JP2574583B2 - 鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents
鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、変圧器その他の電気
機器の鉄心などの用途に用いて好適な鉄損の良好な方向
性けい素鋼の製造方法に関するものである。
機器の鉄心などの用途に用いて好適な鉄損の良好な方向
性けい素鋼の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】方向性けい素鋼の鉄損を低減する方法と
しては、 Si含有量を高める、 二次再結晶粒を微細化する、 不純物含有量を低減する、 二次再結晶粒の方位を<100> に揃える などの方法が挙げられる。そのうちSi含有量を高める方
法は、冷間圧延性が著しく損なわれることから工業的な
生産方法としては適合しない。
しては、 Si含有量を高める、 二次再結晶粒を微細化する、 不純物含有量を低減する、 二次再結晶粒の方位を<100> に揃える などの方法が挙げられる。そのうちSi含有量を高める方
法は、冷間圧延性が著しく損なわれることから工業的な
生産方法としては適合しない。
【0003】この点、二次再結晶粒を微細化する方法、
中でも冷間圧延に工夫を加えて低鉄損を達成する方法に
ついては、特に多くの方法が開示されている。代表的な
ものとしては、特公昭50-26493号公報に開示されている
圧延時の温度を50〜350 ℃とする方法、特公昭54-13846
号公報、特公昭56−3892号公報に開示されている冷延パ
ス間で50〜350 ℃の温度範囲の熱効果を与える方法及び
特開昭52−202024号公報に開示されている熱延板焼鈍時
における急冷と冷延パス間における50〜500 ℃間での保
持とを組合せた方法などがある。
中でも冷間圧延に工夫を加えて低鉄損を達成する方法に
ついては、特に多くの方法が開示されている。代表的な
ものとしては、特公昭50-26493号公報に開示されている
圧延時の温度を50〜350 ℃とする方法、特公昭54-13846
号公報、特公昭56−3892号公報に開示されている冷延パ
ス間で50〜350 ℃の温度範囲の熱効果を与える方法及び
特開昭52−202024号公報に開示されている熱延板焼鈍時
における急冷と冷延パス間における50〜500 ℃間での保
持とを組合せた方法などがある。
【0004】これらの技術に共通して言えることは、圧
延時の熱処理によってC,Nを圧延時に導入された転位
に固着させる時効処理の効果を利用しているということ
である。そのために、時効硬化により冷間圧延が困難に
なったり、さらには圧延後の板面粗度が著しく悪化し磁
気特性の向上が不十分になるなど、まだ解決すべき問題
点が多い。
延時の熱処理によってC,Nを圧延時に導入された転位
に固着させる時効処理の効果を利用しているということ
である。そのために、時効硬化により冷間圧延が困難に
なったり、さらには圧延後の板面粗度が著しく悪化し磁
気特性の向上が不十分になるなど、まだ解決すべき問題
点が多い。
【0005】その他鉄損を低減させる方法として、特開
昭54-71028号公報、特公昭58-55211号公報には溝付ロー
ルにて圧延する方法が、また特公昭58-33296号公報には
ロール粗度が0.20〜2μm であるダルロールを用いて冷
延を行う方法が、それぞれ開示されている。これらの技
術は溝付ロール又はダルロールにて圧延した局所的部分
の変形応力を変化させて一次再結晶集合組織を改善し、
低鉄損を得るという方法であるが、ロールの寿命が非常
に短いことから生産性が阻害されることの他、板面粗度
の劣化が著しいため最終パスを平滑ロールで圧延しても
板面粗度の劣化を引き起こし充分な磁気特性の向上が望
めないという問題がある。
昭54-71028号公報、特公昭58-55211号公報には溝付ロー
ルにて圧延する方法が、また特公昭58-33296号公報には
ロール粗度が0.20〜2μm であるダルロールを用いて冷
延を行う方法が、それぞれ開示されている。これらの技
術は溝付ロール又はダルロールにて圧延した局所的部分
の変形応力を変化させて一次再結晶集合組織を改善し、
低鉄損を得るという方法であるが、ロールの寿命が非常
に短いことから生産性が阻害されることの他、板面粗度
の劣化が著しいため最終パスを平滑ロールで圧延しても
板面粗度の劣化を引き起こし充分な磁気特性の向上が望
めないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の問
題を有利に解決するもので、生産性を阻害することなく
二次再結晶粒の効果的な微細化を図り、もって低鉄損を
達成した方向性けい素鋼板の有利な製造方法を提案する
ことを目的とする。
題を有利に解決するもので、生産性を阻害することなく
二次再結晶粒の効果的な微細化を図り、もって低鉄損を
達成した方向性けい素鋼板の有利な製造方法を提案する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】さて発明者らは、二次再
結晶粒の微細化のために、冷間圧延について綿密な検討
を加えたところ、パス間時効温度と圧延温度を適宜に制
御することにより、所期した目的が有利に達成されるこ
との知見を得た。この発明は、上記の知見に立脚するも
のである。
結晶粒の微細化のために、冷間圧延について綿密な検討
を加えたところ、パス間時効温度と圧延温度を適宜に制
御することにより、所期した目的が有利に達成されるこ
との知見を得た。この発明は、上記の知見に立脚するも
のである。
【0008】すなわちこの発明は、C:0.02〜0.10wt%
(以下単に%で示す)、Si:2.0 〜4.5 %と、インヒビ
ター形成元素としてMn:0.02〜0.20%、S及びSeのうち
少なくとも一種:0.010 〜0.040 %を含有するけい素鋼
スラブを、熱間圧延後、1回又は中間焼鈍を含む2回以
上の冷間圧延を施して最終板厚としたのち、脱炭焼鈍
し、ついで鋼板表面に MgOを主成分とする焼鈍分離剤を
塗布してから、二次再結晶焼鈍及び純化焼鈍を施す一連
の工程からなる方向性けい素鋼板の製造方法において、
最終冷延工程のパス間で少なくとも1回、 150〜500 ℃
の温度範囲に30秒以上3時間以下保持する熱処理を施し
た後、1パス以上を 100〜250 ℃で圧延することからな
る鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法(第1発
明)である。
(以下単に%で示す)、Si:2.0 〜4.5 %と、インヒビ
ター形成元素としてMn:0.02〜0.20%、S及びSeのうち
少なくとも一種:0.010 〜0.040 %を含有するけい素鋼
スラブを、熱間圧延後、1回又は中間焼鈍を含む2回以
上の冷間圧延を施して最終板厚としたのち、脱炭焼鈍
し、ついで鋼板表面に MgOを主成分とする焼鈍分離剤を
塗布してから、二次再結晶焼鈍及び純化焼鈍を施す一連
の工程からなる方向性けい素鋼板の製造方法において、
最終冷延工程のパス間で少なくとも1回、 150〜500 ℃
の温度範囲に30秒以上3時間以下保持する熱処理を施し
た後、1パス以上を 100〜250 ℃で圧延することからな
る鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法(第1発
明)である。
【0009】またこの発明は、C:0.02〜0.10%、Si:
2.0 〜4.5 %と、インヒビター形成元素としてMn:0.02
〜0.20%、S及びSeのうち少なくとも一種:0.010 〜0.
040%を含有するけい素鋼スラブを、熱間圧延後、1回
又は中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延を施して最終板
厚としたのち、脱炭焼鈍し、ついで鋼板表面に MgOを主
成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶焼鈍
及び純化焼鈍を施す一連の工程からなる方向性けい素鋼
板の製造方法において、最終冷延前の中間焼鈍後の冷却
を、 800〜100 ℃間の冷却速度が20℃/s以上の条件下
に行うと共に、最終冷延工程のパス間で少なくとも1
回、 150〜500 ℃の温度範囲に30秒以上3時間以下保持
する熱処理を施した後、1パス以上を 100〜250 ℃で圧
延することからなる鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製
造方法(第2発明)である。上記の各発明において、イ
ンヒビター形成元素として、MnとS及び/又はSeの他、
Al:0.010 〜0.065 %とN:0.0010〜0.0150%を含有さ
せることが好ましい。
2.0 〜4.5 %と、インヒビター形成元素としてMn:0.02
〜0.20%、S及びSeのうち少なくとも一種:0.010 〜0.
