JPH0311522B2 - - Google Patents

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JPH0311522B2
JPH0311522B2 JP57065909A JP6590982A JPH0311522B2 JP H0311522 B2 JPH0311522 B2 JP H0311522B2 JP 57065909 A JP57065909 A JP 57065909A JP 6590982 A JP6590982 A JP 6590982A JP H0311522 B2 JPH0311522 B2 JP H0311522B2
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extrusion
aluminum
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carbon alloy
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
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    • H01F41/0273Imparting anisotropy
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    • HELECTRICITY
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    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、永久磁石の製造法に関するものであ
る。さらに詳細には、多結晶マンガン−アルミニ
ウム−炭素系(Mn−Al−C系)合金磁石の製造
法に関し、特に高性能な多極着磁用Mn−Al−C
系合金磁石の製造法を提供するものである。
Mn−Al−C系合金磁石は、主として強磁性相
である面心正方晶(τ相、L10型規則格子)の組
織で構成され、Cを必須構成元素として含むもの
であり、不純物以外に添加元素を含まない3元系
及び少量の添加元素を含む4元系以上の多元系合
金磁石が知られており、これらを総称するもので
ある。
また、このMn−Al−C系合金磁石の製造法と
しては、鋳造・熱処理によるもの以外に、温間押
出加工等の温間塑性加工工程を含むものが知られ
ている。特に後者は高い磁気特性、機械的強度、
耐候性、機械加工性等の優れた性質を有する異方
性磁石の製造法として知られている。
多極着磁用Mn−Al−C系合金磁石の製造法と
しては、等方性磁石、圧縮加工によるもの、及び
あらかじめ温間押出加工等の公知の方法で得た一
軸異方性の多結晶Mn−Al−C系合金磁石に異方
性方向への温間自由圧縮加工によるもの(複合加
工法によるもの)が知られている。
圧縮加工によるものでは、径方向に高い磁気特
製が得られているが、比較的大きい加工率が必要
であること、不均一変形が起こる場合があるこ
と、不変形帯の存在が避けられないことなどの問
題点がある。複合加工法によるものでは、小さな
圧縮ひずみで径方向、弦方向を含む平面内の全て
の方向に高い磁気特性が得られている。複合加工
法で得た磁石は、特定の平面に平行に磁化容易方
向を有し、しかも前記平面内では磁気的に等方性
であり、かつ前記平面の垂線と前記平面に平行な
直線を含む平面内では異方性であるという構造で
ある(以下このような磁石を面異方性磁石とい
う)。
多極着磁用磁石の形状は、一般には円筒体であ
り、主な着磁としては、第1図から第3図に示す
ような着磁がある。第1図は、円筒磁石の径方向
に多極着磁した場合の磁石内部での磁路(破線で
示す)の形成を模式的に示したものである。同様
に第2図は円筒磁石の外周に多極着磁した場合で
あり、第3図は内周に多極着磁した場合のもので
ある。第1図に示した着磁を本明細書では径方向
着磁と称し、第2図のものを外周着磁、第3図の
ものを内周着磁と称する。
第1図に示したように、径方向着磁では、磁路
はほぼ径方向に沿つており、前述した面異方性磁
石の構造が必ずしも適切ではないといえる。一方
圧縮加工によるものでは、径方向に高い磁気特性
が得られているが、前述したように比較的大きい
加工率が必要であること、不均一変形が起こる場
合があること、不変形帯の存在が避けられないこ
