JPH03277608A - P―アルケニルフェノール系重合体の製造方法 - Google Patents

P―アルケニルフェノール系重合体の製造方法

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JPH03277608A
JPH03277608A JP7573290A JP7573290A JPH03277608A JP H03277608 A JPH03277608 A JP H03277608A JP 7573290 A JP7573290 A JP 7573290A JP 7573290 A JP7573290 A JP 7573290A JP H03277608 A JPH03277608 A JP H03277608A
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JP
Japan
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polymer
reaction
polymerization
group
alkenylphenol
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JP7573290A
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Hiroo Muramoto
博雄 村本
Kimiharu Kimura
公治 木村
Hitoshi Matsumoto
仁志 松本
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、p−アルケニルフェノール系重合体の製造方
法に係り、さらに詳しくはフェノール残基の水酸基が飽
和脂肪族系保護基によって保護されたモノマを、アルカ
リ金属を重合開始剤とするアニオン重合法により重合し
た後、保護基を脱離させる事を特徴とするp−アルケニ
ルフェノール系重合体の製造方法に関する。
本発明のp−アルケニルフェノール系重合体は、分子量
分布が狭く、分子内に反応性の高いフエノ−ル性水酸基
を有し、熱安定性に優れ、さらに各種樹脂との相溶性に
優れる事から感光性樹脂、キレート樹脂、高分子電解質
、酸化防止剤や熱硬化性樹脂〜熱可塑性樹脂の改質剤と
して広範な分野での利用が期待される。
〔従来の技術〕
p−ビニルフェノールに代表されるp−アルケニルフェ
ノールの重合体は、従来、レジスト材料エポキシ樹脂の
硬化剤、又酸化防止剤として有用な事が知られている。
p−アルケニルフェノール重合体の製−遣方法としては
、p−エチルフェノールの脱水素、ビスフェノールエタ
ンの熱分解、p−とドロキシ桂皮酸の脱炭酸分解等の方
法によりフェノール、クレゾール等を多量に含む粗製p
−ビニルフェノールを得た後、熱重合又はラジカル重合
法によりp−ビニルフェノール重合体を得る方法(特開
昭53−13694号公報、特開昭57−44607号
公報、特開昭57−44608号公報、特開昭57−4
4609号公報、特公昭61〜2683号公報等参照)
、n−ブチルリチウム、ナトリウムナフタレン等の有機
金属化合物からなるアニオン重合開始剤を用いてp−ビ
ニルフェノールの水酸基がtert−ブチルジメチルシ
ランによって保護された七ツマ−を重合した後、酸性試
剤で処理する事により分子量分布の狭いp−ビニルフェ
ノール重合体を得る方法(有機合成化学、 44,2.
45(1986)等が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
近年、超LSIの製造に必要なサブミクロンの解像能力
を有するレジスト材料として、又、分離膜や生体適合性
高分子材料として、フェノール性水酸基を有する構造の
制御されたp−アルケニルフェノール重合体や他の各種
モノマーとの共重合体が望まれている。
前記した方法において、粗製p−ビニルフェノールから
熱重合法またはラジカル重合法により得られるp−ビニ
ルフェノール重合体は分子量分布が極めて広く、又、構
造の制御された共重合体を得る事が困難な欠点を有する
