JPH03134140A - 磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法

Info

Publication number
JPH03134140A
JPH03134140A JP1272592A JP27259289A JPH03134140A JP H03134140 A JPH03134140 A JP H03134140A JP 1272592 A JP1272592 A JP 1272592A JP 27259289 A JP27259289 A JP 27259289A JP H03134140 A JPH03134140 A JP H03134140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
steel sheet
present
magnetic shielding
slab
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1272592A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0611903B2 (ja
Inventor
Ryuji Ogata
緒方 龍二
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP1272592A priority Critical patent/JPH0611903B2/ja
Priority to US07/454,279 priority patent/US5019191A/en
Priority to KR1019890019223A priority patent/KR930002533B1/ko
Priority to DE3942621A priority patent/DE3942621A1/de
Priority to GB8929123A priority patent/GB2226571B/en
Publication of JPH03134140A publication Critical patent/JPH03134140A/ja
Publication of JPH0611903B2 publication Critical patent/JPH0611903B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば漏洩磁気を遮断するのに好適な、優れ
た磁気特性を有する磁気シールド用電磁鋼板およびその
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年の著しい科学技術の進展に伴い、強力な磁場を利用
した各種科学測定機器が実用化されてきている0例えば
、医療機器の分野においては強力な磁場による核磁気共
鳴現象を利用した磁気共鳴断層撮影装置(以下rMRI
 Jという。)が実用化され、積極的に導入されてきて
いる。
しかし、このMRIの使用に際しては発生する多量の漏
洩磁気をシールドする必要がある。このような磁気シー
ルドを行う手段として、MR1本体を囲む手段と、MH
Iを設置した部屋自体を囲む手段とがあるが、そのどち
らの手段においても磁気遮断特性の良い、すなわち高透
磁率を有する磁気シールド用電磁鋼板は最適であり、ま
たサイクロトロン等の大型科学実験装置などのカバー・
構造用部材として磁気シールド性を必要とする部分にも
使用される材料である。
そこで、近年の科学技術の成果をさらに進展させるため
には、かかる磁気シールド用電磁鋼板について、本来相
反する優れた機械的特性と透磁率、磁束密度等に代表さ
れる磁気特性とをともに満足することが各分野から強く
望まれている。
このような磁気遮断特性を有する鋼板としては電磁軟質
鋼板があり、−船釣に変圧器に使用される薄板が周知で
ある。これは従来から磁気特性の優れた鋼材として、J
IS C2503またはJIS C2504に規定され
る電磁軟鉄棒、電磁軟鉄板である。JIS C2503
に規定されるものは1.0〜16mmの直径の棒材であ
り、またJIS C2504に規定されるものは0.6
〜4.5 mm厚の薄板であり、いずれもリレー用また
は電磁石用としての小型部品への適用を対象としたもの
である。
また、磁気用としては分類されていないJIS G40
51に規定される機械構造用炭素鋼材である5IOCを
用い、250mll1幅に熱間加工し、磁性材料として
使用している例がある。
さらに、特開昭60−96749号公報、特公昭634
5442号公報または特公昭63−45443号公報に
開示されているように、sol.Alの量を0.005
〜1.00重量%と多く含有し、Siをある程度低減し
たAQ脱酸型極低炭素鋼である直流磁化用厚板が近年提
案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、これらの公知方法では、たとえばMHIの使用
の際の漏洩磁気を遮断することができるような、優れた
磁気特性を有する磁気シールド用電磁鋼板を提供するこ
とはできない。すなわち(i ) JIS C2503
