JPH03125687A - 自動２輪車のギアシフト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） この発明は、ミッションギア機構のギアシフトをロータ
リ式のシフトカムで制御する自動２輪車のギアシフト装
置に関する。

（従来の技術） 自動２輪車では、エンジンの動力伝導系に組み込まれた
ミッションギア機構を、ロータリ式のシフトカムにより
制御するものが多い。

第６図は自動２輪車エンジンの一例を示すもので、シリ
ンダａに一連のクランクケースまたはミッションケース
ｂが連設され、並列して軸架されたクランクシャフトＣ
とカウンタシャフトｄとの間に開閉クラッチが介装され
、カウンタシャフトｄとドライブシャフトｅとの間には
、ミッションギア機構が軸装される。

このミッションギア機構はロータリ式のシフトカムｆが
一定角度づつ正逆回動することによりシフトフォークｇ
を介してギアシフトされる。ｈはシフトカムｆを駆動す
るチェンジペダルを固定したチェンジシャフト、ｉは、
キックレバーを固定したキックシャフトで、別個のキッ
ク始動系を構成してキック操作を受けてクランクシャフ
トＣを駆動するものである。

第４図は上記シフトカムｆの駆動機構を示す。

シフトカムｆの側面には、一定ピツチ間隔にシフトピン
ｋが配置され、一方、上記チェンジシャフトｈにチェン
ジアームｊが軸着され、その先端に軸支されたシフトポ
ールｌがスプリングｍにより外側から弾接する。シフト
ポールｌには前後の送り爪ｎが対設されていて、２本の
シフトピンにの前後に位置する。

チェンジアームｊはスプリング０により一定位置に付勢
され、チェンジペダルの操作により、−定ストローク前
または後方へ往復揺動する。これにより上記シフトポー
ルＩが前または後方へ往復動じて送り爪ｎがシフトピン
ｋを押し、シフトカムｆが正または逆方向へ１ピツチづ
つ回動させられる。

このように、チェンジアームｊの前後揺動によってギア
シフトが行われるのであるが、その必要ストロークより
自ずからチェンジアームｊの長さが決定される。あまり
短いチェンジアームｊを用いると、チェンジシャフトｈ
の回動角度、すなわちチェンジペダルの操作ストローク
が極端に大きくなり、操作のフィーリングが悪くなる。

従って、チェンジシャフトｈとシフトカムｆとの間にあ
る程度の距離が必要で、配置上設計の自由度が小さく、
ミッションケースｂの大型化、特に上下寸法が大きくな
って、コンパクトなエンジンにしにくい、という問題が
ある。

第５図は、チェンジシャフトｈとシフトカムｆ間の距離
が短く設定された場合に採られる構造を示すもので、シ
フトポールｌを支持するシフトアームｐがチェンジシャ
フトｈとは別個に特設されたシフトアーム軸ｑに軸支さ
れ、チェンジシャフトｈに固定されたチェンジアームｊ
は短縮化されて、上記シフトアームｐと係合ピンｒおよ
び係合長孔Ｓによってリンク結合される。

これにより、チェンジペダルの操作ストロークを従来同
様の大きさに抑えても、シフトポール１を必要量動かす
ことができ、操作フィーリングを低下さることなく、設
計の自由度を改善でき、エンジンのコンパクト化ができ
る。

しかし、シフトアーム軸ｑ（ボルト）が新たに追加され
ているため、構造が複雑化すると共に、ミッションケー
スｂの加工２組み付は工数の増加（ねじロック塗布や締
着トルク管理など）により、コストアップを招くもので
あった。

