JPH03115526A - 磁気特性及び表面性状の優れた一方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性及び表面性状の優れた一方向性けい素鋼板の製造方法

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JPH03115526A JP1250637A JP25063789A JPH03115526A JP H03115526 A JPH03115526 A JP H03115526A JP 1250637 A JP1250637 A JP 1250637A JP 25063789 A JP25063789 A JP 25063789A JP H03115526 A JPH03115526 A JP H03115526A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、圧延方向に優れた電磁特性を有する一方向
性けい素鋼板の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 方向性けい素鋼板は周知のごとく、変圧器その他の電気
機器の鉄心材料として使用され、仮面に(110}面、
圧延方向に<001>軸が揃った2次再結晶粒によって
構成されている。このような結晶方位の2次再結晶粒を
発達させるためには、インヒビターとよばれる微細なM
nS, MnSe+^IN等のような析出物を鋼中に分
散させ、高温仕上焼鈍中に他方位の結晶粒成長を効果的
に抑制することが必要である.そのためにはインヒ,ビ
ター分散形態をコントロールすることが有利で、このコ
ントロールは熱間圧延に先立つスラブ加熱中にこれら析
出物を一旦固溶させ、この後適当な冷却パターンの熱間
圧延を施すことにより行われる。熱間圧延の役割は、−
スラブ鋳造組織を再結晶により微細化し、2次再結晶に
最適な集合組織を得ることにある。
そこで従来はインヒビターの固溶あるいはMi織機微細
化個々に達成することに主眼が置かれていた。
例えばインヒビターの固溶に関して特開昭631091
1号公報には、スラブ表面温度を1420〜1495℃
の温度域に5〜60分保持するに際し、1320℃以上
において、1420〜1495℃の温度域に達するまで
8℃/分以上の昇温速度で昇温することにより、表面欠
陥が少なく特性良好な一方向性けい素鋼板が得られると
の開示がある。この方法により確かにインヒビターの完
全固溶は達成でき、原理的にはスラブ表面粗の粗大化も
抑制され表面性状も改善できるが、しかしスラブのよう
な重量物に対して均一にこのような条件を達成すること
は実際には困難であり、特にスラブ全長にわたって結晶
粒粗大化を完全に抑制することは不可能で、mvaの均
一性を保証するためには熱間圧延時に何らかの結晶粒微
細化の処置を加えることが必要である。
結晶粒微細化の処置を加えることが必要である。
一方組織微細化に関しては、例えば特開昭54’120
214号公報に開示された、1190〜960℃での再
結晶高圧下圧延による方法、特開昭55−119126
号公報で開示された、1230〜960℃でγ相を3%
以上含んだ状態での30%以上の高圧下圧延による方法
、特開昭57−11614号公報で開示された、粗圧延
開始温度を1250’C以下にする方法および、特開昭
59−93828号公報で開示された、1050〜12
00℃で歪速度15s−’以下、圧下率を15%/パス
以上とする方法などが既に知られている。これらはいず
れも1200℃付近の温度域で、高圧下圧延を行って、
組織微細化をはかるという点で共通している。すなわち
、これらはいずれも「鉄と鋼J 67 (1981) 
51200に発表されている再結晶限界に関する知見あ
るいはそれと同一の技術思想に基づいている。第3図は
この知見を示すものである。この図の示すところは、高
温での圧延は再結晶には全く寄与せず、低温の再結晶域
での大きな歪付加のみが再結晶に寄与する点にある。す
なわち高温加熱したスラブでも再結晶による組織微細化
を狙うためには、1250℃以下に冷却後圧延すること
が必須であることを示している。上記の技術における加
熱に関しては、いずれの場合も1250℃以上としてお
り、上限は特に規定していない。長時間炉内に保持する
ことにより、インヒビターを固溶して、スラブ粒成長は
ある程度容認し、熱間圧延により微細粒化するという点
が共通している。
しかしながらインヒビターを完全固溶させるためにスラ
