JPH03130297A - ホスファゼン化合物及び該化合物を用いた硬化性組成物 - Google Patents

ホスファゼン化合物及び該化合物を用いた硬化性組成物

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JPH03130297A
JPH03130297A JP26610389A JP26610389A JPH03130297A JP H03130297 A JPH03130297 A JP H03130297A JP 26610389 A JP26610389 A JP 26610389A JP 26610389 A JP26610389 A JP 26610389A JP H03130297 A JPH03130297 A JP H03130297A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なホスファゼン化合物、及び該化合物を
用いた硬化体が良好なイオン導電性を有する硬化性組成
物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕ホスフ
ァゼン化合物は、主鎖がリンと窒素からなる化合物であ
る。近年、このホスファゼン化合物の側鎖の置換基を選
択することにより、コーティング材料や難燃剤としての
利用が試みられている。また、エレクトロクロミック表
示素子や電池等における高分子固体電解質への利用も種
々の研究が行なわれ、特有の鎖状重合体型のポリホスフ
ァゼンとアルカリ金属塩との高粘度な混合物が、良好な
イオン導電性を有すとして提案されている。
しかしながら、該高分子固体電解質としての利用は、上
記高粘度な混合物をキャスティングなどの方法で一旦フ
ィルム化してから必要な形状に成形しなければならず、
作業が著しく煩雑であった。
また、該−旦フィルムを得てから成形する成形方法では
、エレクトロクロミック表示素子や電池の電極等との接
着性が悪く、固体電解質はしばしば剥離してしまう欠点
があった。
従って、適用箇所に直接、液体状態で調整後、硬化させ
て成形できる固体電解質の開発が望まれ、これに使用で
きるホスファゼン化合物の出現が期待されていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた
。その結果、特定の環状ホスファゼン化合物に重合性を
持つ基を導入したホスファゼン化合物により、かかる目
的が遠戚できることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
即ち、本発明は、 (a)  一般式 で示されるホスファゼン化合物である。
また、本発明の上記一般式で示される環状ホスファゼン
化合物においてXは、上記一般式(i)〜(iii)で
示されるアクリロイル基またはメタクリロイル基を有し
た基から選ばれる限り特に制限されるものではない。特
に好適に使用されるものを具体的に例示すると下記の通
りである。
本発明において、該一般式(i)で示される基は、 CH1OR+ RzOCHz  CCHzO−(! )HzORs (但し、Rt、Rt及びR3はアクリロイル基。
メタクリロイル基または水素原子で、R,、R。
及びR1の全てが水素原子であってはならない)である
。該一般式(i)で示される基を具体的に示せば、ペン
タエリスリトールトリアクリレート。
ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリ
スリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジメ
タクリレートの残基等がある。
また、上記一般式(ii )で示される基は、CH,O
R。
CHO−(ii ) HzORs (但し、R4及びR3は、アクリロイル基、メタクリロ
イル基で、R4及びRsが共に水素原子であってはなら
ない)である。該一般式(ii)で示される基を具体的
に示せば、グリセロールジアクリレート グリセロール
ジメタクリレート、グリセロールモノアクリレート、グ
リセロールモノメタクリレートの残基がある。
更に、上記一般式(ii)で示される基は、(但し、R
h、R’を及びRIIはメチル基または水素原子で、m
l及びR2は整数でml及びR2が共に0であってはな
らない) である。該一般式(iii )において、m、とR2と
は本発明の効果を発揮させる限りにおいては特に限定さ
れず整数が用いうるが、一般にはm、+mz=t−io
の範囲にあることが好ましい。該一般式(iii )で
