JPH03100554A - 現像用ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は現（数周ブラシに関し、特に平版、凸版などの
印刷版あるいはフォトレジストなどの現像に用いられる
現像用ブラシに関する。

〔従来の技術〕

感光性樹脂を用いた印刷版あるいはフォトレジストとは
、原図（ネガないしポジフィルム）を版面に密着させ露
光した後、現像処理を行ない目的とする印刷版またはフ
ォトレジストパターンを製造するものである。

かかる感光性印刷版またはフォトレジストを現像する方
法としては現像液をスプレーすることによって可溶部分
を除去する方法、ブラシまたはパッドによって未硬化ま
たは溶解しろる、あるいは剥離しうる部分を摩擦除去す
る方法等がある。

しかし、前者は装置上の制約があってあまり使用されて
いない。また後者は簡便なことから数多く使用されてい
るが、これにも種々の欠点がある。

特にブラシまたはパッドについての欠点が多く、そのた
め特開昭５６−５１７４４号にみられるようにブラシ等
に種々改良が加えられている。しかし、それでも洗い出
し速度がおそいためレリーフが基板まで充分洗い出され
にくく、そのため感光層の実質的に洗い出されるべき部
分に感光層残渣が残ってしまい、印刷汚れの欠点となっ
てあられれたり、あるいは完全に洗い出すため充分時間
をかけて現像すると独立点のとびが生じたり、ブラシの
耐摩耗性が劣るなど種々解決すべき点がまだ残されてい
る。

また、水なし平版印刷版の製版は原図（ネガないしポジ
フィルム）を印刷版原版の版面に密着させ、露光した後
、現像液に浸漬し、画線部分のシリコーンゴム層、必要
ならば感光層も含めて、洗い出しまたは除去して画像を
形成するという方法によっている。かがる現像過程でシ
リコーンゴム層および／または感光層を洗い出し、また
は除去するため現像液で湿らした現像用ブラシの繊維ブ
ラシ面で版面をぬらしながら回転運動や往復運動させな
がらこすることによって画像を形成させるというこすり
方式の現像が一般的に行われている。

ブラシ現像に使用するブラシまたはパッドは、例えば３
Ｍ社製デベロッビングパッド、ソフバツド（大日本スク
リーン製不織布）などのような綿布様物、“カベロン”
のごとき電気植毛ナイロンカーペットのようなもの、ガ
ーゼなどがあるが、かかるブラシまたはパッドでの版面
こすり方式の現像は、例えば物理的にこすりとること、
あるいはちぎりとるという点で優れており、普及率も大
きい。しかしながら、かかる現像ブラシまたはパッドで
の現像では、次のような種々の問題点があった。

（ｉ）微小網点の再現性、特にハイライト、シャドウ部
の微細な網点の再現性が不充分である。

（ｉｉ）再現された網点、細線の形状が悪い。

（ｉｉｉ　＞現像能力が低いため現像に時間がかかりす
ぎる。

（ｉｖ）微小網点を再現させるため、強くこすったり、
長時間こすったりすると印刷版の非画線部のシリコーン
ゴム層や画線部の感光層表面にブラシまたはパッドによ
るコスリ傷が生じたり、シャドウ部の微小網点がとんだ
りする。

（Ｖ）現像パッドまたは現像ブラシの現像能力が少ない
使用回数で低下してきて、繰り返し使用がむずかしい。

このような問題点を解決するため、特開昭５８１５９５
３３号には異形断面捲縮糸を植毛した現像用ブラシが開
示され、ブラシを構成する繊維の材質として、ナイロン
などのポリアミド系、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート　（ＰＢＴ）などのポリエス
テル系、ポリアクリロニトリル、ポリ　（メタ）アクリ
ル酸アルキルなどのポリアクリル系、ポリプロピレン、
ポリスチレンなどのポリオレフィン系等の合成繊維、セ
ルロース、アセテート等の半合成繊維が挙げられている
。

また特開昭６２−１６７２５３号には、ナイロン製ブラ
シ素材を溝型材に列状に植え込み、これを、芯となるロ
ールの軸方向に対して斜めに隙間なく巻きつけた水なし
平版印刷版の現像ブラシロールが開示されている。

