JPH03188151A - ブロック‐グラフト共重合体組成物 - Google Patents

ブロック‐グラフト共重合体組成物

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JPH03188151A
JPH03188151A JP32520789A JP32520789A JPH03188151A JP H03188151 A JPH03188151 A JP H03188151A JP 32520789 A JP32520789 A JP 32520789A JP 32520789 A JP32520789 A JP 32520789A JP H03188151 A JPH03188151 A JP H03188151A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高分子固体電解質等の機能性高分子材料として
有用なブロック−グラフト共重合体組成物に関する。
(従来の技術) 最近、金属に匹敵する電子伝導性を持った有機導電体が
見出され、既に一部では具体的な利用も検討され始めて
いる。しかし、イオン伝導体については無機結晶、ガラ
ス、セラミックスなどを中心として展開が進んでいるも
のの、有機材料については未だ実用化されるに至ってい
ない、高分子系のものは無機のイオン伝導体に比べて、
i)比重が軽い、ii)成形が容易である、■)柔軟で
薄いフィルムが容易に得られる、K)室温で比較的高い
イオン伝導性を備えている等の特徴を備えている。一方
、高分子電解質を含めた一般的な固体電解質としての要
求特性は、i)成形性、 ii)高イオン伝導性、ni
)安定性等の制御であり、とりわけ」)が重要視されて
いる。現在研究が進められている有機材料はポリエチレ
ンオキサイドを備えたものが主流を占めている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、ホモポリエチレンオキサイドは重合度20未満
では凝集力が弱いため成膜、成形ができず、20以上で
は結晶化が始まって、固体電解質としての性能が低下す
る。この欠点を取り除くためにポリエチレンオキサイド
を他のポリマーと共重合させたりブレンドする試みがな
されているが、イオン伝導性が劣ったり強度が不足して
いたりマクロ相分離するなどの問題点がある。
本発明の目的はこの課題を解決した新たな高機能性の高
分子材料を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明による機能性高分子材料は、一般式(I)(ここ
に、R1は水素原子、メチル基、またはエチル基、R2
は水素原子またはメチル基、R3はアルキル基、アリー
ル基、アシル基、またはシリル基の停止基、nは1〜4
5の整数であり1式の数平均分子量が45以上2,00
0未満である)で表される繰返し単位からなる、少なく
とも1種の重合体のブロック鎖Aと、 一般式(Im) (ここに、R4は水素原子、メチル基、またはエチル基
、Mは式−CH=CH,。
−C(CH,)= CR2、−COOCR,、または−
coOc、Hsで表される基、フェニル基、あるいは置
換フェニル基である) で表される繰返し単位からなる、少なくとも1種の重合
体のブロック鎖Bとから構成されるブロック−グラフト
共重合体に、無機イオン塩複合物と一般式(III) R’ 0−(−CH,−CHR’ −0−)−R’(こ
こに R%は水素原子または炭素原子数1〜3のアルキ
ル基、R6は水素原子またはメチル基、nは1〜45の
整数で、数平均分子量が45以上2,000未満である
) で表される繰返し単位からなるポリアルキレンオキサイ
ドとを添加してなるブロック−グラフト共重合体組成物
である。
ここで用いられるブロック−グラフト共重合体は、それ
ぞれ一般式(I)および(■)で表される同種または異
種の繰返し単位からなる。少なくとも1種の重合体のブ
ロック鎖A、Bが、例えばA1B1、B”A”、B’A
1B”、B’A”B2、BlA”B2A’B’ という
ように、任意に配列されてなるものである。
重合体のブロック鎖Aの重合度は10以上、同じくBの
重合度は300以上であることが好ましく、またこの両
ブロック鎖A、Bの成分比は1:30〜30:1である
ことが好ましい。これが1=30以下ではグラフト成分
が少なすぎて高分子固体電解質としての機能を保つこと
が難しくなり、また30:1以上ではブロック鎖の幹分
子としての機械的強度が保持しにくくなるからである。
