JPH03116002A - カラーフィルター用基材及びそれを用いたカラーフィルター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はカラーフィルター用基材及びそれを用いたカラ
ーフィルター、特に高精度のカラーフィルターが得られ
る基材と、これを用いた高精度カラーフィルターに係る
ものである。

（従来の技術） 各種映像処理に用いられるカラーフィルターは、従来透
明基材上に直接印刷等によりパターニングがなされてい
た。

（発明の解決しようとする課題） しかしながら、透明基材は本来インクの吸収性を有しな
い為、パターニングされた印刷インクは球面状に盛り上
り、これに伴ない放射状に光の散乱や反射を生じ、フィ
ルターとして必ずしも高精度とは言い難い状況であった
。

この為、実用に際しては、回路上で補正や修正を行なう
ことを余儀な（されることも生じ、それだけコスト高と
なる欠点を有していた。

（課題を解決するための手段） 本発明者はかかる実情に鑑み、カラーフィルター自体の
精度を高め、補正や修正回路を用いな（でも十分使用し
得るカラーフィルター用の基材及びこれを用いたカラー
フィルターを得ることを目的として種々研究、検討した
結果、透明基体上に特定の色素の担持層を設けることに
より基材を得、かかる基材に対し特定の印刷手段により
パターニングを行なうことにより前記目的を達成し得る
ことを見出した。

か（して本発明は、透明基体上に特定の吸着能を有する
色素の担持層を設けること、色素の担持層を特定細孔径
分布とすること及びこれらの組合わせにより基材を構成
せしめること、並びにこれら基材に対し、インクジェッ
ト方式によりパターニングを行なったカラーフィルター
を提供するにある。

以下本発明を夫々について説明する。

先ず第１の発明は、透明基体上に吸着能が２０〜１００
ｍｇ／ｇを有する色素の担持層を設けたカラーフィルタ
ー用基材を提供するにある。

本発明における吸着能とは、常温下１００ｃｃの水中に
平均粒子径１５μの色素の担持層となる物質の粉体１ｇ
を投入し、撹拌下にこれにＦｏｏｄＢｌａｃｋ　２を２
重量％含む水溶液を１　ｃｃ／分の割合で滴下していき
、液が着色し始める点をもってその粉体中に吸収された
染料固形分（ｍｇ／ｇ）とする。

本発明において吸着能が２０ｍｇ／ｇに満たない場合に
は染料の定着が不十分であり、経時的に滲みが進行する
等の欠点を有し、逆に１００ｍｇ／ｇを超える場合には
吸着力が大きすぎて汚れの原因となる等の欠点を来たす
ので何れも不適当である。

吸着能が前記範囲を有する物質としては、アルミニウム
の酸化物やその含水物が挙げられる。そしてこれらのう
ち、好ましい物質して擬ベーマイトが挙げられ、これの
うち特に後述する実施例に示した如き触媒化成工業■か
ら市販されている商品名「カラロイドＡＳ−３４に代表
される様なＡ１□０３固型分に換算して７重量％を含有
するアルミナゾルな純水により１００倍に稀釈し、これ
を親水化したコロジオン膜上に滴下して乾燥せしめた場
合、一定方向に配向した毛状束のアルミナ水和物の集合
体を形成する様なアルミナゾルを用いることにより、特
に透明性に優れたフィルター用基材を得ることが可能と
なる。

この様な色素の担持層を透明基体上に設ける手段として
は、種々の方法を採用し得るが、予め色素の担持層を構
成する物質、例えば擬ベーマイト（以下同様）とバイン
ダーの混合スラリーを調製しておき、これをロールコー
タ−エアナイフコーター、ブレードコーター　ロッドコ
ーター、バーコーター等の各種コーターにより基体上に
塗布乾燥せしめる手段が最適である。

バインダーとしては、一般にデンプンやその変成物、Ｐ
ＶＡやその変成物、ＳＢＲラテックス、ＮＢＲラテック
ス、ヒドロキシセルロース、ポリビニルピロリドン等の
有機物を用い得る。

バインダーの使用量は、擬ベーマイトの１０〜５０重量
％程度を採用するのが適当である。バインダーの使用量
が前記範囲に満たない場合には、色素の担持層の機械的
強度が不十分となり、逆に前記範囲を超える場合には色
素の担持性を阻害する虞れがあるので何れも好ましくな
い。