しかしいずれも現像液に浸漬するとブラシの繊維の曲げ
強度が著しく低下し、そのため現像性が低下してしまう
という問題があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明の目的は、上記従来の現像ブラシの欠点が解決さ
れ、耐久性、現像性の優れた現像ブラシを提供すること
である。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、ブラシ素材として、現像液浸漬時の曲げ硬
さが、未使用時の曲げ硬さに対して６０％を下まわらな
い繊維を用いたことを特徴とする現像用ブラシにより達
成された。

「現像液浸漬時の曲げ硬さ」は、繊維を４０℃の現像液
に１０日間浸漬し現像液を布でふきとった後、長さ４　
ａｍの試料を採取し、低強力用引張試験機を用いて測定
する。具体的には、ｌ、　５　ｍｍφのフックに試料を
水平に載せ、その上方にフックに対して対称に１０１１
１［［ｌの間隔で水平にかつ試料に対して直交するよう
に配置した２本のビン（１，５ｍｍφ）を、下降速度５
ｃｍ／分で下降させて試料を折り曲げ、その撓みの最大
応力を測定し、現像液に全く浸漬していない試料の最大
応力に対する百分率を求める。本発明では、この値が６
０％以下でない繊維素材を使用するが、その具体例とし
ては、エチレン・四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ
化ビニリデン、及びポリフェニレンサルファイド（ＰＰ
Ｓ）が挙げられる。これらの内でもエチレン・四フッ化
エチレン共重合体が好ましく、当該共重合体における四
フッ化エチレン成分の量は３０〜７０モル％の範囲が好
ましく、４０〜６０モル％の範囲が特に好ましい。また
当該共重合体の分子量は数平均分子量で５万以上のもの
が適当であり、特に好ましくは１０万以上である。

本発明の現像用ブラシに使用される繊維の太さ（単糸デ
ニール）は１０デニール以上、１５００デニール以下、
特に好ましくは、１０デニール以上９００デニール以下
であることが望ましい。

１０デニールより細いものは繊維が柔らかくなりすぎ、
９００デニールより太いものは繊維が硬くなりすぎ、い
ずれも網点の再現性が低下する。

好ましい範囲内のデニールの混合したものも同様に用い
られる。

繊維の捲縮については、捲縮したものの方が捲縮してい
ないものより効果がある。本発明のブラシの場合その度
合としては５個／インチ以上、３０個／インチ以下が好
ましい。

糸を捲縮する方法については、とくに限定されず、通常
用いられている方法、たとえばスチームジェット、仮撚
などを用いることができる。

繊維の断面形状は、特に限定されないが、円形、楕円形
、三角、四角、三角、７字、星形、十字形、工学状断面
糸および化学増刊５０．ｍ維学会編「繊維の形状と構造
の発現（■）」の中で小野輝道執筆担当「異形断面繊維
の紡糸と構造（■）」ｐ２１　　（１９７１）（化学同
人）に記載されているものが含まれる。

これらの単繊維は植込台に植込んでブラシとするが、植
毛密度は疎より密である方がより好ましく、特に０．３
　ｋｇ　／　ｍ’から２ｋｇ／ｍ’の範囲のものが好ま
しい。

植毛密度が０．３ｋｇ／ｍ’以下になると現像ブラシと
しての効果がうすれる一方、２ｋｇ／ｍ’以上は経済的
でなくなる。植毛の密度むらは実用上、許容されるもの
なら問題とならない。

植込みの様式に特に限定はされないが、一般に公知であ
る、織パイル方式、編パイル方式、タフトパイル方式、
二重織物切断方式等の方法が使用できる。又立毛繊維と
してのパイル糸はフィラメントであってもよく、紡績糸
であってもよい。

これらのうち、特に、゛実公昭６２−１６７２５３号に
記載されているように、繊維をプラスチックあるいは金
属製の溝型材に列状に植え込んだものを、芯となるロー
ルの軸方向に対して斜めに隙間なく巻きつけたものが好
ましい。

単繊維の繊維長（毛足）は、特に限定されないが、通常
５＋＋＋ｎ＋から３０ｍ＋ｎまでの範囲で用いられる。

５　ｍｍより短くすると繊維部分の印刷版へのあたりが
不均一になり、版面などにコスリキズがつきやすく、か
つ網点の再現性が悪くなる。また３０玉よりも長い場合
には長くすることによる現像上のメリットは見い出され
なく、経済的に不利になるばかりである。

