JPH0289692A - 熱転写記録用受像シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、熱昇華性染料を利用した熱転写記録方式に適
した熱転写記録用受像シートに関し、特に高い記録濃度
が得られ、且つブロッキングが起こらない受像シートに
関する。

「従来の技術」 近年、ビデオカメラで撮影した画像、テレビジョン、Ｖ
ＴＲ、ビデオディスク、コンピューター等の静止画像を
記録シート上に直接フルカラーで記録するシステムの開
発が進められている。

なかでも、熱によって溶融、茎発、昇華する色材を塗布
した発色用シートを記録シートに重ね、記録信号に応し
てサーマルヘッドで加熱し、記録シート上に転移した色
材のシートへの粘着、吸着、染着によって記録像を得る
熱転写方式が注目されている。

この記録方式は、記録シートとして普通紙やプラス千ツ
クフィルム等が利用できることが特徴であるが、これら
のシー１−を用いた場合には、特に熱昇華性染料を使用
すると、染着が起こり難くなり、記録像の濃度が低下す
るのみならず、経時によって褪色する等の難点を有して
いる。

そこで一般に、基材の上にポリエステル樹脂等の熱可塑
性樹脂を塗布して、受像層を形成する方法が行われてい
る。この場合、ガラス転移点の低い樹脂を使用すると記
録濃度の高いものがｉ′、↑られ易いがブロッキングを
起こし易くなり、逆にプロ７キングを防止しようとする
と記録’１３度の低いものになってしまう。

ここでいうブロッキングとは、−ｇに熱転写記録装置の
感熱記録ヘッドの温度が２００　”Ｃ以上であるために
、発色用シート中のインキバインダー及び受像層の熱可
塑性樹脂が熱により軟化或いは／８融し、発色用シート
と受像シートが融着し、記録後に両者が剥離し難くなっ
たり、発色用シートのインク層自体が受像シートに移行
してしまう現象である。

このため、受像層として熱可塑性樹脂に離型剤を含ませ
たものを用いる方法（特開昭６０−２１２３９４号公報
等）が提案されているが、離型剤を多量に使用すると、
離型剤の移行によるべたつきや画像のニジミ等の問題が
生じてくる。

受像層に熱可塑性樹脂とラジカル重合性の化合物との混
合物を使用し、その混合物を硬化させる方法（特開昭５
８−２１２９９４号公報）が提案されているが、この方
法によればブロッキングを起こさない程度にラジカル重
合性の化合物を配合すると記録ン農度が不十分となる。

また、これらの方法はすべて熱可塑性樹脂を用いるため
、一般に組成物に多量の有機溶剤を使用する。有機溶剤
は人体に有害であり、爆発の危険性を伴うため、その取
り扱いが面倒であり、また高価であるなど、安全性やコ
ストの面で問題となっている。

「発明が解決しようとする課題」 本発明者等は、有機溶剤を使用することなく熱転写記録
用受像シートを提供するために、受像層に使用する樹脂
について鋭意研究の結果、水溶性或いは水分散性である
特定の樹脂を使用し、電離放射線により硬化した受像層
を形成すると、高い記録４度が得られ、且つブロッキン
グが起こらないことを見出し本発明を完成するに至った
。

「課題を解決するための手段」 本発明は、基材上に、昇華型熱転写記１．工川染１（′
１に対し染着性を有する水）容性或いは水分散性の電離
放射線硬化型樹脂を主成分とする塗布層を設Ｂ、ｌ、該
塗布層に電離放射線を照射して受像層を形成したことを
特徴とする熱転写記録用受像シートである。

「作用」 本発明で使用する水溶性或いは水分散性の電離放射線硬
化型樹脂は、分子中に電離放射線で硬化しうる官能基と
昇華型熱転写記録用染料に対して染着性を有するセグメ
ントを有するものであれば特に限定されるものではない
。

染着性を有するセグメントとしては、例えばエステル結
合、ウレタン結合、アミド結合、尿素結合やその他極性
の高い結合（ポリカプロラクトン、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリアクリロニトリル等）を含むものが挙
げられ、電離放射線で硬化しうる官能基としてはエチレ
ン性不飽和二重結合などが挙げられる。

上記の電離放射線硬化型樹脂は、水溶性或いは水分散性
にするために、分子中の一部に親水基を導入し水溶性あ
るいは自己乳化性とするか、適当な界面活性剤の存在下
に撹拌しながら水を加えることにより、水中油滴型エマ
ルジョンとする方法等が採用される。

また硬化密度をコン１−ｏ−ルするなどのＮ的で電離放
射線硬化型モノマーを配合してもよい。硬化型モノマー
は特に限定されるものではないが、染着性を有するもの
が好ましく、さらに硬化密度が高くなりすぎないように
する必要がある。このモノマーは樹脂組成物中に何らか
の方法で）容解あるいは分散されていればよく、特に限
定されるものではないが、例えば次のようなものが好ま
しい。

（イ）水溶性モノマー （メタ）アクリル酸、（メタ）アクリル酸金属塩、アク
リルアミド、Ｎ−ビニルピロｌ）　ｌン、２〜ヒドロキ
シエチル（メタ）アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ（メタ）アクリレート等。