示される基を具体的に示せば、ポリエチレングリコール
モノアクリレート(エチレンオキシド基繰り返し数2〜
10)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(
エチレンオキシド基繰り返し数2〜lO)、ポリエチレ
ングリコールポリプロピレングリコールメタクリレート
(エチレンオキシド基繰り返し数7、プロピレンオキシ
ド基繰り返し数3)、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート 2−ヒドロキシエチルメタクリレートの残基等が
ある。
以上の一般式(i)〜(iii )で示される基のうち
で、特に好ましい基を挙げれば、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタク
リレート(エチレンオキシド基繰り返し数4〜7)、2
−ヒドロキシアクリレートの残基である。
また、該ホスファゼン化合物において、nl。
nZ +  R3+  R4及びR5は、同一または異
なる整数である。しかしながら、このnI +  nZ
 +n 2 r  n 4及びn、が21以上の場合は
、ホスファゼン化合物の粘度が高くなり、該化合物を用
いた硬化性組成物の作業性が低下する傾向があるので一
般には、1〜20の整数、好ましくは2〜8の整数とす
ることが良い。
本発明における上記一般式で示される特定の環状ホスフ
ァゼン化合物の製造方法は、特に限定されるものではな
いが、好ましい方法を示せば以下の方法がある。即ち、
まず、前記例示した様な、残基が一般式(i)〜(ii
i )で示される基となる化合物に、金属ナトリウムを
反応させアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステ
ルのナトリウムアルコキシドを合成する。また、同様に
ポリエチレングリコールモノメチルエーテルの単一物マ
たはエチレンオキシド基繰り返し数の異なるものの混合
物に金属ナトリウムを反応させ、ポリエチレングリコー
ルモノメチルエーテルのナトリウムアルコキシドを合成
する。
次に上記アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステ
ルのナトリウムアルコキシド1モルにヘキサクロロシク
ロトリホスファゼン1モルを反応させる。最後に得られ
た反応生成物1モルと上記ポリエチレングリコールモノ
メチルエーテルのナトリウムアルコキシド5モルを反応
させることにより前記特定の環状ホスファゼン化合物を
得ることができる。
これらの反応は、通常有機溶媒中で行われる。
使用される有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、1
.4−ジオキサン、1.2−ジメトキシエタン等を挙げ
ることができ、これらを単独であるいは混合して使用す
ることができる。また、これらの反応は水の不存在下で
行われるため、脱水した有機溶媒が用いられる。
本発明で使用する前記一般式で示される特定の環状ホス
ファゼン化合物は、常温常圧においては黄色の粘性液体
で、ゲルパーごニージョンクロマトグラフィーにより、
その分子量を求めることができる。また、該ホスファゼ
ン化合物の構造は、赤外吸収スペクトル +14−核磁
気共鳴スペクトル及び元素分析によって確認することが
できる。
即ち、赤外吸収スペクトルを測定することにより、該ホ
スファゼン化合物は、104104O’にPO−CH2
に由来するピーク、 1630cm−’にC=Cに由来
するピーク、 1705cm−’にC=Oに由来するピ
ーク、 1250cm−’にP=Nに由来するピークが
観察される。また、’H−核磁気共鳴スベクトルを測定
することにより、そのケミカルジフト値から、分子構造
に帰属される各プロトン種が検出される。更に、元素分
析を行うことにより、化合物を構成している炭素。
水素、窒素の重量%を求めることができる。本発明で用
いるホスファゼン化合物の上記重量%は、炭素40〜5
0重量%、水素5〜10重景%、窒素0.1〜3.5重
量%となる。
本発明の前記一般式で示される特定の環状ホスファゼン
化合物は、アルカリ金属塩及び重合開始剤と組み合せる
ことにより、硬化体が良好なイオン導電性を有する硬化
性組成物に利用できる。
従って、本発明は、 (a)  一般式 で示されるホスファゼン化合物   100重量部(b
)  アルカリ金属塩      1〜50重量部及び (C)  重合開始剤       0.1〜10重量