本発明のブラシはその繊維が上記の条件を満たすものが
ブラシ構成繊維全体の少なくとも５０重量％以上を占め
るものである。

なお、かかる繊維立毛のシート状物としては、カーペッ
ト、人口芝、モケット、各種マットとして通常用いられ
ており、容易に入手できるものである。かかるシート状
物を現像ブラシとするためには、例えば、現像用金具に
接着ないしは、機械的にセットするなどの方法で固定す
ればよい。取付けの形状は特に限定されないが例えば平
面状あるいは円筒状で用いられる。

以上の説明から明らかなように本発明は、印刷版または
フォトレジストの現像工程で印刷版またはフォトレジス
トの表面を現像液中でこするための現像用ブラシの繊維
として特定の素材を用いることによって、ブラシにもと
づく種々の問題を解決でき、均一な品質と良好な性能の
印刷版またはフォトレジストを迅速に製版可能ならしめ
る現像用ブラシを提供するものである。

本発明の現像用ブラシの使用は特定の印刷版またはフォ
トレジストに限定されるものではないが、ポジ型および
ネガ型の水なし平版印刷版、ポジ型およびネガ型の通常
の平版印刷版（ＰＳ版、ワイボン版を含めて）、感光性
樹脂凸版、感光性グラビア印刷版などの印刷版またはフ
ォトレジストなどの現像に、それぞれに相当する現像液
（各版材にとって公知の現像液として特許に記載されて
いるものまたは実用されているもの）とともに用いられ
、従来のブラシでは満たされなかった前述の要求を満た
すことの出来る優れた現像用ブラシである。

上記水なし平版印刷版の具体例は、特公昭５４−２６９
２３号、同５５−２２７８１号、同５６−２３１５０号
等に記載されている。

本発明の現像用ブラシは、従来公知の現像装置、たとえ
ば特開昭６３−１６３３５７号記載の現像装置に取りつ
けて使用できるほか、染色ブラシとしても使用できる。

また、特願平１−３７９７１号明細書に記載の現像装置
の現像用ブラシとしても好適である。

第１図に、特願平１−３７９７１号明細書に記載された
水なし平版印刷版現像装置ｌＯの具体例を示す。この水
なし平版印刷版現像装置１０は現像部１４と染色部１６
からなり、水なしＰＳ版１２を現像処理した後に、検版
作業用の染色処理を行う装置である。

ここで使用される水なしＰＳ版１２としては、たとえば
特願昭６３−８６１７７号に記載された、基板上に、ブ
ライマー層、感光層、ンリコーンゴム層、保護フィルム
が順次債層されたものが挙げられる。

また現像部１４で使用される現像液１８として、たとえ
ば特開平１−１５９６４４号、特願昭６３−８６１７７
号に記載された有機溶剤が含有された水系現像液を使用
することができる。また染色部１６で使用される染色液
１７としては、たとえばクリスタルバイオレット、アス
トラゾンレッド等を含む染色液１７を用いることができ
る。

現像部１４の現像槽本体２０は、上方に向けて開口し、
底部が逆山形状に形成されて底部中央部に現像液回収槽
２２が形成されている。現像液回収槽２２内には現像液
１８が収容される。

現像槽本体２０の上部には、水なしＰＳ版１２０人側か
ら順に搬送ローラ対２４．２６．２８が配置されている
。搬送ローラ対２４．２６．２８は、図示しないラック
側板に支持され、図示しない駆動手段の駆動力が伝達さ
れて回転し、水なしＰＳ版１２を第１図反時計方向へ挟
持搬送するようになっている。搬送ローラ対２４．２６
．２８は一般的なゴム（材質がシリコーン、ＥＰＴまた
はＮ　Ｂ　Ｒ等）から成り、矢印六方向へ搬送される水
なしＰＳ版１２０表面を傷付けないようになっている。