（発明が解決しようとする課題） この発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもの
で、ミッションケース内の既設の機能部品を利用して、
構造の複雑化やコストアップを招かないようにした上で
、チェンジシャフトとシフトカムとを接近させて、エン
ジンコンパクト化のための設計自由度を拡大し、かつチ
ェンジ操作フィーリングのよい自動２輪車のギアシフト
装置を得ることを目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 上記の目的に沿って、この発明の自動２輪車のギアシフ
ト装置は、キック始動装置と、ロータリ式のシフトカム
を一定角度づつ正または逆方向へ回動させることにより
、シフトフォークを介してミッションギア機構のギアシ
フトを制御するギアシフト装置を備えた自動２輪車にお
いて、始動操作用のキックレバーを固定したキックシャ
フトと、チェンジ操作用のチェンジペダルを固定したチ
ェンジシャフトとをミッションケースに並列して配置し
、上記シフトカムを正逆駆動するシフトアームをキック
シャフト上に揺動自在に軸支すると共に、チェンジシャ
フトにチェンジアームを一体的に結合し、このチェンジ
アームとシフトアームとをリンク結合した構成になるも
のである。

（作用） このように構成したもので、チェンジペダルを正逆操作
することにより、チェンジシャフトを介してチェンジア
ームが正逆揺動し、リンク結合したシフトアームおよび
シフトポールを正または逆方向に一部ストローク量往復
揺動させ、これによりシフトカムが１ピツチづつ正また
は逆方向に回動され、シフトフォークを介してミッショ
ンギア機構を所定の速度段階にギアシフトさせる。

シフトポールの必要移動量に対するチェンジペダルの操
作ストロークは、チェンジアームとシフトアームとのレ
バー比によって決まり、操作フィーリングを最良に選定
することが容易に可能であり、チェンジシャフトはシフ
トカムとの距離を考慮することなく自由に設置できるの
で、エンジンのコンパクト化を図りやすい。

（実施例） 以下この発明の実施例になる図に就いて説明する。

第１図はその自動２輪車のギアシフト装置の要部を示す
側面図、第２図は第１図Ａ−Ａ矢視による展開図、第３
図は第２図Ｂ−Ｂ矢視による側面図である。

符号１はミッションケースを示し、カウンタシャフト２
とドライブシャフト３が並列して軸架される。カウンタ
シャフト２の軸端には、プライマリドリブンギア４が回
転自在に軸装され、図示しないクランクシャフト上のプ
ライマリドライブギアと噛み合っている。プライマリド
リブンギア４とカウンタシャフト２との間には開閉クラ
ッチ５が装備される。

また、カウンタシャフト２にミッションドライブギア群
６ａが軸装され、ドライブシャフト３に軸装されたミッ
ションドリブンギア群６ｂとによりミッションギア機構
６が構成され、ギアシフトによって両シャフト間に複数
段階の減速比が選択される。このギアシフトは、自動２
輪車に慣用されるように、シフトカム７の回動により、
シフトフォーク（図示しない）を介して制御される。８
は、ドライブシャフト３端部に固定されたドライブスプ
ロケットギアで、選択された減速比をもって後輪に動力
を伝える。

ミッションケース１には、ドライブシャフト３に並列し
てキック始動用のキックシャフト９が軸装される。キッ
クシャフト９上にはキックドライブギア１０が回転自在
に軸支される。このキックドライブギア１０は、ミッシ
ョンドライブ、ドリブンギア群６ａ、６ｂの常時噛み合
っている１組のドリブンギアに常時噛み合うように配置
されている。

このキックドライブギア１０の隣には、ヘリカルスプラ
イン１１を介してドッグピース１２が軸装され、そのド
ライブドッグ１３ａと、キックドライブギア１０側面の
ドリブンドッグ１３ｂが対向する。ドッグピース１２に
は軽い制動力が与えられている。

始動時、図示しないキックレバーの操作によりキックシ
ャフト９が回転すると、ドッグピース１２が軸方向に移
動してドライブ、ドリブンドッグ１３ａ、１３ｂが結合
してキックドライブギア１０が回転し、噛み合っている
ミッションドライブ。