部よりなる硬化性組成物をも提供する。
該硬化性組成物において、用いられるアルカリ金属塩は
、特に限定を受けるものではない。代表的なアルカリ金
属塩としては、LiCI Oa、 KC10a、等の過
塩素酸塩、t、1tlF4. KBF4等のホウフッ素
酸塩、Li5CN 、 KSCN等のチオシアン酸塩等
があげられ、これらの中でも特にLiCI! 04が好
適に用いられる。また、添加されるアルカリ金属塩の量
は、前記ホスファゼン化合物100重量部に対して、1
〜50重量部、好ましくは5〜30重量部である。該ア
ルカリ金属塩の添加量が1重量部より少ないと、得られ
る硬化性&li威物の硬化体のイオン導電性が充分でな
く、また、50重量部より大きくなってもかえってイオ
ン導電率が低下する。
また、前記硬化性組成物において、用いられる重合開始
声1は、公知のものが特に制限なく使用される。例えば
、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、2−ク
ロロチオキサントン、アリルケトン類化合物等の光硬化
性重合開始剤、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロ
ニトリル等の熱硬化性重合開始剤等が一般的である。特
にこれらの中でアリルケトン類化合物、製品名としては
ダロキュア1664 (メルクジャパン■)が好適であ
る。
かかる重合開始剤の添加量は、前記ホスファゼン化合物
100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用
いられるが、好ましい量は0.2〜5重量部の範囲内で
ある。該重合開始剤の添加量が0、1重量部より少ない
と、硬化が充分に進行せず、また10重量部より多いと
硬化後に黄変してしまう等の不都合が生じる。
前記本発明の硬化性組成物は、添加される重合開始剤の
硬化タイプに応じて、光の照射または加熱等の処理を施
すことにより硬化が発揮される。
また、該硬化性組成物は、その特性を著しく低下させな
い範囲で、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、顔料、硬化剤、消泡剤等の他の添加物を配合
してもよい。
〔効 果〕
本発明の特定の環状ホスファゼン化合物を用いた前記硬
化性組成物は、硬化体が10−4〜1O−5s/cmの
良好なイオン導電性を有し、固体電解質が所望される種
々の分野に特に限定されることなく使用される。特に、
エレクトロクロミック表示素子や電池の電極上に電解質
層を形成させる場合に使用すると、優れた電気特性を有
しながら、且つ電極に粘性液体で調整後、硬化させて使
用できるため、作業性、細部成形性及び硬化体の電極へ
の接着性も良く、極めて有用である。
〔実施例〕
以下、本発明を具体的に説明するために実施例を示すが
、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 温度計、攪拌装置、滴下ロート及びコンデンサを取り付
けた1リツトルのフラスコ中に、脱水テトラヒドロフラ
ン50+/!、2−ヒドロキシエチルアクリレート(東
京化成■製)11.6g及び金属ナトリウム2.3gを
加え攪拌し反応させた。全ての金属ナトリウムが反応し
終わった後に、この反応溶液中にヘキサクロロシクロト
リホスファゼン(日本曹達■製 3PNC)34.8g
を、脱水テトラヒドロフラン200mj2に溶解させた
溶液を滴下、ロートを用いて徐々に滴下した。滴下後、
攪拌下で還流加熱し、24時間反応させた。この後析出
した塩化ナトリウムの結晶を濾別した。以上の反応は全
て窒素気流下で行った。次に温度計、攪拌装置、滴下ロ
ート及びコンデンサを取り付けた別の1リツトルのフラ
スコ中に、脱水テトラヒドロフラン150mj!、)リ
エチレングリコールモノメチルエーテル(東京化成■製
)82.1g及び金属ナトリウム11.8gを加え窒素
気流下で攪拌し反応させた。全ての金属ナトリウムが反
応し終わった後、この反応溶液中に前出のへキサクロロ
シクロトリホスファゼンと2−ヒドロキシェチルアクリ
レートとの反応生成物を滴下ロートを用いて徐々に滴下
した。滴下後、攪拌下で還流加熱し、72時間反応させ
た。以下の反応は全て窒素気流下で行った。この後析出
した塩化ナトリウムの結晶を濾別し、濾液中の有機溶媒
を減圧濃縮によって除去し、残渣を乾燥させ黄色液体を
得た。
得られた黄色液体の分子量を、ゲルパーξエーシゴンク
ロマトグラフィーによって測定したところ、約1000
であった。