本発明に使用されるブロック−グラフト共重合体の無機
イオン塩複合物は、上記ブロック−グラフト共重合体に
無機イオン塩を混合することにより得られる。
この無機イオン塩は、Li、Na、に、Cs、Ag、C
u、およびMgの内の少なくとも1種の元素を含むもノ
テ、具体的にはLiCIO4,LiI、Li5−CN、
LiBF4.LiAsF、、LLCF、 S O,、L
iP F、、NaI、Na5CN、NaBr、NaPF
5、K1.KSCN、KPF、、KAsF、、Cs5C
N。
C3PFG、AgN○3+ cuclzMg(CioJ
z、Rb−Cu4I工j G C13,2Sなどが挙げ
られ、これらはその1種または2種以上の組合せで使用
される。また、これのブロック−グラフト共重合体に対
する割合はこの共重合体のアルキレンオキサイドユニッ
トに対して0.05〜80モル%、好ましくは0.1〜
50モル%が適当である。
本発明に係わるブロック−グラフト共重合体組成物は、
このブロック−グラフト共重合体の無機イオン塩複合物
に、さらに−数式(m)R’0−(−CH,−CHR@
−0+−R%=−・−(nl)(ここに、R5は水素原
子または炭素原子数1〜3のアルキル基、R1は水素原
子またはメチル基、nは1〜45の整数で、数平均分子
量が45以上、2゜000未満である)で表される繰返
し単位からなるポリアルキレンオキサイドを添加するこ
とによって得られる。
このようなポリアルキレンオキサイドには、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリ
コール七ツメチルエーテル、ポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチル
エーテル、ポリエチレングリコールモノプロピルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチ
レングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ポリエチレングリコールジプロ
ピルエーテル、およびこれら化合物のエチレングリコー
ル構造をプロピレングリコール構造に置き換えた化合物
が挙げられ、その1種または2種以上の組合せで使用さ
れる。
このポリアルキレンオキサイドの上記ブロック−グラフ
ト共重合体の無機イオン塩複合物に対する添加割合は、
この共重合体のアルキレンオキサイドユニットに対して
0.05〜200モル%、好ましくは20〜150モル
%が適当である。
また、このポリアルキレンオキサイドは分子量が130
〜2 、000のものが好ましい。この分子量が2゜0
00より高すぎると、イオン伝導率が低下し、また13
0より低すぎると沸点が低下して組成物から徐々に気化
するという問題がある。
前述したブロック−グラフト共重合体を得るには、例え
ば−数式(rV) (式中、R1は前記に同じ)で表される繰返し単位から
なる少なくとも1種の重合体のブロック鎖Cと、前記−
数式(II)で表される繰返し単位からなる少なくとも
1種の重合体のブロック鎖Bとから構成されている、幹
分子鎖となるブロック共重合体Tを合成し、次にこのブ
ロック共重合体が持つ側鎖のヒドロキシル基に、−数式
RMe(ここにRはt−ブチルエーテル、ジフェニルエ
チレン、ベンジル、ナフタレン、またはクミル基、Me
はナトリウム、カリウム、またはセシウム原子である)
で表される有機アルカリ金属を反応させてカルバニオン
化し、これに−数式(V) (ここに、R2は前記に同じ) で表されるアルキレンオキサイドを加えてグラフト鎖を
成長させることによって行なうことができる。
この際、出発原料として用いられるブロック鎖C,Bか
らなる幹分子鎖としてのブロック共重合体Tは、まず4
−ヒドロキシスチレン、4−(1−メチルエチニル)フ
ェノールなどで例示される、数式(rV)で示される残
基を含有するモノマー化合物について、そのフェノール
性水酸基をトリアルキル基やトリアルキルシリル基で保
護しておき、これと、スチレン、α−メチルスチレン等
のビニル化合物;ブタジェン、イソプレン等のジエン化
合物;メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート等のアクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル;およびアクリル酸
化合物等で例示されるモノマー化合物より合成された、
