JPH03126523A - 二軸延伸フィルムの製造方法 - Google Patents

二軸延伸フィルムの製造方法

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JPH03126523A
JPH03126523A JP26551789A JP26551789A JPH03126523A JP H03126523 A JPH03126523 A JP H03126523A JP 26551789 A JP26551789 A JP 26551789A JP 26551789 A JP26551789 A JP 26551789A JP H03126523 A JPH03126523 A JP H03126523A
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真男 高重
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昌弘 藤本
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、チューブラ−法で二軸延伸した熱可塑性樹脂
フィルムの熱処理方法及び装置に関し、食品包装、コン
ピュータのような工業製品の包装、バッグインボンクス
、ドラムの内装等の分野で利用することができる。
[背景技術] 従来のプラスチックの製造方法においては、プラスチッ
クフィルムを例えばチューブラ−法で二軸延伸した後、
フィルム分子の配向を固定させて寸法安定性を得るため
に熱処理を施している。
この熱処理の際、チューブ状の例えばナイロン−6フイ
ルムを偏平に折り畳んだ状態でテンター法により、20
0°C近傍の熱処理を施すと、上下のフィルム同士が融
着するため処1Tl!後に2枚に分離することができず
、製品として使用することができないという問題点が生
じていた。このような問題点は、特にプラスチックフィ
ルムがポリアミド系のような熱可塑性樹脂フィルムの場
合に顕著となる。
そこで、この問題を解決するために、従来、例えば二軸
延伸された偏平チューブ状フィルムの耳部を切開して2
枚のフィルムに分離した後、エンドレスのベルト状物に
より両フィルム間に空隙を保った状態でテンターに導入
し、フィルムの両端をクリップで保持しながら熱処理を
施す改良テンタ一方式が提案されている(特公昭46−
15439号公報参照)。
また、この改良テンター法以外にも、チューブ状フィル
ムに圧縮空気を入れてバブルを形成した状態で熱処理を
施すチューブラ一方式を採用した場合にも、熱溶着の問
題は回避できる。
[発明が解決しようとする課題] 上述した改良テンター法による熱処理によれば、熱融着
は発生しないが、ボーイング現象(フィルムの延伸に伴
い、フィルム両端に比べて中央部の延伸がフィルムの移
動方向に遅れを生じる現象)が発生し、これに伴ってフ
ィルム物性の面内異方性及び二次加工(印刷等)の阻害
要素となるたるみ等の問題点が生じていた。この際、熱
処理混炭を下げれば、ボーイング率は低くなるが、ボイ
ル、レトルト等の熱処理を施す場合には、収縮率が大き
くなりすぎて問題がある。
また、上述したチューブラ−法による熱処理によれば、
高い寸法安定性を得ようとして180℃以上の温度で熱
処理すると、バブルが揺れて安定した熱処理が困難にな
るという問題が生じる。この問題を回避するために、低
い温度で熱処理すれば、逆に良好な寸法安定性が得られ
なくなる。
一方、本出願人は、特願昭63−296575において
、チューブラ−法により二軸延伸した結晶性熱可塑性フ
ィルムを2段階に分けて熱処理する方法及び装置を提案
した。この発明において、第2段目の熱処理はテンタ一
方式としたが、第1段目の熱処理方式については特に限
定していない。
しかし、この第1段目の熱処理も第2段目の熱処理と同
様にテンタ一方式とした場合には、ボーイング率を小さ
くする効果は認められるが、第1段目の熱処理で既にボ
ーイングが発生しているため、その効果に限界がある。
本発明は、ボーイング率を低減させて、フィルム面内の
物性バランスを良好にすることができる二軸延伸フィル
