚を、同一の繊維方向になるよう積層
し、320℃で熱間プレスして積層板を得た。
冷却した上記積層板を、プレポリマーの融点以下の温度
200℃から出発して、1時間毎に15℃づつ段階状に
温度を高めながら350℃に到達するまで10時間固相
重合反応を続けた。このようにして得られた積層板から
JIS K 7073に従って試験片を切り出し、引張
り強度、引張り弾性率および熱変形温度(918,6に
g/cm2荷重下)を測定した。
その結果を第1表に示す。
実施例2 温度の上昇速度を同様にして固相重合反応を行ない、そ
の終点温度を320℃にした以外は実施例1と同様にし
て積層板を得た。このようにして得られた積層板からJ
IS K 7073に従って試験片を切り出し、引張り
強度、引張り弾性率および熱変形温度(@18.6にg
/cm2荷重下)を測定した。その結果を同じく第1表
に示す。
比較例 固相重合を行なわなかったこと以外は実施例1と同様に
して一方向炭素繊維複合材から積層板を作製した。
これから試験片を切り出し実施例1と同様に測定を行な
った。その結果を同じく第1表に示す。
第1表 [発明の効果] 以上の説明から解るように、本発明は以下のような効果
を奏する。
(1)耐熱性の優れた繊維補強複合材料が得られる。
(2)機械的強度に優れた繊維補強複合材料が得られる
(3)融点と熱分解温度との差が小さい液晶性熱可塑性
樹脂にも容易に適用できる。
(4)含浸、成形、積層などの作業が低温で行なえるの
で、作業性が良好であると共に、樹脂の熱分解の懸念が
なく、安定した品質の複合材料が得られる。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明の複合材前駆体を製造するための装置
の1例を示し、第1図は溶融プレポリマーを離型紙に塗
布する装置の略示縦断面図であり、第2図は離型紙上の
プレポリマーを繊維補強材に付与して繊維複合材前駆体
を製造する装置の略示縦断面図である。 溶融プレポリマー 第1図 1・・・・メータリングブレード 2・・・・アプリケーターロール 3・・・・バックアップロール 4・・・・溶融プレポリマー 5・・・・離型紙 7・・・・塗布離型紙 9・・・・複合材前駆体 6・・・・繊維補強材 8・・・・加熱ローラー 10・・・・ヒーター 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)長尺繊維補強材と液晶性熱可塑性樹脂からなる繊
    維補強複合材料において、該液晶性熱可塑性樹脂のプレ
    ポリマーを該長尺繊維補強材に溶融含浸させて複合材前
    駆体を形成する工程、および該複合材前駆体中のプレポ
    リマーを重合させて液晶性熱可塑性樹脂にする工程を包
    含する方法により得ることを特徴とする繊維補強複合材
    料。 (2)前記プレポリマーを含浸した複合材前駆体を、積
    層または成形し、次いで冷却、固化させる工程を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の繊維補強複合材料。 (3)前記複合材前駆体中のプレポリマーの重合が、該
    プレポリマーの融点以下の温度から、生成液晶性熱可塑
    性樹脂の分解温度までの温度範囲で行なわれる固相重合
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維
    補強複合材料。 (4)前記液晶性熱可塑性樹脂のプレポリマーの330
    ℃における溶融粘度が100〜10000センチポイズ
    の範囲にあることを特徴とする請求項1から3のいずれ
    かに記載の繊維補強複合材料。 (5)前記液晶性熱可塑性樹脂が、少なくとも一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされるモノマー単位を含む重合体または共重合体
    であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載の繊維補強複合材料。 (6)前記長尺繊維補強材が、一方向に引き揃えられた
    長繊維、織物およびマットから選択される少なくとも1
    つのものであることを特徴とする請求項1から5のいず
    れかに記載の繊維補強複合材料。 (7)前記長尺繊維補強材の繊維補強複合材料に対する
    容積比率が20〜75%であることを特徴とする請求項
    1から6のいずれかに記載の繊維補強複合材料。 (8)長尺繊維補強材と液晶性熱可塑性樹脂からなる繊
    維補強複合材料を製造する方法において、該液晶性熱可
    塑性樹脂の溶融プレポリマーを長尺繊維補強材に含浸さ
    せて複合材前駆体を形成する工程、および該複合材前駆
    体中のプレポリマーを重合させて液晶性熱可塑性樹脂に
    する工程を少なくとも含むことを特徴とする繊維補強複
    合材料の製造方法。 (9)前記プレポリマーを含浸した複合材前駆体を、積
    層または成形し、次いで冷却、固化させる工程を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の繊維補強複合材料の
    製造方法。(10)前記複合材前駆体を固化させた後、
    プレポリマーの融点より低い温度から生成すべき液晶性
    熱可塑性樹脂の分解温度までの温度範囲においてプレポ
    リマーの固相重合を行なうことを特徴とする請求項8ま
    たは9に記載の繊維補強複合材料の製造方法。 (11)前記液晶性熱可塑性樹脂のプレポリマーの33
    0℃における溶融粘度が100〜10000センチポイ
    ズの範囲にあることを特徴とする請求項8から10のい
    ずれかに記載の繊維補強複合材料の製造方法。 (12)前記液晶性熱可塑性樹脂が、少なくとも一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされるモノマー単位を含む重合体または共重合体
    であることを特徴とする請求項8から11のいずれかに
    記載の繊維補強複合材料の製造方法。 (13)前記長尺繊維補強材が、一方向に引き揃えられ
    た長繊維、織物およびマットから選択される少なくとも
    1つのものであることを特徴とする請求項8から12の
    いずれかに記載の繊維補強複合材料。 (14)前記長尺繊維補強材の繊維補強複合材料に対す
    る容積比率が20〜75%であることを特徴とする請求
    項8から13のいずれかに記載の繊維補強複合材料の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05230230A (ja) * 1992-02-19 1993-09-07 Mitsubishi Rayon Co Ltd 繊維強化熱可塑性樹脂の製造方法
JP2012116906A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂含浸シート及び導電層付き樹脂含浸シート

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