JPH0816016A - 加熱用積層構造体 - Google Patents

加熱用積層構造体

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JPH0816016A
JPH0816016A JP6165774A JP16577494A JPH0816016A JP H0816016 A JPH0816016 A JP H0816016A JP 6165774 A JP6165774 A JP 6165774A JP 16577494 A JP16577494 A JP 16577494A JP H0816016 A JPH0816016 A JP H0816016A
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JP
Japan
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layer
heating
protective coating
coating layer
liquid crystal
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JP6165774A
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English (en)
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Rikio Kuroda
力雄 黒田
Motomi Nogiwa
基実 野際
Yoshiharu Ogawa
善晴 小川
Kazunori Hosomi
和徳 細見
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Noritake Co Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B3/20Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater
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    • H05B3/286Heating elements having extended surface area substantially in a two-dimensional plane, e.g. plate-heater non-flexible heating conductor embedded in insulating material the insulating material being an organic material, e.g. plastic
    • HELECTRICITY
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    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B3/12Heating elements characterised by the composition or nature of the materials or by the arrangement of the conductor characterised by the composition or nature of the conductive material
    • H05B3/14Heating elements characterised by the composition or nature of the materials or by the arrangement of the conductor characterised by the composition or nature of the conductive material the material being non-metallic
    • H05B3/146Conductive polymers, e.g. polyethylene, thermoplastics

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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、寸法精度および機械的強度等に優
れ、また低消費電力で、立ち上がり時間が短く、かつ安
価な加熱用積層構造体を提供する。 【構成】 サーモトロピック液晶ポリマーからなる成形
物層(A)、通電により保護被膜層(C)を加熱するた
めの導電層(B)および前記保護被膜層(C)が、この
順で積層されてなる加熱用積層構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機等に用いられる加
熱板や加熱ロール等に使用される加熱用積層構造体に関
し、特に、耐熱性、寸法精度および機械的強度等に優れ
た加熱用積層構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機等にはインク、トナーの定着用や
感光用に多くの加熱手段が使用される。例えば、複写機
のトナー定着器、あるいは自動現像機の乾燥ロール等の
長尺物の扱いに多くの加熱手段が用いられる。この加熱
手段としては、多くは加熱板や加熱ロールの構造形態が
採用されている。また、これら加熱用構造体は通常は積
層構造を有する。
【0003】ここで加熱板や加熱ロール等の加熱用構造
体は、加熱体として高い耐熱性が要求されるばかりでな
く、寸法精度や表面の平滑性が要求されるため、従来は