040%を含有するけい素鋼スラブを、熱間圧延後、1回
又は中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延を施して最終板
厚としたのち、脱炭焼鈍し、ついで鋼板表面に MgOを主
成分とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶焼鈍
及び純化焼鈍を施す一連の工程からなる方向性けい素鋼
板の製造方法において、最終冷延前の中間焼鈍後の冷却
を、 800〜100 ℃間の冷却速度が20℃/s以上の条件下
に行うと共に、最終冷延工程のパス間で少なくとも1
回、 150〜500 ℃の温度範囲に30秒以上3時間以下保持
する熱処理を施した後、1パス以上を 100〜250 ℃で圧
延することからなる鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製
造方法(第2発明)である。上記の各発明において、イ
ンヒビター形成元素として、MnとS及び/又はSeの他、
Al:0.010 〜0.065 %とN:0.0010〜0.0150%を含有さ
せることが好ましい。
【0010】以下、この発明の基礎になった実験結果に
ついて説明する。C:0.069 %、Si:3.35%、Mn:0.07
8 %、Se:0.025 %、Sb:0.026 %、Al:0.025 %及び
N:0.0088%を含むスラブを、加熱後、2.2 mm厚の熱延
板としたのち、1000℃, 30秒の熱延板焼鈍を行ってか
ら、冷間圧延で1.5 mm厚の中間厚としたのち、1100℃,
60秒の中間焼鈍後、冷間圧延により0.75mmの厚さとし
た。ついで 300℃, 2分の連続熱処理後、種々の温度で
冷間圧延を施して0.22mmの最終仕上げ厚とした。また比
較のために冷間圧延途中の熱処理を省略したコイルを作
製した。その後、湿潤水素中で 840℃, 2分間の脱炭焼
鈍を施したのち、 MgOに10%のTiO2を含有させた焼鈍分
離剤を塗布してから、1200℃,5時間の仕上げ焼鈍を施
した。かくして得られた製品板の磁気特性と圧延温度と
の関係について調べた結果を図1に示す。
ついて説明する。C:0.069 %、Si:3.35%、Mn:0.07
8 %、Se:0.025 %、Sb:0.026 %、Al:0.025 %及び
N:0.0088%を含むスラブを、加熱後、2.2 mm厚の熱延
板としたのち、1000℃, 30秒の熱延板焼鈍を行ってか
ら、冷間圧延で1.5 mm厚の中間厚としたのち、1100℃,
60秒の中間焼鈍後、冷間圧延により0.75mmの厚さとし
た。ついで 300℃, 2分の連続熱処理後、種々の温度で
冷間圧延を施して0.22mmの最終仕上げ厚とした。また比
較のために冷間圧延途中の熱処理を省略したコイルを作
製した。その後、湿潤水素中で 840℃, 2分間の脱炭焼
鈍を施したのち、 MgOに10%のTiO2を含有させた焼鈍分
離剤を塗布してから、1200℃,5時間の仕上げ焼鈍を施
した。かくして得られた製品板の磁気特性と圧延温度と
の関係について調べた結果を図1に示す。
【0011】同図より明らかなように、冷間圧延途中に
300℃の熱処理を施し、かつ 100〜250 ℃の温度で冷間
圧延を行ったときのみ、良好な鉄損が得られている。こ
れに対し、熱処理を行わなかった場合には、圧延温度が
300℃以上になると鉄損の向上がみられるけれども、そ
の鉄損特性改善効果は熱処理を行った場合に比べるとは
るかに低い。また圧延時の温度が 300℃以上になると材
料の硬度が増し、圧延時のスピードが上げられず、しか
も板切れトラブルが多発した。
300℃の熱処理を施し、かつ 100〜250 ℃の温度で冷間
圧延を行ったときのみ、良好な鉄損が得られている。こ
れに対し、熱処理を行わなかった場合には、圧延温度が
300℃以上になると鉄損の向上がみられるけれども、そ
の鉄損特性改善効果は熱処理を行った場合に比べるとは
るかに低い。また圧延時の温度が 300℃以上になると材
料の硬度が増し、圧延時のスピードが上げられず、しか
も板切れトラブルが多発した。
【0012】次に図2に、圧延途中の板を用いて 350℃
までの温度で引張試験を行い、引張強度を測定した結果
を示す。圧延時の温度が 250℃までは常温よりも強度が
下がり、むしろ軟化しているが、300 ℃以上で硬度が急
激に上昇する現象が認められた。
までの温度で引張試験を行い、引張強度を測定した結果
を示す。圧延時の温度が 250℃までは常温よりも強度が
下がり、むしろ軟化しているが、300 ℃以上で硬度が急
激に上昇する現象が認められた。
【0013】このようにこの発明は、冷間圧延途中で熱
処理を施し、かつ100〜250 ℃の温度で圧延することに
より鉄損が著しく向上するという全く新しい知見に基づ
いて完成されたものである。ここにこの発明によって鉄
損が向上する理由については、必ずしも明確に解明され
たわけではないが、次のとおりと考えられる。パス間の
熱処理は静的な時効処理であり、CやNが拡散して転位
へ固着するものと思われる。そして静的時効処理を施し
た材料を、軟化する温度( 100〜250℃) で圧延した場