ムの製造方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用1本発明は、チュ
ーブラ−法によりフィルムを加熱して二軸延伸した後、
偏平に折畳む二軸延伸フィルムの製造方法において、前
記フィルムを加熱する際、前記フィルムを折畳んだ際に
耳部となる部分の加熱温度を、前記フィルムの製品に相
当する部分の加熱温度より低(設定することを特徴とす
る。
このために、本発明においては、前記フィルムを折畳ん
だ際に耳部となる部分を加熱するヒータと、前記フィル
ムの製品に相当する部分を加熱するヒータとをそれぞれ
温度制御すると共に、前記フィルムの耳部となる部分を
加熱するヒータの温度を、全ヒータ平均温度より10〜
100°C低くするのがよい。
10°C未満の温度範囲で低くしても本発明による効果
、即ち逆方向のボーイング現象が得られず、またl O
O’Cを越えて低くすると延伸途上のバブルが不安定に
なりやすい。
また、本製造方法においては、前記フィルムを折畳んだ
際に耳部となる部分を加熱するヒータと、前記フィルム
の製品に相当する部分を加熱するヒータとをそれぞれ温
度制御すると共に、前記フィルムの製品に相当する部分
を加熱するヒータの温度を、全ヒータ平均温度より10
〜100°C高くするようにしてもよい。
i o ’c未満の温度範囲で高くしても本発明による
効果、即ち逆方向のボーイング現象が得られず、また1
00°Cを越えて高くすると延伸途上のバブルが不安定
になりやすい。
上述したように、前記フィルムを折畳んだ際に耳部とな
る部分を力U熱するヒータと、前記フィルムの製品に相
当する部分を加熱するヒータとをそれぞれ温度制御する
ためには、例えばフィルムの耳部となる部分を加熱する
ための2個のヒータと、フィルムの製品に相当する部分
を加熱するための2個のヒータの合計少なくとも4個の
ヒータを設ける。
また、フィルムの加熱状態の制御性を向上させてフィル
ム全周にわたってその温度勾配をなだらかにするために
は、加熱装置に例えば4個以上のヒータを設ける構成に
するのが好ましく、この場合には、前記フィルムの耳部
となる部分の最端部の加熱温度を最低にすると共に、前
記フィルムの製品に相当する部分の略中央部の加熱温度
を最高となるように加熱するのが好ましい。
また、本発明においては、上記製造方法により折畳んだ
前記フィルムを、前記フィルムの融点以下の温度で熱処
理する。
この場合の熱処理は、第1段目をテンター法又はチュー
ブラ−法で行い、また第2段目をテンター法で行う2段
熱処理を施すのがよい。
この際、第1段目のテンター法による熱処理は、融点か
ら30°C以上低い温度で行い、チューブラ−法による
熱処理は、融点から20゛C以上低い温度で行う。また
、第2段目のテンター法による熱処理は、融点から30
℃゛低い温度以上であって、融点以下の温度で行う。な
お、それぞれの熱処理時間は、1〜30秒程度が好まし
い。
本発明に係る二軸延伸フィルム用の樹脂として使用する
樹脂には、例えば熱可塑性樹脂であるポリアミド系、ポ
リエステル系、エチレン−ビニルアルコール共重合体ケ
ン化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン
等がある。これらの中でポリアミド系樹脂の具体例を挙
げると、ナイロン−6(融点215℃)、ナイロン−6
,6(融点260°C)等である。
[実施例] 図面を参照して実施例で使用する製造装置及びこれを使
用した二軸延伸フィルムの製造方法を説明する。
第1図に示すように、本製造装置は、熱可塑性樹脂フィ
ルムlをチューブラ−法により二軸延伸する手段10と
、テンター法でこのフィルム1を熱処理するための第1
の加熱手段20と、このフィルムの両耳部を切開して2
枚のフィルムIA。
IBに分離するためのトリミング手段30と、両フィル
ムIA、IB間に空気を介在させながら両フィルムIA
、IBを重ねる手段40と、テンター法で両フィルムI
A、IB間に空気が介在した状態のフィルムIA、IB
を熱処理するための第2の加熱手段50と、熱処理を施
したフィルムIA、IBの巻取り手段60とを備える。
前記二軸延伸手段10には、上方に配置された一対の第
1のピンチロール11と、熱可塑性樹脂フィルム1を加