またはJIS C2504に示されている電磁軟鉄棒ま
たは電磁軟鉄板は、前述したように、小型の部品を適用
の対象にしており、構造用部材としての機械的特性がま
ったく考慮されていない。したがって、たとえば前述の
MHIにこの電磁軟鉄板を適用する場合には、装置の強
度を確保するために、この電磁軟鉄板を数Ac枚程度積
層する必要があり、製造コスト、製品の品質の観点から
は、現実には実施化を図ることができない。また、 (ii) JIS G 4051に示される機械構造用
炭素鋼材を用いた例では、磁気特性についての考慮が何
らなされていないため、最大透磁率μIIIImが18
00以下と極めて低い値しか得られていない。したがっ
て、やはり所望の磁気シールド用電磁鋼板を提供するこ
とはできない。
さらに、特開昭60−96749号公報に開示された電
[4板は、最大透磁率μmoの値が12850から42
60までとばらついた値となっており、その値も磁気シ
ールド用電磁鋼板として充分な値ではない。
さらに、特公昭63−45442号公報または特公昭6
3−45443号公報に開示された方法は、確かに最大
透磁率μ+eaxを2000〜5000程度に高めるこ
とが可能な方法であるが、たとえばこの方法により得ら
れる電磁鋼板を前述のMHIに適用する場合を考えると
十分な値とはいえず、−層の向上が望まれる。
以上のように、これらの公知の手段では、たとえばMH
Iに用いる綱板として好適な、優れた磁気特性を有する
磁気シールド用電磁鋼板を得ることはできなかったので
ある。
ここに本発明の目的は、例えば漏洩磁気を遮断するのに
好適な、優れた磁気特性を有する磁気シールド用電磁鋼
板およびその製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、上記の課題を解決するため種々検討を重ね
た結果、特開昭60−96749号公報に開示されてい
るように磁気シールド用電磁鋼板の素材としてAQ脱酸
型極低炭素鋼を用いるのではなく、Si脱酸型極低炭素
綱を用いることにより、極めて良好な磁気特性を有する
磁気シールド用電磁鋼板を得ることができることを知見
した。
すなわち、本発明者は磁気特性の良好な磁気シールド用
電磁鋼板の製造に際して重要な点は、減磁率を大きくす
る成分の含有量を極力低減すること、板厚方向における
磁気特性の均質性を高めることおよび結晶粒を著しく粗
大化させることであることを知見した。
つまり、第1の減磁率を大きくする成分元素としては、
C,S、 Cu、 Cr、 sol、Al2等があるが
、これらの元素、とりわけsol、八Qの含有量を極力
低減することが有効であることを本発明者は知見した。
また、透磁率を大きくする成分元素としてはSiが挙げ
られ、このStを適量添加することにより、磁気特性が
著しく向上することもあわせて知見した。
また、第2の磁気特性の均質性を確保するためには、非
金属介在物の生成原因元素、偏析し易い元素の含有量を
低減し、結晶粒の大きさを板厚方向に可能な限り均一に
することが必要であることも知見した。
さらに、第3の結晶粒を粗大化させるためには熱間加工
時には結晶粒に歪を付与するとともに、熱間加工後には
^c、点以下の温度域に加熱することが必要であること
を知見して、本発明を完成した。
ここに、本発明の要旨とするところは、重量%で、 C:0.05%以下、 Si: 0.30%超〜1.5
0%、Mn: 0.50%以下、 sol.Al: 0
.005%未満残部Feおよび不可避的不純物 からなる鋼組成を有し、フェライト結晶粒度番号が0以
下であることを特徴とする磁気シールド用電磁鋼板であ
る。
また、別の面から本発明は、上記の鋼組成を有する鋼片
をAC3点以上の温度域に加熱した後、熱間加工を開始
し、Ar+点以下の温度域における圧下率が20%以上
となるようにして熱間加工を終了し、冷却した後、85
0°C以上八01点以下の温度域に加熱する処理を行う
ことを特徴とする磁気シールド用電磁鋼板の製造方法で
ある。
(作用) 以下、本発明を作用効果とともに詳述する。なお、本明
細書において、特にことわりがない限りr%」は「重量
%」を意味するものとする。
まず、本発明にかかる磁気シールド用電磁鋼板の組成を
上述のように限定した理由について説明する。
Cは、その含有により減磁率を最も増加させる元素であ
り、極力低減することが望ましい。しかしながら、Cの
低減化には多くの工程を要することから製造コストの上
昇につながるため、その含有量を0.05%以下に限定
する。
Siは、本発明の作用効果を奏するために極めて重要な
元素であって、結晶粒の整粒化、磁気特性の向上を促進
し、かつ脱酸剤としても作用することから、0.30%
超添加する必要がある。しかし、あまり多量に添加する
と鋼が脆くなり、構造用厚板材として適当でなくなるた
め、上限を1.50%と限定する。したがって、S+含
有量は、0.30%超1゜50%以下に限定する。
Mnも、Cと同様に減磁率の観点からは低減することが
望ましいが、構造用厚板材として使用される場合には、
磁気特性以外にも必要最低限の強度の確保を行うために
、上限を0.50%と限定する。
P、Sはともに非金属介在物を鋼中に形成しやすいため