。さらに、ポリマーが着色し易く、微量の不純物の除去
が極めて困難な点も問題である。tert−ブチルジメ
チルシランによってp−ビニルフェノールの水酸基を保
護してアニオン重合を行う方法は、シリル化に用いる(
ert−ブチルジメチルシリルクロライドか極めて高価
な点か実用上問題である。
本発明は、分子量分布が狭く、且つ、構造の制御された
p−アルケニルフェノール系重合体の製造方法を提供す
る事を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
未発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果
、p−アルケニルフェノールのフェノール性水酸基を飽
和脂肪族系保護基により保護した化合物をアルカリ金属
を重合開始剤とするアニオン重合法により重合し、しか
る後飽和脂肪族系保護基を脱離させてp−アルケニルツ
ーニーノール系重合体を得る方法により分子量分布が狭
く、且つ構造の制御されたp−アルケニルフェノール系
重合体が容易に且つ安価に製造出来る事を見出し、本発
明を完成した。
即ち、本発明は、アルカリ金属を重合開始剤とするアニ
オン重合法により下記一般式(1)(ここに、R1は水
素又はメチル基、R2、R−及びR4は水素又は炭素数
1〜6のアルキル基であり、相互に同一でも相異なって
も良い)で表されるフェノール残基の水酸基が飽和脂肪
族系保護基により保護された化合物を単独重合あるいは
これと共重合可能な化合物とを共重合した後、飽和脂肪
族系保護基を脱離させる事を特徴とするp−アルケニル
フェノール系重合体の製造方法である。
前記一般式(1)で示される化合物は、窒素、アルゴン
等の不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中において、アルカ
リ金属を重合開始剤とし、−100〜150℃の温度で
アニオン重合反応を行う事により分子量が制御され且つ
、分子量分布の狭い重合体をうる事が出来る。
重合開始剤のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム等が使用可能だが、特にナトリウムが好
ましい。
反応溶媒としては、n−ヘキサン、n−へブタン等の脂
肪族炭化水素類−、シクロヘキサン、シクロペンタン等
の脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の
エーテル類等、アニオン重合において通常使用される有
機溶媒の一種または2種以上の混合溶媒として使用され
る。
重合体鎖末端への官能基導入は、重合反応後、反応液を
二酸化炭素、又は環状エーテル化合物、例えば酸化エチ
レン等で処理し、さらに水、塩酸、メタノール等で処理
する事により、それぞれカルボキシル基、水酸基が導入
される。
また、前記一般式(1)で示される化合物は、前記した
アルカリ金属を重合開始剤として、1.3ブタジエン、
イソプレン、2.3−ジメチル−1,3−ブタジェン、
1,3−ペンタジェン、1.3−ヘキサジエン等の共役
ジエン類、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチル
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニルナフ
タレン、ジビニルベンセン、1.1−ジフェニルエチレ
ン等のビニル芳香族化合物類、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル等の(メタ)アクリル酸エステル類、2−ビニルピ
リジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類、ア
クリロニトリル等の一種または二種以上と共重合を行う
事が出来る。
共重合体の形態は、前記一般式(1)で示される化合物
と前記コモノマー類との添加方法を選択する事により、
化合物がポリマー鎖全体に統計的に分布しているランダ
ム共重合体、部分ブロック共重合体、完全ブロック共重
合体が合成される。
例えば、前記一般式(1)で示される化合物と前記コモ
ノマー類との混合物を反応系に加えて重合する事により