となどの問題点があつた。
本発明者らは、あらかじめ異方性化した多結晶
Mn−Al−C系合金磁石からなる中空体状のビレ
ツトに、530〜830℃の温度で、コンテナ部の空洞
部分の断面形状が中空であり、コンテナ部の開口
面積がベアリング部の開口面積より小さいダイス
を用いて、中空体の軸方向と押出方向を平行とし
て押出加工を施し、しかも前記押出加工によつて
前記ビレツトの押出方向に圧縮ひずみを与えるこ
とによつて前記の問題点を解決し得ることを見出
した。
すなわち、公知のMn−Al−C系磁石用合金、
例えば68〜73重量%のMnと(1/10Mn−6.6)〜
(1/3Mn−22.2)重量%のCと残部のAlからなる
合金を、530〜830℃の温度域で押出加工等の塑性
加工を施すことによつて、異方性化した多結晶
Mn−Al−C系合金磁石を得ることができる。前
記の磁石として代表的なものとしては、前記の塑
性加工を押出加工とした場合に得られる、押出方
向に磁化容易方向を有する一軸異方性磁石と前述
した面異方性磁石などがある。
前記の異方性化した多結晶Mn−Al−C系合金
磁石からなる中空体状のビレツトを、コンテナ部
の空洞部分の断面形状が中空であり、コンテナ部
の開口面積がベアリングの開口面積より小さいダ
イスを用いて、中空体の軸方向と押出方向を平行
にして押出加工することにより、前記のビレツト
に押出方向に圧縮ひずみを与えることによつて、
第1図〜第3図に示した各種多極着磁において高
い磁気特性を有する磁石を得ることができる。こ
こでコンテナ部とは、押出加工を施そうとするビ
レツトを収容する部分をいい、ベアリング部とは
押出加工を施されたビレツトを収容する部分であ
る。またコンテナ部の開口面積とは、ダイスをコ
ンテナ部を通り押出方向に垂直に切断した時のコ
ンテナ部の空洞部分の断面積であり、ベアリング
部の開口面積とは、ダイスをベアリング部を通り
押出方向に垂直に切断した時のベアリング部の空
洞部分の断面積である。さらに、コンテナ部の空
洞部分の断面形状とは、前記のコンテナ部の開口
面積を求めるもとになる形状である。換言すれ
ば、コンテナ部の開口面積とは、コンテナ部の空
洞部分の断面形状の面積である。コンテナ部の空
洞部分が中空であるということは、押出方向にコ
ンテナ部は適当な長さを有するため、コンテナ部
の空洞部分は中空体であるということになる。
前述した様に、コンテナ部の開口面積がベアリ
ング部の開口面積より小さいダイスを用いて、ビ
レツトの押出方向に圧縮ひずみを与えるために
は、後述する様に、押出加工時にはビレツトを押
出方向に平行な二つの向きから加圧する必要があ
る。例えば一例としては、ビレツトを押出方向に
平行な二つの向きから加圧して、圧縮荷重が作用
した状態でビレツトをコンテナ部からベアリング
部に移動させることによつて、押出方向に圧縮ひ
ずみを与えることができる。前記の例では、押出
加工中のビレツト内の塑性変形域は時間に対して
連続的に変化していく。前記の例以外の方法とし
ては、塑性変形域を時間に対して連続的に変化さ
せない方法がある。
前記のビレツトが中空体の軸方向に磁化容易方
向を有する多結晶Mn−Al−C系合金磁石(一軸
異方性磁石)からなる場合には、前記の圧縮ひず
みが対数ひずみの絶対値で0.05以上必要である。
これは実施例で詳述するように、押出加工前のビ
レツトは圧縮方向に異方性化したものであり、多
極着磁において高い磁気特性を有する磁石への構
造の変化に最低0.05の圧縮ひずみが必要であるた
めである。
公知技術として一軸異方性の角柱状磁石の軸方
向へ温間圧縮加工を施した例があるが、その目的
は一軸異方性からそれに垂直な一軸への磁化容易
方向の転換で、加工後も一軸異方性の角柱状磁石
である。前記公知技術による磁化容易方向の一方
向への転換には、約60〜70%以上の加工を要し、
これは対数ひずみの絶対値で約0.9〜1.2以上とい
う大きな値である。また、磁束収束型界磁用磁石
を得る例もあるが、一軸異方性の角柱状磁石を塑
性加工することによつて、磁化容易方向をわずか
に回転させ、磁化容易方向を特定の点を通る方向
に収束させるものである。
前記のビレツトが中空体の軸方向に垂直な平面
に平行に磁化容易方向を有する多結晶Mn−Al−
C系合金磁石(面異方性磁石)からなる場合に
は、圧縮加工前のビレツトは、前述したように、
径方向と弦方向を含む平面内のすべての方向に高
い磁気特性を示しているが、前記の押出加工を施