搬送ローラ対２８は、現像部１４内の水なしＰＳ版１２
の搬送経路の最後部に配置されて水なしＰＳ版１２から
現像液を絞り取るスクイズローラの役目を有している。

搬送ローラ対２６と搬送ローラ対２８との間にはブラシ
ローラ３０が配置されている。このブラシローラ３０は
、搬送される水なしＰＳ版１２の版面上を擦ることによ
って版面上の画像部に相当する感光層及びシリコーン層
を掻き取るためのものである。ブラシローラ３０も搬送
ローラ対２４．２６．２８と同様に図示しない側板に支
持され、図示しない駆動手段の駆動力が伝達されて、搬
送ローラ対２４．２６．２８の上側ローラの回転方向と
同方向（第１図反時計方向）へ回転するようになってい
る。このブラシローラ３０はブラシ素材をプラスチック
又は金属製のロールに植えつけて形成されており、水な
しＰＳ版１２の搬送方向に対して順方向（第１図反時計
方向）へ回転することで水なしＰＳ版１２の表面を擦る
ようになっている。また他の例として、時計方向へ回転
させることも可能である。このブラシローラ３０の回転
数は１００〜５０　Ｑｒｐｍ（好ましくは２００〜４０
０ｒｐｍ）に設定されている。さらに水なしＰＳ版のケ
ラレ防止として、ケラレ防止バー３１を設置することが
好ましい。

またこのブラシローラ３０は、回転すると共に軸方向へ
往復移動させることによって、より水なしＰＳ版１２０
版面上の感光層及びシリコーン層を掻き取る効果が向上
する。

ブラシローラ３０の下部にはプラスチック、コム等の比
較的柔軟な材質例えば高密度ポリエチレンで形成された
受は台３２が配置されている。又ゴムローラでも良い。

水なしＰＳ版１２がこの通路を通過する際は、受は台３
２上で水なしＰＳ版１２が支持されながら、ブラシロー
ラ３０によって表面が擦られて、画像部に相当する感光
層及びシリコーン層が確実に掻き取られるようになって
いる。

搬送ローラ対２４の上方にはスプレーパイプ３４が配置
されている。このスプレーパイプ３４には、搬送ローラ
対２４の上側ローラに対向して吐出口３４Ａが軸方向に
沿って適当な間隔で設けられている。このスプレーパイ
プ３４はバルブ３６を介して管路３８で後述する現像液
供給装置と連通されている。これによってスプレーパイ
プ３４へは現像液１８が送りこまれ、搬送ローラ対２４
の上側ローラへ現像液を吐出して、水なしＰＳ版１２上
へ現像液が塗布されるようになっている。

また搬送ローラ対２６と搬送ローラ対２８との間にもス
プレーパイプ４０．４２が配置されている。スプレーパ
イプ４０はブラシローラ３０と搬送ローラ対２６との間
に配置されており、前記スプレーパイプ３４と同様に吐
出口４０Ａ、４２Ａが形成されている。スプレーパイプ
４０の吐出口４０Ａはブラシローラ３０に対向して設け
られている。このスプレーパイプ４０もスプレーパイプ
３４と同様にバルブ３６を介して管路３８から分岐して
いる管路で現像液供給装置と連通されている。これによ
ってスプレーパイプ４０へは現像液が送りこまれ、ブラ
シローラ３０へ現像液を吐出し、供給するようになって
いる。

またスプレーパイプ４２は、搬送ローラ対２８の上側の
ローラに対向して、吐出口４２Ａが形成されている。こ
のスプレーパイプ４２もバルブ３６を介して管路３８か
ら分岐している管路で現像液供給装置と連通されている
。これによってスプレーパイプ４０へ現像液が送りこま
れ、搬送ローラ対２８の上側のローラへ現像液を吐出す
るようになっている。

搬送ローラ対２６からブラシローラ３０の上部に掛けて
、断面形状が略コ字状のカバー３９が配置されている。

このカバー３９はブラシローラ３０による現像液１８の
他への飛散を防止している。

次に染色部１６について説明する。

染色部１６の染色槽本体９０は現像槽本体２０と同様に
上方に向けて開口し、底部が逆山形状に形成されて底部
中央部に染色液回収ｐ！９２が形成されている。染色液
回収槽９２内には染色液１７が収容される。染色液回収
槽９２内にはオーバーフロー管９１が配置されている。

このオーバーフロー管９１の上端は染色液回収槽９２内
の上部に位置しており、下端は、染色液回収槽９２の底
部を貫通して外方に突出している。このオーバーフロー
管９１は、染色液補充装置による染色液の補充によって
、染色液回収槽９２内の液面が上昇して、オーバーフロ
ー管９１の上端を越えると染色液１７を染色液回収槽９
２内から外方へ排出するようになっている。

