JPH03128334A - アルコールの製造方法 - Google Patents

アルコールの製造方法

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JPH03128334A
JPH03128334A JP2174596A JP17459690A JPH03128334A JP H03128334 A JPH03128334 A JP H03128334A JP 2174596 A JP2174596 A JP 2174596A JP 17459690 A JP17459690 A JP 17459690A JP H03128334 A JPH03128334 A JP H03128334A
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copper
zirconium
catalyst
carboxylic acid
acid ester
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JP2174596A
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Shinichi Furusaki
古崎 真一
Tokuo Matsuzaki
徳雄 松崎
Yoshinori Yamazaki
山崎 吉則
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/132Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group
    • C07C29/136Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH
    • C07C29/147Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH of carboxylic acids or derivatives thereof
    • C07C29/149Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH of carboxylic acids or derivatives thereof with hydrogen or hydrogen-containing gases
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、有機カルボン酸エステル化合物を水素添加
してアルコールを装填する新規な方法゛に関する。さら
に詳しくは、有機カルボン酸エステル化合物を、銅、ジ
ルコニウムおよび酸素から戒る銅−ジルコニウム系触媒
の存在下に、水素添加処理(水添処理)することによっ
て対応する高級アルコール、二価アルコールなどのアル
コール類を製造する方法に関する。
〔従来技術の説明〕
従来、高級アルコール、二価アルコールなどは、対応す
る有機酸のエステル類を触媒の存在下に水素添加反応(
水添反応)により製造されており、その水添反応に使用
される固体触媒としては、般的に、銅−クロム−マンガ
ン成分の触媒、銅−クロム−マンガン−バリウム成分の
触媒などの銅−クロム系の水素添加反応用触媒(水添触
媒)が、例えば、特開昭51−98204号公報、特開
昭51−8204号公報、特開昭62−155231号
公報などにおいて、よく知られている。
しかしながら、上記の銅−クロム系の水添触媒は、ある
程度水添反応を生起させることが可能であるけれども、
実用上の観点からは、触媒成分に毒性の強いクロムが含
まれているために、その触媒の取扱いにおいて環境衛生
上の問題がある。特に、水添反応に使用したあとの廃触
媒の処理には、公害の発生を防止するために多大なコス
トがかかる。このような問題からみて、クロムを含んで
いない高活性の水添触媒の開発が望まれていた。
クロム成分を含んでいない水添触媒として、銅−シリカ
系の触媒が水添反応において高活性であることが報告さ
れている(例えば、特開昭54=5892号公報、特開
昭58−207945号公報などを参照)。
しかし、粉末の銅−シリカ系の触媒を、対応する有機酸
のエステル類から水添反応によりアルコール類を製造す
る際の液相懸濁床用水添触媒として使用する場合、水添
反応後、触媒を反応液から分離する必要があるが、その
分離・濾過性が悪い。
また、触媒成分のシリカが反応生成物であるアルコール
類中に溶出するという現象が見られる。すなわち、前記
の銅−シリカ系の触媒は、高活性であるにも拘らず上記