ランダム共重合体が、どちらか一方の一部を予め重合し
ておき、その後両者の混合物を加えて重合を継続する事
により部分ブロック共重合体が、また、前記一般式(1
)で示される化合物と前記コモノマー類とを反応系に逐
次添加して重合を行う事により完全ブロック共重合体が
合成される。
前記一般式(+、 )で示される化合物の単独重合体、
前記コモノマー類との共重合体から飽和脂肪族系保護基
を脱離させ、p−アルケニルフェノール骨格を生成せし
める反応は、前記重合反応で例示した溶媒や四塩化炭素
等の塩素系溶媒の存在下、塩酸、塩化水素ガス、臭化水
素酸、1,1.1− ト1,1フロロ酢酸などの少なく
とも一種を加え、室温〜150℃好ましくは室温〜10
0℃の温度で行うことが出来る。この反応においては、
重合体鎖の切断、分子間架橋等の副反応はほとんど生起
せず、反応前後において分子量及び分子量分布はほとん
ど変化しない。
〔実施例〕
本発明を、実施例および比較例により、さらに詳細に説
明する。ただし、本発明の範囲は、下記実施例により何
らの制限を受けるものではない。
なお、以下の例中において、r部ノおよび「%」は、特
に断りのない限り重量基準である。
実施例1 窒素雰囲気下において、ナトリウム50ミリモルを含み
ナトリウム−ケロシン分散体を溶解したテトラヒドロフ
ラン(THF)溶液250gを仕込み、−70℃におい
て撹拌下にp −tertブトキシスチレン(商品名・
ホクコーPTBST、北興化学側製、以下PTBSTと
記す) 0.284モルを含むTHF溶液100 gを
3時間かけて添加し、さらに2時間反応を継続した後、
メタノールを加えて反応を停止した。ついで、反応液を
大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾
過、洗浄した後、60℃で5時間減圧乾燥し、白色粉末
状のポリマーを得た。重合収率は98.8%であった。
得られたポリマーは、VPO法により測定した数平均分
子量(Mn)は1980で予想値とよく一致し、又、G
PC溶出曲線は単峰性ビークを示し、且つ重量平均分子
量(Mw)/数平均分子量(Mn)=1゜16であり、
この結果から重合が予想どおり行われた事を確認した。
得られたp −tert−ブトキシスチレン重合体10
gをジオキサンに溶解して10%溶液とし濃塩酸を加え
て60℃に2時間反応を行った後反応液を大量のn−ヘ
キサン中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄し
た後、60℃で5時間減圧乾燥を行い、白色粉末状のポ
リマー6.7gを得た。
この反応に用いたp −tert−ブトキシスチレン重
合体と生成したポリマーとについて、1HNνを測定、
対比した所、前者におけるtart−ブチル基白来の1
.3ppmのピークが後者においては消失しており、又
、赤外線吸収スペクトルを対比した結果、前者における
tert−ブトキシ基由来の1)60cm−’および1
360cm−’の吸収が後者においては消失し、あらた
に3300cm−’付近に水酸基由来のブロードな吸収
が観察された。
又、生成したポリマーは、M n = 1350で予想
値とよく一致し、またGPC溶出曲線は、Mw/n =
 1.16の単分散ポリマーであった。以上より、p 
−tert−ブトキシスチレン重合体からの脱ブチル化
反応は何ら副反応を生起する事なく予想どうり進行し、
目的とするp−ビニルフェノール重合体が得られた事が
確認された。
実施例2 ナトリウム3,3 ミリモルを含むナトリウム−ケロシ
ン分散体を溶解したTHF溶液250 grを用いる以
外は実施例1と同様にして、白色粉末状のポリマーを得
た。重合収率は99.0%であった。得られたポリマー
はM n = 28800で予想値とよ(一致し、GP
C溶出曲線はMw/Mn=1.12の単分散ポリマーで
あり、重合が予想どうり行われた事を確認した。
ついで、得られたp−tert−ブトキシスチレン重合
体10gをジオキサンに溶解して10%溶液とし、塩化
水素ガスを吹き込みながら室温下に15分間反応を行っ
た後、実施例1と同様に後処理を行い白色粉末状のポリ
マー6.7gを得た。