すことによつて、多極着磁においてより高い磁気
特性を示す磁石を得ることができる。
前記のコンテナ部の開口面積がベアリング部の
開口面積より小さいダイスを用いた押出加工を施
したビレツトを、さらにビレツトの一部に押出方
向に平行な方向に圧縮加工を施すことによつて、
圧縮加工された部分は径方向の磁気特性が向上す
る。
前述した塑性加工の一例をビレツトの形状を円
筒として説明する。第1の方法は、円筒ビレツト
を円筒の軸方向と押出方向を平行として、コンテ
ナ部の空洞部分の断面形状が中空であり、コンテ
ナ部の開口面積がベアリング部の開口面積より小
さいダイスを用いて押出加工し、押出方向に圧縮
ひずみを与えるものである。
第4図にダイスの一部分の断面図を示す。第4
図aは押出加工前の状態を示し、第4図bは押出
加工後の状態を示した。1はビレツト、2,3は
ダイス構成部材、4,5はポンチである。第4図
において、6の部分がコンテナ部であり、押出加
工前のビレツトを収容する部分であり、7の部分
がベアリング部で押出加工後のビレツトを収容す
る部分である。8はコニカル部である。またコン
テナ部の開口面積とは、6の空洞の断面積(押出
方向に垂直)であり、aにおいてビレツトの断面
積とほぼ一致し、ベアリング部の開口面積とは、
7の空洞の断面積(押出方向に垂直)でbにおい
てビレツトの断面積とほぼ一致する。
第4図では、コンテナ部もベアリング部も押出
軸を中心とする円形であるから前述したことを言
い換えると、コンテナ部の開口面積とは、コンテ
ナ部の外径と内径によるリング状の面積である。
コンテナ部の空洞部分の断面形状は、前記のリン
グ状であり、中空である。同様に、ベアリング部
の開口面積とは、ベアリング部の外径と内径によ
るリング状の面積である。例えば、コンテナ部の
外径を30mm、内径を16mmとし、ベアリング部の外
径を33.2mm、内径を18.2mmとすると、コンテナ部
の開口面積は約506mm2、ベアリング部の開口面積
は約606mm2となる。また、コンテナ部の空洞部分
の断面形状は、外径30mm、内径16mmとするリング
状である。前記のコンテナ部の空洞部分の断面形
状が中空であるというのは、言い換えると第4図
aに示す様にコンテナ部にビレツトを収容した状
態で押出方向に垂直に切断した時、中心部にダイ
ス(マンドレル)があり、その外側にビレツトが
あり、さらにその外側がダイスになるということ
になる。
押出方法の一例を第5図を用いて説明する。ま
ずaに示すように、ベアリング部に円筒ビレツト
1′を収容する。ポンチ5を用いてビレツトを加
圧することによつてbに示すようになる。次にc
に示す様にコンテナ部6にビレツト1を収容し、
ポンチ4と5でビレツトを加圧しながらビレツト
をコンテナ部からベアリング部へ向かう方向に移
動させることによつてdに示す状態になる。ベア
リング部に収容されたビレツト1′を取り出し、
新たにコンテナ部6にビレツトを収容するとcに
示した状態となり、以後この繰り返しによつて押
出加工を行う。
前記のaからbは本発明の押出加工工程ではな
く、これはコンテナ部の開口面積がベアリング部
の開口面積より小さく、しかも第5図に示すダイ
スではコンテナ部から開口面積が順次増加してベ
アリング部に至るコニカル部を有するため、この
コニカル部の空洞部分を主としてビレツトによつ
て満たした状態にする必要がある押出方法を行う
ための工程である。前記のcからdが本発明の押
出加工の一方法である。これは前記の塑性変形域
を時間に対して連続的に変化させる方法に相当す
る。
前述した様に、ポンチ4と5でビレツトを加圧
した状態で、ビレツトをコンテナ部からベアリン
グ部へ向かう方向に移動させることによつて、ビ
レツトは押出方向に圧縮ひずみをうける。一方、
押出加工前のビレツトの形状は円筒であるため、
加圧することによつて生じるコンテナ部における
ビレツトの圧縮変形を抑制するためにコンテナ部
の空洞部分の断面形状が中空である必要がある。
第5図cでは、円筒ビレツトをコンテナ部に挿入
しやすくなるため、円筒ビレツトの形状は適当な
クリアランスをもつた形状にしているが、円筒ビ
レツトの断面(軸方向に垂直な面)およびコンテ
ナ部の空洞部分の断面形状(押出方向に垂直な平
面でダイスを切断した時の空洞部分の形状)は共
にリング状である。
第2の方法は、第1の方法で得たビレツト(前
記の押出加工を施したビレツト)をさらにビレツ
トの一部に押出方向に平行な方向に圧縮加工する