合に鉄損改善の効果が大きく現れることについては以下
のように考えている。すなわち既に静的時効によりC又
はNにより固着されている転位は動きにくく、しかも圧
延中に移動してきた転位がさらにトラップされるため、
その転位の周囲の変形は容易ではなくなる。これに対
し、静的時効後に転位が存在していない部分にも圧延開
始時には応力により転位が生成することになるが、この
新たに生成した転位はCやNによって固着されてなく、
しかも 100〜250 ℃程度の温度では転位の移動が熱的に
活性化するために極めて移動が容易となる。このよう
に、静的時効後に固着された転位と圧延開始時に新たに
生成した転位の移動度が大きく異なるため不均一変形
し、鋼板内で活動するすべり系が変化して一次再結晶組
織中のゴス組織が増え、その結果、二次再結晶粒が微細
化し鉄損が向上するものと考えている。
処理を施し、かつ100〜250 ℃の温度で圧延することに
より鉄損が著しく向上するという全く新しい知見に基づ
いて完成されたものである。ここにこの発明によって鉄
損が向上する理由については、必ずしも明確に解明され
たわけではないが、次のとおりと考えられる。パス間の
熱処理は静的な時効処理であり、CやNが拡散して転位
へ固着するものと思われる。そして静的時効処理を施し
た材料を、軟化する温度( 100〜250℃) で圧延した場
合に鉄損改善の効果が大きく現れることについては以下
のように考えている。すなわち既に静的時効によりC又
はNにより固着されている転位は動きにくく、しかも圧
延中に移動してきた転位がさらにトラップされるため、
その転位の周囲の変形は容易ではなくなる。これに対
し、静的時効後に転位が存在していない部分にも圧延開
始時には応力により転位が生成することになるが、この
新たに生成した転位はCやNによって固着されてなく、
しかも 100〜250 ℃程度の温度では転位の移動が熱的に
活性化するために極めて移動が容易となる。このよう
に、静的時効後に固着された転位と圧延開始時に新たに
生成した転位の移動度が大きく異なるため不均一変形
し、鋼板内で活動するすべり系が変化して一次再結晶組
織中のゴス組織が増え、その結果、二次再結晶粒が微細
化し鉄損が向上するものと考えている。
【0014】なお 250℃以上になると硬度が上昇する現
象は、転位の移動に対し、CやNの拡散速度が大きくな
り転位に追随できるようになるために、新たに生成する
転位も固着されるようになるからと考えられる。そのた
め硬化する温度で圧延した場合には、生成した転位にC
やNが速やかに拡散してしまい、時効処理時に固着され
た転位との間に移動度の差がなくなるために、変形の不
均一さはかえって小さくなり、ひいては鉄損向上効果は
小さくなるものと思われる。
象は、転位の移動に対し、CやNの拡散速度が大きくな
り転位に追随できるようになるために、新たに生成する
転位も固着されるようになるからと考えられる。そのた
め硬化する温度で圧延した場合には、生成した転位にC
やNが速やかに拡散してしまい、時効処理時に固着され
た転位との間に移動度の差がなくなるために、変形の不
均一さはかえって小さくなり、ひいては鉄損向上効果は
小さくなるものと思われる。
【0015】このようにこの発明に従い、静的時効処理
を施したのちに鋼板の軟化温度で圧延すると、時効処理
で生成した転位と圧延開始時の軟化温度で生成した転位
の移動度等に違いが生じ、その結果再結晶粒が微細化さ
れて、著しく鉄損が向上すると考えている。またこの発
明法によれば、軟化温度で圧延するため、実操業上でも
従来の単なる時効処理技術に比べると、圧延性に極めて
優れ生産性が高い技術と言える。
を施したのちに鋼板の軟化温度で圧延すると、時効処理
で生成した転位と圧延開始時の軟化温度で生成した転位
の移動度等に違いが生じ、その結果再結晶粒が微細化さ
れて、著しく鉄損が向上すると考えている。またこの発
明法によれば、軟化温度で圧延するため、実操業上でも
従来の単なる時効処理技術に比べると、圧延性に極めて
優れ生産性が高い技術と言える。
【0016】
【作用】この発明で対象とする素材は、少なくとも、
C:0.02〜0.10%、Si:2.0 〜4.5 %と、インヒビター
形成元素としてMn:0.02〜0.20%、S及び/又はSe:0.
010 〜0.040 %を含有していれば良く、その他の成分に
ついては必要に応じて適宜添加することができる。
C:0.02〜0.10%、Si:2.0 〜4.5 %と、インヒビター
形成元素としてMn:0.02〜0.20%、S及び/又はSe:0.
010 〜0.040 %を含有していれば良く、その他の成分に
ついては必要に応じて適宜添加することができる。
【0017】ここに各成分を上記の範囲に限定した理由
は次のとおりである。Siは、製品の電気抵抗を高め渦電
流損を低減させる上で必要な元素であるが、2.0 %に満
たないと最終仕上げ焼鈍中にα‐γ変態によって結晶方
位が損なわれ、一方 4.5%を超えると冷延性に問題が生
じるので、2.0〜4.5 %に限定した。Cは、0.02未満で
は良好な一次再結晶組織が得られず、一方0.10%を超え
ると脱炭不良となり磁気特性が劣化するので、0.02〜0.
