JPH0313479Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、静電複写機またはサーマルプリン
タ、レーザビームプリンタ等の画像形成装置にお
ける記録紙の供給排出装置に関するものである。

〔従来の技術〕

一般に、画像形成装置は規格サイズの記録紙が
収容された給紙カセツトから給紙ローラ等によつ
て自動給紙が行なわれるように構成され、必要に
応じて上記規格サイズ以外の記録紙を供給するた
め、給紙カセツトと排紙トレイとの間に手差しト
レイを配設するようにしたものが知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記のように画像形成装置に手差しトレイを設
けた場合には、装置が大型化するとともに、記録
紙の搬送路が複雑になつてジヤムが生じ易くなる
という問題点があつた。

本考案は、上記問題点を解消するもので、装置
を大型化することなく記録紙の手差し供給部を形
成することができ、しかも記録紙の搬送路を複雑
化することがなく、ジヤムが生じた場合において
もこれを容易に取除くことができる記録紙の供給
排出装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、記録紙を給紙カセツト１１もしくは
手差しトレイ１３から記録部２２に供給するとと
もに、該記録部２２から排紙トレイ１２上に排出
するように構成された画像形成装置において、 排紙トレイ１２の下方に所定間隔を置いて手差
しトレイ１３が一体に設けられたトレイユニツト
１４を画像形成装置の機体１に着脱自在に装着
し、 上記トレイユニツト１４に、給紙カセツト１１
から供給された記録紙を案内する自動供給路２１
と、手差しトレイ１３から供給された記録紙を案
内する手差し供給路２５とを区画するガイド板１
７を取付けるとともに、 手差し搬送部３１の従動ローラー３２をトレイ
ユニツト１４に支持させ、 かつ手差し搬送部３１の駆動ローラ３８を機体
１に取付けたものである。

〔作用〕

上記の構成によれば、トレイユニツト１４が排
紙トレイ１２と手差しトレイ１３とに兼用され、
このトレイユニツト１４を機体１に装着するだけ
で自動供給路２１と手差し供給路２５とがガイド
板１７によつて区画され、トレイユニツト１４を
機体１から抜き出せば、自動供給路２１の上面が
開放されるとともに、手差し搬送部３１の従動ロ
ーラ３２と、駆動ローラ３８とが分離されること
になる。

（実施例） 第１図は本考案に係る記録紙の供給排出装置を
備えた画像形成装置の一実施例によるサーマルプ
リンタの概略構成を示している。サーマルプリン
タの機体１は開閉自在に連結された上フレーム２
と下フレーム３とにより構成され、下フーム３に
は、ロール状のインクシート４の支持軸５と、こ
のインクシート４を巻取るための巻取装置６と、
サーマルヘツド７と、分離ローラ８とが設けられ
ている。また、上フレーム２には、上記インクシ
ート４をサーマルヘツド７に導くアイドルローラ
９，９と、サーマルヘツド７に対向するプラテン
ローラ１０と、所定寸法の記録紙が収容された給
紙カセツト１１と、排紙トレイ１２および手差し
トレイ１３を備えたトレイユニツト１４とが設け
られている。上記手差しトレイ１３から挿入され
た記録紙は、後述する駆動ローラ３８および従動
ローラ３２からなる手差し搬送部３１によつて搬
送される。

上記の給紙カセツト１１の上方には繰出ローラ
１５が設けられ、かつ給紙カセツト１１内には記
録紙を繰出ローラ１５に向けて付勢するばね１６
が設けられている。この給紙カセツト１１から繰
出された記録紙は、上下のガイド１７，１８およ
びレジストローラ１９，２０等からなる自動供給
路２１を経て上記サーマルヘツド７およびプラテ
ンローラ１０からなる記録部２２に供給される。
そして、この記録部２２において、サーマルヘツ
ド７から熱パルスが印加されることにより、イン
クシート４のインクが記録紙に転写されて記録が
行なわれる。その後、記録紙は排出ガイド２３，
２３および排出ローラ２４，２４を経てトレイユ
ニツト１４の排紙トレイ１２に排出されるように
構成されている。

