JPH0643096B2 - ポリプロピレンフイルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリプロピレンフイルムおよびその製造方法

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JPH0643096B2
JPH0643096B2 JP63065155A JP6515588A JPH0643096B2 JP H0643096 B2 JPH0643096 B2 JP H0643096B2 JP 63065155 A JP63065155 A JP 63065155A JP 6515588 A JP6515588 A JP 6515588A JP H0643096 B2 JPH0643096 B2 JP H0643096B2
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film
roll
stretching
polypropylene film
tensile strength
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富士 木村
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SHINETSU FUIRUMU KK
Shin Etsu Film Co Ltd
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SHINETSU FUIRUMU KK
Shin Etsu Film Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、等方性で高強度のポリプロピレンフィルムお
よびその製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、ポリプロピレン樹脂からのフィルムは、一軸延伸
法、インフレーション(二軸同時延伸)法、テンター
(二軸逐次延伸)法などによって製造され、一般包装
用、ラミネート加工用、電気絶縁用などの工業用に多岐
にわたって広く使用されている。これらのフィルムの特
性は、それぞれの製造法に大きく依存し、特に下記の第
1表に示されるように、引張り強さと伸びにおいて著し
い。
しかし、この表からも明らかなように従来のフィルムで
は、どの製造法によってもフィルムのタテ、ヨコ両方向
における、引張り強さを20kg/mm2以上、伸びを100%以
下にすることはできなかった。
(発明が解決しようとする課題) この理由は以下のように考えられている。すなわち、一
般にフィルムの引張り強さはフィルムを構成する分子の
配向度によって決定されるが、工業的に所定の配向度を
得るには、「延伸装置」により延伸方向の配向度を上げ
る方法が採用される。このときの延伸倍率によってフィ
ルムの引張り強さが決まる。
一軸延伸ではタテまたはヨコのいずれか一方のみが延伸
されるため、延伸されていない方向での引張り強さは極
端に低いものとなる。
テンター法による二軸延伸フィルムの製造では一般に逐
次二軸延伸が行われる。T型ダイスから押し出された原
シートは先ずタテ延伸、次いでヨコ延伸と二段階で延伸
される(なお、逆にヨコ延伸後、タテ延伸する方法もあ
る)。しかし、この場合第1段階での延伸をある程度以
上上げ過ぎると、一方向の分子配向のみが進み過ぎて、
第2段階の延伸時にフィルムがタテ方向に裂け易くな
る。また第1段階で一方向の配向をある程度上げた後、
第2段階での延伸を行うにはフィルムの温度を第1段階
での延伸のとき以上に上げざるを得ず、結果的に第1段
階での分子配向度の低下を余儀無くされる。このため最
終的に得られるフィルムは第2段階での分子配向度の影
響が強く残り、第1段階での延伸方向の強度が低いもの
となる。
インフレーション法は円筒ダイスから押し出されたパイ
プ状の原シートを加熱し、内部に空気あるいは窒素ガス
による圧力をかけて全体を膨張させて薄膜化する方法で
ある。この方法ではタテ、ヨコの延伸が同時に行われる
ので、タテ、ヨコの物理的強度が比較的バランスしたフ
ィルムを得ることができる。しかし、延伸工程の安定
性、すなわち膨張したバブルの破裂を避けるために、延
伸倍率をむやみに上げることはできない。
このほか同時二軸延伸法もあるが、ポリプロピレンフィ
ルムの製造では技術的、経済的に問題があって現在採用
されるに至っていない。
本発明は従来ポリプロピレンフィルムでは製造できなか
ったタテ、ヨコ両方向に等方性を有し、しかも高強度の
ポリプロピレンフィルムを得ることを目的とするもので
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明はこの問題を解決すべく鋭意研究の結果達成され
たもので、横方向の引張り強さが20kg/mm2以上であるポ
リプロピレンフィルムを、ロール間隙がが0.05〜50mm
で、それぞれのニップロールとのニップ部間の距離が50
〜500mmである低速および高速の2本のロールに導き延
伸することを要旨とするもので、これによればタテ、ヨ
コ両方向共に、引張り強さが20kg/mm2以上、伸びが100
%以下である、等方性で高強度のポリプロピレンフィル
ムを容易に得ることができる。
これを説明すると、本発明の重要な点は 1.1回の製造プロセスでは目標とする性能を有するフ
ィルムを得ることはできないため、既存の製膜技術を組
合せて行う。
2.既存技術でえられたフィルムの性能を機械的拘束下
において再延伸することによって一層向上させる。
の2つの項目を同時に実現させた所にある。
前述したように既存技術のみによって本発明の特性を有
するフィルムは得られないし、また本発明の延伸方法の
みによって求める特性を有するフィルムが得られる訳で
はない。すなわち、本発明は既存技術との組合せを前提
として達成されるものである。
以下、本発明の詳細を、その工程の概略を示した第1図
に基づいて説明する。
図(a)において1は巻出し機であり、これには本発明で
用いられるヨコ方向の引張り強さが20kg/mm2以上である
ポリプロピレンフィルムが巻取られている。2は延伸機
で、予熱ロール3、低速ロール4、高速ロール5、熱セ
ットロール6、冷却ロール7、引き取りロール8の一連
のロールと、各ロールに設けられたニップロール9…か
らなっている。なお、10は厚み計、11は巻取り機であ