10%とする。MnとSe及びSはインヒビターとして機能す
るものであるが、Mnが0.02%未満、あるいはS又は/及
びSeが0.010 %未満ではインヒビター機能が不十分であ
り、一方Mnが0.20%超, S又は/及びSeが0.040 %超で
はスラブ加熱温度に要する温度が高すぎて実用的でない
ので、Mnは0.02〜0.20%、S又は/及びSeは 0.010%〜
0.040 %とする。
は次のとおりである。Siは、製品の電気抵抗を高め渦電
流損を低減させる上で必要な元素であるが、2.0 %に満
たないと最終仕上げ焼鈍中にα‐γ変態によって結晶方
位が損なわれ、一方 4.5%を超えると冷延性に問題が生
じるので、2.0〜4.5 %に限定した。Cは、0.02未満で
は良好な一次再結晶組織が得られず、一方0.10%を超え
ると脱炭不良となり磁気特性が劣化するので、0.02〜0.
10%とする。MnとSe及びSはインヒビターとして機能す
るものであるが、Mnが0.02%未満、あるいはS又は/及
びSeが0.010 %未満ではインヒビター機能が不十分であ
り、一方Mnが0.20%超, S又は/及びSeが0.040 %超で
はスラブ加熱温度に要する温度が高すぎて実用的でない
ので、Mnは0.02〜0.20%、S又は/及びSeは 0.010%〜
0.040 %とする。
【0018】その他、インヒビターとして公知の AlNを
利用することができる。この AlNを利用する場合、良好
な鉄損を得るためには、Al:0.010 〜0.065 %、N:0.
0010〜0.0150%が必要である。というのはこれを超える
量では AlNが粗大化して抑制力を失い、一方これ未満で
は AlNの量が不足し、所望のインヒビター効果が期待で
きないからである。また磁束密度を向上させるためにS
b、Cuを添加させることは可能である。しかしながらSb
が0.20%を超えると脱炭性が悪くなり、一方0.01%未満
では効果がないので0.01〜0.20%が好ましい。Cuは、0.
20%を超えると酸洗性が悪化し、一方0.01%未満では効
果がないので0.01〜0.20%が好ましい。
利用することができる。この AlNを利用する場合、良好
な鉄損を得るためには、Al:0.010 〜0.065 %、N:0.
0010〜0.0150%が必要である。というのはこれを超える
量では AlNが粗大化して抑制力を失い、一方これ未満で
は AlNの量が不足し、所望のインヒビター効果が期待で
きないからである。また磁束密度を向上させるためにS
b、Cuを添加させることは可能である。しかしながらSb
が0.20%を超えると脱炭性が悪くなり、一方0.01%未満
では効果がないので0.01〜0.20%が好ましい。Cuは、0.
20%を超えると酸洗性が悪化し、一方0.01%未満では効
果がないので0.01〜0.20%が好ましい。
【0019】さらに表面性状を完全するためにMoを添加
できるが、0.05%を超えると脱炭性が悪くなり、一方0.
01%未満では効果がないので、添加する場合には0.01〜
0.05%が好ましい。またさらに鉄損を向上させるために
Sn、Ge、Niを添加することができる。Snは0.30%を超え
ると脆化し、0.01%未満では効果がないので0.01〜0.30
%が好ましい。Geは0.30%を超えると良好な一次再結晶
組織が得られず、一方 0.005%未満では効果がないので
0.005〜0.30%が好ましい。Niは0.20%を超えると熱間
強度が低下し、0.01%未満では効果がないので0.01〜0.
20%が好ましい。
できるが、0.05%を超えると脱炭性が悪くなり、一方0.
01%未満では効果がないので、添加する場合には0.01〜
0.05%が好ましい。またさらに鉄損を向上させるために
Sn、Ge、Niを添加することができる。Snは0.30%を超え
ると脆化し、0.01%未満では効果がないので0.01〜0.30
%が好ましい。Geは0.30%を超えると良好な一次再結晶
組織が得られず、一方 0.005%未満では効果がないので
0.005〜0.30%が好ましい。Niは0.20%を超えると熱間
強度が低下し、0.01%未満では効果がないので0.01〜0.