染色槽本体９０の上部には、水なしＰＳ版１２の搬送方
向に沿って、水なしＰＳ版１２の染色槽本体９０への入
側から順次搬送ローラ対９４．９６が配置されている。

搬送ローラ対９４．９６、は、図示しないラッ、り側板
に支持され、図示しない駆動手段の駆動力が伝達されて
回転し、水なしＰＳ版１２を挟持搬送するようになって
いる。これらの搬送ローラ対９４．９６は一般的ゴム（
材質がシリコーン、ＥＰＴまたはＮＢＲ等）で成形され
ており、搬送する水なしＰＳ版１２の表面を傷付けない
ようになっている。

染色槽本体９０の、水なしＰＳ版１２の搬送方向下流側
には搬送ローラ対９８が配置されている。

この搬送ローラ対９８は、ロール材質が一例としてＮＢ
Ｒゴムにトリルブタジェンラバー）等で形成されており
、染色液の抜き取り性が向上されている。

搬送ローラ対９４と搬送ローラ対９６との間にはブラシ
ローラ１００が配置されている。ブラシローラ１００も
搬送ローラ対９４．９６と同様に図示しない側板に支持
され、図示しない駆動手段の駆動力が伝達されて、搬送
ローラ対９４．９６の回転方向と逆方向（第１図時計方
向）へ回転するようになっている。このブラシローラ１
００はブラシ素材をプラスチック又は金属製のロールに
植えつけて形成されており、水なしＰＳ版１２の搬送方
向に対して抵抗する方向（第１図時計方向）へ回転する
ことで水なしＰＳ版１２の表面を擦るようになっている
。また場合によっては水なしＰＳ版の搬送方向に対して
順方向へ回転してもよい。ブラシローラ１００の回転数
は１００〜５００ｒｌ１口（好ましくは２００〜４００
　ｒｐｍ）に設定されている。さらに水なしのＰＳ版の
ケラレ防止として、ケラレ防止バーを設置することが好
ましい。

このブラシローラ１００の下部にはプラスチック等の比
較的柔軟な材質例えば高密度ポリエチレンで形成された
受は台１０２が配置されている。

また受は台の代わりにゴムローラを使用することも可能
である。このため水なしＰＳ版１２がこの通過路を通過
する際は、受は台１０２上で水なしＰＳ版１２が案内さ
れながら、ブラシローラ１００によって表面へ染色液１
７が塗布されるようになっている。

ブラシローラ１００の上部には、スプレーパイプ１０４
が配設されている。このスプレーパイプ１０４は略コ字
状の整流板１０６で囲まれている。

この整流板１０６に対向して、スプレーパイプ１０４に
は吐出口１０４Ａが形成されている。

このスプレーパイプ１０４はバルブ１０８を介して管路
１１０で染色液供給装置と連通されている。これによっ
てスプレーパイプ１０４へは染色液が送りこまれ、整流
板１０６へ向けて吐出され、整流板１０６に案内されて
ブラシローラ１００へ染色液１７が供給される。このと
き染色液１７は整流板１０６の板上を流下しながら広が
り、ブラシローラ１００上へ均一に供給される。

ブラシローラ１００と搬送ローラ対９６との間で搬送ロ
ーラ対９６側にもスプレーパイプ１１２が配設されてい
る。このスプレーパイプ１１２は略コ字状の整流板１０
６で囲われている。このスプレーパイプ１１２は吐出口
１１２Ａが、整流板１０６に対向して設けられている。

スプレーパイプ１１２はスプレーパイプ１０４と同様に
バルブ１０８を介して管路１１０で染色液供給装置と連
通されている。これによってスプレーパイプ１１２へは
染色液１７が送りこまれ、整流板１０６へ向けて吐出さ
れ案内されて搬送ローラ対９６の上側ローラへ染色液１
７が供給されるようになっている。染色液は、この整流
板１０６の板上を流下しながら広がり、搬送ローラ対９
６へ均一に供給される。