のような、実用上大きな欠点があるのである。
前記の銅−シリカ系の触媒の他にクロム成分を含んでい
ない水添触媒として、洞−亜鉛系の触媒が提案されてい
る〔例えば、工業化学雑誌第53巻第74真(1950
年)、特開昭63−141937号公報などを参照〕が
、この触媒は、銅クロム系触媒より活性が低いという問
題がある。
従って、実用的には、毒性を有する成分を含有せず、し
かも、銅−クロム系触媒以上の水添活性を示す触媒が望
まれていたのである。
〔本発明の解決しようとする問題点〕
現在実用化されている、あるいは現在開発されている、
前述の公知の水添触媒は、いずれも毒性、水添活性、濾
過性等の点で問題があり、これら触媒の存在下、有機カ
ルボン酸エステル化合物からアルコールを製造する方法
は不完全なものでしかない。
この発明は、クロム成分のような毒性を有する成分を含
有せず、水添活性が充分に高く、また、液相懸濁床によ
る水添反応に使用する際、水添反応液からの分離・濾過
性が良好であるような、新規な水添触媒を用い、有機カ
ルボン酸エステル化合物から対応するアルコールを高収
率で製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
そこでこの発明者らは、有機カルボン酸エステル化合物
を直接水添処理し対応するアルコールを製造する方法に
於いて、毒性面で問題のない高活性水添触媒を見出すべ
く鋭意研究した結果、この発明を充放した。
すなわち、この発明は、有機カルボン酸エステル化合物
を水素添加してアルコールを製造する方法において、銅
、ジルコニウムおよび酸素から成り、銅原子とジルコニ
ウム原子の組成が重量比で銅原子/ジルコニウム原子=
1/9〜9/1である銅−ジルコニウム系触媒と、有機
カルボン酸エステル化合物のエステル基1当量に対し2
〜100当量の水素との存在の下に、130〜300 
’Cの温度で、1〜300 kg/c+flの圧力下、
有機カルボン酸エステル化合物を水素添加処理すること
を特徴とするアルコールの製造法に関する。
〔本発明の各要件の詳しい説明〕
以下にこの発明の詳細な説明する。
この発明の「有機カルボン酸エステル化合物を水素添加
(水添)してアルコールを製造する方法jにおいて用い
られる銅−ジルコニウム系触媒は、銅、ジルコニウムお
よび酸素より成り、かつ、銅およびジルコニウムの組成
が、ジルコニウム原子に対する銅原子の重量比で、銅原
子/ジルコニウム原子=1/9〜9/1、前記水添反応
における実用的な水添活性を発現させるために、好まし
くは銅原子/ジルコニウム原子=3/7〜7/3である
ような触媒である。
そしてこの発明に用いられる上記の銅−ジルコニウム系
触媒の調製法は、特に限定されるものではないが、湿式
法により台底されるのが望ましく、例えば、次のように
して行うことが好ましい。
すなわち、上記の銅−ジルコニウム系触媒を製造するに
際して、 (1)〔沈澱物形成工程〕 (a)i)iiiの含有率が1〜30重量%である銅イ
オン含有溶液と、ジルコニウムの含有率が1〜30重量
%であるジルコニウムイオン含有溶液とをそれぞれ調製
し、次いで、 11)これらの溶液を、撹拌下、必要に応じてpH調整
を行いながら、沈澱形成剤を加えると共に、ジルコニウ
ム原子換算のジルコニウム成分の量に対する銅原子換算
の銅成分の量が、重量比で1/9〜9/1になるような
割合で混合するか、あるいは、 (b)i)銅およびジルコニウムの含有率が共に1〜3
0重量%であり、かつ、ジルコニウム原子換算のジルコ
ニウム成分の量に対する銅原子換算の銅成分の量が、重
量比で1/9〜9/1であるような「銅イオンおよびジ
ルコニウムイオンを含有する溶液jを調製し、次いで、 ii)該溶液に沈澱形成剤を、必要に応じてpH1!整
を行いながら、攪拌下に添加することによって、 銅およびジルコニウムを含む沈澱物を形成させ、その後
、 (2)〔沈澱物分離・洗浄・乾燥工程〕(a)  前記
の銅およびジルコニウムを含む沈澱物を、濾過などによ
って、該沈澱物を含む溶液から分離・回収し、 (b)  その沈澱物を洗浄して、その沈澱物から可溶
性のイオンを除去した後、 (C)  その洗浄された沈澱物を50〜200°Cで
1〜30時間乾燥するのである。
このようにして、この発明に用いられる銅−ジルコニウ
ム系触媒を得ることができるが、この発明では、前記銅
−ジルコニウム系触媒(乾燥された沈澱物)を焼成して
得られる焼成物を触媒として用いてもよく、さらに、前
記乾燥された沈澱物または前記焼成物を還元処理した後
、触媒として使用してもよい。
以下、この発明に用いられる触媒の調製(製造)におけ