セラミック製のように耐熱性が高く寸法精度のよいベー
スの表面に金属の抵抗体を積層したものが用いられてい
る。しかしセラミックは焼結したものを切削により製造
するため極めて高価であり、割れ易いため取扱が難しい
という欠点がある。
【0004】また熱伝導度が比較的高いため、放熱しや
すく大きな電力が必要であるばかりでなく、比較的熱容
量が大であるため所定の温度に到達するまでの加熱時間
(立ち上がり時間)が長いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の問題点を解消し、耐熱性、寸法精度および機械的強度
等に優れ、また低消費電力で、立ち上がり時間が短く、
かつ安価な加熱用積層構造体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記セラ
ミック製加熱用構造体の問題点を種々検討した結果、上
記課題を解決できる本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明はサーモトロピック液晶
ポリマーからなる成形物層(A)、通電により保護被覆
層(C)を加熱するための導電層(B)および前記保護
被覆層(C)が、この順で積層されてなる加熱用積層構
造体に関する。
【0008】以下本発明をさらに詳しく説明する。
【0009】本発明の加熱用積層構造体は、上記
(A)、(B)および(C)の3種の層からなることを
必須とし、かかる構成を有する積層構造体である限りそ
の製法は特に限定されない。しかしながら、例えば、サ
ーモトロピック液晶ポリマーを用いて任意の成形手段、
たとえば射出成形や押出成形により柱状体あるいは板状
体などの成形体に成形し、これに上記(B)層および
(C)層を順次被覆、積層などをすることにより本発明
の構成を有する積層構造体を製造することができる。
【0010】本発明の加熱用積層構造体の形状は、円筒
状または板状のいずれでも本発明の目的を達成すること
ができる。
【0011】基本となる成形物層(A)は、耐熱性、寸
法安定性に優れたサーモトロピック液晶ポリマー、好ま
しくはサーモトロピック液晶ポリエステル樹脂により形
成する。
【0012】本発明で言うサーモトロピック液晶ポリマ
ーとは、溶融時に光学的異方性を示し、熱可塑性である
溶融可能なポリマーである。このように溶融時に光学的
異方性を示すポリマーは、溶融状態でポリマー分子鎖が
規則的な平行配列をとる性質を示す。光学的異方性溶融
相の性質は、直交偏光子を利用した通常の偏光検査法に
より確認することができる。
【0013】上記液晶ポリマーとしては、たとえば、液
晶性ポリエステル、液晶性ポリカーボネート、液晶性ポ
リエステルイミドなど、具体的には、(全)芳香族ポリ
エステル、ポリエステルアミド、ポリアミドイミド、ポ
リエステルカーボネート、ポリアゾメチン等が挙げられ
る。
【0014】サーモトロピック液晶ポリマーは、一般に
細長く、偏平な分子構造からなり、分子の長鎖に沿って
剛性が高く、同軸または平行のいずれかの関係にある複
数の連鎖伸長結合を有している。
【0015】本発明において用いるサーモトロピック液
晶ポリマーには、一つの高分子鎖の一部が異方性溶融相
を形成するポリマーのセグメントで構成され、残りの部
分が異方性溶融相を形成しないポリマーのセグメントか
ら構成されるポリマーも含まれる。また、複数のサーモ
トロピック液晶ポリマーを複合したものも含まれる。
【0016】サーモトロピック液晶ポリマーを構成する
モノマーの代表例としては(a)芳香族ジカルボン酸の
少なくとも1種、(b)芳香族ヒドロキシカルボン酸系
化合物の少なくとも1種、(c)芳香族ジオール系化合
物の少なくとも1種、(d)(d1 )芳香族ジチオー
ル、(d2 )芳香族チオフェノ−ル、(d3 )芳香族チ
オ−ルカルボン酸化合物の少なくとも1種、(e)芳香
族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン系化合物の少なく
とも1種、等があげられる。
【0017】これらは単独で構成される場合もあるが、
多くは(a)と(c)、(a)と(d)、(a)(b)
と(c)、(a)(b)と(e)、あるいは(a)
(b)(c)と(e)等の様に組合せて構成される。
【0018】上記(a)芳香族ジカルボン酸系化合物と
しては、テレフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボ
ン酸、4,4’−トリフェニルジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエ
ーテル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン
−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシブタン−4,
4’−ジカルボン酸、ジフェニルエタン−4,4’−ジ
カルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエ−テル−3,
3’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−3,3’−
ジカルボン酸、ジフェニルエタン−3,3’−ジカルボ
ン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸のごとき芳香族
ジカルボン酸またはクロロテレフタル酸、ジクロロテレ
フタル酸、ブロモテレフタル酸、メチルテレフタル酸、
ジメチルテレフタル酸、エチルテレフタル酸、メトキシ
テレフタル酸、エトキシテレフタル酸等、上記芳香族ジ