また、赤外吸収スペクトルを測定したところ、1040
c+a−’にP−OCI(!に由来するピーク、 16
30cm−’にC=Cに由来するピーク、 1705c
m−’にC= Oニ由来するピーク、 1250cm−
’にP=Nに由来すルヒークが観察された。
’H−核磁気共鳴スベクトルによって、そのケ5カルジ
フト値から下記の分子構造に帰属されるプロトン種を検
出した。
coz= : 5.9〜6.1ppI11(2H)C=
CH−: 6.2ppm (L H)COOCHを−及
び−POC)1g−:4.1〜4.4ppm(14H)
−OCHi : 3.4ppm (15H)−CHz−
:3.7〜4.0ppm(60H)元素分析を行ったと
ころ、C:43.8重量%。
H; 6.9重量%、N:4.2重量%であった。
上記の結果により、得られた黄色液体が、であることを
確認した。
実施例2 実施例1に示した反応装置を用いて、脱水1.2ジメト
キシエタン50n/!、ペンタエリスリトールトリアク
リレート(大阪有機■製ビスコート#300)11.6
g及び金属ナトリウム2.3gを加え撹拌し反応させた
。全ての金属ナトリウムが反応し終わった後に、この反
応溶液中にヘキサクロロシクロトリホスファゼン(日本
曹達■製3 PNC)34、8 gを、脱水1.2−ジ
メトキシエタン200IIllに溶解させた溶液を滴下
ロートを用いて徐々に滴下した。滴下後、攪拌下で還流
加熱し、24時間反応させた。この後析出した塩化ナト
リウムの結晶を濾別した。以上の反応は全く窒素気流下
で行った。次に温度計、攪拌装置、滴下ロート及びコン
デンサを取り付けた別の1リツトルのフラスコ中に、脱
水1.2−ジメトキシエタン150mA。
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子
1350.アルドリッチ製)175g及び金属ナトリウ
ム11.8gを加え窒素気流下で攪拌し反応させた。全
ての金属ナトリウムが反応し終わっり後、この反応溶液
中に前出のヘキサクロロシクロトリホスファゼンとペン
タエリスリトールトリアクリレートとの反応生成物を滴
下ロートを用いて徐々に滴下した。滴下後、攪拌下で還
流加熱し、72時間反応させた。以上の反応は全て窒素
気流下で行った。この後析出した塩化ナトリウムの結晶
を濾別し、、濾液中の有機溶媒を減圧濃縮によって除去
し、残渣を乾燥させ黄色液体を得た。
得られた黄色液体の分子量を、ゲルパーごエージ、ヨン
クロマトグラフィーによって測定したところ、約2.0
00であった。
また、赤外吸収スペクトルを測定したところ、1040
cl’にP−OCR,に由来するピーク、 1630c
m−’にC=Cに由来するピーク、 1705cm−’
にC=Oに由来するピーク、 1250c+r’にP=
Nに由来するピークが観察された。
1H−核磁気共鳴スペクトルによって、そのケミカルジ
フト値から、下記の分子構造に帰属されるプロトン種を
検出した。
CH2=: 5.8〜6.3ppm (2H)C=C1
l−: 6. lppm (I H)−C00C1(!
−及び−POCHz−:4.1〜4.4ppn+(14
H)−OCI3 : 3.4ppm (15H)CH2
−: 3.5〜3.7ppm(135H)元素分析を行
ったところ、C1B、4重量%。
H; 7.8重量%、N:2.3重量%であった。
上記の結果により、得られた黄色液体が、ヘキサクロロ
シクロトリホスファゼンの6個の塩素原子が、■個のペ
ンタエスリトールトリアクリレート残基と5個のポリエ
チレングリコールモノメチルエーテル残基で置換された
化合物であることを確認した。
実施例3 実施例1に示した反応装置を用いて、脱水1,2ジメト
キシエタン50sj!、ポリエチレングリコールモノメ
タクリレート(分子量261〜303日本油脂■製ブレ
ンマーPE350)30.3g及び金属ナトリウム2.
3gを加え攪拌し反応させた。
全ての金属ナトリウムが反応し終わった後に、この反応
溶液中にヘキサクロロシクロトリホスファゼン(日本曹
達■製3PNC)34.8gを、脱水1.2−ジメトキ
シエタン200+++7!に溶解させた溶液を滴下ロー
トを用いて徐々に滴下した。滴下後、攪拌下で還流加熱
し、24時間反応させた。この後析出した塩化ナトリウ
ムの結晶を濾別した。以上の反応は全て窒素気流下で行
った。次に温度計、攪拌装置、滴下ロート及びコンデン
サを取り付けた別の1リツトルのフラスコ中に、脱水1
.2−ジメトキシエタン150n+jl!、ポリエチレ
ングリコールモノメチルエーテル(平均分子1350.