る各製造工程の操作について、さらに詳しく説明する。
〔沈澱動形成工程について〕
この発明の銅−ジルコニウム系触媒は、銅およびジルコ
ニウムの出発原料として、水、鉱酸水溶液、アルカリ水
溶液などの溶媒に可溶な物質を用いることが好ましいが
、この溶媒としては、通常安価な水を用いるのが有利で
あるために、特に、水に可溶性の塩類を好適に挙げるこ
とができる。
従って、銅の原料としては、例えば、硝酸銅、硫酸銅、
塩化銅などの鉱酸銅塩、酢酸銅、ナフテン酸銅などの有
機酸銅塩なとの銅塩を挙げることができ、特に硝酸銅が
好適である。また、ジルコニウムの原料としては、硝酸
ジルコニウム、塩化ジルコニウムなどの鉱酸ジルコニウ
ム塩、硝酸ジルコニル(オキシ硝酸ジルコニウム)、オ
キシ塩化ジルコニウムなどの塩基性鉱酸ジルコニウム塩
などを挙げることができ、特に硝酸ジルコニウムや硝酸
ジルコニルなどの硝酸塩が好適である。
前記銅−ジルコニウム系触媒の製造法では、まず、これ
ら銅原料およびジルコニウム原料をそれぞれ水に溶解し
て、銅イオン含有水溶液およびジルコニウムイオン含有
水溶液を調製するか、あるいは、・これら銅原料および
ジルコニウム原料ヲー緒に水に溶解して、「銅イオンお
よびジルコニウムイオン含有水溶液」を調製するのであ
るが、これら原料の溶解に際しては、銅およびジルコニ
ウムが各々1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%
溶解している溶液を調製することが好ましい。
これらの溶液は、その成分金属の含有量が30重景%よ
り高いものであると、後工程の沈澱物形成時に不均一な
沈澱物を生成するので適当でない。
そして、銅およびジルコニウムの沈澱物形戒に当たって
は、上記のようにして調製された「銅イオン含有水溶液
」とrジルコニウムイオン含有水溶液1とから、あるい
は、上記のようにして調製されたr銅イオンおよびジル
コニウムイオン含有水溶液jから、共沈法により同時に
沈澱物の形成を行わしめもよいが、ジルコニウム、銅の
順に、あるいは逆に、銅、ジルコニウムの順に、逐次に
沈澱物を形成させてもよい。
前記の銅およびジルコニウムの沈澱物の形tは、後記す
る沈澱形成剤を、前記の「銅イオン含有水溶液jとrジ
ルコニウムイオン含有水溶液」との混合時に該混合液中
に、あるいは、前記の「銅イオンおよびジルコニウムイ
オン含有水溶液j中に加えることにより行うことが望ま
しいが、その間、必要に応じて、前記「洞イオン含有水
溶液とジルコニウムイオン含有水溶液との混合液Jまた
は前記r銅イオンおよびジルコニウムイオン含有水溶液
JのpH値を、5.0〜9.0、好ましくは6.0〜8
.5に維持することが望ましい。それは、例えば、銅原
料として硝酸鋼、硫酸銅等、ジルコニウム原料として硝
酸ジルコニル、塩化ジルコニル等および沈澱形成剤とし
て後記する炭酸ナトリウム、炭酸水素すトリウム等を使
用する場合のように、前記沈澱物の形成に際して使用さ
れる銅原料やジルコニウム原料と沈澱形成剤との組み合
わせによっては、沈澱形成剤の使用に際して、上述の銅
イオンおよびジルコニウムイオンを含む溶液のpH値を
調整すると、沈澱物の形成に有効な場合があるからであ
る。
前記の銅およびジルコニウムの沈澱物形戒の具体的方法
としては、例えば、前記のFiイオン含有水溶液Jとr
ジルコニウムイオン含有水溶液」とから前記沈澱物を形
成させる場合には、これら溶液を、ジルコニウム原子換
算のジルコニウム成分の量に対する銅原子換算の銅成分
の量が、重量比で1/9〜9/1、好ましくは3/7〜
7/3になるような割合で、撹拌下、0〜80°C1特
に、10〜70°Cの温度で混合・接触させ、その間、
この混合溶液中に前記沈澱形成剤を滴下するのが望まし
い。また、前記Flqイオンおよびジルコニウムイオン
含有水溶液Jから前記沈澱物を形成させる場合には、前
記の銅原料およびジルコニウム原料を、銅およびジルコ
ニウムの含有率が各々1〜30重量%、好ましくは2〜
20重量%であり、かつ、ジルコニウム原子換算のジル
コニウム成分の量に対する銅原子換算の銅成分の量が、
重量比で1/9〜9/1、好ましくは3/7〜7/3に
なるような割合で、0〜80°C1特に10〜70°C
の温度下、攪拌しながら、水に溶解させて前記の「銅イ
オンおよびジルコニウムイオン含有水溶液Aを生成させ
、その間、この溶液中に前記沈澱形成剤を滴下すること
が望ましい。この場合、前記の理由からpH11整を行
う必要があるときは、上記の操作によって得られるr銅
イオンおよびジルコニウムイオンを含む溶液1のpH値
が前記の5.0〜9.0、好ましくは6.0〜8.5の