熱するためのヒータ12が設けられた加勢装置13と、
フィルム1を偏平に折り畳むための■字形の案内板14
と、案内板14の下端に配置された一対の第2のピンチ
ロール15とが設けられる。
第2図に示すように、この加熱装置13のヒータ12は
、バブル2の外周面に沿って近接して設けられた4個の
ヒータ12A〜12Dより成る。
これらのヒータ12A〜12Dで、対向する一方の一対
のヒータ12A、12Bを、バブル2を偏平に折り畳ん
だ際にフィルム1の耳部3A、3Bとなる部分2A、2
Bを加熱するためのヒータとする(第3図参照)。また
、対向する他方の一対のヒータ12C,12Dをバブル
2の製品に相当する部分2C,2Dを加熱するためのヒ
ータとする。これらのヒータ12A〜12Dとしては、
赤外線ヒータ等任意に選ぶことができる。
前記第1の加熱手段20には、偏平に折り畳まれたフィ
ルム1の両耳部3A、3Bを把持するためのテンター2
1と、フィルム1を加熱するための熱風炉22とが設け
られる。
前記トリミング手段30には、チューブ状フィルムlを
2枚のフィルムIA、IBに分離するためのブレード3
1を備えたトリミング装置32が設けられる。
前記両フィルムIA、IB間に空気を介在させながら両
フィルムIA、IBを重ねる手段40には、ガイドロー
ル5と、上下に離れて配置された一対のロール41A、
41Bと、フィルムIA。
IBの移動方向に順に配置された3個の1Δ付きロール
42A〜42Cとが設けられる。第4図に示すように、
これらの溝付きロール42A〜42Cは、その外周面に
例えば10cmピンチで交差する2条の溝43が形成さ
れ、溝付は加工後、表面にクロム等のめっき処理が施さ
れたものである。
前記テンター50には、前記フィルムIA、IBの両耳
部3A、3Bを把持するためのテンター51と、フィル
ムIA、1Bを加熱するための熱風炉52とが設けられ
る。
前記巻取り手段60には、熱処理を施した前記フィルム
IA、IBをそれぞれ巻き取るための巻取り機61が設
けられる。
この製造装置を使用し、次のようにして熱可塑性樹脂フ
ィルム1の熱処理を行う。
先ず、チューブラ−法による二軸延伸手段10において
、加熱装置13で加熱されたチューブ状の熱可塑性樹脂
フィルム1を、所定の内圧によってバブル2に膨張させ
ることにより横方向(TD力方向に延伸させると共に、
上下のピンチロール11.15の引取り速度の差により
縦方向(MD力方向に延伸させて、二軸延伸を行う、二
軸延伸されたバブル2は、案内板14及び第2のピンチ
ロール15により偏平に折り畳まれる。なお、チューブ
ラ−法にするためのフィルム1内への空気の注入法は任
意である(例えば、特開昭64−71727号公報参照
)。
この加熱装置13による加熱の際、バブル2の耳部3A
、3Bとなる部分2A、2B側に配置されたヒータ12
A、12Bの温度を、全ヒータ12A〜12Dの平均温
度より10〜100℃低く設定する。また、バブル2の
製品に相当する部分2G、2D側に配置されたヒータ1
2C12Dの温度を、全ヒータ12A−12Dの平均温
度より1O−1oo°C高く設定する。このような条件
で加熱・延伸することにより、第5図と第6図に示すよ
うに、延伸前にフィルム1のTD力方向引いた直1i 
x + が、延伸時にバブル2の製品に相当する部分2
C,2Dを中心としてMD力方向ずれて曲線X!となる
逆方向のボーイング現象が生じる。
次に、第1の加熱手段20による第1段目の熱処理にお
いて、テンター21でフィルム1の両耳部3A、3Bを
把持しながら、熱風炉22により、融点から30°C以
上低い温度で熱処理を施す。この熱処理において、前記
二軸延伸時における逆方向のボーイング現象を打ち消す
方向にボーイング現象が生じる。なお、この第1段目の
熱処理は、チューブラ−法で行ってもよく、この場合は
融点から20℃以上低い温度で熱処理を施す。
この熱処理の際、フィルム1の弛緩率は、0〜10%(
MD力方向び/又はTD力方向に設定する。フィルム1
を若干弛緩させた状態で熱処理を施すことにより、フィ
ルムlの結晶化度を増加させて収縮率を低減させること
ができ、これによって寸法安定性の良好なフィルム1が
得られる。