、その含有量は低いことが望ましいが、しかしこれらの
低減にはコスト上昇を生じることから、Pは0.Ac%
以下、Sは0.01%以下と限定することが望ましい。
AQは、本発明の作用効果を奏するためには極めて重要
な元素であって、減磁率を大きくする元素であるため、
またAQは鋼中のNと結合して窒化アルミニウムを形成
して鋼の混粒化を促進するため、その含有量は少ないこ
とが望ましい。具体的には、Al1を0.005%以上
含有すると、最大透磁率μ。□および磁場Ace(エル
ステッド)の際の磁束密度B1がともに低下し、所望の
磁気特性が得られなくなる。よってAQの含有量はo、
oos%未満と限定する。
なお、本発明にかかる組成を有する磁気シールド用電磁
鋼板は、所望の磁気特性を確保するという観点から、上
述した組成に加えてさらにCr、 Mo、CuおよびN
からなる群から選んだ少なくとも1種、さらには酸素を
下記に示す如く含有してもよい。
すなわち、 Cr、 Mo、 CuまたはNは磁気特性の減磁率を大
きくする元素であり、特にNは前述したようにAQと結
合して鋼の混粒化を促進するため、また偏析度合を少な
くするため、極力少ないことが望ましい。
しかし、Cr、 MO% Cuは溶製段階において、耐
火物からも混入するため極端な低減化を図ることは困難
である。したがって、Crは0.20%以下、MOは0
゜02%以下、Cuは0.Ac%以下またはNは0.0
1%以下をそれぞれ含有してもよい。
また、酸素は鋼中にあっては、非金属介在物を形成しか
つ偏析することにより、磁壁の移動を妨げ、その含有量
が増加するにつれて、鋼板の保磁力を増加させ、磁気特
性の低下を招く恐れがある。
したがって、その含有量は少ないほど望ましく、酸素の
含有量は0.003%以下と限定することがさらに望ま
しい。
また、本発明にかかる磁気シールド用型1ftil仮に
おいては、そのフェライト結晶粒度番号は、0以下であ
ることが必要である。すなわち、フェライト結晶粒度番
号がO超であると、成品の最大透磁率μ1.8および磁
束密度B、がともに低下し、所望の磁気特性が得られな
くなるからである。
なお、上記フェライト結晶粒度番号は、本発明において
は、任意の線分によって切断されるフェライト粒の数を
測定し、これを倍率Ac0倍の顕微鏡による25mm平
方中の結晶粒の数に換算して粒度番号を決める方法、す
なわちJIS G 0552に規定されるいわゆる切断
法により求めることが望ましい。
フェライト結晶粒が著しく粗大化しているからである。
ただし、比較法により測定してもよいことはいうまでも
なく、この場合も、フェライト結晶粒度番号はO以下で
あることが必要である。
かかる組成およびフェライト結晶粒度番号を有する本発
明にかかる磁気シールド用電磁鋼板は、橿めて優れた磁
気特性を有する。すなわち、磁気特性は電磁鋼板が具備
すべき最も重要な性質であって、磁気特性の具体的な指
標としては最大透磁率μ1..が挙げられるが、前述し
たような近年の科学技術の急速な進展に伴って高い透磁
率が要求されてきており、その必要最低値としてはμw
ax≧30000を具備することが望ましいが、本発明
にかかる磁気シールド用電磁鋼板はこの値を優に越えた
、極めて高い透磁率を有する。
また、磁場Aceの際の磁束密度(以下B1とする)も
最大透磁率μwaxと同様に、Bt≧14000である
ことが望ましいが、本発明にかか丸磁気シールド用電磁
鋼板はこの値をも十分に越えたI極めて高い磁束密度を
有する。
次に、本発明にかかる磁気シールド用電磁鋼板の製造方
法について述べる。
鋼の溶製は転炉溶製法あるいは電気炉溶製法のいずれの
溶製法でもよく、さらに必要に応じて取鍋精錬あるいは
真空脱ガス等の精錬工程を経て、減磁率を大きくさせる
元素(C,AQSCr、 Mo、 Cu。
N等)を極力低源するとともに、非金属介在物の生成お
よび偏析を極力少なくさせるために、P、Sを減少させ
、さらに酸素をSiを用いて除去する。
このようにして得た、前述の組成を有する鋼片を、本発
明においては、まずAC3点以上、望ましくはAc3点
以上1200″C以下の温度域に加熱する。
Ac=点以上に加熱することにより、オーステナイト単
相としておき熱間加工を開始する。したがって、この後
に、オーステナイト−フェライト2相域で熱間加工を行
うことになり、熱間加工により加えられる歪が不均一に
なり、後述する再結晶時に、所望の著しい混粒組織を生
じさせることができるからである。このような観点から
は、鋼片の加熱温度はAcs点以上であればよく、加熱
温度の上限は特に設ける必要がないが、実際の製造に際
しては、1200’C超の温度に加熱してしまうと、例
えば厚板工場の加熱炉の炉壁の耐火レンガが損傷すると
いった設備的な不具合の発生が懸念されることから、1
200°C以下と限定することが望ましい。
このようにして、Acs点以上の温度域に加熱された鋼
片に熱間加工を行って、所望の形状を付与するが、本発
明においては、Ar+点以下の温度域における圧下率が
20%以上となるようにして、熱間加工を行う、ここで
、rAr、意思下の温度域における圧下率」とは、圧下