範囲内となるように、前記沈澱形成剤の添加量を調整す
ればよい。
前記のpH調整剤もしくは沈澱形成剤としては、通常、
酸類および塩基類を用いるのが好ましく、具体的には、
硝酸、塩酸等の鉱酸類、酢酸等の有機酸類、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水等の無機塩基類
、アルキルアミン類のような有機塩基類、炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、シュウ酸アンモニウム等の無
機または有機塩類などが好適に挙げられる。
前記のj銅イオンおよびジルコニウムイオン含有水溶液
」に前記のpH調整剤もしくは沈澱形成剤を添加して得
られる沈澱物は、添加されるpH調整剤もしくは沈澱形
成剤の種類によって異なるため、−概に言うことはでき
ないが、アンモニア水を添加した場合は、xCu (O
H) t−yZrO(OH) t  (ただし、)(+
y=1)のような化学式で示される組成を有するもので
ある。
なお、この発明の銅−ジルコニウム系触媒は、液相懸濁
床用として用いた場合の水添反応液からの分離・濾過性
を良くするために、レーザー回折式粒度分析計による粒
度分布測定結果から求められる平均粒径が1〜50μm
、特に5〜20tImであることが望ましく、そのため
には、前記「銅イオン含有水溶液」と「ジルコニウムイ
オン含有水溶液jとからの、あるいは、前記「銅イオン
およびジルコニウムイオン含有水溶液1からの沈設物形
成温度を、前述の如く、0〜80°C1特に10〜70
℃にすることが好ましい。
〔沈澱籾分離・洗浄・乾燥工程について〕この発明に用
いられる前記銅−ジルコニウム系触媒の製造法では、前
記r銅イオン含有水溶液とジルコニウムイオン含有水溶
液との混合液Jまたは前記r銅イオンおよびジルコニウ
ムイオン含有水溶液」 (以下、単にf銅イオンおよび
ジルコニウムイオンを含む溶液」と称する。)中に沈澱
物が形成された後に、 (1)銅およびジルコニウムを含んでいる沈澱物を、加
圧濾過、真空濾過、遠心濾過等の濾過または蒸発乾固な
どによって、前記f銅イオンおよびジルコニウムイオン
を含む溶液」から分離・回収し、 (2)その沈澱物を、好ましくは50〜200 ’C1
特に60〜150°Cの温度で、1〜30時間、特に2
〜25時間、乾燥して、前述したような平均粒径を有す
る粉末状の銅−ジルコニウム系触媒を製造することが望
ましい。
なお、前記の1銅イオンおよびジルコニウムイオンを含
む溶液jから分離した沈澱物中に、触媒活性に悪影響を
及ぼす可溶性のイオン(SO,”−NOx−1Cl−等
)が含まれている場合には、前記の乾燥を行う前に、水
などで複数回洗浄して、該可溶性のイオンを除去してお
くことが本銅−ジルコニウム系触媒の活性を発現させる
ために好ましい。
ところで、この発明では、前記の乾燥された粉末状の銅
−ジルコニウム系触媒を、そのまま、有機カルボン酸エ
ステル化合物の水添触媒として使用することもできるが
、さらに、この乾燥物を、空気、窒素ガスなどの不活性
ガス中で、100〜700°C1好ましくは150〜6
00°Cの温度において加熱することによって坑底して
、得られた焼成物を触媒としても良い。
また、これらの乾燥物や焼成物は、有機カルボン酸エス
テル化合物の水添触媒としての使用に先立って、好まし
くは水素などの還元性ガスを含有するガス雰囲気中で、
好ましくは約100〜400″C1特に150〜350
°Cの温度で、1〜10時間、特に2〜8時間、還元処
理しても良い。
この発明の銅−ジルコニウム系触媒(乾燥物、焼成物ま
たは還元処理物)は、粉末状で水添反応における液相懸
濁床用として使用することができるが、水添反応方式に
よっては、触媒成分を担体に載せたり、成型したりして
も使用することができる。例えば、固定床用の触媒とし
て、ペレット状などに成型して使用する場合には、前記
の乾燥物(粉末)をバインダーと共に加圧成型して、ペ
レット状成型物(平均直径;1〜20mm)となした後
、そのペレット状成型物を高温(約200〜600 ’
C)で坑底して、水素ガスなどで還元処理することが好
ましい。
さらにまたこの発明の銅−ジルコニウム系触媒は、その
組成が銅、ジルコニウムおよび酸素より成るものである
が、酸素(0)と、銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)
との量比は、例えば、触媒製造過程における焼成条件、
還元条件等によって異なるために、−概に限定すること
はできない。
しかしながら、−船釣には、O/(Cu+Zr)=0.