本発明において、かかる色素の担持層は、その表面の十
点平均粗さが０．０５μ以下とすることにより、−贋札
反射や散乱を防止することが出来、鮮明なフィルターと
なし得る。

尚、十点平均粗さとは、ＪＩＳＢＯ６０１に規定された
ものであり、以下のように決定した。

三次元測長走査型電子顕微鏡（エリオニクス社ｇＪＥＳ
Ａ−３０００）により、コート面表面の凹凸を観測しく
倍率５０００倍）、得られたプロファイルよりＪＩＳＢ
Ｏ６０１に従い、十点平均粗さを算出した。

かかる表面状態を得る手段としては、色素の担持層の素
材を選択することによって、可能であるが、より一般的
には基体上に設けられた色素の担持層を乾燥後若しくは
乾燥直前にロールや平板を用いて押圧することにより達
成される。押圧力としてはあまり弱いと所定の平滑度が
得られず、逆にあまり強すぎると、色素の担持性を阻害
するので好ましくなく、この為、押圧力は線圧で１０〜
４０ｋｇ／ｃｍ程度を採用するのが適当である。

そして更に本発明においては、基体上に設けられた色素
の担持層の表面に、吸着能が１５ｍｇ／ｇ以下で且吸収
倍率が２．０〜５．０を有するインクの溶媒吸収層を設
けることにより、−層鮮明、高精度のフィルターが得ら
れる。

これら物性が前記範囲を逸脱すると、溶媒のみを効果的
に吸収せず、不十分な溶媒吸収や逆に色素迄も吸着した
りする虞れがあるので好ましくない。

かかる溶媒吸収層の厚さは、用いられるインクやその溶
媒の種類や量等により厳密には決定されるが、一般には
５〜５０μ程度を採用するのが適当である。

溶媒吸収層を構成する物質としては、例えばシリカ、炭
カル、有機吸水性高分子等を採用することが出来るが、
とりわけ平均粒子直径が１〜５０μ、細孔容積が０．５
〜３．０　ｃｃ／ｇを有する微細シリカを採用するのが
好ましい。

溶媒吸収層を色素の担持層上に設ける手段としては、前
述した色素の担持層の形成手段をほぼ採用することが出
来る。

か（してこの様に構成せしめたフィルター用基材にあっ
ては、これにインクを供給すると、その溶媒だけが溶媒
吸収層に吸収され、色素はその下層の色素担持層に担持
せしめることが出来る。この結果、透明基体の透明性が
ほぼ保たれたまま鮮明パターニングを行ない得る。

尚、これをカラーフィルターとして用いる場合には、パ
ターニング後溶媒吸収層を除去せしめる。

除去手段としては、色素担持層に傷をっけない方法であ
ればよく、例えばインクを溶解しない溶媒を用いて洗浄
する等の方法を採用し得る。

次に第２の発明は、吸着能が２０〜ｉｏｏｍｇ／ｇを有
する色素の担持層が、その半径４０〜ｉｏｏ人未満を有
する細孔の全容積がｏ、ｉ以上０．４ｃｃ／ｇ未満を採
用することである。

かかる細孔分布を採用する場合には十分な色素の担体と
透明性を両立し得るので好ましい。

更に本発明においては、これに加えて半径が１００〜１
００〜１０００Åを有する細孔の全容積が０．１　ｃｃ
／ｇ以下を採用する場合には特に透明性が良好となるの
で好ましい。

そして更には、これらに加えて半径１０〜４〜１０００
Å未満を有する細孔の全容積が０．２〜１．０ｃｃ／ｇ
を採用する場合には、染料の担持が良好となるので好ま
しい。

これらの細孔分布を有する色素の担持層を構成する物質
としては、前述の第１の発明において説明したと同様の
アルミニウムの酸化物や含水物を採用出来、とりわけ擬
ベーマイト、更には「カラロイドＡＳ−３Ｊは好適であ
る。

一般に細孔分布の制御はバインダーの種類や量を制御す
ることによっても行なわれるが、あまり多量にバインダ
ーを用いると色素の担持性を阻害する虞れがあるので好
ましくな（、出来るだけ必要な細孔分布を元来有する材
料を選択するのが好ましい。この意味においても［カラ
ロイドＡＳ−３Ｊは最適である。