ものである。第6図にその一例を示した。第6図
aは加工前の金型の断面図で、9が前記の押出加
工を施したビレツトである。10は可動ポンチ、
11は拘束金型、12は下型である。ポンチ10
によりビレツトを圧縮加工することによつて、ビ
レツトの内周部のみ圧縮加工され、bに示すよう
な状態となる。ビレツトの一部分を前記の例では
内周部としたが、他の主なものとしては外周部と
する方法などがあり、特殊な用途に対してはそれ
ぞれに適した部分にすれば良い。
前述したような圧縮加工の可能な温度範囲につ
いては530〜830℃の温度領域において行えたが、
780℃を越える温度では磁気特性がかなり低下し
た。より望ましい温度範囲としては560〜760℃で
あつた。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
実施例 1 配合組成で70重量%(以下単に%で表す)の
Mn、29.5%のAlおよび0.5%のCを溶解鋳造し、
直径70mm、長さ60mmの円柱ビレツトを作製した。
このビレツトを1100℃で2時間保持した後、室温
まで放冷する熱処理を行つた。次に潤滑剤を介し
て720℃の温度で直径45mmまでの押出加工を行な
つた。さらに潤滑剤を介して680℃の温度で直径
31mmまでの押出加工を行つた。この押出棒を長さ
20mmに切断し切削加工して外形30mm、内径20mm、
長さ20mmの円筒ビレツトを数個作製した。次に潤
滑剤を介して第4図に示したようなダイスを用い
て680℃の温度で、押出加工した。押出方法は第
5図を用いて説明した方法である。なお、ダイス
のコンテナ部の外径は30mm、内径は22mm、ベアリ
ング部の外径は32mm、内径は10mmであり、xは20
mmである。押出途中(第4図において、コニカル
部8の部分に存在する)のビレツトを4個作製
し、それぞれのビレツトを押出方向に直角に厚さ
1mmに切断し、同一の圧縮ひずみが与えられたも
のを重ね合わし、試料を作製した。この試料から
一辺が約4mmの立方体を切出し磁気測定を行つ
た。なお各辺は、軸方向、径方向および弦方向に
平行になるようにした。圧縮ひずみεzに対する残
留磁束密度Brの値を、第7図に示す。第7図に
示す様にεzが0.05で径方向のBrは軸方向のBrに比
して大きくなり、εzがさらに大きくなるとさらに
径方向のBrは増加する。この図からわかるよう
に、軸方向から径方向への磁化容易方向の転換が
εzが0.05までの範囲で著しく進行する。第7図に
示す様に、公知の圧縮加工によるものに比較する
と、非常に小さな圧縮ひずみで高い磁気特性を示
している。換言すれば、圧縮加工によるものでは
径方向に高い磁気特性を得るには大きな圧縮ひず
みを必要とするが、本発明の方法によると小さな
圧縮ひずみで高い磁気特性の磁石を得ることがで
きる。
さらに所定の本発明の押出加工を施した加工後
のビレツト(外径32mm、内径10mm、長さ9mm)を
切削加工し外径30mm、内径14mmの円筒磁石を作製
し、第1図に示したような径方向着磁を施した。
なお極数は6極で、着磁は6000μFのオイルコン
デンサーを用い、1500Vでパルス着磁した。外周
部の表面磁束密度をホール素子で測定した。
比較のために前記の直径31mmの押出棒を長さ20
mmに切断し、切削加工して直径28mm、長さ20mmの
円柱ビレツトを作製した。これを潤滑剤を介して
680℃の温度で円柱の軸方向に自由圧縮加工を施
した。加工後のビレツトの長さを9mmとした。加
工後のビレツトは、面異方性磁石であり、前記と
同様に円筒に切削加工して、着磁後の表面磁束密
度を測定した。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で
得た磁石の表面磁束密度の値は、面異方性磁石の
それの約1.4倍であつた。
次に、前記と同様の条件で作製した面異方性磁
石を、外径30mm、内径22mmに切削加工し、前記と
同様の条件で押出加工した。押出加工後のビレツ
トを3個用い切削加工して外径30mm、内径14mm、
長さ10mmの円筒磁石を作製し、前記と同様に着
磁、測定したところ、先ほど得た本発明の方法に
よる磁石と特性に大きな差はなかつた。
実施例 2 配合組成で69.5%のMn、29.3%のAl、0.5%の
C、及び0.7%のNiを溶解鋳造し、直径85mm、長
さ70mmの円柱ビレツトを作製した。このビレツト