20%が好ましい。
【0020】次に、この発明に従う製造方法について具
体的に説明する。この発明の対象としている方向性けい
素鋼の製造においては、従来用いられている製鋼法で得
られた溶鋼を連続鋳造法又は造塊法で鋳造し、必要に応
じて分塊圧延工程を挟んでスラブとし、ついだ熱間圧延
をし、必要に応じて熱延板焼鈍を行った後、1回又は中
間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚の冷延
板とする。
体的に説明する。この発明の対象としている方向性けい
素鋼の製造においては、従来用いられている製鋼法で得
られた溶鋼を連続鋳造法又は造塊法で鋳造し、必要に応
じて分塊圧延工程を挟んでスラブとし、ついだ熱間圧延
をし、必要に応じて熱延板焼鈍を行った後、1回又は中
間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚の冷延
板とする。
【0021】さてこの発明では、上記の冷間圧延工程
中、とくに最終冷延途中のパス間で熱処理を施すことが
重要である。ここに熱処理温度は 150〜500 ℃で30秒〜
3時間とする。というのは熱処理温度が 150℃に満たな
いと鉄損の向上効果に乏しく、逆に 500℃を超えると磁
束密度が劣化するからである。また冷間圧延パス間の熱
処理時間は、高温ほど短くて良いが、30秒未満では鉄損
の向上効果に乏しく、一方低温ほど長時間を必要とする
が、3時間を超えると磁束密度が劣化する。熱処理方法
としては、コイル全体を保熱炉にて保熱する方式、圧延
時の巻取り位置にてバーナー等で加熱する方式、連続焼
鈍ラインを通板させる方式のいずれでも構わない。熱処
理時の板厚は特に限定しないけれども、あまりに最終板
厚に近い場合には効果は小さく、また逆に中間焼鈍直後
でも効果は小さいので、好適には総圧下量の30〜70%の
板厚の時に熱処理を施すことが望ましい。また熱処理は
1回でもよいがパス毎に行う方が一層有利である。
中、とくに最終冷延途中のパス間で熱処理を施すことが
重要である。ここに熱処理温度は 150〜500 ℃で30秒〜
3時間とする。というのは熱処理温度が 150℃に満たな
いと鉄損の向上効果に乏しく、逆に 500℃を超えると磁
束密度が劣化するからである。また冷間圧延パス間の熱
処理時間は、高温ほど短くて良いが、30秒未満では鉄損
の向上効果に乏しく、一方低温ほど長時間を必要とする
が、3時間を超えると磁束密度が劣化する。熱処理方法
としては、コイル全体を保熱炉にて保熱する方式、圧延
時の巻取り位置にてバーナー等で加熱する方式、連続焼
鈍ラインを通板させる方式のいずれでも構わない。熱処
理時の板厚は特に限定しないけれども、あまりに最終板
厚に近い場合には効果は小さく、また逆に中間焼鈍直後
でも効果は小さいので、好適には総圧下量の30〜70%の
板厚の時に熱処理を施すことが望ましい。また熱処理は
1回でもよいがパス毎に行う方が一層有利である。
【0022】また熱処理後の冷間圧延において、少なく
とも1パスの圧延温度を 100〜250℃の狭い温度域に制
御する必要がある。温度を確保する方法としては、パス
間の熱処理の直後に温度が下がる前に圧延する方法、ま
たは圧延機の出側の冷却油を切り、圧延時の加工発熱の
みで温度を確保する方法等が好適である。ここに圧延温
度が 100℃未満に満たないと鉄損の改善効果に乏しく、
一方 250℃を超えると硬度が著しく上昇し冷間圧延が困
難になるだけでなく、圧延油の焼き付きにより表面性状
が悪化し磁気特性も悪化するので、 100〜250 ℃の範囲
に限定したのである。
とも1パスの圧延温度を 100〜250℃の狭い温度域に制
御する必要がある。温度を確保する方法としては、パス
間の熱処理の直後に温度が下がる前に圧延する方法、ま
たは圧延機の出側の冷却油を切り、圧延時の加工発熱の
みで温度を確保する方法等が好適である。ここに圧延温
度が 100℃未満に満たないと鉄損の改善効果に乏しく、
一方 250℃を超えると硬度が著しく上昇し冷間圧延が困
難になるだけでなく、圧延油の焼き付きにより表面性状
が悪化し磁気特性も悪化するので、 100〜250 ℃の範囲
に限定したのである。
【0023】さらに最終冷延前の焼鈍後における冷却
を、急冷処理とすることにより、この発明の圧延による
鉄損改善効果は増幅される。ここに冷却速度が20℃/s未
満では鉄損の改善効果が不十分なので、急冷処理を行う
場合の冷却速度は20℃/s以上とする必要がある。
を、急冷処理とすることにより、この発明の圧延による
鉄損改善効果は増幅される。ここに冷却速度が20℃/s未
満では鉄損の改善効果が不十分なので、急冷処理を行う
場合の冷却速度は20℃/s以上とする必要がある。
【0024】上記の最終冷延に続き脱炭焼鈍を施し、Mg
O を主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、ついで1200℃程
度の温度で最終仕上げ焼鈍を行い、必要に応じ張力を付
与するコーチングを施して製品とする。
O を主成分とする焼鈍分離剤を塗布し、ついで1200℃程
度の温度で最終仕上げ焼鈍を行い、必要に応じ張力を付
与するコーチングを施して製品とする。
【0025】
実施例1 C:0.049 %,Si:3.33%,Mn:0.075%,Se:0.020
%及びSb:0.024 %を含み、残部実質的にFeからなるけ
い素鋼スラブを、1430℃で30分間加熱後、熱間圧延して
2.0 mm厚の熱延板とした。ついで1000℃, 1分間の焼鈍
後、0.60mmまで冷延したのち、 950℃, 2分間の中間焼