次に第３の発明は、透明基体上に設けられた吸着能が２
０〜１００ｍｇ／ｇを有する色素の担持層に対し、イン
クジェット方式によってパターニングが施こされたカラ
ーフィルターを提供するにある。

前述したカラーフィルター用基材あっては、カラーフィ
ルターとしてのパターニング手段に制限はなく、種々の
方式の印刷等を採用し得るが、このうちでもとりわけイ
ンクジェット方式を採用すると基材と相俟って表面に凹
凸が生じず、曇りの少ないフィルターが得られるので好
ましい。

インクジェット方式そのものについては特に制限はなく
、適宜公知の方法を採用し得る。

この場合、用いられるカラーフィルター用基材としては
、言う迄もなく、前述した第１及び第２の発明に基づく
カラーフィルター用基材が用いられる。

尚、本発明において、細孔容積の測定は窒素吸脱着法（
オミクロンテクノロジー社製オムニソーブ１００）によ
り測定した。

（実施例） 実施例１ 吸着能７０ｍｇ／ｇを有するアルミナゾル（日産化学社
製アルミナゾル１００　）　５部（固型分）、ポリビニ
ルアルコール（クラレ社製ＰＶＡ　１１７　）　　１部
（固型分）、及び水から成る固型公約１０％の塗工液を
調製し、ポリエチレンテレフタレートフィルム（東し社
製１００μ）に、バーコーターにより乾燥時の膜厚が５
μとなる様に塗布し、乾燥した。得られたフィルムのコ
ート面の十点平均粗さは０．Ｏ１μであった。これにイ
ンクジェットプリンター（シャープ社製ｌ０−７３５）
によって赤、緑、青の３色から成るパターンを印字して
カラーフィルターを得た。

得られたカラーフィルターをＯＨＰ液晶ユニット（エプ
ソン販売＠　ＰＤ−４００）に装着し、これをパーソナ
ルコンピューター（ＮＥＣ社製ＰＣ−９８０１ＶＭ２）
によってコントロールし、０Ｐ１１スクリーン上に表示
を行なった処、色の滲みのない鮮明な画像が得られた。

実施例２ 実施例１に用いたアルミナゾルに代えて、吸着能８０ｍ
ｇ／ｇを有する擬ベーマイトゾル（触媒化成社製力タロ
イドＡＳ−３）を用いた以外は実施例１とほぼ同様にし
てフィルムを得た。フィルムのコート面は半径４０〜１
０〜１０００Åを有する細孔の全容積は、０．２３ｃｃ
／ｇ、半径１００〜１００〜１０００Åを有する細孔の
全容積は０．０２ｃｃ／ｇ、半径１０〜４〜１０００Å
を有する細孔の全容積は０．５ｃｃ／ｇであった。

これにスクリーン印刷によって、赤、緑、青の３色から
成るパターンを印字してカラーフィルターを得た。

これを実施例１同様に評価した処、実施例１より１段と
鮮明な画像が得られた。

実施例３ 実施例２で得られたフィルムのコート面上に吸着能５ｍ
ｇ／ｇ以下を有するファインシリカ（塩野義製薬社製カ
ープレックス＃８０）　１０部（固型分）、ポリビニル
アルコール（クラレ社製ＰＶＡ１１７　）　　１部（固
型分）及び水から成る固型公約１５％のコート液を調製
し、乾燥時の塗布量が７ｇ／ｒｒｒとなる様に塗布、乾
燥した。

これにカラーインクジェットプリンター（キャノン社製
ＦＰ−５１０）によって赤、緑、青の３色から成るパタ
ーンを印字後、シリカ層を水洗により除去してカラーフ
ィルターを得た。