1〜3(原子比)であることが望ましく、そして、焼成
物については、0/(Cu+Zr)=1、1〜1.9(
原子比)、還元処理物については、0/ (Cu十Zr
)=0.1〜1.9 (原子比)であることが望ましい
。また、この発明の銅−ジルコニウム系触媒は、銅、ジ
ル1↓ウムおよび酸素以外に、必要に応じて、触媒の耐
被毒性、安定性等を増すために、バリウム、マンガン、
アルミニウム等の微量添加物を加えたものであっても良
い。
以上のようにして製造される乾燥物、焼成物および還元
処理物は、何れの段階のものも、水添活性、および、粉
末状で液相懸濁床用水添触媒として使用した場合の水添
反応液からの濾過性が良好な触媒となり、従来公知の触
媒での前述したような問題を解決するものである。
そして、この発明では、上述の製造法によって得られた
銅−ジルコニウム系触媒(乾燥物、焼成物または還元処
理物)を用い、有機カルボン酸エステル化合物に対して
過剰量、すなわち、有機カルボン酸エステル化合物のエ
ステル基1当量に対し、゛2〜100当量、好ましくは
5〜30当量の水素の存在下、有機カルボン酸エステル
化合物を水添反応させて、対応する高級脂肪族アルコー
ル、二価アルコールなどのアルコールを製造するのであ
る。
前記の有機カルボン酸エステル化合物としては、例えば
、 (1)シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸
ジプロピル、シュウ酸ジブチル、グリコール酸メチル、
グリコール酸エチル、グリコール酸プロピル、グリコー
ル酸ブチルなどを、エチレングリコール製造用のr有機
カルボン酸エステル化合物」として、 (2)コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、コハク酸
ジプロピル、コハク酸ジブデルなどのコハク酸エステル
類およびマレイン酸エステル類などを、L4−ブタンジ
オール製造用のr有機カルボン酸エステル化合物jとし
て、 (3)乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブ
チルなどを、プロピレングリコール製造用のr有機カル
ボン酸エステル化合物1として、(4)グルタル酸ジメ
チル、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジプロピル、グ
ルタル酸ジブチルなどを、1.5−ベンタンジオール製
造用の(有機カルボン酸エステル化合物」として、 (5)アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジ
ピン酸ジプロピル、アジピン酸ジブチルなどを、1.6
−ヘキサンジオール製造用のr有機カルボン酸エステル
化合物Jとして、および、(6)カプロン酸メチル、カ
プロン酸エチル、オクタン酸エチル、オレイン酸メチル
、ラウリン酸エチル、リノール酸メチルなど、炭素数が
6以上の脂肪酸に炭素数1〜4の低級アルキルエステル
基を1個以上有する直鎖、分岐鎖あるいは不飽和の高級
脂肪酸エステルを、高級アルコール製造用の「有機カル
ボン酸エステル化合物jとして好適に挙げることができ
る。
さらには、ポリオールおよびアミノアルコール製造用と
しての、それぞれ、水酸基およびアミノ基のような官能
基を有する「有機カルボン酸エステル化合物」も挙げる
ことができる。
水添反応の条件としては、通常130〜300°Cの温
度および1〜300 kg/a+1の圧力、好ましくは
180〜280°Cの温度および5〜250kg/dの
圧力であることが望ましい。
また、触媒の使用量は、原料の有機カルボン酸エステル
化合物に対して0.01〜30重量%、好ましくは0.
1〜10重量%の範囲であることが望ましい。
この発明において、反応溶媒は必須のものではないが、
水添反応を円滑に進行させ、反応時間を短縮させるため
に、反応に不活性な溶媒を用いることもできる。溶媒中
で水添反応を行う場合、使用に供される不活性溶媒とし
ては、メタノール、エタノール、プロパツール、ブタノ
ール等のアルコール系溶媒、メチルエーテル、エチルエ
ーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル等のエーテ
ル系溶媒などの有機溶媒が挙げられるが、特に、原料の
有機カルボン酸エステル化合物のエステル基に対応する
アルコール系溶媒を好適に挙げることができる。そして
、これら不活性溶媒の使用量は、有機カルボン酸エステ
ル化合物1重量部に対して、0、1〜30重量部、好ま
しくは1〜10重量部であるのが望ましい。
水添反応方式は、前述したように、懸濁床、固定床など
の通常の接触反応方式で行うことができる。
前記水添反応は、原料の有機カルボン酸エステル化合物
の種類および供給量、水素供給量、触媒使用量、反応方
式、反応圧力、反応温度等によっても異なるが、0.5
〜10時間程度で完結するものである。