ブラシローラ１００と搬送ローラ対９６の上方には断面
形状が略コ字状のカバー１０７が配置されている。この
カバー１０７はブラシローラ１００による染色液の他へ
の飛散を防止している。

〔発明の効果〕

本発明の現像用ブラシは、繰り返し使用しても、その能
力の低下は殆どみられない。また、本発明の現像用ブラ
シを特に水なし平版印刷版の現像に用いた場合、従来よ
りも版面に対する現像用ブラシの軽いタッチのこすり（
現像器具以外の荷重をかけない状態）で、短時間に（コ
スリ回数が５０回から２０〜３０回に減少）、より微細
な網点（再現可能な最小網点直径が４５μ程度から１２
〜１５μに）がハイライト部、シャドウ部共に常に再現
されるなど、現像性が著しく向上することになり、現像
の作業性が高まり、これにより製版された印刷版の信頼
性が上がるなど、その効果は非常に大きい。

以下本発明を実施例により更に詳しく説明する。

〔実施例〕

実施例１及び２ 通常の方法で脱脂したスムースアルミニウム板上に乾燥
重量で８．０ｇ／ｍ’となるように下記のプライマー組
成物を塗布し１２０℃で３分間加熱し乾燥させた。

乾燥、硬膜後、約２０℃の室温で１日経時させた後この
ブライマー層上に下記の感光性組成物を乾燥重量で１．
０ｇ／ｍ’となるよう塗布し、乾燥した。

得られたプライマー層上に下記硬膜液を乾燥重量で１．
０４ｇ／ｍ’となるよう塗布し、１００℃で１分間加熱
し、乾燥してゼラチン膜を硬化させた。

硬膜液 次に上記感光層上に下記のシリコーンゴム組成物を乾燥
重量で１．７ｇ／ｍ″となるよう塗布し、乾煙し、シリ
コーンゴム硬化層を得た。

の自動現像機を用い上記露光ずみの水なしｐ３版を処理
した。

現像液 上記のようにして得られたシリコーンゴム層の表面に厚
さ６．５μの片面マット化ＰＥＴフィルムをラミネート
し水なしＰＳ版を得た。

このようにして得られた印刷原版にポジフィルムを重ね
、真空密着させ、通常の露光装置を用いて画像露光した
のち、ラミネートフィルムを剥離した。

他方、第１図に示されているような自動現像機のタンク
に下記水系現像液１８βを仕込んだ。こ現像用ブラシと
しては、ブラシ繊維長１７［ｌ１ｍ１繊維直径０．２　
＋ｎｍ、ブラシ外径１３０ｍｍ、長さ９３０ｍ１Ｉｌの
ものを使用しブラシ回転数３ＱＱｒｐｒｎ、揺動１２０
ｒｌ）ｍ、揺動幅３０［＋１ＩＩｌで現像を行った。

１０００　ｍ’処理時の２００線のハイライト再現性を
調べた。ブラシの材質、その曲げ硬さ及びハイライト再
現性を次表に示す。

ナイロン６１０（東し・モノフィラメント側部）現像液
浸漬時の曲げ硬さが６０％以下であるナイロン６１０及
びポリブチレンテレフタレートを用いた比較例１及び２
では、ハイライト再現性が悪いのに対し、曲げ硬さが１
００％であるエチレン・四フッ化エチレン共重合体及び
ポリフェニレンサルファイド用いた実施例１及び２では
ハイライト再現性が極めてすぐれている。

さらに、実施例１において、８００　ｍ’処理後に得ら
れた平版印刷版を印刷機（小食印刷機械社製４色機エク
セル３２）に取りつけ、印刷を行ったところ、２００線
／インチの原稿が忠実に再現された、現像むらのない良
好なカラー印刷物を得ることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の現像用ブラシを用いた水なし平版印刷
版の現像装置の具体例を示す概略図である。 水無し平版印刷版現像装置、 水なし平版印刷版（ＰＳ版）、 現像部、 染色部、 染色液、 現像液。 平成 １．１１．１５ 、≦ハ月 （１）明細書中下記個所の“四フッ化エチレン共重合体
”を「テトラフロロエチレン共重合体」と訂正する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ブラシ素材として、現像液浸漬時の曲げ硬さが、未使用
   時の曲げ硬さに対して６０％を下まわらない繊維を用い
   たことを特徴とする現像用ブラシ。