−数式(II)で表される繰返し単位を有するブロック
重合体を、リビングアニオン重合法により重合し、次に
酸などで加水分解することによって得ることができる。
この重合に用いられる開始剤には、n−ブチルリチウム
、88C−ブチルリチウム、 tert−ブチルリチウ
ム、2−メチルブチルリチウム等の有機金属化合物系の
ものが例示されるが、これらの内では特にn−ブチルリ
チウムが好ましい。この使用量は仕込み化合物量と共に
、得られる重合体の分子量を決定するので、所望の分子
量に応じて選択される。得られたブロック共重合体Tを
構成するブロック鎖Cの重合度は10以上あるものが好
ましいので1通常は反応溶液中で1O−2〜10−4モ
ル/Qのオーダーの濃度になるようにする。
重合は一般に有機溶媒中で行なわれるが、これに使用で
きる有機溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、n−
ヘキサン、テトラヒドロフラン等のアニオン重合用の溶
媒が好ましい。重合に供するモノマー化合物の反応溶液
中の濃度は1〜10重量%が適切であり1重合反応は圧
力1O−5Torr以下の高真空下、または精製して水
分等の反応に対する有害物質を除去したアルゴン、窒素
等の不活性ガス雰囲気中で、室温において攪拌下に行な
うのが好ましい。
保護基の脱離反応はジオキサン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、アセトニトリル等の溶媒中で加熱下、塩酸ま
たはよう化水素酸等の酸を滴下することによって容易に
行なうことができる。
このようにして得られたブロック共重合体Tのヒドロキ
シル基のカルバニオン化は、これを濃度1〜30重量%
、好ましくは1〜10重量%のテトラヒドロフラン等の
アニオン重合用溶媒に溶解し、これに有機アルカリ金属
をテトラヒドロフラン等の適当な溶媒に溶かして加え、
0〜25℃で30分〜4時間攪拌することにより行われ
る。
この反応に用いられる有機アルカリ金属としては1例え
ばt−ブトキシカリウム、ナフタレンカリウム、ジフェ
ニルエチレンカリウム、ベンジルカリウム、クミルカリ
ウム、ナフタレンナトリウム、クミルセシウム等が挙げ
られるが、これらの内ではとくにt−ブトキシカリウム
が好ましい。
この反応の確認は、生成物をトリメチルシリルクロライ
ドと反応させた後、メタノール中で沈殿。
精製後、乾燥して単離して得られた試料を、1H−NM
Rによってヒドロキシル基の消滅、トリメチルシリル基
の増加量を測定することにより行うことができ、有機ア
ルカリ金属のヒドロキシル基への反応を定量的に把握で
きる。またGPC溶出曲線によってブロック鎖が架橋や
分解反応を受けていないことも確認できる。
カルバニオン化したブロック共重合体Tは、次に一般式
(V)で示されるアルキレンオキサイド、例えばエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイドなどを蒸気状ある
いは液状で加え、量にもよるが0〜80℃で1〜48時
間攪拌すると、ブロック−グラフト共重合体にすること
ができる。
アルキレンオキサイドを加えた重合溶液は水中に注ぐと
沈殿し、それをろ過して乾燥すると単離できる。キャラ
クタリゼーションは膜浸透圧計で数平均分子量を測定し
、赤外吸収スペクトル。
”H−NMRで構造や組成を決定し、その結果からグラ
フト鎖の長さ、数を決定できる。またGPC溶出曲線で
目的物が単離できているか否かの判断と分子量分布を推
測することができる。
この幹分子鎖となるブロック共重合体Tの重合およびこ
れの枝分子鎖成長のための反応は通常有機溶媒中で行わ
れるが、これに使用できる有機溶媒の例としては、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、ベ
ンゼン等の、アニオン重合または開環重合用の溶媒が好
ましい。
重合の停止に用いられる化合物には1例えば酢酸等の酸
類;メチルブロマイド、ベンジルクロライド等のハロゲ
ン化物;トリメチルシリルクロライド、t−ブチルジメ
チルシリルクロライド等のシリル化合物;等が挙げられ
る。
グラフト鎖の長さの制御は、ブロック−グラフト共重合
体に含まれるブロック鎖Cのモル数と、カルバニオン化
するときの有機アルカリ金属の量と、アルキレンオキサ
イドの量とで決定される。
すなわち有機アルカリ金属の量はブロック鎖Cのモル数
を超えてはならず、またグラフト鎖の長さは で表される。
例えば、グラフト鎖の長さが数平均分子量で2.000