る。一方、図(b)に詳細に示されているように、低速ロ
ール4と高速ロール5とは、互いのロール間隙(A)を0.0
5〜50mm、望ましくは0.1〜20mmとして、またそれぞれの
ニップロール9…とのニップ部間の距離(B)を50〜500m
m、望ましくは50〜200mmとして配設されている。
ロール間隙(A)はできるだけ小さい方がフィルム分子の
ヨコ方向の移動が少なく、低いタテ延伸倍率で均一なヨ
コ方向の引張り強さの向上したフィルムを得易いが、実
用上は使用する原反フィルムの厚みによる制限があるた
めに上記の0.05〜50mmが最適の範囲となる。
一方、延伸されるフィルムに力を与え、またその力が延
伸範囲以外のフィルムに及ばないこと、さらにフィルム
の延伸点を安定させてフィルムの破断を予防するため
に、低速ロール4と高速ロール5とにはニップロール9
…が不可欠である。両ロール4、5と、それぞれのニッ
プロール9…とのニップ部間の距離(B)では、フィルム
がタテに延伸されるだけでなく、ヨコ方向に移動するこ
とも可能である。したがって、この距離(B)にも同様の
制限がないと、本発明で目的とする高強度のフィルムは
得られない。ヨコ方向の分子移動を最小限に抑えるに
は、Bを最小限にすることが理想的であるが、ロールの
強度等の制約もあり、実用上は上記した50〜500mmの範
囲が最適となる。
ヨコ方向の引張り強さが20kg/mm2以上である原反のポリ
プロピレンフィルムは巻出し機1より延伸機2に導か
れ、ニップロール9…によりヨコ方向に機械的制約を持
たせた状態下に置きながら、150〜173℃、望ましくは16
0〜170℃に加熱された予熱ロール3上を通して加熱さ
れ、上記の低速ロール4と高速ロール5とによりフィル
ムのタテ方向に1.2〜2.0倍の延伸を行う。延伸されたフ
ィルムは熱セットロール6、冷却ロール7、引き取りロ
ール8、厚み計10を経て、巻取り機11に巻取られる。こ
れによれば、タテ方向の配向が増加し、タテ、ヨコ方向
に均質なフィルムを得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の具体的態様を実施例により説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1. インフレーション法で製造された、 の物理的特性を有する幅1,800mmのポリプロピレンフィ
ルムを、前述した延伸装置により、供給速度80m/分、
延伸温度169℃、延伸倍率1.5倍で、ニップ部間距離(B)
を130mmとして、ロール間隙(A)をそれぞれ2、20、50mm
に変えて延伸したもの、および同様の条件で、ロール
間隙(A)を2mmとして、ニップ部間距離(B)をそれぞれ13
0、200、500mmに変えて延伸したものについて、それぞ
れフィルムの幅方向の位置を変えてタテ、ヨコ両方向で
の引張り強さと伸びをJIS C2330にしたがってストログ
ラフ R-1(東洋精機製作所製、商品名)により、常温
で測定したところ、第2図および第3図に示す通りの結
果が得られた。
実施例2. 前例で用いたのと同じフィルムを、前述した延伸装置を
用い、供給速度80m/分、延伸温度169℃、ロール間隙(A)
2mm、ニップ部間距離(B)130mmで、延伸倍率を1.0、1.
3、1.5、1.8、および2.0倍に変えて延伸したものについ
て、フィルムのタテ、ヨコ両方向での引張り強さと伸び
を前例と同様に測定したところ、第4図に示す通りの結
果が得られた。
一般に工業的規模でフィルムを製造するときは、得られ
たフィルムの特性値がフィルムのタテ、またはヨコ方向
において連続的、さらになるべくは均一であることが重
要である。上記各実施例の結果より、ロール間隙(A)お
よびニップ部間距離(B)はフィルムの幅方向における均
一性に重大な影響を与えること、さらにこの(A)および
(B)には許容範囲のあることが明らかとなった。
(発明の効果) 本発明によれば、タテ、ヨコ両方向共に引張り強さが20
kg/mm2以上、伸びが100%以下である、等方性で高強度
のポリプロピレンフィルムを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本発明の実施例に係わり、第1図(a)は
工程の概略説明図、同図(b)はその要部の拡大説明図、
第2図および第3図は実施例1において、それぞれ低速
ロールと高速ロールとのロール間隙(A)と、この両ロー
ルとそれぞれのニップロールとのニップ部間の距離(B)
とを変えた場合の、フィルムの幅方向の位置(各図の横
軸)におけるタテ〔それぞれの図(a)〕、ヨコ〔それぞ
れの図(b)〕両方向での引張り強さと伸び(各図の縦
軸)への影響を示すグラフ、第4図は実施例2において
上記ロール間隙(A)を2mm、ニップ部間距離(B)を130mm
として延伸倍率(各図の横軸)を変えた場合の、フィル
ムのタテ、ヨコ両方向での引張り強さ〔同図(a)〕と伸
び〔同図(b)〕(それぞれ各図の縦軸)への影響を示す
グラフである。 (主要な符号の説明) 4……低速ロール、5……高速ロール、 9……ニップロール。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タテ、ヨコ両方向共に引張り強さが20kg/m
    m2以上、伸びが100%以下である、等方性で高強度のポ
    リプロピレンフィルム。
  2. 【請求項2】ヨコ方向の引張り強さが20kg/mm2以上であ
    るフィルムを、ロール間隙が0.05〜50mmで、それぞれの
    ニップロールとのニップ部間の距離が50〜500mmであ
    る、低速および高速の2本のロールに導き延伸すること
    を特徴とする請求項1記載のポリプロピレンフィルムの
    製造方法。
JP63065155A 1988-03-18 1988-03-18 ポリプロピレンフイルムおよびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0643096B2 (ja)

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JPS5651329A (en) * 1979-10-05 1981-05-08 Toray Ind Inc Manufacture of tempered polypropylene film

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