開始時と圧下終了時のFi厚差をΔh、泪片の温度がA
r+点となった時と圧下終了時の板厚差をΔhαとした
場合に、Δh で表わされる。
まず、Ar、意思下の温度域における圧下率を限定する
のは、熱間加工により個々のフェライト結晶粒に同じ量
の、均一な歪を確実に付加することを目的として、フェ
ライト単相状態とするためであり、またその値を20%
以上と制限するのは、鋼片の板厚方向の中心まで十分に
フェライト結晶粒に加工歪を付与するためである。この
ような観点からは、圧下率は高ければ高いほどよく特に
上限を設ける必要はないが、Ar、意思下の温度域にお
ける圧下率が70%超となると、低温域における圧下量
が増大し、圧延機等に多大な負荷をかけ、装置に早期損
傷・損壊等を生じる危険がある。したがって、Ar、意
思下の温度域における圧下率は70%以下とすることが
望ましい。なお、フェライト結晶粒に均一な歪を付与す
るという観点からは、熱間加工時の加工温度の下限(熱
間加工終了温度)は、特に設ける必要はないが、650
°C未満の温度で熱間加工を行うと、圧延機に過大な負
荷をかけてしまい、ロール等の消耗を著しく促進するお
それがある。したがって、熱間加工時の加工温度の下限
は650℃以上と限定することが望ましい。
さらに、熱間加工においては、加工前の特別な作業等は
一切不要である。また、熱間加工の形態は、圧延機によ
る圧延または鍛造機による鍛圧のいずれでもよい。さら
に、フェライト結晶粒に加工時に歪を付与し、熱処理後
に該歪を解放させて、フェライト結晶粒を粗大化させる
ためには、鋼板の中心部まで変形がおよぶ熱間加工を行
うことが有効であり、かかる熱間加工として圧延法を採
用する場合は公知の高形状比圧延を適用することが好ま
しい。
このようにして熱間加工を終えた鋼片は次いで冷却する
。脱水素処理を行うためである。脱水素処理を充分に行
うという観点からは、鋼片の冷却温度は300°C以下
とすることが望ましい。300″C以下とすることによ
り、脱水素のための時間を充分に確保することが可能と
なるからである。
そして、この鋼片に、結晶粒調整および歪取りのために
、熱処理を施す。この際、磁気特性を向上させて所望の
値とするために、熱処理としては焼鈍を行うことが有効
である。焼鈍温度は、再結晶集合組織を形成させて、フ
ェライト結晶粒を充分に成長させるために、850°C
以上Ac、意思下とすることが有効である。上限値をA
c+点とするのは、Ac、点超に加熱した場合に形成さ
れる集合組織は再結晶集合&Il織から変態集合組織と
なってしまい、磁気特性が著しく劣化するためであり、
方、焼鈍温度が850 ”C未満であると、フェライト
結晶粒の成長を促すのに十分なエネルギーを付与するこ
とができなくなってしまうからである。
なお、焼鈍時間は、鋼板の板厚方向の中心部まで均一に
加熱する必要があることから、最終成品の板厚をt (
mm)とした場合、t/25 (時間)以上とすること
が好ましい。
なお、焼鈍の後の冷却は、放冷、空冷、徐冷、水冷、焼
入等のいずれの方法による冷却であっても何ら成品の特
性は変わるものではなく、この冷却手段には制限を要さ
ない。
以上、説明したように、本発明により、例えば漏洩磁気
を遮断するのに好適な、優れた磁気特性を有する磁気シ
ールド用電磁鋼板を提供することができる。
さらに、本発明の効果をその実施例を用いて詳述するが
、これはあくまでも本発明の例示であり、これにより本
発明が限定されるものではない。
実施例1 第1表に示す組成を存し、厚さが230fflI11で
ある鋼片NIIAないしNaCを、第2表に示す如< 
1Ac0〜1160°Cの温度域に加熱した後、熱間圧
延を開始した。
そして、413点以下の温度域における圧下率が0〜5
0%となるようにして熱間圧延を行って、760〜91
1℃で熱間圧延を終了し、引き続き150°Cまで冷却
して板厚が20mmである熱延鋼板を得た。
かかる熱延鋼板を、880°Cに加熱して焼鈍を行って
、第2表に示す試料klないし試料No、36を得た。
これらの試料について、フェライト結晶粒度番号を前述
の切断法により、また最大透磁率μmつと磁束密度B、
とを、それぞれ測定した。
なお、結果の判定基準は、前述のように、μwax≧3
0000 、 B、≧14000を合格とした。
結果を第2表にまとめて示すとともに、フェライト結晶
粒度番号とμ、1ヨとの関係を第1図に、またフェライ
ト結晶粒度番号と81との関係を第2図に示す。
(以下余白) 第2表、第1図および第2図から明らかなように、フェ
ライト結晶粒度番号が0以下である本発明にかかる試料
(Nα1ないしNα8)は、μm□≧30000 、B
、≧14000であり、極めて優れた磁気特性を有する
ことがわかる。
一方、フェライト結晶粒度番号が0趙である比較例にか
かる試料(Nα9ないしNo、36 )は、μ6□<3
0000 、または、B、 < 14000であり、所
望の磁気特性が得られなかったことがわかる。
すなわち、本発明にかかる磁気シールド用電磁鋼板にお
いては、フェライト結晶粒度番号がO以下であることは
、所望の磁気特性を得るためには必須の条件であること
がわかる。
実施例2 第3表に示す組成を有する鋼片を1160℃に加熱した