ドリブンギアを経てカウンタシャフト２．開閉クラッチ
５．プライマリドリブンギア４に回転を伝え、プライマ
リドライブギアを介してクランクシャフトを駆動する。

次に、前記シフトカム７とキックシャフト９との中間部
に、チェンジシャフト１４がミッションケース１に軸架
されている。チェンジシャフト１４は、ケース外に固定
された図示しないチェンジペダルにより正逆回動される
。

チェンジシャフト１４上にはチェンジアーム１５が軸支
される。チェンジアーム１５の一部には側方へ屈折する
突片１６が形成され、チェンジシャフト１４に固定され
たレリーズボールインナーガイド１７ａの突片１８と一
緒に、ボス１５ａに巻装されたフォーク状のスプリング
１９に挟持され、チェンジアーム１５とチェンジシャフ
ト１４とは弾性的に結合されるでいる。またチェンジア
ーム１５の一部に係合ピン２０が突設される。

一方、前記キックシャフト９には、このチェンジアーム
１５とほぼ同一位相位置にシフトアーム２１が回転自在
に軸支される。シフトアーム２１には突片２２が形成さ
れ、ボス２１ａに巻装されたフォーク状のスプリング２
３により、ミッションケース１に突設された位置決めボ
ルト２４と共に挟持されて、常に一定位置に付勢される
。

そして、シフトアーム２１の一部に係合長孔２５が配置
されて、上記係合ピン２０がスライド自在に嵌挿される
。このリンク結合によって、チェンジアーム１５の揺動
がシフトアーム２１に伝えられる。

シフトアーム２１の先端には、シフトポール２６が軸支
されて、シフトカム７の側面に延びている。シフトカム
７の側面には、一定ピツチ間隔にシフトピン２７が配置
され、シフトボール２６がスプリング２８によりその外
側に弾接する。シフトポール２６には前後の送り爪２９
ａ、２９ｂがが対設されていて、この間に上記シフトピ
ン２７が位置する。

チェンジ操作によりチェンジシャフト１４が正または逆
方向へ回動すると、チェンジアーム１５゜シフトアーム
２１が前または後方へ一部ストローク往復揺動し、これ
により上記シフトポール２６が前または後方へ往復動じ
て、送り爪２９ａ、　　２９ｂがシフトピン２７を正ま
たは逆方向へ押し、シフトカム７が正または逆方向へ１
ピツチづつ回動して、前記のように、ミッションギア機
構６が所定の速度段階にギアシフトさせられる。

前記レリーズボールインナーガイドｆ７ａには、レリー
ズボールアウターガイド１７ｂが回転自在。

スライド自在に対設され、両ガイド１７ａ、１７ｂに対
向して形成された緩傾斜の凹面３０の底部にレリーズボ
ール３１を挟持している。このレリーズボールアウター
ガイド１７ｂは、フォーク部３２が設けられて前記キッ
クシャフト９をスライド自在に抱持し、そのレリーズボ
ールアウターガイド１７ｂが回動しないように一定位置
に拘束している。

チェンジシャフト１４が回動すると、レリーズボールイ
ンナーガイド１７ａとレリーズボールアウターガイド１
７ｂとの間に相対回転変位が生じ、レリーズボール３１
を挟んでいる凹面３０の傾斜面によって、レリーズボー
ルアウターガイド１７ｂが外方へ押し出され、レリーズ
ピース３３を介してレリーズレバ−３４の外端３４ｂを
押す。

レリーズレバ−３４は、クラッチカバー３５の内面に固
定された支軸３６に中央部を軸支され、内端３４ａが前
記開閉クラッチ５のブツシュピース３７に接する。ブツ
シュピース３７が押されると、クラッチスプリング３９
により摩擦板４０を押圧しているプレッシャプレート３
８が押し戻され、開閉クラッチ５が開いて、カウンタシ
ャフト２への動力伝導が断たれる。

