JPH029933Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

（産業上の利用分野） 本考案は、軽量気泡コンクリートのモルタルブ
ロツク成型用型枠に関するものである。 （従来の技術） 従来、第３図に示すように四辺に側板２，３を
有する型枠５を用いて軽量気泡コンクリートのモ
ルタルブロツクを製造し、このモルタルを規定の
寸法に成型するに当つては発泡硬化後脱型したモ
ルタルブロツクを垂直方向、水平方向及びブロツ
クの短辺方向のピアノ線で切断することにより切
断後の製品の厚み、巾及び長さ寸法を出してい
た。 （本案が解決しようとする問題点） 従来の型枠を使用して製造した軽量気泡コンク
リート用モルタルブロツクを型枠から取出して、
第３図の補強筋８，８の間を底面から上面へ１９
−１→１９−２のようにピアノ線でモルタルブロ
ツクを切り上げると、曲らずに真上に切上るが、
側板２の近辺でモルタルブロツクをピアノ線で１
７−１→１７−２のように切り上げると曲がりを
生じ易く、この傾向は第４図に示す如くブロツク
の中央部１８に於いて著しく、そのために製品の
直角度（製品の切断面の直線性）が得られ難いと
いう欠点があり、製品を建物に取付け施工する場
合は必ずしも満足の行く状態にはなかつた。 （問題を解決するための手段） 本考案は型枠短辺側板２の内側上部に断面が梯
形の治具１を取付けることにより解決できること
を見出し、完成されたものである。 即ち、本考案は型枠の短辺側板の上端部内面に
断面が梯形の治具を取付けた軽量気泡コンクリー
ト成型用型枠である。 本考案に用いる断面が梯形の治具の寸法は、第
１及び２図に示す如く、長さについては型枠の幅
だけあればよい。また、高さｈについては短辺側
無筋部We１１の1/2程度あればよく、又治具の下
底ａは、モルタル発泡後の高さの1/2、上底ｂは、
補強筋８上方の無筋部he１２を超えない範囲と
する。 又型枠短辺側側板の治具の取付けは、下底辺の
一端を型枠短辺側板上部にヒンジでとめておく等
の工夫を施しておくと、治具の短側板への取付け
が容易且つ精度良く行われるので有効である。又
この取付けは、モルタルの注入直後であつてもよ
い。 （実施例） 第１，２図に示す如く、型枠５に補強筋８を、
セツト棒６、セツト枠７を介して固定した後、第
１表に示す寸法の梯形断面を有する治具１を型枠
短辺側側板２の内側上端部に取付ける。このよう
にしてセツトした型枠に軽量気泡コンクリート用
モルタルを注入して発泡硬化せしめた後、ピアノ
線式モルタルカツターで短辺（製品長さを形成）、
長辺（製品の厚みを形成）、上面（製品の幅を形
成）を切断し、オートクレーブに入れて180℃、
８時間、高温高圧、水蒸気養生を行つた。之等の
製品の寸法を測定したところ、同じ第１表下段に
示す結果を得た。

【表】 （考案の効果） 本考案は、型枠の短辺側側板内側上部に断面が
梯形の治具を取付けているので、治具を取付けな
い場合に比べ長さ差は著しく減少し、又切断面の
直線性も良好な結果を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の型枠の立断面図、第２図
は、第１図に示した型枠の平面図、第３図は、従
来の型枠の立断面図、第４図は、第３図に示した
従来の型枠の平面図である。 図中；１は治具、２は短辺側、３は長辺側側
板、４は底辺、５は型枠、６はセツト棒、７はセ
ツト枠、８は補強筋、９はピアノ線による切断
跡、ａは治具の下底、ｈは治具の高さ、ｂは治具
の上底、１１は短辺側無筋部we、１２は上辺側
無筋部he、１３は底辺側切断後製品長lL、１４
は上辺側切断後製品長lU、１５は長さ差Δl＝L_L
−l_u、１６はブロツク短辺方向両端、１７はブロ
ツク長辺方向両端、１８はブロツク中央位置、１
７−１はブロツク長辺方向両端の切込み位置、１
７−２はブロツク長辺方向両端の切抜け位置、１
９−１はブロツク中央位置に於ける切込み位置、
１９−２はブロツク中央位置に於ける切抜け位
置、２０は凸の位置を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 型枠５の短辺側板２の上端部内面に梯形の断面
   を有する治具１を取付けた軽量気泡コンクリート
   用型枠。