カルボン酸のアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換
体が挙げられる。
【0019】(b)芳香族ヒドロキシカルボン酸系化合
物としては、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、6−ヒド
ロキシ−1−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン
酸または3−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチ
ル−4−ヒドロキシ安息香酸、3−メトキシ−4−ヒド
ロキシ安息香酸、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ
安息香酸、6−ヒドロキシ−5−メチル−2−ナフトエ
酸、6−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−ナフトエ酸、
2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−クロロ−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,3−ジクロロ−4−ヒドロ
キシ安息香酸、3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息
香酸、2,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3
−ブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドキシ−5
−クロロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−7−クロ
ロ−2−ナフトエ酸、6−ヒドロキシ−5,7−ジクロ
ロ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸の
アルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体が挙げられ
る。
【0020】(c)芳香族ジオールとしては、4,4’
−ジヒドロキシジフェニル、3,3’−ジヒドロキシジ
フェニル、4,4’−ジヒドロキシトリフェニル、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、2,6−ナフタレンジオー
ル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス
(4−ヒドロキシフェノキシ)エタン、3,3’−ジヒ
ドロキシジフェニルエ−テル、1,6−ナフタレンジオ
−ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン等の芳香族
ジオ−ルまたはクロロハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロ
キノン、メトキシハイドロキノン、フェノキシハイドロ
キノン、4−クロロレゾルシン、4−メチルレゾルシン
等の芳香族ジオ−ルのアルキル、アルコキシまたはハロ
ゲン置換体が挙げられる。
【0021】(d1 )芳香族ジチオールとしては、ベン
ゼン−1,4−ジチオ−ル、ベンゼン−1,3−ジチオ
−ル、2,6−ナフタレン−ジチオ−ル、2,7−ナフ
タレン−ジチオ−ル等が挙げられる。
【0022】(d2 )芳香族チオフェノールとしては、
4−メルカプトフエノ−ル、3−メルカプトフェノ−
ル、6−メルカプトフェノ−ル等が挙げられる。
【0023】(d3 )芳香族チオールカルボン酸として
は、4−メルカプト安息香酸、3−メルカプト安息香
酸、6−メルカプト−2−ナフトエ酸、7−メルカプト
−2−ナフトエ酸等が挙げられる。
【0024】(e)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジ
アミン系化合物としては、4−アミノフェノ−ル、N−
メチル−4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジ
アミン、N−メチル−1,4−フェニレンジアミン、
N,N’−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、3
−アミノフェノ−ル、3−メチル−4−アミノフェノ−
ル、2−クロロ−4−アミノフェノ−ル、4−アミノ−
1−ナフト−ル、4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェ
ニル、4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェニルエ−テ
ル、4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェニルメタン、
4−アミノ−4’−ヒドロキシジフェニルスルフィド、
4、4’−ジアミノフェニルスルフィド(チオジアニリ
ン)、4,4’ジアミノジフェニルスルホン、2,5−
ジアミノトルエン、4,4’−エチレンジアニリン、
4,4’−ジアミノジフェノキシエタン、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン(メチレンジアニリン)、4,
4’−ジアミノジフェニルエ−テル(オキシジアニリ
ン)等が挙げられる。
【0025】本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリ
マーは、上記モノマーから溶融アシドリシス法やスラリ
ー重合法等の多様なエステル形成法などにより製造する
ことができる。
【0026】本発明に用いるに好適なサーモトロピック