反応終了後、例えば濾過、抽出、濃縮、蒸留等公知の操
作を適宜採用することにより、目的生成物のアルコール
を単離・精製することができる。
以上詳述した如く、この発明の方法に従い、銅−ジルコ
ニウム系触媒(乾燥物、焼成物または還元処理物)を用
い、有機カルボン酸エステル化合物を水添処理すれば、
公知の水添触媒を用いて水添反応を行った場合に比べ、
高収率で、また、工業的に有利に対応する高級脂肪族ア
ルコール、二価アルコールなどのアルコールを得ること
ができるのである。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例を示し、この発明をさらに詳
しく説明するが、これらは、この発明を何ら限定するも
のではない。
なお、これらの実施例において、触媒の製造および有機
カルボン酸エステル化合物の水添反応を行うに当たって
、触媒の取扱いには、特別な注意を要しなかった。
また、これらの実施例および比較例における銅−ジルコ
ニウム系触媒の平均粒径は、レーザー回折式粒度分析計
を用いて測定した粒度分布から求めた。
実施例1 〔触媒の製造〕 硝酸第二銅3水和物(Cu(N(1+)z ・311z
O) 24.35gおよび硝酸ジルコニル2水和物(Z
rO(NOs) z211□O) 26.06 gを、
水200−に溶解し、銅およびジルコニウムの濃度がそ
れぞれ2.6重量%および3.6重量%である硝酸銅−
硝酸ジルコニル水溶液を調製した。
他方、炭酸ナトリウム(NazCO:+)の10重量%
水溶液300dを調製した。
そこで、ビーカー(容量;1000戚)の中に、前記硝
酸銅−硝酸ジルコニル水溶液および前記炭酸ナトリウム
水溶液を、室温(25°C)で攪拌しながら徐々に滴下
していき、銅およびジルコニウムを含んだ沈澱物を形成
させた。この間、前記硝酸銅−硝酸ジルコニル水溶液と
前記炭酸ナトリウム水溶液との混合によって得られる反
応液のpH値が8になるように前記炭酸ナトリウム水溶
液の添加量を調整した。
次に、前記沈澱物を濾過によって前記反応液から分離・
回収し、さらに、この沈澱物を41の蒸留水中に入れて
、室温で30分間攪拌・混合した後、その混合液を濾別
することにより、沈澱物の水洗を充分に行った。
そして、水洗が行なわれた沈澱物を、lOOoCで12
時間(1夜)乾燥して、粉末状の銅−ジルコニウム系触
媒を製造した。
この銅−ジルコニウム系触媒の組成は、重量比で銅原子
(Cu)  :ジルコニウム原子(Zr) =0.72
:1であり、そして、その平均粒径は、43μmであっ
た。
〔アジピン酸ジブチルの水添反応〕
前述のようにして製造された銅−ジルコニウム系触媒2
.6gを、アジピン酸ジブチル25.8 gおよびn−
ブタノール100dと共に、オートクレーブ(容量: 
50M)に入れて、室温(25℃)で、150kg/a
aの水素ガスを前記オートクレーブ内へ供給して、反応
圧230kg/c111および反応温度250“Cで、
2時間水添反応させた。
反応後、得られた水添反応液を室温く25°C)まで冷
却し、濾過面積9cffl、平均孔径0.2μmのフィ
ルターを通しての30mm1gでの減圧濾過により、触
媒の分離を行った。その結果、濾液50dを得るまでの
時間は、90秒であった。
次いで、この濾液をガスクロマトグラフィーで分析した
ところ、前記水添反応によって生成した1、6−ヘキサ
ンジオールの収率が85.6モル%であり、しかも、ア
ジピン酸ジブチルの転化率が92.2モル%であった。
実施例2(シュウ酸ジエチルの水添反応)実施例1にお
いて製造された銅−ジルコニウム系触媒3.0gを、シ
ュウ酸ジエチル10gおよびエタノール90dと共に、
オートクレーブ(容量:500d)に入れて、室温(2
5°C)で、80kg/cfflの水素ガスを前記オー
トクレーブ内へ供給して、反応圧力120kg/dおよ
び反応温度210℃で、2時間水添反応させた。
反応後、得られた水添反応液から前記触媒を、実施例1
と同様にして濾別後、反応液をガスクロマトグラフィー
で分析した結果、この水添反応によって生成したエチレ
ングリコールの収率が80.5モル%であり、しかも、
シュウ酸ジエチルの転化率が91モル%であった。
実施例3 〔触媒の製造〕 実施例1において製造された銅−ジルコニウム系触媒を
、空気中で350℃の温度で2時間焼成して得られた焼
成物を触媒とした。
この触媒中のジルコニウム原子の量に対する銅原子の量
の比(重量比)は、実施例1において製造された銅−ジ
ルコニウム系触媒(乾燥物)と同しであった。
また、この触媒の平均粒径は、45μmであった。
〔アジピン酸ジブチルの水添反応〕
実施例1において製造された乾燥物である触媒に代えて
、前述のようにして製造された焼成物である触媒を使用
したことのほかは、実施例1と同様な方法でアジピン酸
ジブチルの水添反応を行った。
水添反応後の触媒の濾別によって、濾液50mflが得
られるまでの時間は、85秒であった。