後、熱間圧延を開始し、それぞれ第3表に示す圧下率で
熱間圧延を行つた後、第3表に示す熱間圧延終了温度で
熱間圧延を終了した。そして、第3表に示す温度に冷却
して、板厚が20mmまたは80mmの熱延鋼板とした
。そしてこの後に、第3表に示す熱処理温度および時間
で焼鈍を行い、室温まで空冷して、試料Nα1ないし試
料Nα30を得た。
そして、これらの試料について、フェライト結晶粒度番
号を、JIS G 0552に規定される切断法により
測定するとともに、 (i)磁気特性(最大透磁率μmaXおよび磁場Ace
における磁束密度3. (にauss)(ii)機械的
特性(0°Cにおける■ノシチシャルピー衝撃試験の平
均値vEo”” (kgf−’m)、引張強さTS(k
gf/mm2) を測定した。
結果を第3表にまとめて示す。
なお、本実施例においては、 (i)μaax≧30000 、 B、≧14000で
あって、かつ (ii) vE0^9・≧4.8kgf−m、 TS≧
30kgf/mm2を合格基準とした。
第3表において、試料Nα1ないし試料Nα17は、本
発明にかかる試料であり、試料隘18ないし試料Nα3
0は比較例の試料である。このうち、試料N(Li2な
いし試料阻27は、用いた鋼片の組成は本発明の範囲を
満足するが、熱間圧延温度、圧下率または熱処理温度の
少なくとも1つが本発明の範囲を満足していない試料で
あり、試料Nα2日ないし試料Nα30は用いた鋼片の
組成が主として本発明の範囲を満足していない試料であ
る。
試料岡1および試料Nα2は、鋼片中のSi含有量が本
発明の範囲の下限近傍であって、熱処理温度が、それぞ
れ本発明の範囲の下限、上限近傍の条件により得られた
試料である。第1表から明らかなように、磁気特性、機
械的特性とも優れており、所望の磁気シールド用電磁鋼
板を得ることができたことがわかる。
試料N[k3ないし試料N115は、本実施例において
、綱片組成を標準としたものであり、熱処理温度を本発
明の範囲内において、それぞれ下限、標準および上限と
変化させて得られた試料である。第3表から、磁気特性
、機械的特性とも優れており、所望の磁気シールド用電
磁鋼板を得ることができたことがわかる。
試料Nα6ないし試料N118は、本実施例において、
綱片組成を標準とした他のものであり、熱処理温度を本
発明の範囲内において、それぞれ下限、標準および上限
と変化させて得られた試料である。
やはり、磁気特性、機械的特性とも優れており、所望の
磁気シールド用電磁鋼板を得ることができたことがわか
る。
試料No、 9ないし試料Nα11は、鋼片中のSi含
有量が本発明の範囲内で高めであって、熱処理温度がそ
れぞれ本発明の範囲の下限、標準および上限の近傍の条
件により得られた試料である。やはり、磁気特性、機械
的特性とも優れており、所望の磁気シールド用型11f
l板を得ることができることがわかる。
試料Nα12ないし試料Nα14は、綱片中のSi含有
量が本発明の範囲内で上限近傍であって、熱処理温度が
それぞれ本発明の範囲の下限、標準および上限の近傍の
条件により得られた試料である。やはり、磁気特性、機
械的特性とも優れており、所望の磁気シールド用電磁鋼
板を得ることができたことがわかる。
試料Nα15ないし試料Nα17は、鋼片中のMn含有
量が本発明の範囲内で上限近傍であって、熱処理温度が
それぞれ本発明の範囲の下限、標準および上限の近傍の
条件により得られた試料である。やはり、磁気特性、機
械的特性ともに優れており、所望の磁気シールド用電磁
鋼板を得ることができたことがわかる。
一方、試料Nα18は、熱間圧延終了温度が本発明の範
囲の上限を超えたために、Ar、意思下の温度域におけ
る圧下率が0%となって本発明の範囲の下限を下回る条
件により得られた試料であるため、フェライト結晶粒に
同じ量の加工歪を充分に付与することができず、熱処理
後のフェライト結晶粒が充分に粗大化しなかった(フェ
ライト結晶粒度番号: 2.4)ため、磁気特性が向上
していないことがわかる。
また、試料Nα19は、Ar+点以下の温度域における
圧下率が12%と、本発明の範囲の下限を下回る条件に
より得られた試料であるため、やはりフェライト結晶粒
に加工歪を充分に付与することができず、磁気特性が向
上していないことがわかる。
試料Nα20ないし試料漱22は、試料Nα3ないし試
料Nα5と同一の、標準の組成の綱片を用い、熱間圧延
終了温度、Ar1点以下の温度域における圧下率および
熱処理温度が、それぞれ本発明の範囲の上限、下限およ
び上限を超えた条件により得られた試料であるため、い
ずれにしてもフェライト結晶粒を充分に粗大化すること
ができなかった(フェライト結晶粒度番号:1.7〜2
.8)ため、磁気特性が向上していないことがわかる。
試料Nα23および試料Nα24は、熱間圧延終了温度
および熱処理温度が、それぞれ本発明の範囲の上限を超
えた条件により得られた試料であるため、やはり磁気特
性が向上していないことがわかる。
試料Nα25および試料Nα26は、熱間圧延温度、お
よびAr1点以下の温度域における圧下率がそれぞれ本
発明の範囲の上限、下限を超えた条件により得られた試