アルドリッチ製)175g及び金属ナトリウム11.8
gを加え窒素気流下で攪拌し反応させた。全ての金属ナ
トリウームが反応し終わった後、この反応溶液中に前出
のヘキサクロロシクロトリホスファゼンとポリエチレン
グリコールモノメタクリレートとの反応生成物を滴下ロ
ートを用いて徐々に滴下した。滴下後、攪拌下で還流加
熱し、72時間反。
応させた。以上の反応は全て窒素気流下で行った。
この後析出した塩化ナトリウムの結晶を濾別し、濾液中
の有機溶媒を減圧濃縮によって除去し、残渣を乾燥させ
黄色液体を得た。
得られた黄色液体の分子量を、ゲルパーミェーションク
ロマトグラフィーによって測定したところ、分子量は約
2000であった。
また、赤外吸収スペクトルを測定したところ、1041
04O’にP−OCHzに由来するピーク、 1630
cm−’にC=Cに由来するピーク、 1705cm−
にC=Cに由来するピーク、 1250c+r’にP=
Nに由来するピークが観察された。
IH−核磁気共鳴スペクトルによって、そのケミカルシ
フト値から、下記の分子構造に帰属されるプロトン種を
検出した。
C1,・:5.6〜6. lppm (2H)C=C−
C1h : 2. Oppm (31()COOCHz
−及び−POCR,−:4.1〜4.4ppm(14H
)OCH3: 3.4ppm (15H)−CHz−:
 3.7ppm (151H)元素分析を行ったところ
、C:46.8重量%。
H; 8.5重量%、N:2.3重量%であった。
上記の結果により、得られた黄色液体が、ヘキサクロロ
シクロトリホスファゼンの6個の塩素原子が、1個のポ
リエチレングリコールモノメタクリレート残基と5個の
ポリエチレングリコールモノメチルエーテル残基で置換
された化合物であることを確認した。
実施例4 実施例1に示した反応装置を用いて、脱水l、2−ジメ
トキシエタン50mj!、ポリエチレングリコールポリ
プロピレングリコールメタクリレート(分子量567 
エチレンオキシド基繰り返し数7 プロピレンオキシド
基繰り返し数3 日本油脂■製70PEP−350B)
57g及び金属ナトリウム2.3gを加え攪拌し反応さ
せた。全ての金属ナトリウムが反応し終わった後に、こ
の反応溶液中にヘキサクロロシクロトリホスファゼン(
日本曹達■製3PNC)34.8gを、脱水1.2一ジ
メトキシエタン200mAに溶解させた溶液を滴下ロー
トを用いて徐々に滴下した。滴下後、攪拌下で還流加熱
し、24時間反応させた。この後析出した塩化ナトリウ
ムの結晶を濾別した。以上の反応は全て窒素気流下で行
った。次に温度計、攪拌装置、滴下ロート及びコンデン
サを取り付けた別の1リツトルのフラスコ中に、脱水1
.2−ジメトキシエタン150mA!、ポリエチレング
リコールモノメチルエーテル(平均分子量550.アル
ドリッチ製)375g及び金属ナトリウム11.8gを
加え窒素気流下で攪拌し反応させた。全ての金属ナトリ
ウムが反応し終わった後、この反応溶液中に前出のへキ
サクロロシクロトリホスファゼン(日本曹達■製 3 
PNC)とポリエチレングリコールポリプロピレングリ
コールメタクリレートとの反応生成物を滴下ロートを用
いて徐々に滴下した。滴下後、攪拌下で還流加熱し、7
2時間反応させた。以上の反応は全て窒素気流下で行っ
た。この後析出した塩化ナトリウムの結晶を濾別し、濾
液中の有機溶媒を減圧濃縮によって除去し、残渣を乾燥
させ黄色液体を得た。
得られた黄色液体の分子量を、ゲルパーごニージョンク
ロマトグラフィーによって測定したところ、分子量は約
3500であった。
また、赤外吸収スペクトルを測定したところ、1041
04O’にp−octhに由来するピーク、 1630
cm−’にC=Cに由来するピーク、 1705cm−
’にC=Oに由来するピーク、 1250c+r’にP
=Nに由来するピークが観察された。
tH−核磁気共鳴スペクトルによって、そのケミカルシ
フト値から、下記の分子構造に帰属されるプロトン種を
検出した。
cnz=:5.6〜6.lppm(2H)C=C−CH
i : 2. Oppm (3H)−C−CH:I: 
1.2ppm (9H) 。
−coocot−及び−POCHz−:4.1〜4.4
ppm(148)−OC旧: 3.4ppai (15
H)−C12−: 3.7〜4.0ppm (253H
)元素分析を行ったところ、C:51.8重量%。
H、8,6重量%、N:o、a重量%であった。
上記の結果により、得られた黄色液体が、ヘキサクロロ
シクロトリホスファゼンの6個の塩素原子が、1個のポ
リエチレングリコールポリプロピレングリコールメタク
リレート残基と5個のポリエチレング・リコールモノメ
チルエーテル残基で置換された化合物であることを確認
した。
実施例5 上記の実施例1〜4で得られたポリホスファゼン化合物
、アルカリ金属塩及び重合開始剤を第1表に示す割合と
なるよう配合して硬化性組成物を得た。得られた硬化性
組成物について、No、 1〜6及びNO,8,9はI
TO電極間で光硬化させインピダイスアナライザー(ヒ