次に、トリミング手段30において、この偏平フィルム
lの両耳部3A、3Bをトリミング装置32のブレード
31で切開して2枚のフィルムIA、IBに分離する。
なお、この偏平フィルム1の切開は、折り目部分から若
干内側にプレシト31を位置させることにより、一部分
耳部片が生じるように行ってもよく、又は偏平フィルム
lの折り目部分にブレード5を位置させることにより、
耳部片が生じないように行ってもよい、この段階におけ
るトリミングによって、後工程におけるトリミングロス
を小さくすることができる。
次に、空気を介在させながら両フィルムIA。
IBを重ねる手段40において、ロール41A。
41Bの上下にそれぞれフィルムIA、IBを分離して
送通ずることにより、各フィルムIA、1B内面に空気
を接触させる0次に、第4図にも示すように、3個の溝
付きロール42A〜42Cに順に送通ずることにより、
両フィルムIA、IB間に空気を介在させながら、両フ
ィルムIA、IBを重ね合わす。このように溝付きロー
ル42A〜42Cを使用することにより、この溝43を
介してフィルムIA、IBと空気との良好な接触状態が
得られ、フィルムIA、1B同士の融着を効果的に防止
することができる。
次に、第2の加熱手段50による第2段目の熱処理にお
いて、重なった状態のフィルムIA、IBをテンター5
1で両耳部3A、3Bを把持しながら、融点から30°
C低い温度以上であって、融点以下の温度でこれら2枚
のフィルムIA、IBを熱処理する。この熱処理におい
ても、前記二軸延伸時における逆方向のボーイング現象
を更に打ち消す方向にボーイング現象が生じ、結果とし
て両方向のボーイングが相殺し合ってフィルムIA。
IBのボーイング率が小さくなる。この第2段目の熱処
理においても、フィルムIA、IBの弛緩率は、0〜1
0%に設定する。
最後に、巻取り手段60において、ガイドロール2を介
して巻取り機61により熱処理を施したフィルムIA、
IBを巻き取る。
上記実施例において、条件を具体的に設定して熱可塑性
樹脂フィルム1の熱処理を行った場合の各実験例及び比
較例を説明する。
l1班上二工 熱可塑性樹脂としてポリアミド系のナイロン−6である
宇部ナイロン(商品名、相対粘度3゜7)を使用し、直
径40IIIIのスクリューを存する押出機から15k
g/hrで押し出した後、15°Cの冷却水中で2、冷
し、直径90IIIll、厚さ135μのチューブ状ナ
イロンフィルム(融点215°C)を作製した。
次に、チューブラ−法による二軸延伸手段10において
、この原反ナイロンフィルム1をMD方向/TD方向−
3,0/3.2の延伸倍率で同時二軸延伸した後、折り
畳むことにより、厚さ15μmの偏平チューブ状ナイロ
ンフィルム1を作製した。この延伸時において、加熱装
置13のバブル2の耳部3A、3Bとなる部分2A、2
B側に配置されたヒータ12A、12Bの温度及びバブ
ル2の製品に相当する部分2C,2D側に配置されたヒ
ータ12c、12Dの温度を下記の表−1に示すように
設定した。
次に、第1段目の熱処理及び第2段目の熱処理における
各実験例の処理温度及び弛緩率を下記の表−1に示すよ
うに設定してナイロンフィルム1の熱処理を行った。な
お、実験例1〜5の第1段目の熱処理は、上記製造装置
に示すように、テンター法で行ったが、実験例6の第1
段目の熱処理だけはチューブラ−法で行った。
表−1に示すように、二軸延伸時のバブル2の成形安定
性を評価し、また延伸後のナイロンフィルムlと第2段
目の熱処理後のナイロンフィルムLA、IBのボーイン
グ率を測定し、最終的な合否の判定を行った。
前記ボーイング率は、第7図に示すように、原反ナイロ
ンフィルム1にその移動方向に対して垂直な方向に所定
幅の標線S1を描き(第7図(A)参照)、第2段目の
熱処理後における標線S。
の遅れ量Δbと幅lを測定しく第7図(B)参照)、Δ
b/j!X100%より算出した値である。
なお、本発明においては、先ず二軸延伸工程において逆
方向のボーイング現象により−651分のボーイングが
生じ、次に第1段目及び第2段目の熱処理工程において
+Δb!分のボーイングが発生するため、第2段目の熱
処理後のΔbは、結局Δb、−Δb、Iに相当する。