料であるため、やはり磁気特性が向上していないことが
わかる。
試料Nα27は、熱間圧延終了温度が高過ぎたために、
Ar+点以下の温度域における圧下率が本発明の範囲の
下限を下回った条件により得られた試料であるため、や
はり磁気特性が向上していないことがわかる。
試料Nα28、試料Nα29および試料Nα30は、主
として用いた鋼片中のC55O1,Al2SMnの含有
量が、それぞれ本発明の範囲を超えているため、鋼片の
減磁率が増加し、やはり磁気特性が向上していないこと
がわかる。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明により、例えば漏洩磁気を
遮断するのに好適な、優れた磁気特性を有する磁気シー
ルド用電磁鋼板を得ることが可能となった。
かかる効果を有する本発明の意義は、極めて著
【図面の簡単な説明】
第1図は、磁場Aceにおける磁束密度B1に対するフ
ェライト結晶粒度番号の影響を示すグラフ;および 第2図は、最大透磁率μm1.に対するフェライト結晶
粒度番号の影響を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で、 C:0.05%以下、Si:0.30%超〜1.50%
    、Mn:0.50%以下、sol.Al:0.005%
    未満残部Feおよび不可避的不純物 からなる鋼組成を有し、フェライト結晶粒度番号が0以
    下であることを特徴とする磁気シールド用電磁鋼板。
  2. (2)請求項1記載の鋼組成を有する鋼片をAc_3点
    以上の温度域に加熱した後、熱間加工を開始し、Ar_
    1点以下の温度域における圧下率が20%以上となるよ
    うにして熱間加工を終了し、冷却した後、850℃以上
    Ac_1点以下の温度域に加熱する処理を行うことを特
    徴とする磁気シールド用電磁鋼板の製造方法。
JP1272592A 1988-12-22 1989-10-19 磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0611903B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1272592A JPH0611903B2 (ja) 1989-10-19 1989-10-19 磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法
US07/454,279 US5019191A (en) 1988-12-22 1989-12-21 Magnetic steel plate for use as a magnetic shielding member and a method for the manufacture thereof
KR1019890019223A KR930002533B1 (ko) 1988-12-22 1989-12-22 자기 시일드용 전자 강판 및 그 제조방법
DE3942621A DE3942621A1 (de) 1988-12-22 1989-12-22 Magnetische stahlplatte zur verwendung als element zur magnetischen abschirmung und verfahren zu ihrer herstellung
GB8929123A GB2226571B (en) 1988-12-22 1989-12-22 Magnetic steel plate for use as a magnetic shielding member and a method for the manufacture thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1272592A JPH0611903B2 (ja) 1989-10-19 1989-10-19 磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03134140A true JPH03134140A (ja) 1991-06-07
JPH0611903B2 JPH0611903B2 (ja) 1994-02-16

Family

ID=17516067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1272592A Expired - Lifetime JPH0611903B2 (ja) 1988-12-22 1989-10-19 磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0611903B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5411605A (en) * 1991-10-14 1995-05-02 Nkk Corporation Soft magnetic steel material having excellent DC magnetization properties and corrosion resistance and a method of manufacturing the same