ブを高温加熱するとホットストリップミル上に冷却装置
が必要であり、また低温の熱間圧延のためにミルパワー
が余計に必要となるなど、省エネと高生産性を目的とす
る、ホットストリップミルの思想と矛盾する。また低温
圧延の効果に関しても必ずしも明確でなかった。
つまりこれらの方法を実工程に適用するには、得られる
効果に比べて余りにも問題が多かった。
(発明が解決しようとする課題) そこでこの発明の目的は、ホットストリップミルの量産
性という長所を最大限に生かし、さらにインヒビター宛
全固溶及び表面性状改善に有利な高温加熱を適用した条
件下においても、完全微細均一な組織が確実に得られる
、均一かつ優れた磁気特性及び良好な表面を有する方向
性けい素鋼板の製造方法を提案することにある。
(課題を解決するための手段) この発明は、含けい素鋼スラブを1380”以上の温度
に加熱した後、熱間圧延を施し、その後1回あるいは中
間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げ
たのち、脱炭焼鈍を施し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤
を塗布してから、仕上焼鈍を施す一連の工程からなる方
向性けい素鋼板の製造方法において、上記熱間圧延工程
の粗圧延における1パス目を1350℃以上の温度域で
圧下率3%以上20%未満で行い、次いで粗圧延におけ
る2パス目を圧延温度Tが1350’C以上でかつ圧下
率Rが次式 %式% に従う範囲で行うことを特徴とする特許表面性状の優れ
た方向性けい素鋼板の製造方法である。
(作 用) 発明者らは高温域での再結晶挙動につし)て多くの研究
を行った結果、従来は歪回復域であるとして、全く検討
の対象とされなかった高温域でも、歪量が十分大きけれ
ば再結晶が十分に進行することを新たに見いだした。
この知見についてはこれまで全く報告はない。
というのは工業的には高温加熱が非常に難しかったから
であり、実験室的に検討する場合でも、高温圧延を行う
のに不可欠となる高温加熱はスケール生成や実験炉の補
修などの問題がありその実施は非常に困難であった。ま
た普通鋼については多数の実験報告があるが、1200
℃以上の高温域は動的復旧領域であり、回復または動的
再結晶が主であるとされ、それ以上の検討が十分なされ
ていなかった。特に方向性けい素鋼の場合は3wt! 
 (以下単に%と示す、)程度のStを含むのでほとん
どがα相であり、α相は回復しやすいとされているため
、動的再結晶はおこらないであろうということから、全
く検討の対象とされていなかった。
しかし本発明者らは上記の通説に疑問をもち、超高温加
熱が可能でかつスケールの影響の少ない高温炉を開発し
、実験を行い前述のような結果を初めて見出したのであ
る。
次にこの発明を完成するに至った実験結果について説明
する。
C:0.04%、Si : 3.36%、Mn : 0
.05%、Se二0.022%を含み残部実質的にFe
からなるけい素鋼スラブを1350℃で30分間加熱し
、所定の温度に到達した時点で1パスの圧延を施し、次
いで水冷した後、鋼板の断面組織を観察し再結晶率を測
定した。圧延温度及び圧下率を種々に変更して得られた
結果を、第1図に示す。
同図から、従来の知見では全ぐ再結晶しないとされてい
た高温域、例えば1350℃でも、30%以上の圧下率
があれば再結晶が進むことがわかる。この現象は次のよ
うに理解される。
まず断面組織の観察によれば、圧延後の未再結晶粒内に
は粗いネットワーク状の転位組織で構成されるサブグレ
インが形成されているのが確認された・したがって、回
復は圧延後のかなり速い時点で終了していると推定され
る。結晶粒間でこのネットワークの粗さ、すなわち転位
密度の差が再結晶の駆動力となり、高温では粒界が熱活
性化されて移動可能となり、その移動した粒界がある程
度以上の曲率をもつとそれは再結晶核となりうる。
こうした現象が起こるため、従来は動的再結晶を起こす
ほどの歪はたまらないとされていた高温域でも、実際は
再結晶が可能であることが判明した。
ただしこの再結晶挙動は、上述したように未再結晶域の
転位密度が低いため、その成長の駆動力は非常に小さい
。しかし粒界の易動度が非常に大きいとき、すなわち温
度が非常に高いとき (1,300℃以上)には再結晶
が十分に可能となるのである。
以上は3%Si含有鋼を1300℃以上の温度域で圧延
した場合、すなわちα相単相の状態での再結晶機構であ
り、今回初めて明らかになった点である。