この反応に用いたp −tert−ブトキシスチレン重
合体と生成したポリマーについて’ HNMR及び赤外
線吸収スペクトルを測定、対比した所、tert−ブチ
ル基が脱離し水酸基が生成した事が観察された。
又、生成したポリマーは、M n = 19700で予
想値とよく一致し、またGPC溶出曲線はMw/ηn 
= 1.13の単分散ポリマーであった。
以上より、p −tert−ブトキシスチレン重合体か
らの脱ブチル化反応は何ら副反応を生起する事なく予想
どうり進行し、目的とするp−ビニルフェノール重合体
が得られた事が確認された。
実施例3 窒素雰囲気下において、ナトリウム20ミリモルを含む
ナトリウム−ケロシン分散体を溶解したTHF溶液25
0gを仕込み、−70℃において撹拌下にp −ter
t−ブトキシ−α−メチルスチレン(商品名・ホクコー
PTBMST、北興化学■H’) 0.131モルとα
−メチルスチレン0.212モルとを含むTHF溶液1
00gを3時間かけて添加し、さらに2時間反応を継続
した後、反応液に二酸化炭素を加えついで塩酸−メタノ
ール溶液を加えて反応を停止した。ついで、反応液を大
量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾過
、洗浄した後、60℃で5時間減圧乾燥し、白色粉末状
のポリマーを得た。重合収率は99.0%であった。
得られたポリマーは、Mn=5100、酸価=20.1
で予想値とよく一致し、またGPC溶出曲線はMw/M
n=1.10の単分散ポリマーであり、重合が予想どう
り行われたことを確認した。
得られたp −tert−ブトキシ−α−メチルスチレ
ンとα−メチルスチレンとのランダム共重合体をジオキ
サンに溶解して10%溶液とし、濃塩酸を加えて60℃
に2時間反応を行った後、反応液を大量のn−ヘキサン
中に投入してポリマーを析出させ、濾過、洗浄した後、
60°Cで5時間減圧乾燥を行い、白色粉末状のポリマ
ー8.4gを得た。
この反応に用いたランダム共重合体と生成したポリマー
について’HNMRおよび赤外線吸収スペクトルを測定
、対比した所、tert−ブチル基が脱離し水酸基か生
成した事が観察された。
又、生成したポリマーは、Mn=4300、酸価20、
l  で予想値とよく一致し、またGPC溶出曲線はM
w/Mn=1.1)の単分散ポリマーであった。
以上より、前記ランダム共重合体からの脱ブチル化反応
は何ら副反応を生起する事なく予想どうり進行し、目的
とするp−イソプロペニルフェノールとα−メチルスチ
レンとのランダム共重合体が得られた事が確認された。
実施例4 窒素雰囲気下、ナトリウム66ミリモルを含むナトリウ
ム−ケロシン分散体を溶解したTHF溶液450gを仕
込み、−70℃において撹拌下にPTBST 0.17
モルと1,3ブタジエン1゜296モルとを含むTHF
溶液150gを3時間かけて添加し、更に2時間反応を
継続した後、メタノールを加えて反応を停止した。つい
で、減圧下に溶媒を留去して、淡黄色で高粘度液状のポ
リマーを得た。重合収率は98.5%であった。
得られたポリマーは、Mn=3000で予想値とよく一
致し、また溶8曲線はFa w /廓n=1.12の単
分散ポリマーであり、重合が予想どうり行われた事を確
認した。
ついで、得られたPTBSTとブタジェンとのランダム
共重合体10gをメチルエチルケトンに溶解して10%
溶液とし、濃塩酸を加えて60℃に2時間反応を行った
後、減圧下に溶媒を留去して淡黄色で高粘度液状のポリ
マー9gを得た。
この反応に用いたランダム共重合体と生成したポリマー
について’HNMR及び赤外線吸収スペクトルを測定、
対比した所、tert−ブチル基が脱離し水酸基が生成
した事が観察された。
又、生成したポリマーは、M n = 2700で予想
値とよく一致し、またGPC溶出曲線は、Mw/ηn 
= 1.12の単分散ポリマーであった。
以上より、前記ランダム共重合体からの脱ブチル化反応
は何ら副反応を生起する事なく予想どうり進行し、目的
とするp−ブニルフェノールとブタジェンとのランダム
共重合体が得られた事が確認された。
実施例5 窒素雰囲気下において、ナトリウム66ミリモルを含む