液晶ポリエステルの分子量は、約2000〜20000
0、好ましくは約4000〜100000である。かか
る分子量の測定は、例えば圧縮フィルムについて赤外分
光法により末端基を測定して求めることができる。また
溶液形成を伴う一般的な測定法であるガス透過型クロマ
トグラフィー(GPC)によることもできる。
【0027】これらのモノマーから得られるサーモトロ
ピック液晶ポリマーのうち下記一般式(1)で表わされ
るモノマー単位を必須成分として含む(共)重合体であ
る芳香族ポリエステルが好ましい。特に好ましいもの
は、該モノマー単位を5モル%以上含む芳香族ポリエス
テルである。
【0028】
【化1】 本発明に用いる特に好ましい芳香族ポリエステルは、p
−ヒドロキシ安息香酸、フタル酸およびビフェノールの
3種の化合物からそれぞれ誘導される構造の繰返し単位
を有する下記一般式(2)で表わされるポリエステルで
ある。この一般式(2)で表されるポリエステルのビフ
ェノールから誘導される構造の繰り返し単位は、その一
部または全部をジヒドロキシベンゼンから誘導される繰
り返し単位で置換されたポリエステルであることもでき
る。p−ヒドロキシ安息香酸およびヒドロキシナフタリ
ンカルボン酸の2種の化合物からそれぞれ誘導される構
造の繰返し単位を有する。下記一般式(3)で表わされ
るポリエステルである。
【0029】
【化2】
【0030】
【化3】 本発明で用いるサーモトロピック液晶ポリマーは、1種
または2種以上の混合物として使用することもできる。
【0031】さらにサーモトロピック液晶ポリマーは単
独で用いてもよく、また他の非液晶性の熱可塑性合成樹
脂を併用してもよい。
【0032】サーモトロピック液晶ポリマーには必要に
応じて各種の添加物が配合される。特に無機充填剤は液
晶ポリマーの機械的強度や耐熱性、寸法安定性等を更に
向上させることに有効であり、また適当な無機充填材の
配合により(A)層の熱伝導度が上がるため加熱用積層
構造体の温度むらを低減させることにも効果がある。
【0033】配合する無機充填剤の具体例としてはガラ
ス繊維、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、クレー、硫
酸カルシウム、水酸化マグネシウム、シリカ、アルミ
ナ、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、黒
鉛、ガラスフレーク、ガラスビーズ、各種金属粉、各種
金属繊維、各種ウィスカー等がある。これら無機充填材
の配合量は特に限定されないが、たとえば液晶ポリマー
中に5〜90重量%程度配合することが出来る。その他
の添加物としては、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、顔料、染料、可塑剤、滑剤、造核剤、帯
電防止剤、難燃剤等が挙げられる。
【0034】本発明の加熱用積層構造体の成形物層
(A)を構成する構造体の形状は特に限定されず、円筒
状、円柱状、角柱状、板状等種々あるが、複写機に用い
る加熱体等としては円筒状や板状が好ましい。
【0035】この様な形状の成形物層(A)を構成する
構造体は、例えば押出成形、射出成形、圧縮成形等熱可
塑性合成樹脂における通常の方法で成形される。これ等
の中でも生産性が高く、寸法精度がよい射出成形が推奨
される。
【0036】成形物層(A)の厚さは特に限定されない
が、加熱用積層構造体に機械的強度を与えるためにある
程度の厚さは必要であって、たとえば1〜20mmの範
囲の厚さであることができる。
【0037】本発明の加熱用積層構造体の導電層(B)
は、通電により保護被膜層(C)の温度を30〜400
℃に加熱することができる導電層であるならば特に限定
されない。一般には、かかる導電層の比抵抗は、10-5
〜10-3Ωcm程度、またこの層の厚みは0.01〜1
00μmである。通常、導電層は、導電性樹脂または金
属薄膜からなる。導電性樹脂からなる導電層の場合に
は、導電性樹脂をスクリーン印刷法により成形物層
(A)の外周面に塗布して形成することができる。また
金属薄膜層からなる導電層の場合には、導電性を有する
NiCr、Ta2 N等の金属薄膜材料を真空蒸着やスパ
ッタリング等の真空薄膜形成法等により構造体の外周面
に付着して形成する等の方法によることができる。
【0038】上記導電性樹脂は、耐熱性に優れたポリイ
ミドもしくは変性エポキシ樹脂等に、導電性を有する銀
粉やカーボン粉と、印刷性を調整するために溶剤を加え
混合混練して調製される。導電性樹脂の比抵抗は、樹脂
と導電性の粉体との混合比率や、導電性粉体の粒径や形
状を変えることにより所望の抵抗値を達成するように調
整される。比抵抗の好ましい範囲は、5×10-5〜5×
10-3Ωcm程度である。
【0039】上記導電性樹脂は、(A)層が板状や角柱
形状の場合通常のスクリーン印刷で表面に塗布すること
ができる。円筒状や円柱状の場合は、スクリーン印刷の
一種である回転印刷機によって印刷塗布する等の方法が
採られる。印刷された導電性樹脂は、通常100〜15
0℃の予備加熱後、250〜300℃程度で熱硬化され
る。導電層(B)の膜厚としては5〜30μmが望まし
い。
【0040】NiCrなどの金属薄膜は、真空蒸着やス
パッタリング等の方法で(A)層外周面に付着形成され
る。この場合比抵抗は通常2.5×10-4〜1×10-4
Ωcm程度である。Ta2 Nからなる金属薄膜は、Ta
をターゲットとし、ArにN2 を混合した低真空ガス中
でグロー放電を起こす反応性スパッタリングによって膜
形成を行う。比抵抗は通常1.5×10-4〜3×10-4
Ωcm程度である。角柱や円筒状の場合は膜付け中に
(A)層の構造体を回転させ均一な膜付けを行う。金属