これを実施例１と同様に評価した処、実施例２より更に
１段と、特に輪郭のくつきりした鮮明な画像が得られた
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、透明基体上に吸着能が２０〜１００ｍｇ／ｇを有す
   る色素の担持層を設けたことを特徴とするカラーフィル
   ター用基材。 ２、透明基体上に吸着能が２０〜１００ｍｇ／ｇを有す
   るインク中の色素担持層を設け、更にこの上に吸着能が
   １５ｍｇ／ｇ以下で吸収倍率が２．０〜５．０を有する
   インク中の溶媒吸収層を設けたことを特徴とするカラー
   フィルター用基材。 ３、色素の担持層はその表面の十点平均粗さが０．０５
   μ以下である請求項（１）又は（２）のカラーフィルタ
   ー用基材。 ４、吸着能が２０〜１００ｍｇ／ｇを有する色素の担持
   層が擬ベーマイトである請求項（１）又は（２）のカラ
   ーフィルター用基材。 ５、擬ベーマイトが、Ａｌ＿２Ｏ＿３固型分に換算して
   ７重量％を含有するアルミナゾルを純水により１００倍
   に稀釈し、これを親水化したコロジオン膜上に滴下して
   乾燥せしめた場合、一定方向に配向した毛状束のアルミ
   ナ水和物の集合体を形成する様なアルミナゾルである請
   求項（４）のカラーフィルター用基材。 ６、インク中の溶媒吸収層が多孔性微粉シリカである請
   求項（２）のフィルター用基材。７、多孔性微粉シリカ
   が平均粒子直径１〜５０μ、細孔容積０．５〜３．０ｃ
   ｃ／ｇである請求項（６）のカラーフィルター用基材。 ８、吸着能が２０〜１００ｍｇ／ｇを有する色素の担持
   層が、その半径４０〜１００Å未満を有する細孔の全容
   積が０．１以上０．４ｃｃ／ｇ未満である請求項（１）
   又は（２）のカラーフィルター用基材。 ９、吸着能が２０〜１００ｍｇ／ｇを有する色素の担持
   層が、その半径４０〜１００Å未満を有する細孔の全容
   積が０．１以上０．４ｃｃ／ｇ未満であり、半径１００
   〜１０００Åを有する細孔の全容積が０．１ｃｃ／ｇ以
   下である請求項（１）又は（２）のカラーフィルター用
   基材。 １０、吸着能が２０〜１００ｍｇ／ｇを有する色素の担
   持層が、その半径１０〜４０Å未満を有する細孔の全容
   積が０．２〜１．０ｃｃ／ｇ、半径４０〜１００Åを未
   満を有する細孔の全容積が０．１以上０．４ｃｃ／ｇ未
   満、半径１００〜１０００Åを有する細孔の全容積が０
   ．１ｃｃ／ｇ以下である請求項（１）又は（２）のカラ
   ーフィルター用基材。１１、吸着能が２０〜１００ｍｇ
   ／ｇを有する色素の担持層が擬ベーマイトである請求項
   （８）又は（９）又は（１０）のカラーフィルター用基
   材。 １２、擬ベーマイトが、Ａｌ＿２Ｏ＿３固型分に換算し
   て７重量％を含有するアルミナゾルを純水により１００
   倍に稀釈し、これを親水化したコロジオン膜上に滴下し
   て乾燥せしめた場合、一定方向に配向した毛状束のアル
   ミナ水和物の集合体を形成する様なアルミナゾルである
   請求項（１１）のカラーフィルター用基材。 １３、透明基体上に設けられたに吸着能が２０〜１００
   ｍｇ／ｇを有する色素の担持層にインクジェット方式に
   よりパターニングが施こされたカラーフィルター。 １４、透明基体上に半径４０〜１００Å未満を有する細
   孔の全容積が０．１以上０．４ｃｃ／ｇ未満であり、半
   径１００〜１０００Åを有する細孔の全容積が０．１ｃ
   ｃ／ｇ以下である擬ベーマイトから成る色素の担持層に
   インクジェット方式により パターニングが施こされたカラーフィルター。 １５、透明基体上に半径１０〜４０Å未満を有する細孔
   の全容積が０．２〜１．０ｃｃ／ｇ、半径４０〜１００
   Å未満を有する細孔の全容積が、０．１以上０．４ｃｃ
   ／ｇ未満、半径１００〜１０００Åを有する細孔の全容
   積が０．１ｃｃ／ｇ以下である擬ベーマイトから成る色
   素の担持層にインクジェット方式によりパターニングが
   施こされたカラー フィルター。 １６、擬ベーマイトが、Ａｌ＿２Ｏ＿３固型分に換算し
   て７重量％を含有するアルミナゾルを純水により１００
   倍に稀釈し、これを親水化したコロジオン膜上に滴下し
   て乾燥せしめた場合、一定方向に配向した毛状束のアル
   ミナ水和物の集合体を形成する様なアルミナゾルである
   請求項（１２）又は（１３）のカラーフィルター。