この排紙トレイ１２は底板２６と、その前端部
に連設された受部２７とを具備し、排紙トレイ１
２の底板２６の後端部下方には手差しトレイ１３
の前端部が所定間隔を置いて配設され、排紙トレ
イ１２と手差しトレイ１３とが前後に位置をずら
せて一体に接合されることにより、トレイユニツ
ト１４を構成している。上記手差しトレイ１３
は、第２図に示すように、底板２８とその上面に
設けられた一対の位置規制板２９，３０とを具備
し、使用する記録紙のサイズに応じて一方の位置
規制板３０がスライドし得るように構成されてい
る。また、手差しトレイ１３の底板２８の前方に
は、記録紙に搬送力を付与する手差し搬送部３１
の従動ローラ32が回転自在に支持され、かつその
前方には上記自動供給路２１の上ガイドを構成す
るガイド板１７が取付けられてトレイユニツト１
４が形成されている。

そして上記ガイド板１７と排紙トレイ１２の底
板２６との間に手差し供給路２５が形成され、こ
のガイド板１７によつて自動供給路２１と手差し
供給路２５とが区画されている。また、上記手差
し搬送部３１の駆動ローラ３８は、機体１の上フ
レーム２に取付けられている。

上記トレイユニツト１４の外側面前端部には第
２図、第３図に示すように長円形状の突起３３が
形成され、この突起３３を機体１の上フレーム２
の内側面に形成された係合溝３４内に係合させる
ことによつてトレイユニツト１４が機体１に着脱
可能に装着される。すなわち、上記係合溝３４は
上広がりの案内部３５と、その下方の細幅の規制
部３６と、その下方の円形の係合部３７とからな
り、トレイユニツト１４の突起３３の細幅部が係
合溝３４の規制部３６に対向するようにトレイユ
ニツト１４を略起立させた状態でトレイユニツト
１４を下降させることにより、突起３３が案内部
３５から規制部３６を通つて係合溝３７内に嵌入
されるととなる。このように、トレイユニツト１
４を起立させた状態で機体１に装着するように構
成することにより、トレイユニツト１４に取付け
られたガイド板１７が機体１に取付けられた手差
し搬送部３１の駆動ローラ３８に接触するのを確
実に防止することができる。その後、トレイユニ
ツト１４の後端部を下降させることにより、トレ
イユニツト１４に取付けられた従動ローラ３２
と、上記駆動ローラ３８とを対向させた状態にト
レイユニツト１４を設置する。この状態では、第
４図に示すように、突起３３が係合部３７内にお
いて傾斜状態となつて抜け止めがなされ、トレイ
ユニツト１４の装着状態が安定して保持されるこ
ととなる。

なお、トレイユニツト１４を取外す場合には、
突起３３を中心にトレイユニツト１４を回動して
その後端部を上昇させ、突起３３の細幅部を係合
溝３４の規制部３６に対向させた状態でトレイユ
ニツト１４を上昇させて機体１から分離させるよ
うにする。

上記のように、排紙トレイ１２と手差しトレイ
１３とを一体に形成してなるトレイユニツト１４
を用いているために、サーマルプリンタの機体１
を大型化することなく記録紙の手差し供給路を設
けることができる。また、保守および点検等に際
しては排紙トレイ１２と手差しトレイ１３とを一
体に機体１から取外すことができるので点検作業
等を容易に行なうことができる。