鈍を施し、さらに冷延を、パス間にコイル全体での保熱
炉による熱処理を含む表1に示される圧延条件で実施し
て、最終板厚:0.20mmに仕上げた。その後、 820℃, 2
分間の脱炭焼鈍を施したのち、 MgOを塗布してから、12
00℃, 5時間の仕上げ焼鈍を施した。かくして得られた
製品の磁気特性について調べた結果を表1に併記する。
%及びSb:0.024 %を含み、残部実質的にFeからなるけ
い素鋼スラブを、1430℃で30分間加熱後、熱間圧延して
2.0 mm厚の熱延板とした。ついで1000℃, 1分間の焼鈍
後、0.60mmまで冷延したのち、 950℃, 2分間の中間焼
鈍を施し、さらに冷延を、パス間にコイル全体での保熱
炉による熱処理を含む表1に示される圧延条件で実施し
て、最終板厚:0.20mmに仕上げた。その後、 820℃, 2
分間の脱炭焼鈍を施したのち、 MgOを塗布してから、12
00℃, 5時間の仕上げ焼鈍を施した。かくして得られた
製品の磁気特性について調べた結果を表1に併記する。
【0026】
【表1】
【0027】同表より明らかなように、この発明に従
い、最終冷延のパス間において適正温度で熱処理を施し
たのち、少なくとも1パスを 100〜250 ℃の温度で圧延
した場合に、とりわけ良好な磁気特性が得られている。
い、最終冷延のパス間において適正温度で熱処理を施し
たのち、少なくとも1パスを 100〜250 ℃の温度で圧延
した場合に、とりわけ良好な磁気特性が得られている。
【0028】実施例2 C:0.069 %,Si:3.35%,Mn:0.069%,S:0.023
%,Al:0.021 %,N:0.0093%,Cu:0.13%及びSb:
0.027 %を含み、残部実質的にFeからなるけい素鋼スラ
ブを、1430℃, 30分加熱後、熱間圧延して2.2 mm厚の熱
延板とした後、1000℃, 1分間焼鈍してから、1.5 mmま
で冷延し、ついで1100℃, 2分間の中間焼鈍後、表2に
示す速度で 100℃まで冷却し、さらに0.23mm厚まで表2
に表す圧延条件で4パスにて冷延し、最終板厚に仕上げ
た。その後、 840℃, 2分間の脱炭焼鈍を施したのち、
MgO を塗布してから、1200℃, 5時間の仕上げ焼鈍を施
した。かくして得られた製品の磁気特性について調べた
結果を表2に併記する。
%,Al:0.021 %,N:0.0093%,Cu:0.13%及びSb:
0.027 %を含み、残部実質的にFeからなるけい素鋼スラ
ブを、1430℃, 30分加熱後、熱間圧延して2.2 mm厚の熱
延板とした後、1000℃, 1分間焼鈍してから、1.5 mmま
で冷延し、ついで1100℃, 2分間の中間焼鈍後、表2に
示す速度で 100℃まで冷却し、さらに0.23mm厚まで表2
に表す圧延条件で4パスにて冷延し、最終板厚に仕上げ
た。その後、 840℃, 2分間の脱炭焼鈍を施したのち、
MgO を塗布してから、1200℃, 5時間の仕上げ焼鈍を施
した。かくして得られた製品の磁気特性について調べた
結果を表2に併記する。
【0029】
【表2】
【0030】同表より明らかなように、中間焼鈍後、20
℃/s以上速度で冷却することにより、磁気特性の向上が
図られている。
℃/s以上速度で冷却することにより、磁気特性の向上が
図られている。
【0031】実施例3 表3に示される成分組成になるけい素鋼スラブを、1430
℃, 30分間加熱後、熱間圧延により2.2 mm厚の熱延板と
したのち、1000℃, 1分間の焼鈍を施し、ついで1.5 mm
厚まで冷延したのち、1100℃, 2分間の中間焼鈍後、40
℃/sの速度で冷却した。さらに冷間圧延にて0.75mm厚と
したのち、 300℃, 2分の連続焼鈍を施してから、圧延
時に出側の冷却油を切ることによって圧延時の温度を 1
30〜180℃の範囲に制御して、4パスにて0.23mmの最終
板厚に仕上げた。その後、 840℃, 2分間の脱炭焼鈍を
施し、MgO を塗布してから、1200℃, 5時間の仕上げ焼
鈍を施した。かくして得られた製品の磁気特性について
調べた結果を表3に併記する。
℃, 30分間加熱後、熱間圧延により2.2 mm厚の熱延板と
したのち、1000℃, 1分間の焼鈍を施し、ついで1.5 mm
厚まで冷延したのち、1100℃, 2分間の中間焼鈍後、40
℃/sの速度で冷却した。さらに冷間圧延にて0.75mm厚と
したのち、 300℃, 2分の連続焼鈍を施してから、圧延
時に出側の冷却油を切ることによって圧延時の温度を 1
30〜180℃の範囲に制御して、4パスにて0.23mmの最終
板厚に仕上げた。その後、 840℃, 2分間の脱炭焼鈍を
施し、MgO を塗布してから、1200℃, 5時間の仕上げ焼
鈍を施した。かくして得られた製品の磁気特性について
調べた結果を表3に併記する。
【0032】
【表3】
【0033】同表より明らかなように、、いずれの成分
系でも優れた磁気特性が得られている。
系でも優れた磁気特性が得られている。
【0034】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、生産性を損
なうことなしに、二次再結晶粒を効果的に微細化して、
磁気特性とくに鉄損特性の向上を図ることができる。
なうことなしに、二次再結晶粒を効果的に微細化して、
磁気特性とくに鉄損特性の向上を図ることができる。
【図1】最終冷延工程における圧延温度との関係を示し
たグラフである。
たグラフである。
【図2】圧延途中の板の引張試験における試験温度と引
張強度との関係を示したグラフである。