WO1997011204A1 (fr) * 1995-09-19 1997-03-27 Toyo Kohan Co., Ltd. Materiau de blindage magnetique, son procede de production et tube image couleur reunissant ce materiau
WO1999023268A1 (fr) * 1997-11-05 1999-05-14 Nippon Steel Corporation Tole d'acier haute resistance laminee a froid, tole d'acier metallisee presentant d'excellentes caracteristiques de protection geomagnetique, et leur procede de fabrication
US6129992A (en) * 1997-11-05 2000-10-10 Nippon Steel Corporation High-strength cold rolled steel sheet and high-strength plated steel sheet possessing improved geomagnetic shielding properties and process for producing the same
JP2012112947A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 General Electric Co <Ge> 電子電力量計の変流器の磁気シールド

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6096749A (ja) * 1983-11-01 1985-05-30 Nippon Steel Corp 直流磁化用厚板及びその製造方法
JPS6277420A (ja) * 1985-09-30 1987-04-09 Nippon Kokan Kk <Nkk> 熱延電磁軟鉄板の製造方法
JPS6345443A (ja) * 1986-08-11 1988-02-26 Toyota Motor Corp 空燃比制御装置の異常判定方法
JPH01139739A (ja) * 1987-11-26 1989-06-01 Kawasaki Steel Corp 磁気特性の優れた純鉄

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6096749A (ja) * 1983-11-01 1985-05-30 Nippon Steel Corp 直流磁化用厚板及びその製造方法
JPS6277420A (ja) * 1985-09-30 1987-04-09 Nippon Kokan Kk <Nkk> 熱延電磁軟鉄板の製造方法
JPS6345443A (ja) * 1986-08-11 1988-02-26 Toyota Motor Corp 空燃比制御装置の異常判定方法
JPH01139739A (ja) * 1987-11-26 1989-06-01 Kawasaki Steel Corp 磁気特性の優れた純鉄

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5411605A (en) * 1991-10-14 1995-05-02 Nkk Corporation Soft magnetic steel material having excellent DC magnetization properties and corrosion resistance and a method of manufacturing the same
WO1997011204A1 (fr) * 1995-09-19 1997-03-27 Toyo Kohan Co., Ltd. Materiau de blindage magnetique, son procede de production et tube image couleur reunissant ce materiau
US6025673A (en) * 1995-09-19 2000-02-15 Toyo Kohan Co., Ltd. Magnetic shield material, production method thereof and color image tube assembling the material
WO1999023268A1 (fr) * 1997-11-05 1999-05-14 Nippon Steel Corporation Tole d'acier haute resistance laminee a froid, tole d'acier metallisee presentant d'excellentes caracteristiques de protection geomagnetique, et leur procede de fabrication
