JPH0310133Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、着脱自在な内袋を内挿する自転車用
荷籠に関するものである。

（従来の技術） 従来のこの種の自転車用荷籠としては、例えば
第４図に示すようなものがある。図中１は平面形
状がほぼ方形の自転車用荷籠、１ａは金網または
エキスパンドメタル等で形成した荷籠本体、１ｂ
は上縁部の縁どり部材、２は荷籠１内に挿入して
荷籠１の内面を覆うように布または合成樹脂製シ
ートによつて形成した内袋、２ａはその上縁部、
３は内袋２の上縁部２ａの数個所に一端を連結し
た係止帯、４はこの係止帯３を縁どり部材１ｂに
巻き掛けて下方へ折り曲げた際に、係止帯３の他
端部と、この他端部と対応する位置の内袋２との
間に設けた係止具（例えばホツク）である。

そしてこの内袋２は、買物等をする場合に、荷
籠１から取り外して手提げ袋として使用できるよ
うになつている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上述した従来の内袋２は、荷籠１
への取り付けが数個の係止帯３によつて行われて
いるため、係止帯３のない部分の内袋２の上縁部
２ａがたるんで波状に屈曲して見苦しいばかりで
なく、自転車走行中の風圧に対しても不安定であ
る。このような不具合を除くために内袋２の上縁
部２ａをすべて荷籠１の内面に係止するには、係
止帯３の数を増やさなければならないため、今度
は内袋２の着脱が非常に面倒になるという問題が
生じる。

（問題点を解決するための手段） 上述の問題点を解決するため本考案において
は、平面形状がほぼ方形の自転車用荷籠の上縁部
の縁どり部材の下方に帯板状のプレートを少なく
とも荷籠本体の各隅角部を囲繞するように設け、
このプレートの各隅角部を挟む両側にそれぞれ横
長の長孔を設け、この自転車用荷籠内に挿入して
荷籠の内面を覆う内袋の前記プレートの各隅角部
の両側の長孔の一方に対応する位置に、ゴム等の
弾性体製のバンドの一端部を連結具を介して連結
すると共に、隣接する他方の長孔に対応する位置
の内袋と前記バンドの他端部間に着脱自在な係止
具を設けて自転車用荷籠を構成する。

（作用） 本考案の荷籠は上述のように構成したから、内
袋を荷籠に装着するには、各隅角部に設けた弾性
体製のバンドを一方の長孔から外側へ引き出すと
共に、そのバンドを引き伸ばしながらバンドの他
端部を他方の長孔を介して係止具により内袋と連
結すればよい。

このようにすれば、弾性体製のバンドの弾性に
よつて、内袋の各隅角部がそれぞれ左右から引き
寄せられるため、内袋の各隅角部における上縁部
が荷籠の内面に押し付けられるようになると共
に、隣接する各隅角部間の直線部における内袋の
上縁部も両側から引張られるため直線状になつて
荷籠の内面に近接する。

上述のように本考案によれば、従来のように内
袋の上縁部がたるんで波状になることがなくな
り、体裁もよくなる上に、自転車走行中の風圧に
対しても安定する。

また本考案荷籠に使用するバンドは四個で足り
るため、従来の係止帯より少なくてすむ。したが
つて着脱操作も簡単になるという利点がある。

（実施例） 以下、第１図〜第３図について本考案の一実施
例を説明する。図中前記符号と同一の符号は同等
のものを示す。

本実施例においては、平面形状がほぼ方形の自
転車用荷籠１の上縁部の縁どり部材１ｂの下方に
帯板状のプレート５を少なくとも荷籠本体１ａの
各隅角部を囲繞するように設け、このプレート５
の各隅角部を挟む両側にそれぞれ横長の長孔６設
け、この自転車用荷籠１内に挿入して荷籠１の内
面を覆う内袋２の前記プレート５の各隅角部の両
側の長孔６の一方に対応する位置に、ゴム等の弾
性体製のバンド７の一端部を連結具８を介して連
結すると共に、隣接する他方の長孔６に対応する
位置の内袋２と前記バンド７の他端部間に着脱自
在な係止具（例えばホツク）９を設ける。図中９
ａ（第２図参照）は雄ホツク、９ｂは雌ホツクで
ある。なおバンド７の長さはある程度引き伸ばし
た時に係止具９ａ，９ｂが係合する長さにするも
のとする。

本考案の荷籠１は上述のように構成したから、
内袋２を荷籠１に装着するには、第３図に示すよ
うに、各隅角部に設けた弾性体製のバンド７を一
方の長孔６から外側へ引き出すと共に、そのバン
ド７を矢印Ａの方向に引き伸ばしながらバンド７
の他端部を他方の長孔６を介して係止具９により
内袋２と連結すればよい。

このようにすれば、弾性体製のバンド７の弾性
によつて、内袋２の各隅角部がそれぞれ左右から
引き寄せられるため、第１図に示すように、内袋
２の各隅角部における上縁部が荷籠１の内面に押
し付けられるようになると共に、隣接する各隅角
部間の直線部における内袋２の上縁部２ａも両側
から引張られるため直線状になつて荷籠１の内面
にぴつたり近接する。

（考案の効果） 上述のように本考案によれば、従来のように内
袋２の上縁部２ａがたるんで波状になることがな
くなり、体裁もよくなる上に、自転車走行中の風
圧に対しても安定する。

また本考案荷籠１に使用するバンド７は四個で
足りるため、従来の係止帯３より少なくてすむ。
したがつて着脱操作も簡単になる等、本考案は実
用上すぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案荷籠の斜視図、第２図はその荷
籠と挿入前の内袋を示す斜視図、第３図は本考案
荷籠の隅角部を示す部分斜視図、第４図は従来の
内袋付荷籠の斜視図である。 １……自転車用荷籠、１ａ……荷籠本体、１ｂ
……縁どり部材、２……内袋、２ａ……上縁部、
５……プレート、６……長孔、７……バンド、８
……連結具、９……係止具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平面形状がほぼ方形の自転車用荷籠１の上縁部
   の縁どり部材１ｂの下方に帯板状のプレート５を
   少なくとも荷籠本体１ａの各隅角部を囲繞するよ
   うに設け、このプレート５の各隅角部を挟む両側
   にそれぞれ横長の長孔６を設け、この自転車用荷
   籠１内に挿入して荷籠１の内面を覆う内袋２の前
   記プレート５の各隅角部の両側の長孔６の一方に
   対応する位置に、ゴム等の弾性体製のバンド７の
   一端部を連結具８を介して連結すると共に、隣接
   する他方の長孔６に対応する位置の内袋２と前記
   バンド７の他端部間に着脱自在な係止具９を設け
   てなる自転車用荷籠。