そして、この濾ン夜をガスクロマトグラフィーで分析し
た結果、前記水添反応により生成した1、6−ヘキサン
ジオールの収率が77.5モル%であり、しかも、アジ
ピン酸ジブチルの転化率が85.6モル%であった。
実施例4 〔触媒の製造〕 実施例1において製造された銅−ジルコニウム系触媒を
、10容量%の水素ガスを含有する水素−窒素混合ガス
によって、200°Cで2時間還元して得られた還元処
理物を触媒とした。
この触媒中のジルコニウム原子の量に対する銅原子の量
の比(重量比)は、実施例1において製造された銅−ジ
ルコニウム系触媒(乾燥物)と同じであった。
また、この触媒の平均粒径は、38μmであった。
〔アジピン酸ジブチルの水添反応〕
実施例1において製造された乾燥物である触媒に代えて
、前述のようにして製造された還元処理物である触媒を
使用したこと、および、水添反応の圧力を200kg/
c4としたことのほかは、実施例1と同様な方法でアジ
ピン酸ジブチルの水添反応を行った。
水添反応後の触媒の濾別によって、濾液5Mが得られる
までの時間は、98秒であった。
そして、この濾液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、前記水添反応により生成した1、6ヘキサンジオ
ールの収率が84.7モル%であり、しかも、アジピン
酸ジブチルの転化率が90.5モル%であった。
実施例5 〔触媒の製造〕 実施例1の方法に準じて、重量比で銅原子(Cu):ジ
ルコニウム原子(Zr) =65 : 35である銅−
ジルコニウム系触媒を製造した。
この触媒の平均粒径は、35μmであった。
〔ラウリン酸エチルの水添反応〕
前述のようにして製造された触媒3gを、ラウリン酸エ
チル30gおよびエタノール100成と共に、オートク
レーブ(容量=500W11)に入れて、室温(25°
C)で、80kg/cm2llの水素ガスを前記オート
クレーブ内へ供給して、反応圧力120kg/1afl
および反応温度230°Cで、2時間水添反応させた。
反応後、得られた水添反応液から前記触媒を、実施例1
と同様にして濾別後、反応液をガスクロマトグラフィー
で分析した結果、この水添反応によって生成した1−ド
デカノールの収率が85モル%であり、しかも、ラウリ
ン酸エチルの転化率が97モル%であった。
比較例1 〔触媒の製造〕 硝酸第二銅3水和物(Cu(NO3) z ・3HzO
) 190.2gを水800Idに溶解し、銅の濃度が
5.1重量%の硝酸銅水溶液を調製した。
また、珪素分がSiO□として23.5重量%含まれて
いる水ガラス4号266gを水21に溶解し、さらに硝
酸を加え、該溶液のpH値を2まで下げて、水ガラス溶
液を調製した。
他方、炭酸ナトリウム(Na、CO,)の10重量%水
溶液200dを調製した。
そこで、前記の硝酸銅水溶液と水ガラス溶液とを予め混
じたものと、前記炭酸ナトリウム水溶液とを、ビーカー
(容1;4j2)の中に撹拌しながら徐々に滴下してい
き、沈澱物を形成させた。この間、前記硝酸銅水溶液、
水ガラス溶液および炭酸ナトリウム水溶液の混合によっ
て得られる反応液のpH値が8になるように前記炭酸ナ
トリウム水溶液の添加量を調整した。
次に、前記沈澱物の前記反応液からの分離・回収、なら
びに、その後の前記沈澱物の水洗を実施例1と同様の方
法で行った。
そして、水洗が行なわれた沈澱物を、130°Cで16
時間乾燥し、さらに、乾燥された沈澱物を、空気中で3
00°Cの温度で2時間焼成して得られた焼成物を触媒
とした。
この触媒の平均粒径は、5μmであった。
また、この触媒の組成は、CuO50重量%、Si0□
50重量%であった。
〔アジピン酸ジブチルの水添反応〕
実施例1において製造された触媒に代えて、前述のよう
にして製造された銅−シリカ系触媒を使用したほかは、
実施例1と同様な方法でアジピン酸ジブチルの水添反応
を行った。
水添反応後の触媒の濾別によって、濾液50m1が得ら
れるまでの時間は、360秒であった。
そして、この濾液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、前記水添反応にまり生成した1、6−ヘキサンジ
オールの収率が65.3モル%であり、しかも、アジピ
ン酸ジブチルの転化率が78.7モル%であった。
比較例2 〔触媒の製造〕 硝酸第二銅3水和物(Cu(NOz)t j 3nzo
) 48.32gを水100mff1に溶解し、硝酸銅
水溶液を調製した。
また、チタンイソプロポキシド56.84 gをエタノ
ール300mに溶解し、チタンイソプロポキシド溶液を
調製した。
他方、炭酸ナトリウム(NazCO3)の10重量%水
溶液600dを調製した。
そこで、ビーカー(容ffi;21の中に、これらの硝
酸銅水溶液、チタンイソプロポキシド溶液および炭酸ナ
トリウム水溶液を、攪拌しながら徐々に滴下していき、
沈澱物を形成させた。この間、前記硝酸銅水溶液、チタ
ンイソプロポキシド溶液および炭酸ナトリウム水溶液の