なお、バブルの成形安定性の欄で、Oはバブルの折径変
動が±1%以下で、バブルの破袋、不安定現象(上下動
、横揺れ等)が発生しない、Δはバブルの折径変動が±
3%以下で、バブルの破袋、不安定現象(上下動、横揺
れ等)が発生しない、×はバブルの破袋又は不安定現象
(上下動、横揺れ等)が生じるため、連続安定成形が困
難、を示す。また、合否判定の欄で、◎はバブルの成形
安定性がOで、第2段目熱処理後のボーイング率が5%
未満の場合、○はバブルの成形安定性が○で、第2段目
熱処理後のボーイング率が5%以上の場合又はバブルの
成形安定性が△で、第2段目熱処理後のボーイング率が
5%未満の場合、×はバブルの成形安定性が×の場合又
は第2段目熱処理後のボーイング率が5%以上の場合を
それぞれ示す。
上較且上二l 上記実験例と同様に、ナイロン−6を使用してチューブ
状ナイロンフィルムlを作製した後、この原反フィルム
を二軸延伸した。この延伸時において、加熱装置13の
バブル2の耳部3A、3Bとなる部分2A、2B側に配
置されたヒータ12A、12Bの温度及びバブル2の製
品に相当する部分2C,2D側に配置されたヒータ12
G、12Dの温度を下記の表−■に示すように設定した
次に、これらのナイロンフィルムIに対して表−1に示
す温度及び弛緩率で第1段目及び第2段目の熱処理を施
し、その他は上記実験例と同様にして熱処理に係る各ナ
イロンフィルムIA、IBを得た。なお、比較例5の場
合、第1段目の熱処理は施さなかった。
これらの各比較例に係るナイロンフィルムについても、
上記実験例と同様に、二軸延伸時のバブル2の成形安定
性を評価し、また延伸後のナイロンフィルム1と第2段
目の熱処理後のナイロンフィルムIA、IBのボーイン
グ率を測定し、最終的な合否の判定を行った。
表−1より、各実験例によれば、二軸延伸における加熱
の際、バブル2の耳部3A、3Bとなる部分2A、2B
側に配置された一方の一対のヒータ12A、12Bの温
度を、全ヒータの平均温度(300℃)より20−10
0 ’C低く設定すると共に、バブル2の製品に相当す
る部分2C,’2D側に配置された他方の一対のヒータ
12C,12Dの温度を、全ヒータの平均温度より20
〜1゜O′C高く設定したことにより、二軸延伸時のバ
ブル2が安定であり、第2段目の熱処理後の最終的なボ
ーイング率が低くなり、結果として合否判定がO又は◎
であることがわかる。従って、本実施例によれば、ボー
イング率を小さく抑えることができるため、フィルム面
内の物性バランスが非常に良好なフィルムIA、IBが
得られる。
これに対して、比較例1によれば、二軸延伸における加
熱の際、バブル2の耳部3A、3Bとなる部分2A、2
B側に配置されたヒータ12A。
12Bの温度と、バブル2の製品に相当する部分2C,
2D側に配置されたヒータ12C,12Dの温度とに差
がなく、全ヒータの平均温度(300℃)と等しいため
、逆方向のボーイング現象が発生しないで、第2段目の
熱処理後のボーイング率が高くなった。
また、比較例2.3によれば、一方の一対のヒータ12
A、12Bの温度を、全ヒータの平均温度(300℃)
より高く設定すると共に、他方の一対のヒータ12C,
12Dの温度を、全ヒータの平均温度(300℃)より
低く設定しため、通常のボーイング現象が発生し、最終
的なボーイング率が高くなった。
比較例4によれば、一方の一対のヒータ12A。
12Bの温度を、全ヒータの平均温度(300“C)よ
り100℃以上低く設定すると共に、他方の一対のヒー
タ12C,120の温度を、全ヒータの平均温度(30
0°C)より100℃以上高く設定したため、一応逆方
向のボーイング現象が発生して最終的なボーイング率が
低くなるが、バブル2の成形安定性が不良となった。
比較例5によれば、一方の一対のヒータ12A。
12Bの温度及び他方の一対のヒータ12C,12Dの
温度は本発明の温度範囲内にあって逆方向のボーイング
は得られるが、第1段目の熱処理を施していないため、
最終的なボーイング率が高くなった。
なお、上記実施例では、ヒータ12を4つに分割して一
方の一対のヒータ12A、12B及び他方の一対のヒー
タ12C,12Dを別々に温度制御するようにしたが、