を1100℃で2時間保持した後、室温まで放冷する
熱処理を行つた。次に潤滑剤を介して720℃の温
度で直径45mmまでの押出加工を行つた。さらに潤
滑剤を介して680℃の温度で直径31mmまでの押出
加工を行つた。この押出棒を長さ20mmに切断し切
削加工して、外径30mm、内径10mm、長さ20mmの円
筒ビレツトを作製した。次に円筒ビレツトを潤滑
剤を介して第4図に示した様なダイスを用いて、
680℃の温度で押出加工した。押出方法は、第5
図を用いて説明したやり方である。なおダイスの
コンテナ部の外径は30mm、内径は10mm、ベアリン
グ部の外径は63.2mm、内径は49mmであり、第4図
においてはxは40mmである。
加工後のビレツトは外径63.2mm、内径49mm、長
さ10mmであつた。このビレツトをさらに第6図に
示した様な状態で円筒の軸方向に、680℃の温度
で内周部のみ圧縮加工した。なお第6図に示した
ポンチ10の径は56mmであり、ビレツトの中心と
ポンチの中心をほぼ一致させて圧縮加工した。加
工後のビレツトは外径63.2mm、内径47mm、長さは
外周部で10mm、内周部で8mmであつた。このビレ
ツトを外径62mm、内径49mmに外周面と内周面を切
削加工し、内周に30極着磁をした。表面磁束密度
の値を測定した。なお、着磁条件、測定方法は実
施例1と同様である。
比較の為に、直径45mmの押出棒を長さ20mmに切
断し、直径45mm、長さ20mmの円柱ビレツトを作製
した。円柱ビレツトの軸方向に、680℃の温度で
潤滑剤を介して自由圧縮加工を施した。加工後の
ビレツト(長さは10mmとした)は面異方性磁石で
あり、切削加工して、外径62mm、内径49mmの円筒
状にして、前記と同様に着磁、測定を行つた。
以上の両者の値を比較すると、本発明の方法で
得た磁石の表面磁束密度の値は、面異方性磁石の
それの約1.4倍であつた。
実施例 3 配合組成で69.4%のMn、29.3%のAl、0.5%の
C、0.7%のNi及び0.1%のTiを溶解鋳造し、外径
50mm、内径20mm、長さ20mmの円筒ビレツトを作成
した。このビレツトを1100℃で2時間保持した
後、600℃まで風冷し、600℃で30分間保持したの
ち室温まで放冷する熱処理を行つた。次に潤滑剤
を介して720℃の温度で第8図に示すダイスを用
いて押出加工した。第8図において、13,1
4,6は公知の押出加工で用いるダイスを構成す
る部分で、13はコンテナ部、14はコニカル
部、6はベアリング部に相当する。本発明の押出
加工で用いるダイスを構成する部分は6,8,7
の部分であり、6はコンテナ部、8はコニカル
部、7はベアリング部である。13の部分の外径
は50mm、6の部分の外径は30mm、7の部分の外径
は36mmであり、内径はすべて20mmである。yは30
mmで、xは10mmである。押出加工前のビレツト
は、第8図の1の部分に図に示した様に収容し、
ポンチ4と5を用いてビレツトを加圧した状態で
ビレツトを13から6を経て7に向かう方向に移
動させることにより押出加工を行つた。なお第8
図に示すような状態(ダイスの空洞部分をほぼビ
レツトによつて満たされた状態)には、13の部
分の外径と内径にほぼ合つた、円筒ビレツトを1
3に収容し、ポンチ4を用いて加圧して押出加工
し、さらにベアリング部7の部分の外径と内径に
ほぼ合つた円筒ビレツトをベアリング部7に収容
し、ポンチ5を用いて加圧して押出加工すること
によつて行つた。加工後の円筒ビレツトを長さ20
mmに切断して、切削加工によつて外径35mm、内径
21mmの円筒磁石を作製した。
円筒磁石の内周に24極着磁(内周着磁)して、
表面磁束密度を測定した。表面磁束密度の値は
3.0〜3.1kGであつた。なお着磁条件、測定は実施
例1と同じである。
実施例3のように、あらかじめ異方性化する工
程と本発明の方法を組み合せることにより製造工
程をかなり簡略化(工数を低減)することができ
る。
本発明は、実施例によつて述べた様に、あらか
じめ異方性化した多結晶Mn−Al−C系合金磁石
からなる中空体状のビレツトに、コンテナ部の空
洞部分の断面形状が中空であり、コンテナ部の開
口面積がベアリング部の開口面積より小さいダイ
スを用いて、中空体の軸方向と押出方向を平行に
して押出加工を施し、しかも前記押出加工によつ
て前記ビレツトの押圧方向に圧縮ひずみを与える
ことによつて多極着磁において優れた磁気特性を
示す磁石を得るものである。