ユーレットパラカード社製、4192A)を用いてイオ
ン導電率を測定した。また、l14[L7はITO電極
間で80°C30分間加熱硬化させ、上記インピーダイ
スアナライザーを用いてイオン導電率を測定した。結果
を第1表に示す。
第 表 実施例6 実施例2で得られたホスファゼン化合物を用いてエレク
トロクロミックデイスプレィ素子を作成した。
表示用電極としてシート抵抗20Ω/cm”のITO付
きガラス板を用い、これに5×511II11の正方形
状に酸化タングステンを約4500オングストロームの
厚さに真空蒸着してエレクトロクロミック物質層(以後
EC層と略す)を形威した。
実施例2で得られたホスファゼン化合物100重量部に
過塩素酸リチウムを10重量部加えて溶解させた。これ
にダロキュア1664 (メルクジャパン■製)を3重
量部添加し均一に混合した。
さらにチタニア(製品名A−220石原産業■)を30
重量部加えて均一に分散させ、白色ペースト状組成物を
得た。
対抗電極として白色導電性粉末 W−1(製品名、三菱
金属■)100重量部に、エポキシ系結合剤エピコート
828(製品名、油化シェルエポキシ■)25重量部、
エポキシ樹脂硬化材キュアゾール−2MZ (製品名、
四国化成工業■)を0.4重量部加え、さらに粘度を調
節するためのテルピネオールを加えてよく混合し、ペー
スト状組底物を得た。
集電体としては、カーボンペーストFTU−20(製品
名、■アサヒ化学研究所)を用いた。
まずEC層の上に上述の電解質を5 X 5 mmの正
方形状にスクリーン印刷し、光により硬化させ電解質層
を形威させた。次に電解質層の上に上述の対向電極を5
×5Mの正方形状にスクリーン印刷し、80 ’C30
分間加熱することにより乾燥硬化させ、対向電極層を形
威させた。最後に対向電極層の上に上述の集電体を5×
5閣の正方形状にスクリーン印刷して集電体層を形威し
、ECD素子を作成した。上記素子の両電極間に周+1
lI1秒。
±1.5ボルトの方形波電圧を印加したところ鮮やかな
青から白への着消色が観察され、この鮮やかな着消色は
lXl0’回以上鎚続した。その間電解を層とEC層の
間及び電解質層と対向電極層の間に剥離は生じなかった

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ [但し、Xは一般式(i) ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R_1、R_2及びR_3はアクリロイル基、
    メタクリロイル基または水素原子で、R_1、R_2及
    びR_3の全てが水素原子であってはならない)、一般
    式(ii)▲数式、化学式、表等があります▼ 但し、R_4及びR_5は、アクリロイル基、メタクリ
    ロイル基または水素原子で、R_4及びR_5が共に水
    素原子であってはならない)、または一般式(iii) ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R_6、R_7及びR_8はメチル基または水
    素原子で、m_1及びm_2は整数でm_1及びm_2
    が共に0であってはならない) に示される基で、n_1、n_2、n_3、n_4及び
    n_5は同一または異なる整数である。 で示されるホスファゼン化合物。
  2. (2)(a)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ 但し、Xは一般式(i) ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R_1、R_2及びR_3はアクリロイル基、
    メタクリロイル基または水素原子で、R_1、R_2及
    びR_3の全てが水素原子であってはならない)、一般
    式(ii)▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R_4及びR_5は、アクリロイル基、メタク
    リロイル基または水素原子で、R_4及びR_5が共に
    水素原子であってはならない)、または一般式(iii
    ) ▲数式、化学式、表等があります▼ (但し、R_6、R_7及びR_8はメチル基または水
    素原子で、m_1及びm_2は整数でm_1及びm_2
    が共に0であってはならない) で示される基で、n_1、n_2、n_3、n_4、及
    びn_5は同一または異なる整数である。 で示されるホスファゼン化合物100重量部(b)アル
    カリ金属塩1〜50重量部 及び (c)重合開始剤0.1〜10重量部 よりなる硬化性組成物。
JP26610389A 1989-10-16 1989-10-16 ホスファゼン化合物及び該化合物を用いた硬化性組成物 Expired - Lifetime JPH0684384B2 (ja)

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