のブロック−グラフト共重合体を製造するには、ブロッ
ク鎖Cを7X10−’モル含むブロック−グラフト共重
合体に、有機アルカリ金属を5×10”’モル加えてカ
ルバニオン化した後、アルキレンオキサイドLogを加
えればよい。また数平均分子量が45のブロック−グラ
フト共重合体を製造するには、上記の各成分をすべて等
モルにすればよい。さらに数平均分子量が45〜2,0
00のものでは、その中間のモル数を任意に選択するこ
とにより達成される。
このようにして得られたブロック−グラフト共重合体は
、次に無機イオン塩とポリアルキレンオキサイドとを添
加して本発明の組成物とするのであるが、その方法には
特に制限はなく1例えばブロック−グラフト共重合体に
無機イオン塩とポリアルキレンオキサイドとを必要に応
じ1,4−ジオキサンなどの溶媒に溶かして均一に混合
する方法、ブロック−グラフト共重合体に無機イオン塩
とポリアルキレンオキサイドとを添加して常温または加
熱下に機械的に混練する方法など、任意に選択すること
ができる。
(実施例) 以下、本発明の具体的実施態様を実施例および比較例に
基づいてさらに詳細に説明する。
なお、例中のブロック共重合体は、各成分をr−b−J
でつないで、例えばポリスチレン、ポリ−p−ヒドロキ
シスチレン、ポリスチレンの三成分三元ブロック共重合
体」を、「ポリ(スチレン−し−p−ヒドロキシスチレ
ン−b−スチレン)」と表記する。
実施例 1−1゜ 〔ポリ(スチレン−b−p−ヒドロキシスチレン−b−
スチレン)・・・・・・幹分子鎖となるブロック共重合
体Tの合成〕 10−5丁orrの高真空下でテトラヒドロフラン54
0社中に開始剤としてn−ブチルリチウムの1.lX1
0−4モルを仕込んだ、この混合溶液を一78℃に保ち
、テトラヒドロフラン80mQで希釈した5、6gのス
チレンを添加して、30分間攪拌しながら重合させた。
この反応溶液は赤色を呈した。次にテトラヒドロフラン
90dで希釈したp−tert−ブトキシスチレンを4
.1g加えて15分間、攪拌下で重合させた。この溶液
も赤色を呈した。これにテトラヒドロフラン80+aQ
で希釈したスチレンを5.6&加え、さらに10分間、
攪拌下で重合させた。この溶液も同様に赤色を呈した。
重合終了後、反応混合物をメタノール中に注ぎ、得られ
た重合物を沈殿させた後1分離し、乾燥して15.3 
gの白色重合体を得た。
”H−NMRの結果より、これがスチレン73%、p−
tert−ブトキシスチレン27%からなるブロック共
重合体であることが判った。またGPCtll液曲線は
シャープな単一ピークを示し、単一重合体であることが
確認された。この重合体のMnは14×104であった
次に、アセトンとベンゼンの混合溶媒にブロック共重合
体を溶解し、塩酸を用いて30℃、3時間で加水分解し
、メチ1240部/p−ヒドロキシスチレン20部/ス
チレン40部の割合で含むポリ(スチレンーb−P−ヒ
ドロキシスチレン−b−スチレン)を合成した。
なお、このポリ(スチレン−b−P−ヒドロキシスチレ
ン−b−スチレン)におけるスチレン/p−ヒドロキシ
スチレン/スチレンの割合と分子量は仕込み量と開始剤
の濃度とから任意に選択できる。
実施例 1−2゜ 〔ポリ(スチレン−b−p−ヒドロキシスチレン−b−
スチレン)・・・・・・幹分子鎖となるブロック共重合
体Tの、有機アルカリ金属によるカルバニオン化〕 前例で得られたポリ(スチレン−b−p−ヒドロキシス
チレン−b−スチレン)のlogを、高真空下で200
−のテトラヒドロフランに溶解した。この溶液に25℃
で0.07モルのt−ブトキシカリウムを加えた。この
溶液を1時間攪拌後、さらに0.5モルのトリメチルシ
リルクロライドを加えて反応させた後、この反応液をメ
タノール中に注ぎ、得られた重合体を沈殿させて分離し
た。
この重合体を’H−NMRで分析したところ、ヒドロキ
シル基にカリウムが反応して、ヒドロキシル基のピーク
が消失し、トリメチルシリル基のピークの増加している
ことが確認された。またGPCの溶出曲線から分子量分
布がカルバニオン化前と変わらず、架橋反応も分解反応
も起こっていないことが確認された。
本例はブロック共重合体のヒドロキシ基のカルバニオン
化が完全に定量的に進行すると共に、主鎖の分解や架橋
などの副反応が伴わないことを示している。
実施例 1−3゜ 〔エチレンオキサイドによるポリ(スチレン−b−p−
ヒドロキシスチレン−b−スチレン)からのブロック−
グラフト共重合体の合成と、これにLiClO4とポリ