圧縮加工によるものとの比較では、本発明では
小さな圧縮ひずみで高い磁気特性を示し、不均一
変形や不変形帯等の問題もなく、複合加工法によ
る面異方性磁石との比較では、多極着磁した場合
より高い特性が得られる。
本発明で得られる永久磁石は多極着磁に適した
高性能な磁石であり、モータ、ジエネレータ、メ
ータ類など多方面への応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は円筒状磁石の径方向に多極着磁を施し
た場合の磁石内部での磁路の形成を模式的に示す
図、第2図は円筒状磁石の外周に多極着磁を施し
た場合の磁石内部での磁路の形成を模式的に示す
図、第3図は円筒状磁石の内周に多極着磁を施し
た場合の磁石内部での磁路の形成を模式的に示す
図、第4図は本発明の押出加工の一例を示す金型
の一部の断面図、第5図は押出方法の一例を示す
金型の一部の断面図、第6図は本発明の塑性加工
の一例を示す金型の一部の断面図、第7図は実施
例1での圧縮ひずみεzに対する残留磁束密度Br
の変化を示す図、第8図は実施例3で用いたダイ
スの一部の断面図である。 1,1′……ビレツト、4,5……ポンチ、6
……コンテナ部、7……ベアリング部、8……コ
ニカル部、9……ビレツト、10……ポンチ、1
1……拘束金型、12……下型。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 あらかじめ異方性化した多結晶マンガン−ア
    ルミニウム−炭素系合金磁石からなる中空体状の
    ビレツトに、530〜830℃の温度で、コンテナ部の
    空洞部分の断面形状が中空であり、コンテナ部の
    開口面積がベアリング部の開口面積より小さいダ
    イスを用いて、中空体の軸方向と押出方向を平行
    にして押出加工を施し、しかも前記押出加工によ
    つて前記ビレツトの押出方向に圧縮ひずみを与え
    ることを特徴とするマンガン−アルミニウム−炭
    素系合金磁石の製造法。 2 前記ビレツトが、中空体の軸方向に磁化容易
    方向を有する多結晶マンガン−アルミニウム−炭
    素系合金磁石からなり、しかも前記圧縮ひずみ
    が、対数ひずみの絶対値で0.05以上施すものであ
    る特許請求の範囲第1項記載のマンガン−アルミ
    ニウム−炭素系合金磁石の製造法。 3 前記ビレツトが、中空体の軸方向に垂直な平
    面に平行に磁化容易方向を有し、しかも前記平面
    内では磁気的に等方性であり、かつ前記平面の垂
    線の方向と前記特定の平面に平行な直線を含む平
    面内では異方性である多結晶マンガン−アルミニ
    ウム−炭素系合金磁石からなる特許請求の範囲第
    1項記載のマンガン−アルミニウム−炭素系合金
    磁石の製造法。 4 あらかじめ異方性化した多結晶マンガン−ア
    ルミニウム−炭素系合金磁石からなる中空体状の
    ビレツトに、530〜830℃の温度で、コンテナ部の
    空洞部分の断面形状が中空であり、コンテナ部の
    開口面積がベアリング部の開口面積より小さいダ
    イスを用いて、中空体の軸方向と押出方向を平行
    として押出加工を施し、しかも前記押出加工によ
    つて前記ビレツトの押出方向に圧縮ひずみを与え
    た後、さらに前記ビレツトの一部分に前記押出方
    向に平行な方向に圧縮加工を施すことを特徴とす
    るマンガン−アルミニウム−炭素系合金磁石の製
    造法。 5 前記ビレツトが、中空体の軸方向に磁化容易
    方向を有する多結晶マンガン−アルミニウム−炭
    素系合金磁石からなり、しかも前記圧縮ひずみ
    が、対数ひずみの絶対値で0.05以上施すものであ
    る特許請求の範囲第4項記載のマンガン−アルミ
    ニウム−炭素系合金磁石の製造法。 6 前記ビレツトが、中空体の軸方向に垂直な平
    面に平行に磁化容易方向を有し、しかも前記平面
    内では磁気的に等方性であり、かつ前記平面の垂
    線の方向と前記特定の平面に平行な直線を含む平
    面内では異方性である多結晶マンガン−アルミニ
    ウム−炭素系合金磁石からなる特許請求の範囲第
    4項記載のマンガン−アルミニウム−炭素系合金
    磁石の製造法。
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