これに対して、従来知られていた第3図に示す再結晶限
界曲線に従うのは一部γ相を含んだ場合である。つまり
従来は圧延実験でデータを揃えてはいるが、その圧延前
の熱処理方法が省略され過ぎていた。すなわち高温、例
えば1350℃程度で溶体化処理したサンプルを室温ま
で一度冷却してから、例えば1200℃程度に再加熱し
てそれを圧延温度として圧延に供していたのである。こ
の場合組織中には必ずγ相が一部生成する。γ相はα粒
の粒界付近に優先的に生成し、そこから再結晶が容易に
進行する。しかしこの場合圧延温度が低く再結晶粒径は
小さいので、元の粒径がスラブ鋳造粒のように粗大な場
合に再結晶は完了しがたく、旧粒中心部にどうしても未
再結晶部が残りやすい。またγ相分率とその分散は温度
のみならず、C,5iliや歪量そして冷却速度(保持
時間)にも太き(依存する。したがって処理条件のわ、
ずかな変化でもその効果が大きく変化することが知られ
ている。
これが従来低温の熱間圧延による粒の微細化効果が安定
して得られなかった大きな理由であったと推定される。
ところが発明者らが見出した、高温でのα単相の場合に
おける再結晶挙動は、従来の低温でのT相存在下の再結
晶と異なり、γ相を再結晶核生成サイトとせず、単に粒
界が核生成サイトとなり、また再結晶粒径も比較的大き
くなりやすいため、未再結晶部が残存しに(く、均一な
再結晶粒組織が得られる。
以上に述べた高温での再結晶条件下では、高温加熱スラ
ブをそのまま圧延しても、粗大粒を微細化することが可
能となる。また熱間圧延の途中で圧延待ちなどにより低
温化する必要もないので、ホットストリップミルのメリ
ットを最大限利用できる。
以上の基本的知見を基に、この発明は構成されたもので
ある。
次にこの発明の構成要件についてさらに詳述する。
この発明では後述の成分組成からなるけい素鋼スラブを
加熱炉に装入し加熱するが、加熱温度および加熱時間は
インヒビターの種類や量によって異なり、インヒビター
の完全固溶を達成できる時間が確保されればよい。ただ
し炉内での保持が長すぎると多量のスケールが発生する
ので、表面性状に悪影響を及ぼさない程度の時間で加熱
される。
こうして高温加熱され、インヒビターが完全固溶状態と
なったスラブは、粗圧延に供せられる。
粗圧延は通常3〜5パスで行われるが、特に重要なのは
1パス目と第2パス目であることを知見し、先に特願平
1−1328号明細書にて、lパス目を高温大圧下で行
い、再結晶させることが優れた磁気特性の確保に非常に
重要であることを指摘した。さらにその後の研究によっ
て、1400℃以上の超高温に加熱した場合には、粒界
の脆弱化に起因した圧延中の粒界割れが、成分に依存し
て一部ながら発生することも新たに知見した。このよう
な割れは標準的成分における発生率は非常に低いものの
、目標とする成分範囲内であってもSeやSの含有量が
やや高めになったり、Mn含有量がやや低目になったり
すると、粒界割れに起因する表面欠陥が大量に発生した
0表面欠陥があると、磁気特性が良好であっても製品と
して価値がなくなってしまう。したがって良好な磁気特
性を得ることも重要であるが、製品の表面欠陥を回避す
ることも非常に重要となる。
そこで磁気特性の劣化を伴わずに工400℃以上の超高
温加熱材の圧延割れを防止する技術について多くの実験
を行ったところ、lパス目の粗圧延を高温でかつ非常に
低圧下率で行い、かつ2パス目に先の知見に基いた、高
温大圧下を行えば、圧延本来の目的である粗大粒の破壊
と表層での熱間割れの防止とを同時にかつ効果的に達成
しうろことを見出した。この1パス目の圧下は軽圧下に
より粒界近傍のみ優先的に部分再結晶させることに意味
がある。なお再結晶率はlO〜20%程度である。
ここで1パス目の粗圧延における圧下率が20%以上に
なると粒界割れが発生しかつ2パス目の高圧下の効果が
発揮されないため、圧下率は20%未満とする。一方圧
工率が低すぎるとその効果が小さくなるため、圧下率の
下限を3%とする。またこの1パス目の圧延温度は、2
パス目で必要とする圧延温度を確保するために1350
″C以上とする。
次の2パス目ではまず再結晶率を高めて結晶粒径を均一
化することが重要である。
Si : 3.2%、C: 0.06%、Mn : 0
.08%、Se−0,025%を含み残部実質的にFe
よりなる、工場で製造されたスラブを実験圧延機で種々
の温度と圧下率で熱間圧延した時の実験結果を第2図に
示す。
同図から、75%以上の再結晶率を得るためにはかなり