薄膜の場合、膜厚はいずれの方法も0.03〜1μm程
度である。
【0041】本発明の加熱用積層構造体の導電層(B)
は(A)層に対し必ずしも十分なる接着力を有する必要
はない。たとえば、機械的な接合手段により接着させる
ことでも良い。しかしながら、使用時に剥離、脱落等を
起こさないため十分なる接着力をもって接着しているこ
とが好ましい。このために、導電性樹脂については、
(A)層との接着性の良いものを選択することが望まし
い。接着が弱い場合には、(A)層の表面を紫外線照射
して接着性を改善することも有効である。上記金属薄膜
の接着が不十分な場合は、それを施す前に(A)層をプ
ラズマに曝したり、強酸やアルカリ液あるいは有機溶剤
により表面をエッチングしたり、接着性の良いCr膜を
0.005〜0.5μm形成する等の方法が有効であ
る。
【0042】本発明の加熱用積層構造体の導電層(B)
は本加熱用積層構造体の表面温度すなわち保護被膜層
(C)の温度が30〜400℃になるように電気抵抗値
が調整される。30℃未満の温度では加熱体としての機
能を発揮せず、400℃を越える温度では(A)層が熱
変形し使用に耐えない。このような温度範囲で所望の温
度に調節するには、(B)層の電気抵抗値、断面積、長
さおよび印加する電圧等で制御すればよい。このような
制御は、通常は本加熱積層構造体に接するか(A)層に
埋没してサーミスタ等の温度検出素子を置き、加熱用積
層構造体の表面温度を測定しながら電圧を印加すること
により温度制御する。
【0043】本発明の加熱用積層構造体の導電層(B)
は(A)層の全面に渡って積層されてもよいが、必要な
加熱の程度などに応じて適宜に縞状、格子目状等部分的
に積層してもよい。この場合(B)が積層されていない
部分では(C)層は直接(A)と接触する。
【0044】本発明の加熱用積層構造体の保護被膜層
(C)は積層体としての加熱体をロール等の用途に使用
する際、該積層体表面に他の物質、部品等と接触し汚染
損傷等を受けることがあるので、(B)層あるいは
(A)層を保護する目的で積層される。従ってこの層の
材質としては、耐摩耗性、摺動性、潤滑性等の良い材料
が好ましい。
【0045】これに適した材料としては、ポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロアルコ
キシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合樹脂(FEP)、テトラフル
オロエチレン−エチレン共重合樹脂(ETFE)、ポリ
ビニリデンフルオライド樹脂(PVdF)等のフッ素系
のホモポリマーまたはコポリマーからなる樹脂、ヘキサ
フルオロプロピレンの共重合ゴム等のフッ素系ゴム、シ
リコン系樹脂、シリコーン系ゴム、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサル
ファイド、サーモトロピック液晶ポリエステル等の耐熱
性エンジニアリング樹脂等が挙げられる。ただし、シリ
コーン樹脂系塗料による保護被膜は除く。このうち特に
耐摩耗性、摺動性、潤滑性等が優れたフッ素系樹脂が好
ましい。
【0046】これ等保護被膜用の材料にも必要に応じ前
記の各種無機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、顔料、染料、可塑剤、滑剤、造核剤、
帯電防止剤、難燃剤等を配合することができる。これら
各種充填材の配合量は特に限定されないが、たとえば保
護被膜層(C)中に1〜90重量%程度配合することが
出来る。
【0047】本発明の加熱用積層構造体の保護被膜層
(C)は任意の方法で積層される。その一つは、まず上
記の材料を押出法、流延法、スカイブ法等の方法により
フィルムまたはシートを形成しこれを貼合わせることに
より積層するか、または押出法等でチューブを成形し、
これを被せ加熱収縮させて被覆する等の方法がある。
【0048】その他の方法として、塗料やインクの方法
を採用するもの、例えば上記材料を溶媒で溶かし溶液と
するか、粉末化したものを溶媒中に分散させ懸濁液とし
たものを、(A)、(B)の上に塗布し加熱により乾
燥、あるいは溶融して被膜とする方法、あるいは粉末化
したものを静電塗装等の方法で塗布し加熱溶融により被
膜とする等の方法がある。
【0049】本発明の加熱用積層構造体の保護被膜層
(C)は加熱体の全面に渡り積層しても、特に保護が必
要な部分のみを積層してもよい。
【0050】本発明の加熱用積層構造体の保護被膜層
(C)の厚みは特に限定されないが、保護膜としての機
能を満足するためには1μm以上が好ましく、5μm以
上が更に好ましい。上限値は、通常50μm以下であ
る。
【0051】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳述する。実施例1 液晶ポリマーとしてサーモトロピック液晶ポリエステル
(フタル酸、イソフタル酸、4−ヒドロキシ安息香酸お
よび4,4−ジヒドロキシジフェニルから合成された四
元コポリエステルの粉状物であり、ホットステージを装
着した偏光顕微鏡を用いて光学的異方性を観察したとこ
ろ340℃以上の溶融状態で光学的異方性を示した。)
70重量部および充填材としてガラス繊維30重量部か
らなる組成物を用い、射出成形により外径10mm、肉
厚1mm、長さ300mmの円筒形状の成形体を成形し
た。
【0052】この表面に対し、ポリイミド樹脂に銀粉を
分散させ比抵抗を2.5×10-3Ωcmに調整した導電
性樹脂を、回転印刷機によりスクリーン印刷法で10μ
mの厚みに塗布した。これを100℃で予熱後、300
℃、1.5時間加熱硬化を行った。抵抗値を円筒の両端
で測定したところ約20Ωであった。