張強度との関係を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 文二郎 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 技術研究本部内 (72)発明者 山田 政孝 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通2番88号 川崎製鉄株式会社 阪神製造所内
Claims (3)
- 【請求項1】 C:0.02〜0.10wt%、Si:2.0 〜4.5 wt
%と、インヒビター形成元素としてMn:0.02〜0.20wt
%、S及びSeのうち少なくとも一種:0.010 〜0.040 wt
%を含有するけい素鋼スラブを、熱間圧延後、1回又は
中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚と
したのち、脱炭焼鈍し、ついで鋼板表面に MgOを主成分
とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶焼鈍及び
純化焼鈍を施す一連の工程からなる方向性けい素鋼板の
製造方法において、 最終冷延工程のパス間で少なくとも1回、 150〜500 ℃
の温度範囲に30秒以上3時間以下保持する熱処理を施し
た後、1パス以上を 100〜250 ℃で圧延することを特徴
とする鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 C:0.02〜0.10wt%、Si:2.0 〜4.5 wt
%と、インヒビター形成元素としてMn:0.02〜0.20wt
%、S及びSeのうち少なくとも一種:0.010 〜0.040 wt
%を含有するけい素鋼スラブを、熱間圧延後、1回又は
中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚と
したのち、脱炭焼鈍し、ついで鋼板表面に MgOを主成分
とする焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶焼鈍及び
純化焼鈍を施す一連の工程からなる方向性けい素鋼板の
製造方法において、 最終冷延前の中間焼鈍後の冷却を、 800〜100 ℃間の冷
却速度が20℃/s以上の条件下に行うと共に、最終冷延
工程のパス間で少なくとも1回、 150〜500 ℃の温度範
囲に30秒以上3時間以下保持する熱処理を施した後、1
パス以上を 100〜250 ℃で圧延することを特徴とする鉄
損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、けい素鋼ス
ラブが、インヒビター形成元素としてMnとS及び/又は
Seの他、Al:0.010 〜0.065 wt%とN:0.0010〜0.0150
wt%を含有する組成になる鉄損の良好な方向性けい素鋼
板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3320589A JP2574583B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3320589A JP2574583B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05156360A JPH05156360A (ja) | 1993-06-22 |
JP2574583B2 true JP2574583B2 (ja) | 1997-01-22 |
Family
ID=18123109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3320589A Expired - Fee Related JP2574583B2 (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 鉄損の良好な方向性けい素鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2574583B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5016610A (ja) * | 1973-06-18 | 1975-02-21 | ||
JPS5294825A (en) * | 1976-02-05 | 1977-08-09 | Nippon Steel Corp | Preparation of unidirectional silicon steel sheet |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP3320589A patent/JP2574583B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5016610A (ja) * | 1973-06-18 | 1975-02-21 | ||
JPS5294825A (en) * | 1976-02-05 | 1977-08-09 | Nippon Steel Corp | Preparation of unidirectional silicon steel sheet |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05156360A (ja) | 1993-06-22 |
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