の高温大圧下が必要であることがわかる。なお再結晶は
、次の圧延パスまでには粗圧延の場合数秒の時間を要す
るので、その間にさらに進行するが、第2図に示した再
結晶率は圧延後の値である。従って2パス目までは13
50℃以上の温度域で圧延されなければならない。
またこの圧延温度T(”C)における再結晶に必要な圧
下率R(%)は第2図に示した結果等より、下式に示す
条件を満足することが必要である。
この場合の温度は回復と再結晶の進行速度に寄与し圧下
率は歪の導入程度に関連する。尚この式の境界は最終的
には研究及び工場の実験データから回帰式により決定し
た。
60≧R(%)≧−0,2T+300 さらに2パス目までに再結晶が完全に完了すれば、表層
での熱間割れに起因するヘゲ発生はかなり抑制されるこ
と、また未再結晶部の残存による最終焼鈍後のりジング
発生の抑制に顕著な効果があることも判明した。
引続く熱間圧延工程における仕上圧延条件は通常と特に
変わるところはない。仕上圧延前に均一な組織(未再結
晶粒なし)を得ていれば、仕上圧延前段において、(α
+r)2相域での再結晶が起こり組織の微細化は容易に
達成できる。仕上圧延された熱延鋼帯は必要に応じて焼
鈍後酸洗され、1回ないし中間焼鈍をはさむ2回の冷間
圧延で0.15〜0.50mm厚程度0最終板厚とする
この発明の素材である含けい素鋼としては、従来公知の
成分組成のものいずれもが適合するが、代表組成を掲げ
ると次のとおりである。
C: 0.01〜0.10% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組織の均一微細化のみら
なす、ゴス方位の発達に有用な元素であり、少なくとも
0.01%以上の添加が好ましい、しかしながら0.1
0%を超えて含有されるとかえってゴス方位に乱れが生
じるので上限は0.1.0%程度が好ましい。
St : 2.0〜4.5% Siは、鋼板の比抵抗を高め鉄損の低減に有効に寄与す
るが、4.5%を上回ると冷延性が損なわれ、一方2.
0%に満たないと比抵抗が低下するだけでなく、2次再
結晶・純化のために行われる最終高温焼鈍中にα−γ変
態によって結晶方位のランダム化を生じ、十分な鉄損改
善効果が得られないので、Si量は260〜4.5%程
度とするのが好ましい。
Mn : 0.02〜0.12% Mnは、熱間脆化を防止するため少なくとも0.02%
程度を必要とするが、あまりに多すぎると磁気特性を劣
化させるので上限は0.12%程度に定めるのが好まし
い。
インヒビターとしては、いわゆるMnS、MnSe系と
AIN系とがある。MnS、 MnSe系の場合は、S
e、Sのうちから選ばれる少なくとも1種: 0.00
5〜0.06% Se、  Sはいずれも、方向性けい素鋼板の2次再結
晶を制御するインヒビターとして有力な元素である。抑
制力確保の観点からは、少なくとも0.005%程度を
必要とするが、0.06%を超えるとその効果が損なわ
れるので、その下限、上限はそれぞれo、oi%、 0
.06%程度とするのが好ましい。
AIN系の場合は、 八i  : 0.005〜0.10%、  N  : 
0.004〜0.015%AIおよびNの範囲について
も、上述したMnS、 MnSe系の場合と同様な理由
により、上記の範囲に定めた。ここに上記したMnS、
 MnSe系およびAIN系はそれぞれ併用が可能であ
る。
インヒビター成分としては上記した3、 Se、 AI
の他、Cu、 Sn、 Cr、 Ge、 sb、 Mo
、 Te、 BiおよびPなども有利に適合するので、
それぞれ少量併せて含有させることもできる。ここに上
記成分の好適添加範囲はそれぞれ、Cu、 Sn、 C
r : 0.01〜0.15%、Ge、 Sb、 Mo
+ Te、 Bi : 0.005〜0.1%、P:0
.01〜0.2%であり、これらの各インヒビター成分
についても、単独使用および複合使用いずれもが可能で
ある。
なおスラブは、連続鋳造されたものもしくはインゴット
より分塊されたものを対象とするが、連続鋳造された後
に、分塊再圧されたスラブも対象に含まれることはいう
までもない。
(実施例) 実施例1 C’: 0.045%、Si : 3.10%、Mn 
: 0.050%、Se : 0.025%及びSb 
: 0.024%を含有し残部実質的にFeよりなる連
鋳スラブを、まず加熱炉に装入しN2雰囲気中で均熱保
持し、均熱終了後直ちに粗圧延に供した。以上の工程に
おける条件は、表1に示す、粗圧延終了後は30M厚の
シートバーとし、以後は仕上げタンデムミルで2.0.