エチレングリコールジメチルエーテルとを取り込んだ本
発明の組成物の製造〕実施例1−1で得られたポリ(ス
チレン−b−p−ヒドロキシスチレン−b−スチレン)
の7.3gを、10”’Torrの高真空下で2001
1LQのテトラヒドロフランに溶解した。この溶液に2
5℃で9.49モルのし一ブトキシカリウムを加えた。
この溶液を1時間攪拌後、エチレンオキサイド11.9
gを添加した。これを65℃に保ち24時間攪拌した。
その後、ヨウ化メチルを加えて重合を停止させてから、
反応混合物を水中に注ぎ、重合体を沈殿させて分離し乾
燥した。得られた重合体は19.2gであった。このG
PC溶出曲線を第1図に、”H−NMRによる分析結果
を第2図に示した。GPC溶出曲線がシャープで単一ピ
ークであることから、これが単一重合体であることが確
認された。この重合体のMnは33X10’であった。
この’H−NMRとnとから、グラフト鎖の長さが1,
300で、ポリエチレンオキサイドの組成が62%であ
ることが判った。また、このIRスペクトルを第3図に
示した。
このブロック−グラフト共重合体を1−4−ジオキサン
に溶解して製膜したフィルムの電子顕微鏡写真を第4図
に示す。これより幹分子鎖の相(白い相)と枝分子の相
(黒い相)とがミクロに相分離していることが判る。
このグラフト鎖のIR1’H−NMRにおける吸収位置
は、  I R(am−’) : C−0−C: 11
15aa−1’H−NMR(δ、 ppm) : OC
H,CH2: 3.6pp−である。
このようにして得られたブロック−グラフト共重合体2
gを50dの1−4−ジオキサンに溶解した。
この溶液に、0.4gのL iC104を溶解した5m
Qの1−4−ジオキサンと、0.5gの分子量350の
ポリエチレングリコールジメチルエーテルを溶解した5
艷の1−4−ジオキサンを加え、均一に混合した。
この溶液をテフロン板上に流延した。試料を室温で24
時間静置して過剰の溶媒を除去した後、さらに60℃で
24時間減圧乾燥して製膜した。この膜は透明でLiC
l0.とポリエチレングリコールジメチルエーテルを均
一に複合していた。この膜を直径10m+の円盤状に切
りだし、両面にステンレス極板を挟んで電極を形成し1
周波数5Hz〜5 MHzの交流インピーダンス測定装
置マルチフリクエンシー LCRメーターモデル419
2A (横河−ヒューレットバッカード社製)を用いて
、複素インピーダンス表示をコンピューター処理してイ
オン伝導度を算出した。その結果、25℃で4 X 1
0−’S/cmの値を得た。
実施例 2〜8.および比較例 18 前例において、エチレンオキサイドと無機イオン塩の添
加量、ポリアルキレンオキサイドの種類および添加量を
1次表に示すように変えたほかは同様に行なったところ
1表に併記した通りの結果が得られた。
なお、比較例1では添加したポリエチレングリコールジ
メチルエーテルの分子量が3,000で、これが結晶し
ていたために白濁した膜となりマクロ相分離をしていた
また、比較例2ではポリアルキレンオキサイドの添加量
がOで、イオン伝導率が一部低い。
なお、表中の各ポリアルキレンオキサイドの種類は次の
通りである。
1)ポリエチレングリコールジメチルエーテル2)ポリ
エチレングリコール 3)ポリプロピレングリコールジメチルエーテル4)ポ
リエチレングリコールモノメチルエーテル5)ポリエチ
レングリコールジエチルエーテル6)ポリエチレングリ
コールモノエチルエーテル(発明の効果) 本発明による幹高分子の一部に集中的にグラフト鎖を導
入したブロック−グラフト共重合体組成物は、 1)明
確なミクロ相分離構造を示す、2)長い幹分子が構造保
持の役目を果たすと共に材料強度を高める。3)グラフ
ト成分が比較的低分子でも連続相を形成するという特徴
を有する。
このため、幹分子鎖と枝分子鎖とで機能分担を図ること
ができる。とくにブロック鎖には機械的強度、またグラ
フト鎖には非品性のポリアルキレンオキサイドを選択す
ることによって金属塩との錯体形成性、金属イオンの高
い移動性等の機能を持たせることができるので、従来ポ
リアルキレンオキサイドを有するポリマーに比べて高性
能の機能性高分子材料となる。通常、ポリアルキレンオ
キサイドは数平均分子量が2,000以上になると結晶
化が始まり、金属イオンの高い移動性と金属イオンの含
有量を増加させることができないため、このような長さ
のグラフト鎖を持つブロック−グラフト共重合体では高
分子固体電解質にはなり得ないが、本発明の数平均分子