ナトリウムーケロシン分散体を溶解したTHF溶液50
0gを仕込み、−70℃において撹拌下に1.3ブタジ
ェン1.296モルを2時間かけて通人した後、さらに
2時間反応を継続した。ついでPTBST O,17モ
ルを含むTHF溶液100gを2時間かけて添加し、さ
らに2時間反応を継続した後、メタノールを加えて反応
を停止した。ついで、減圧下に溶媒を留去して、淡黄色
で高粘度液状のポリマーを得た。重合収率は98.7%
であった。
得られたポリマーは、M n = 3100で予想値と
よく一致し、またGPC溶出曲線は、M w / M 
n−1,19の単分散ポリマーであり、重合が予想どう
り行われたことを確認した。
得られたブタジェンとPTBSTとのブロック共重合体
10gをメチルエチルケトンに溶解して10%溶液とし
、濃塩酸を加えて60℃に2時間反応を行った後、減圧
下に溶媒を留去して淡黄色で高粘度液状のポリマー9g
を得た。
この反応に用いた前記ブロック共重合体と生成したポリ
マーについて’HNMR及び赤外線吸収スペクトルを測
定、対比した所、tert−ブチル基が脱離し水酸基が
生成した事が観察された。
又、生成したポリマーは、M n −2750で予想値
とよく一致し、またGPC溶出曲線はM w / Mn
 = 1.19の単分散ポリマーであった。
以上より、前記ブロック共重合体からの脱ブチル化反応
は何ら副反応を生起する事なく予想どうり進行し、目的
とするブタジェンとp−ブニルフェノールとのブロック
共重合体が得られた事が確認された。
実施例6 窒素雰囲気下において、ナトリウム25ミリモルを含む
ナトリウム−ケロシン分散体を溶解したTHF溶液40
0gを仕込み、−70℃において撹拌TPTBS70.
284モルを含むTHF溶液longを3時間かけて添
加し、さらに2時間反応を継続した。ついで、1.1−
ジフェニルエチレン30ミリモルを添加した後、メタク
リル酸メチル0.5モルを含むTHF溶液100gを3
時間かけて添加し、さらに2時間反応を継続したついで
、反応液を大量のメタノール/水混合液中へ投入してポ
リマーを析出させ、濾過、洗浄の後、60°Cで8時間
減圧乾燥し、白色粉末状のポリマーを得た。重合収率は
98.5%であった得られたポリマーは、M n = 
8700で予想値と4く一致し、またGPC溶出曲線は
Mw/Mn=1.22の単分散ポリマーであり、重合が
予想どうり行われた事を確認した。
ついで、得られたPTBSTとメタクリル酸メチルとの
ブロック共重合体logをジオキサンに溶解して10%
溶液とし、濃塩酸を加えて60℃に2時間反応を行った
後、反応液を大量のメタノール/水混合液中に投入して
ポリマーを析出させ、濾過、洗浄した後、60°Cで8
時間減圧乾燥を行い、白色粉末状のポリマー8.4gを
得た。
この反応に用いた前記ブロック共重合体と生成したポリ
マーについて、’HNMR及び赤外線吸収スペクトルを
測定、対比した所、tert−ブチル基が脱離し水酸基
が生成した事が確認された。
又、生成したポリマーは、M n = 7500で予想
値とよく一致し、またGPC溶出曲線は、Mw/Mn=
1.23の単分散ポリマーであった。
以上より、前記ブロック共重合体からの脱ブチル化反応
は何ら副反応を生起する事なく予想どうり進行し、目的
とするp−ブニルフェノールとメタクリル酸メチルとの
ブロック共重合体が得られた事が確認された。
参考例1 前記実施例4及び5で合成したp−ビニルフェノール−
ブタジェン系共重合体(各々A−1、A−2と記す)及
び下記比較用試料について熱重量分析(TGA) 、示
差熱分析(DTA)、空気中:180℃および窒素中:
250℃における安定性試験を行った。
試験結果を第1表に示す。
比較試料 AX−1: 1.2−ポリブタジェン(商品名・Nl5
SO−PB−G−3000、日本曹達■製)AX−2+
 1.4−ポリブタジェン(商品名・po 1yBD−
R45HT、出光石油化学(即製)AX−3:水素添加
ポリブタジェン(商品名・Nl5SO−PB−Gl−3
000、日本曹達■製)AX−4: AX−1に市販酸
化防止剤(商品名・スミライザーWX−R,住友化学■
製)を1 phr添加。