mm厚の熱延鋼板とした。この熱延鋼板を酸洗後1次冷
間圧延で0.60an厚にし、950℃,3分間の中間
焼鈍の後、2次冷間圧延で0.23mm厚の製品厚に仕
上げた。その後湿水素中で800″C54分間の脱炭焼
鈍を行いMgOを主成分とする焼鈍分離剤塗布した後、
850“Cでの一次保定後、乾燥水素中で1200℃1
5時間の純化焼鈍を施し最終製品とした。製品の特性お
よび表面性状を表1に併わせで示した。ここで欠陥発生
率は、シートバーを5m切断し、その切断片の表面を観
察した結果である。尚シートバーで観察される表面割れ
は深いもので、その一部は製品の表面欠陥の原因となる
とともに製品内部で部分的に2次再結晶不良をひきおこ
すことが確認された。表1から明らかなように、粗圧延
を1パス目は軽圧下で2パス目は高温大圧下で行ったも
のは、磁気特性および表面性状、幅方向での均一な2次
再結晶の進行、長手方向における磁気特性の均一性とい
った点で優れていることがわかる。
実施例2 表2に示す化学成分の鋼を含有し残部実質的にFeより
なるスラブを、A(発明法)およびB(比較法)の条件
で粗圧延した。
A(発明法) スラブ加熱温度:1410’C 粗圧延1パス目 温度: 1390℃圧下率:12%粗
圧延2パス目 温度: 1380℃圧下率:519AB
(比較法) スラブ加熱温度1410℃ 粗圧延1パス目 温度: 1390℃圧下率:62λ粗
圧延2パス目 温度: 1380℃ 圧下率:45優粗
圧延終了後は35mIn厚のシートバーとし、以後は仕
上げタンデムミルで2.4 am厚の熱延綱板とした。
この熱延鋼板を酸洗後1次冷間圧延で0.85++m+
厚にし、950℃,2分間の中間焼鈍の後、2次冷間圧
延で0.30mm厚の製品厚に仕上げた。その後温水素
中で820℃、3分の脱炭焼鈍を行いMgOを主成分と
する焼鈍分離剤を塗布乾燥後、乾燥水素中で1180℃
,1時間の最終仕上焼鈍を施して最終製品とした。
製品の特性は表3に併記した。
表 3 表2の鋼1,3.4は、表面欠陥が発生し易い成分であ
る。鋼2はSe含有量が少なく、通常の条件でも表面欠
陥があまり発生しない成分である。
それぞれの鋼をAとBの条件で処理した結果を、表3に
まとめた。表面欠陥はシートバーを5m切断し、その切
断片の表面観察により判定した。鋼2ではその差が小さ
かったが、他の鋼ではBの比較法で圧延した場合には表
面欠陥が非常に多かったが、Aの発明法を適用すること
により欠陥は皆無となった。磁気特性に関してもこの発
明を適用することにより向上することが確認された。
(発明の効果) この発明方法により、ホットストリップミルのメリット
を最大限に生かし、かつ、安定的に磁気特性及び表面性
状の優れた方向性けい素鋼板が製造できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はα単相での再結晶限界の実験結果を示すグラフ
、 第2図はスラブ加熱直後の単相での再結晶限界を示すグ
ラフ、 第3図はα+γ2相域での再結晶限界を示すグラフであ
る。 特 許 出 願 人 川崎製鉄株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、含けい素鋼スラブを1380゜以上の温度に加熱し
    た後、熱間圧延を施し、その後1回あるいは中間焼鈍を
    挟む2回の冷間圧延を施して最終板厚に仕上げたのち、
    脱炭焼鈍を施し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布し
    てから、仕上焼鈍を施す一連の工程からなる方向性けい
    素鋼板の製造方法において、 上記熱間圧延工程の粗圧延における1パス目を1350
    ℃以上の温度域で圧下率3%以上20%未満で行い、次
    いで粗圧延における2パス目を圧延温度Tが1350℃
    以上でかつ圧下率Rが次式 60≧R(%)≧−0.2T+300 に従う範囲で行うことを特徴とする磁気特性及び表面性
    状の優れた方向性けい素鋼板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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