量が2,000未満のものでは、ポリアルキレンオキサ
イドが液状となるため、金属イオンの高い移動性と金属
イオンの含有量の増加を可能とし、高いイオン伝導率を
確保し、固体電解質としての特性が与えられる。
さらに、本発明のブロック−グラフト共重合体組成物は
、添加剤としてポリアルキレンオキサイドを用いること
によって、マクロ相分離を起こすことがなく、他の材料
との困者性を向上し、高いイオン伝導性を持つ柔軟性の
ある材料となり得る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、それぞれ実施例1で得られたブロッ
ク−グラフト共重合体についての、GPC溶出曲線、’
H−NMRによるスペクトルおよびIRスペクトルを示
すグラフ、並びにこれから製膜したフィルムの電子顕微
鏡写真である。 第2[ 第1図 溶離時間(分ン

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・( I
    ) (ここに、R^1は水素原子、メチル基、またはエチル
    基、R^2は水素原子またはメチル基、R^3はアルキ
    ル基、アリール基、アシル基、またはシリル基の停止基
    、nは1〜45の整数であり、式中の ▲数式、化学式、表等があります▼ で示されるグラフト鎖の 数平均分子量が45以上2,000未満である)で表さ
    れる繰返し単位からなる少なくとも1種の重合体のブロ
    ック鎖Aと、 一般式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・(II) (ここに、R^4は水素原子、メチル基、またはエチル
    基、Mは式−CH=CH_2、 −C(CH_3)=CH_2、−COOCH_3、また
    は−COOC_2H_5で表される基、フェニル基、あ
    るいは置換フェニル基である) で表される繰返し単位からなる少なくとも1種の重合体
    のブロック鎖Bとから構成されるブロック−グラフト共
    重合体に、無機イオン塩複合物と一般式(III) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・(III
    ) (ここに、R^5は水素原子または炭素原子数1〜3の
    アルキル基、R^6は水素原子またはメチル基、nは1
    〜45の整数で、数平均分子量が45以上2,000未
    満である)で表される繰返し単位からなるポリアルキレ
    ンオキサイドとを添加してなるブロック−グラフト共重
    合体組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6025437A (en) * 1997-03-04 2000-02-15 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Block-graft copolymer, self-crosslinked polymer solid electrolyte and composite solid electrolyte manufactured through use of the block-graft copolymer, and solid cell employing the composite solid electrolyte
US6096234A (en) * 1997-01-23 2000-08-01 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Cross-linked polymer solid electrolyte, method of manufacturing cross-linked solid polymer electrolyte, composite solid electrolyte, and thin solid cell employing composite solid electrolyte
US6322924B1 (en) 1999-01-29 2001-11-27 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Preparation of crosslinked solid polymer electrolyte

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