この開閉クラッチ５のレリーズ作用は、前記のようにミ
ッションギア機構６をギアシフトするチェンジペダルの
正または逆ストロークの初期に行われ、スムーズなギア
シフトに備えたもので、ギアシフトが完了してチェンジ
ペダルが戻れば、開閉クラッチ５は直ちに接続して動力
伝導を継続する。

こうして、シフトカム７とキックシャフト９は、ある程
度距離をあけてシフトアーム２１に所要の長さが確保で
きるように配置すればよく、シフトカム７とチェンジシ
ャフト１４との位置関係は考慮する必要がないので、レ
イアウト上の設計自由度が広い。図示のように、シフト
カム７、チェンジシャフト１４．キックシャフト９を大
略水平方向に並列させ、ミッションケース１の上下中を
小すく設定でき、エンジンのコンパクト化が可能である
。

シフトポール２６の必要移動量に対するチェンジペダル
の操作ストロークは、チェンジアーム１５とシフトアー
ム２１とのリンク結合によるレバー比と、シフトアーム
２１の有効長さによって決まり、操作フィーリングを最
良にする操作ストロークを容易に設定できる。

さらに、機能上必要なキックシャフト９を利用して、シ
フトカム７の駆動系をチェンジアーム１５とシフトアー
ム２１に分離させたので、別個の部品を新設する必要が
ないばかりか、シフトアーム２１の支軸を省略すること
ができ、加工２組立の工数を削減して、コストダウンに
役立てることができる。

〔発明の効果〕

以上の通り、この発明に係わる自動２輪車のギアシフト
装置は、キック始動装置と、ロータリ式のシフトカムを
一定角度づつ正または逆方向へ回動させることにより、
シフトフォークを介してミッションギア機構のギアシフ
トを制御するギアシフト装置を備えた自動２輪車におい
て、シフトポールを介してシフトカムを駆動するシフト
アームをキックシャフト上に軸装し、チェンジ操作用チ
ェンジペダルにチェンジシャフトを介して一体的に結合
したチェンジアームと、上記シフトアームとをリンク結
合してなるもので、ミッションケース内の構造の複雑化
やコストアップを招かないようにし、かつチェンジ操作
フィーリングを低下させることなく、チェンジシャフト
とシフトカムとを接近させて、エンジンコンパクト化の
ための設計自由度を拡大できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す自動２輪車のギアシフ
ト装置の要部を示す側面図、第２図は第１図Ａ−Ａ矢視
による展開図、第３図は第２図Ｂ−Ｂ矢視による側面図
、第４図は従来の自動２輪車のギアシフト装置を示す側
面図、第５図は従来に用いられた他の自動２輪車のギア
シフト装置を示す側面図、第６図は自動２輪車のエンジ
ン動力伝導系を示す側面図である。 １・・・ミッションケース、２・・・カウンタシャフト
、３・・・ドライブシャフト、６・・・ミッションギア
機構、７・・・シフトカム、９・・・キックシャフト、
１４・・・チェンジシャフト、１５・・・チェンジアー
ム、２０・・・係合ピン、２１・・・シフトアーム、２
５・・・係合長孔、２６・・・シフトボール、２７・・
・シフトピン、２９ａ、２９ｂ・・・送り爪。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. キック始動装置と、ロータリ式のシフトカムを一定角度
   づつ正または逆方向へ回動させることにより、シフトフ
   ォークを介してミッションギア機構のギアシフトを制御
   するギアシフト装置を備えた自動２輪車において、始動
   操作用のキックレバーを固定したキックシャフトと、チ
   ェンジ操作用のチェンジペダルを固定したチェンジシャ
   フトとをミッションケースに並列して配置し、上記シフ
   トカムを正逆駆動するシフトアームをキックシャフト上
   に揺動自在に軸支すると共に、チェンジシャフトにチェ
   ンジアームを一体的に結合し、このチェンジアームとシ
   フトアームとをリンク結合したことを特徴とする自動２
   輪車のギアシフト装置。