試験条件 (a)TGA: サンプル量10■、昇温速度10℃/ 分、雰囲気;空気の条件で熱分解温度 を測定 (b)DTA+ TGAと同一条件において、酸化(= ゲル化)による発熱開始温度及び発熱 量(比較試料・AX−1を100とした比較値)を測定 空気中=180℃安定性 鋼板上に各試料を膜厚約50ミクロン となるように塗布し、空気雰囲気下、 180℃に設定したオーブン中に放置し、15分毎に指
触乾燥状態を観察し、酸 化され不粘着(=ゲル化)となるまで の時間を測定。
窒素中:250℃安定性 10ccの試験管に約5gの試料を入れ、窒素雰囲気下
、250℃に設定したオーブン中に放置し、30分毎に
流動性を 観察、熱重合により非流動(=ゲル 化)となるまでの時間を測定 第1表に示したように、本発明の方法で得られたp−ビ
ニルフェノールとブタジェンとのランダム共重合体及び
ブロック共重合体は、いずれも優れた熱安定性を示す。
水素添加ポリブタジェンは(比較試料AX〜3)は、分
子中に活性な二重結合がほとんど存在しない為優れた熱
安定性を示すが、熱分解温度が低い。
又、酸化防止剤添加系(比較試料AX−4)は、高温で
の酸化制御に関しては一応の効果が認められるが、熱重
合の抑制に関しては殆ど効果が認められない。
〔発明の効果〕
前記実施例に示したように、本発明の方法によれば分子
量、構造が制御され、分子量分布の狭いp−アルケニル
フェノールホモポリマー及び他のコモノマーとのランダ
ムコポリマー、ブロックコポリマーを容易に合成する事
が出来る。
従って、超LSIの製造に必要なサブミクロンの解像能
力を有するレジスト材料として、又、分離膜や生体適合
性材料として広範な分野での利用が期待される。
又、前記参考例で示したように、本発明の方法で合成さ
れたp−ビニルフェノールとブタジェンとの共重合体は
、空気雰囲気中ならびに窒素雰囲気中での熱安定性が極
めて優れる。したがって、熱、酸素等の雰囲気下に長時
間曝されても、表面酸化や熱重合による流動性、柔軟性
の消失等の好ましくない経時変化が著しく抑制され、異
種樹脂に高温下で添加したり、又、重合体鎖末端の官能
基を利用して異種樹脂の変性反応をおこなっても、ゲル
化等の副反応が生起せずそれらの改質を行う事が出来る
本発明は、感光性樹脂、キレート樹脂、高分子電解質、
酸化防止剤や熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂の改質剤とし
て有用な構造の制御された単分散のp−アルケニルフェ
ノール系重合体の製造方法に関するものであり、その産
業的意義は極めて大きい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)アルカリ金属を重合開始剤とするアニオン重合法
    により下記一般式(1) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(1) (ここに、R_1は水素又はメチル基、R_2、R_3
    及びR_4は水素又は炭素数1〜6のアルキル基であり
    、相互に同一でも相異なっても良い) で表されるフェノール残基の水酸基が飽和脂肪族系保護
    基により保護された化合物を単独重合あるいはこれと共
    重合可能な化合物とを共重合した後、飽和脂肪族系保護
    基を脱離させる事を特徴とするp−アルケニルフェノー
    ル系重合体の製造方法(2)請求項第(1)項において
    、アルカリ金属が、リチウム、ナトリウム、又はカリウ
    ムであるp−アルケニルフェノール系重合体の製造方法 (3)請求項第(1)項において、共重合可能なモノマ
    ーが、共役ジエン類、ビニル芳香族化合物類、(メタ)
    アクリル酸エステル類、ビニルピリジン類よりなる群か
    ら選ばれた少なくとも一種であるp−アルケニルフェノ
    ール系重合体の製造方法
JP7573290A 1990-03-27 1990-03-27 P―アルケニルフェノール系重合体の製造方法 Pending JPH03277608A (ja)

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