GB2336601A (en) * 1997-11-05 1999-10-27 Nippon Steel Corp High-strength cold rolled steel sheet and high-strength plated steel sheet which have excellent geomagnetism shielding characteristics,and method of manufactu
US6129992A (en) * 1997-11-05 2000-10-10 Nippon Steel Corporation High-strength cold rolled steel sheet and high-strength plated steel sheet possessing improved geomagnetic shielding properties and process for producing the same
GB2336601B (en) * 1997-11-05 2002-07-24 Nippon Steel Corp High-strength cold rolled steel sheet and high-strength plated steel sheet possessing improved geomagnetic shielding properties and process for producing same
JP2012112947A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 General Electric Co <Ge> 電子電力量計の変流器の磁気シールド

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0611903B2 (ja) 1994-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101598312B1 (ko) 무방향성 전자 강판 및 그 제조 방법
WO1996000306A1 (fr) Procede de fabrication de tole d&#39;acier electromagnetiquement non orientee presentant une densite elevee de flux magnetique pour un niveau faible de perte dans le noyau
KR100484989B1 (ko) 자기특성이 우수한 전자강판 및 그 제조방법
KR930002533B1 (ko) 자기 시일드용 전자 강판 및 그 제조방법
EP0897993B1 (en) Electromagnetic steel sheet having excellent magnetic properties and production method thereof
JPH03134140A (ja) 磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法
JPH055126A (ja) 無方向性電磁鋼板の製造方法
JPH0443981B2 (ja)
JP4288801B2 (ja) 無方向性電磁鋼板およびその製造方法
JP3849146B2 (ja) 一方向性けい素鋼板の製造方法
JPH0757888B2 (ja) 磁束密度の高い無方向性電磁鋼板の製造方法
JP3952762B2 (ja) 鉄損およびかしめ性に優れた無方向性電磁鋼板
Hou Effects of sulfur content and slab reheating temperature on the magnetic properties of fully processed nonoriented electrical steels
KR970007033B1 (ko) 방향성 전기강판의 제조방법
JP2650506B2 (ja) 直流磁気シールド用電磁厚鋼板とその製造法
JPH0797628A (ja) 磁束密度が高く、鉄損の低い無方向性電磁鋼板の製造方法
JPH024920A (ja) 直流磁化用電磁厚板の製造方法
JP2666626B2 (ja) 低鉄損無方向性電磁鋼板およびその製造方法
JPH0613747B2 (ja) 磁気シールド用電磁鋼板およびその製造方法
JP3474741B2 (ja) 磁気特性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法
JP2784661B2 (ja) 高磁束密度薄手一方向性電磁鋼板の製造方法
JP3709703B2 (ja) 一方向性電磁鋼板の製造方法
JP3474628B2 (ja) 超高珪素電磁鋼板の製造方法
JP2579863B2 (ja) 超高珪素電磁鋼板の製造方法
KR970007162B1 (ko) 철손 특성이 우수한 저온 스라브 가열방식의 방향성 전기강판의 제조방법