混合によって得られる反応液のpH値が7.5になるよ
うに前記各溶液の滴下速度を調節した。
次に、前記沈澱物の前記反応液からの分離・回収、その
後の前記沈澱物の水洗、モしてr水洗が行なわれた沈澱
物1の乾燥を実施例1と同様の方法で行った。
その後、乾燥が行なわれた沈澱物を、空気中で350°
Cの温度で2時間焼成して得られた粉末状の焼成物を触
媒とした。
この粉末状の銅〜チタン系触媒の組成は、重量比で銅原
子(Cu)  :チタン原子(Ti) =57 : 4
3であり、そして、その平均粒径は、3μmであった。
〔アジピン酸ジブチルの水添反応〕
実施例1において製造された触媒に代えて、前述のよう
にし、て製造された銅−チタン系触媒を使用したほかは
、実施例1と同様な方法でアジピン酸ジブチルの水添反
応を行った。
水添反応後の触媒の濾別によって、濾液50成が得られ
るまでの時間は、480秒であった。
そして、この濾液をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、前記水添反応により生成した1、6−ヘキサンジ
オールの収率が21モル%であり、しかも、アジピン酸
ジブチルの転化率が35モル%であった。
実施例6〜8 〔触媒の製造〕 触媒中のジルコニウム原子の量に対する銅原子の量の比
(li重量比をそれぞれ第1表に示す比に変えたほかは
、実施例3と同様にして銅−ジルコニウム系触媒(焼成
物)を製造した。これら触媒の平均粒径は、第1表に示
すとおりであった。
〔アジピン酸ジブチルの水添反応〕
実施例1において製造された触媒に代えて、前述のよう
にして製造された焼成物である触媒を使用したことのほ
かは、実施例1と同様な方法でアジピン酸ジブチルの水
添反応を行った。
その結果を第1表に示す。なお、第1表に示すr濾過時
間1は、実施例1と同様の方法で、濾液50mが得られ
るまでの時間(秒)を示す。
比較例3および4 〔触媒の製造〕 触媒中のジルコニウム原子の量に対する銅原子の量の比
(重量比)をそれぞれ第1表に示す比に変えたほかは、
実施例3と同様にして銅−ジルコニウム系触媒(焼成物
)を製造した。これら触媒の平均粒径は、第1表に示す
とおりであった。
(アジピン酸ジブチルの水添反応〕 実施例1において製造された触媒に代えて、前述のよう
にして製造された焼成物である触媒を使用したことのほ
かは、実施例1と同様な方法でアジピン酸ジブチルの水
添反応を行った。
その結果を第1表に示す。なお、第1表に示す「濾過時
間jは、実施例1と同様の方法で、濾液50mftが得
られるまでの時間(秒)を示す。
第1表 実施例6 実施例7 実施例8 比較例3 比較例4 5 1 6 8 9 8 2 2 3 1 0 3 7 〔本発明の作用効果〕 この発明は、前述したように、従来公知の水添触媒は、
含有成分の毒性、水添活性、液相懸濁床による水添反応
に使用した場合の反応液からの濾過性などの点において
問題があり、これらの水添触媒を用いた有機カルボン酸
エステル化合物からのアルコールの製造法が工業的に満
足の行くものではなかったという問題点があったのに対
し、湿式沈澱工程を含む調製法によって、効率よく、か
つ、再現性よく製造されるr銅、ジルコニウムおよび酸
素より戒り、銅原子とジルコニウム原子の組成が、重量
比で銅原子:ジルコニウム原子−1/9〜9/1である
ような銅−ジルコニウム系触媒」を用いることによって
、有機カルボン酸エステル化合物から水素添加により対
応するアルコール類を高収率で製造することができ、特
に、液相懸濁床による水添反応においては、水添反応液
から、触媒を容易に分離・濾過することが可能である効
果を奏する。
また、この発明の銅−ジルコニウム系触媒は、従来知ら
れている銅−クロム系触媒のように、毒性を有する成分
を含有していないため、触媒の調製、水添反応前後での
触媒の取扱いが非常に有利であり、工業的な実用上、極
めて有益である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 有機カルボン酸エステル化合物を水素添加してアルコー
    ルを製造する方法において、銅、ジルコニウムおよび酸
    素から成り、銅原子とジルコニウム原子の組成が重量比
    で銅原子/ジルコニウム原子=1/9〜9/1である銅
    −ジルコニウム系触媒と、有機カルボン酸エステル化合
    物のエステル基1当量に対し2〜100当量の水素との
    存在の下に、130〜300℃の温度で、1〜300k
    g/cm^2の圧力下、有機カルボン酸エステル化合物
    を水素添加処理することを特徴とするアルコールの製造
    法。
JP2174596A 1989-07-04 1990-07-03 アルコールの製造方法 Pending JPH03128334A (ja)

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