JPH0310294Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は扉を開放する時にハンドル本体が前方
へ回転し、扉と垂直方向に跳ね上る冷蔵庫等の扉
用ハンドル装置に関するものである。

（従来の技術） 従来の扉用ハンドル装置は、扉閉鎖時にはハン
ドルを使用することがないにもかかわらず、ハン
ドルが扉から飛び出して装着されていたため、通
行や作業に不便であつた。また、扉閉鎖時に、ハ
ンドルの内側にある掛金が受金と確実に係合して
いるかどうか、外から見ただけではわからず、確
実な扉の閉鎖を確認することができなかつた。

（考案が解決しようとする問題点） 従つて本考案の目的は、ハンドルを使用しない
時、すなわち扉閉鎖時には、ハンドルを最大限扉
に近づけておき、扉を開放するときだけ、ハンド
ルを持ち易い位置に移動することができ、かつ、
扉閉鎖時にハンドルの内側にある掛金と受金が確
実に係合しているかをハンドルの位置によつて確
認できる、扉用ハンドル装置を得ることである。

（問題点を解決するための手段） 以下、図面中の参照符号を用いて説明すると、
本考案の跳ね上り型扉用ハンドル装置は、ハンド
ル本体１と、扉１１に固着され、枢軸５によつて
該ハンドル本体１の上部と装着されている取付座
２と、一方の端部２２ａを掛金３に押し当て、他
方の端部２２ｂを前記取付座２に押し当て、掛金
３の時計回り方向の回転に加力しているコイル状
のひねりバネを巻き付けたバネ付枢軸６によつて
該取付座２に装着され、上部に受溝１７を設けた
掛金３と、前記掛金３に装着され、該ハンドル本
体１上部内側の突起部１３の傾斜カム面１３ａと
係合し、扉１１開放時には傾斜カム面１３を上方
に滑り、それに続く窪み１３ｂに嵌り込んで該ハ
ンドル本体１の時計回り方向の回転と該掛金３の
時計回り方向の回転を阻止する係合部材１４と、
固定枠体１２に固着され、前記掛金３の受溝１７
に嵌め込まれる受け棒１９を先端部に設けた受け
金４と、前記ハンドル本体１に枢軸８によつて装
着され、前記取付座２に設けられた渡し棒１０と
係合するフツク部材９を背面に備え、該フツク部
材９上部のバネ受突部９ａと前記ハンドル本体１
の突起部１３下部のバネ受突部１３ｃとの間に設
けた圧縮バネ１６によつて時計回り方向に回転付
勢されている操作ボタン７から成り、該操作ボタ
ン７の操作によつてハンドル本体１が扉１１と垂
直な方向へ時計回りに45度回転して扉が開放され
るものである。

（作用） ハンドル本体１に装備された操作ボタン７を押
すと、該操作ボタン７の内側に設けられたフツク
部材９と該取付座２に設けられた渡し棒１０との
係合が解かれ、掛け金３の下端部に設けられた係
合部材１４が、ハンドル本体１の上部内側に設け
られた突起部１３の側壁を滑り、該突起部１３に
設けられた窪み２０に嵌め込まれて、掛金３と受
け金４との係合も同時に解かれる。

その結果、扉に最大限に接近していたハンドル
本体１が扉１１と垂直な方向に大きく回転し、45
度上方へ跳ね上り、扉１１が開放される。

次に、跳ね上つたハンドル本体１を元の位置に
戻すと、受け金４の受け棒１９が、掛金３の側曲
面を滑つて受溝１７に嵌め込まれ、これと同時に
該係合部材１４が窪み２０から外れて、前記バー
９と前記渡し棒１０が係合し、扉１１は閉鎖され
る。

（実施例） 操作ボタン７には、円筒の先端部を斜めに切つ
て取り除いた形の回転可能な錠前内部材１５ａを
ハンドル本体１の内部に向つて設けた錠前１５が
取付けられている。この錠前内部材１５ａの先端
１５ｂが下にある時、先端１５ｂが該ハンドル本
体１の背面壁に当たるため、操作ボタン７を押す
ことができず、扉開放操作は行われない。他方、
先端１５ｂが上にある時は、先端１５ｂがハンド
ル本体１の背面壁に当たることがないので、操作
ボタン７は押し操作可能である。

取付座２はその背面に設けられたビス孔１８を
貫通するビスによつて扉１１に固着され、前記受
け金４は、その背面に設けられたビス孔２０を貫
通するビス２１によつて固定枠体に固着されてい
る。

（考案の効果） 以上のようにして、本考案ではハンドル本体が
簡単なボタン操作一つで、握持位置まで大きく回
転して跳ね上り、操作時には握り易い位置に来る
が、通常の扉閉鎖状態ではハンドル本体が扉に最
大限接近した位置にあるので、通行や作業の邪魔
となることがない。

また、掛金が受け金と係合している時にはハン
ドルは正常位置に存在しているが、そうでない時
は45度上方へ跳ね上つているので、掛金と受け金
が正しく係合しているかどうかは、ハンドルの位
置を見るだけで確認でき、扉の閉鎖をより確実な
ものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は扉用
ハンドル装置の正面図、第２図は同ハンドル装置
の右側面図である。第３図は第１図におけるＡ−
Ａ線断面図、第４図は扉開放時における第３図に
対応した断面図である。 １……ハンドル本体、２……取付座、３……掛
金、４……受け金、５……枢軸、６……バネ付枢
軸、７……操作ボタン、８……枢軸、９……フツ
ク部材、１０……渡し棒、１１……扉、１２……
固定枠体、１３……突起部、１３ａ……傾斜カム
面、１３ｂ……窪み、１４……係合部材、１５…
…錠前、１５ａ……錠前内部材、１５ｂ……先
端、１６……圧縮バネ、１７……受溝、１９……
受棒、２２……ひねりバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドル本体１と、扉１１に固着され、枢軸５
   によつて該ハンドル本体１の上部と装着されてい
   る取付座２と、一方の端部２２ａを掛け金３に押
   し当て、他方の端部２２ｂを前記取付座２に押し
   当て、掛金３の時計回り方向の回転に加力してい
   るコイル状のひねりバネを巻き付けたバネ付枢軸
   ６によつて該取付座２に装着され、上部に受溝１
   ７を設けた掛金３と、前記掛金３に装着され、該
   ハンドル本体１上部内側の突起部１３の傾斜カム
   面１３ａと係合し、扉１１開放時には傾斜カム面
   １３を上方に滑り、それに続く窪み１３ｂに嵌り
   込んで該ハンドル本体１の時計回り方向の回転と
   該掛金３の時計回り方向の回転を阻止する係合部
   材１４と、固定枠体１２に固着され、前記掛金３
   の受溝１７に嵌め込まれる受け棒１９を先端部に
   設けた受け金４と、前記ハンドル本体１に枢軸８
   によつて装着され、前記取付座２に設けられた渡
   し棒１０と係合するフツク部材９を背面に備え、
   該フツク部材９上部のバネ受突部９ａと前記ハン
   ドル本体１の突起部１３下部のバネ受突部１３ｃ
   との間に設けた圧縮バネ１６によつて時計回り方
   向に回転付勢されている操作ボタン７から成り、
   該操作ボタン７の操作によつてハンドル本体１が
   扉１１と垂直な方向へ時計回りに45度回転して扉
   が開放される、跳ね上り型扉用ハンドル装置。