より多数のヒータ、例えばバブル2の耳部3A、3Bと
なる部分2A、2B側にそれぞれ2個、バブル2の製品
に相当する部分2C82D側にそれぞれ3個の合計10
個のヒータを配置して加熱装置13を構成すれば、バブ
ル2の加熱状態の温度制御性がより向上してフィルム全
周にわたってその温度勾配をなだらかにすることができ
る。
また、上記実施例では、ヒータ12を分割する構成とし
たが、例えば赤外線ヒータのコイルの巻線密度を調整す
ることによっても、バブル2の耳部3A、3Bとなる部
分2A、2Bとバブル2の製品に相当する部分2C,2
Dとの加熱温度をそれぞれ制御することができる。
更に、上記実施例においては、第1及び第2の加熱手段
20.50に熱風炉22.52を設けたが、例えば赤外
線ヒータ等を設けてもよい。
[発明の効果] 本発明に係る二軸延伸フィルムの製造方法によれば、熱
処理によるボーイング現象を小さく抑えることができる
ため、フィルム面内の物性バランスが非常に良好なフィ
ルムが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例で使用する製造装置の概略図、第2図は
ヒータによるバブルの加熱状態を示す平断面図、第3図
はバブルを折り畳んだ状態を示す断面図、第4図は溝付
きロールの斜視図、第56図は二軸延伸時における逆方
向のボーイング現象を示す正面図、第7図(A)、(B
)はボーイング率の測定法を示す図である。 1・・・熱可塑性樹脂フィルム、2A、2B・・・バブ
ルの耳部となる部分、2C,2D・・・バブルの製品に
相当する部分、3A、3B・・・耳部、10・・・二軸
延伸手段、12.12A−12D・・・ヒータ、20・
・・第1の加熱手段、22.52・・・熱風炉、30・
・・トIjミング手段、40・・・フィルムを重ねる手
段、50・・・第2の加熱手段、60・・・巻取り手段
。 第2図 第3図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)チューブラー法によりフィルムを加熱して二軸延
    伸した後、偏平に折畳む二軸延伸フィルムの製造方法に
    おいて、 前記フィルムを加熱する際、前記フィルムを折畳んだ際
    に耳部となる部分の加熱温度を、前記フィルムの製品に
    相当する部分の加熱温度より低く設定することを特徴と
    する二軸延伸フィルムの製造方法。
  2. (2)チューブラー法によりフィルムを加熱して二軸延
    伸した後、偏平に折畳む二軸延伸フィルムの製造方法に
    おいて、 前記フィルムを折畳んだ際に耳部となる部分を加熱する
    ヒータと、前記フィルムの製品に相当する部分を加熱す
    るヒータとをそれぞれ温度制御すると共に、前記フィル
    ムの耳部となる部分を加熱するヒータの温度を、全ヒー
    タ平均温度より10〜100℃低くすることを特徴とす
    る二軸延伸フィルムの製造方法。
  3. (3)チューブラー法によりフィルムを加熱して二軸延
    伸した後、偏平に折畳む二軸延伸フィルムの製造方法に
    おいて、 前記フィルムを折畳んだ際に耳部となる部分を加熱する
    ヒータと、前記フィルムの製品に相当する部分を加熱す
    るヒータとをそれぞれ温度制御すると共に、前記フィル
    ムの製品に相当する部分を加熱するヒータの温度を、全
    ヒータ平均温度より10〜100℃高くすることを特徴
    とする二軸延伸フィルムの製造方法。
  4. (4)第2又は第3請求項記載の二軸延伸フィルムの製
    造方法において、 前記フィルムの耳部となる部分の最端部の加熱温度を最
    低にすると共に、前記フィルムの製品に相当する部分の
    略中央部の加熱温度を最高にすることを特徴とする二軸
    延伸フィルムの製造方法。
  5. (5)第2〜第4請求項のいずれか1項に記載の二軸延
    伸フィルムの製造方法により折畳んだ前記フィルムを、
    前記フィルムの融点以下の温度で熱処理することを特徴
    とする二軸延伸フィルムの製造方法。
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