【0053】更に、両端の電極取り出し部をマスキング
し、スプレー法によりテフロン樹脂を厚み10μmで塗
布し280℃で硬化処理し保護被膜層を形成した。
【0054】この積層構造体の両端部の電極に400W
の電力を印加したところ180℃に到達するのに8秒し
かかからなかった。また35Wの電力を印加し、5分後
の定常温度分布を測定したところ中央部220mmの範
囲においては190℃〜200℃の範囲に入っていた。
これは、例えばコピー機の加熱ロールとして使用する場
合十分な性能である。実施例2 サーモトロピック液晶ポリエステルとして実施例1と同
じポリエステル組成物を用い、射出成形により幅10m
m、肉厚1mm、長さ300mmの板状体を成形した。
【0055】この表面に、マグネトロンスパッタリング
装置を用いてNiCr(Ni:Cr=80:20)薄膜
を形成した。スパッタリングの条件は、Arガス中で圧
力0.2Pa、投入電力1.5KW、時間10分であ
り、これにより0.15μmの薄膜が形成された。この
上に実施例1と同じ方法で保護被膜層を形成し積層構造
体を得た。
【0056】この積層構造体の両端部の電極に400W
の電力を印加したところ180℃に到達するのに8秒し
かかからなかった。また35Wの電力を印加し、5分後
の定常温度分布を測定したところ中央部220mmの範
囲においては190℃〜200℃の範囲に入っていた。
これは、例えばコピー機の加熱ロールとして使用する場
合十分な性能である。
【0057】
【発明の効果】本発明の加熱用積層構造体は基体(成形
物層)が液晶ポリマーでできているので耐熱性、機械的
強度、寸法安定性等が優れておりかつ安価である。また
熱伝導度が比較的小さいので消費電力が少なく、立ち上
がり時間も短い。その上に導電層(B)が積層されてお
り、この導電層の電気抵抗、膜厚み、積層パターン等を
調整することにより、温度むらが少なくまた容易に温度
制御することができる。更にその上に保護被膜(C)が
積層されているので、他の材料や部品と接触しあるいは
摺動する場合でも、導電層(C)が損なわれることな
く、長時間加熱体としての機能を発揮することができ
る。
【0058】従って本発明の加熱用積層構造体はコピー
機のトナーの定着器、自動現像機の乾燥ロール等に用い
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/34 8413−4F 27/36 8413−4F C08L 67/03 LPM H05B 3/00 335 3/20 307 (72)発明者 小川 善晴 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号株式会社ノリタケカンパニーリミテド内 (72)発明者 細見 和徳 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号株式会社ノリタケカンパニーリミテド内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーモトロピック液晶ポリマーからなる
    成形物層(A)、通電により保護被膜層(C)を加熱す
    るための導電層(B)および前記保護被膜層(C)が、
    この順で積層されてなる加熱用積層構造体。
  2. 【請求項2】 前記積層構造体が円筒状である請求項1
    に記載の加熱用積層構造体。
  3. 【請求項3】 前記積層構造体が板状である請求項1に
    記載の加熱用積層構造体。
  4. 【請求項4】 前記保護被膜層(C)がフッ素系樹脂よ
    りなる請求項1から3のいずれかに記載の加熱用積層構
    造体。
JP6165774A 1994-06-27 1994-06-27 加熱用積層構造体 Pending JPH0816016A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6165774A JPH0816016A (ja) 1994-06-27 1994-06-27 加熱用積層構造体
PCT/JP1995/002667 WO1997023810A1 (fr) 1994-06-27 1995-12-25 Structure en lamine pour operation de chauffage

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PCT/JP1995/002667 WO1997023810A1 (fr) 1994-06-27 1995-12-25 Structure en lamine pour operation de chauffage

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7304276B2 (en) 2001-06-21 2007-12-04 Watlow Electric Manufacturing Company Thick film heater integrated with low temperature components and method of making the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7304276B2 (en) 2001-06-21 2007-12-04 Watlow Electric Manufacturing Company Thick film heater integrated with low temperature components and method of making the same

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