また、給紙カセツト１１から供給された記録紙
を案内する自動供給器２１と、手差しトレイ１３
から供給された記録紙を案内する手差し供給路２
５とがガイド板１７によつて区画され、このガイ
ド板１７が自動供給器２１の上ガイドの機能と手
差し供給路２５の下ガイドの機能とを兼ね備えて
いるため、それほど構造を複雑化することなく記
録紙の搬送路を形成でき、ジヤム等の発生を抑制
することができる。さらに、上記ガイド板１７お
よび手差し搬送部３１の従動ローラ３２がトレイ
ユニツト１４の取付けられ、かつ、手差し搬送部
３１の駆動ローラ３８が機体１の上フレーム２に
取付けられているため、上トレイユニツト１４を
機体１から取外すと、手差し供給路２５が分解さ
れ、上記ガイド板１７および従動ローラ等が取り
除かれて自動供給路２１の上面が開放されること
となるため、ジヤムの取除き等に際して極めて便
利である。

また、上記実施例では排紙トレイ１２と手差し
トレイ１３とが前後に位置をずらせた配設され、
排出された記録紙が排紙トレイ１２から手差しト
レイ１３に跨つた状態で保持されるように構成さ
れており、手差しトレイ１３が排紙トレイ１２の
機能をもも兼ね備えているため、トレイユニツト
１４が機体１から大きく突出するのを防止するこ
とができ、より小型化が可能となる。さらに、手
差しトレイ１３の後部は排紙トレイ１２によつて
覆われることなく外部に露出しているため、上記
位置規制板３０を持つて容易にスライド操作する
ことができ、記録紙のサイズに応じた位置合わせ
を極めて簡単に行なうことができる。

なお、機体１の上フレーム２にトレイユニツト
１４を装着するための案内部を設け、トレイユニ
ツト１４の上記突起３３および機体１の係合溝３
４を省略した構造としてもよい。

〔考案の効果(ウ) 以上説明したように、本考案は、排紙トレイと
手差しトレイとが一体化されたトレイユニツトを
機体から着脱できるようにしたため、簡単な構造
で装置を大型化することなく記録紙の手差し供給
部を具備することができ、しかも保守および点検
作業を容易に行なうことができる。また、上記ト
レイユニツトに自動供給器と手差し供給路とを区
画するガイド板および手差し搬送部の従動ローラ
を設けるとともに、上記機体に手差し搬送部の駆
動ローラを設けたため、上記トレイユニツトを機
体から取外すことによつて手差し供給路が分解さ
れるとともに記録紙の自動供給路の上面が開放さ
れ、ジヤムの取除き作業等を極めて容易に行なう
ことができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る記録紙の供給排出装置を
実施したサーマルプリンタの断面図、第２図は同
供給排出装置におけるトレイユニツトの実施例を
示す斜視図、第３図は同トレイユニツトの着脱操
作を説明するための分解断面図、第４図はトレイ
ユニツトの突起と機体の係合溝との係合状態を示
す部分拡大断面図である。 １……機体、１１……給紙カセツト、１２……
排紙トレイ、１３……手差しトレイ、１４……ト
レイユニツト、１７……ガイド板、２１……自動
供給器、２５……手差し供給路、３１……手差し
搬送部、３２……従動ローラ、３８……駆動ロー
ラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 記録紙を給紙カセツト１１もしくは手差しトレ
   イ１３から記録部２２に供給するとともに、該記
   録部２２から排紙トレイ１２上に排出するように
   構成された画像形成装置において、 排紙トレイ１２の下方に所定間隔を置いて手差
   しトレイ１３が一体に設けられたトレイユニツト
   １４を画像形成装置の機体１に着脱自在に装着
   し、 上記トレイユニツト１４に、給紙カセツト１１
   から供給された記録紙を案内する自動供給路２１
   と、手差しトレイ１３からの供給された記録紙を
   案内する手差し供給路２５とを区画するガイド板
   １７を取付けるとともに、 手差し搬送部３１の従動ローラー３２をトレイ
   ユニツト１４に支持させ、 かつ手差し搬送部３１の駆動ローラ３８を機体
   １に取付けたことを特徴とする画像形成装置にお
   ける記録紙の供給排出装置。