（ロ）分子内に親水性基と疎水性基を持つ自己乳化型の
モノマー 本発明による受像層は、上記の電離放射線硬化型樹脂組
成物を主成分とするものであるが、ブロッキングの起こ
らない範囲で水溶性成いは水分散性の非電離放射線硬化
型熱可塑性樹脂を混合してもよく、さらに必要に応じて
染料、顔料、湿潤剤、消泡剤、分散剤、帯電防止剤等の
各種助剤を適宜添加することもできる。また、発色用イ
ンクシートとの離型性をさらに向上させるため乙こ、受
像層中に離型剤を含有させることも可能である。

離型剤としては、ポリエチレンワックス、アミドワック
ス、テフロンパウダー等の固形ワックス類、弗素系、リ
ン酸エステル系の界面活性剤、シリ：フン化合物等が挙
げられる。

受像層の乾燥は一般に電離放射線照射の前に行われるが
、塗布組成物の種類によっては、照射の後或いは前後に
行っても良い。

本発明における受像シートの基材としては可とう性のあ
るシート状の物であれば特に限定するものではなく、例
えば一般に公知の各種コーテフド紙、上質紙、合成紙、
金属化紙、着色紙等の紙シト類；ポリエチレンテレフタ
レート、ポリプロピレン、ポリエチレン等のプラスチッ
クフィルム類；銅、鉄、アルミニウム等の金属箔類；布
類等が適当に用いられる。なお、基材としてポリエチレ
ンテレフタレート等の透明材料を使用した場合には、オ
ーバーヘッドプロジェクタ−（０［−１Ｐ）等の投影装
置を用いる透過原ｆ高作製用ジへ転写記録用受像シート
として最適のものができる。

受像層を形成する塗布組成物の塗布量は固形量で０．１
〜５０　ｇ　／　ｒｎ、より好ましくは０．５〜１０ｇ
／　ｌ程度の範囲で調節される。因みに、０．１ｇ／イ
未満では所望の効果が得られず、５０ｇ／ｎｉを越える
と効果が飽和状態となり、経済面からもメリットがない
。また、塗布方法については特に限定サレス、バーコー
ター、ロールコータ−、エアーナイフコーター、グラビ
アコーター等の通常の塗布装置が適宜使用される。

なお、塗布面を予めコロナ放電処理、放射線処理、プラ
ズマ処理等によって前処理したり、ブライマー層を設け
たりして塗被組成物の基材への）需れ適性を改善したり
、塗布層と基材との密着性を改良することも勿論可能で
ある。

塗布組成物を硬化させる為の電離放射線としては、例え
ば紫外線、α線、β線、γ線、Ｘ線、電子、徐等が挙げ
られるが、α線、β線、γ線及びＸ線は人体への危険性
といった問題が付随するため、取扱が容易で、工業的に
もその利用が背反している紫外線や電子線が好ましく用
いられる。さらに、電子線照射方式は、紫外線照射方式
に比べて生産性が高く、増感剤添加による臭気、着色の
問題がなく、更に均一な架橋構造をとりやすい利点があ
るためより好ましい。

電子線を使用する場合、照射する電子線の楢は０．１〜
２０　）ｖｉ　ｒＤｄ程度の範囲で調節するのが望まし
い。０．１　Ｍｒａｄ未満では十分な照射効果が得られ
ず、２０　Ｍｒａｄを越えるような照射は基材、特に♀
１（やある種のプラスチックフィルムを劣化させる恐れ
があるため好ましくない。電子線の照射方式としては、
例えばスキャニング方式、カーテンビーフ４方式、ブロ
ードビーム方式等が採用され、電子線を照射する際の加
速電圧は１００〜３００にν程度が適ゝ１ｊである。

また、紫外線を使用する場合には、該樹脂組成物中に増
感剤を配合する必要があり、例えばチオキサントン、ヘ
ンジイン、ヘンヅインアルキルエーテルキサントン、ジ
メチルキサン１−ン、ペンンフェノン、アントラセン、
２．２−ジェトキシアセトフェノン、ベンジルジメチル
ゲクール、−、ンジル、ジフェニルジスルフィド、アン
１−ラキノン、１−クロロアントラキノン、２−エチル
アントラキノン、２−ｔｅｒ−ブチルアンＩ−ラキノン
、ＮＮ　−テトラエチル−４，４′−ジアミノヘンシフ
エノン、１．１−ジクロロアセトフェノン等の増感剤の
一種以上が適宜配合される。

なお、増感剤の使用量は組成物中の固形分に対して０．
２〜１０重量％、好ましくは０．５〜５重尾％程度の範
囲で調節するのが望ましい。さらに、このような増感剤
に加えて硬化を促進するために、例えばｌ・リエタノー
ルアミン、２−ジメナルアミノエタノール、ジメチルア
ミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジ
オクチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸ラウ
リル等の第三級アミン類を組成物中の固形分に対して０
．０５〜３重量％程度配合することもできる。

紫外線照射用の光源としては、１〜５０個の紫外線ラン
プ（例えば数ｍｍ１１ｇから約１０気圧までの動作圧力
を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ）、キセノンラン
プ、タングステンランプ等が用いられ、５０００〜８０
００μｗ　／　ｃｎｆ程度の強度を有する紫外線が好ま
しく照射される。

「実施例」 以下に実施例を記載するが、本発明がこれらの実施例の
みに限定されるものではないことは勿論である。なお、
特に断らない限り、例中の「部」及び「％」はそれぞれ
「重量部」及び「重量％」を示す。

実施例１ 厚さ１５０μｍのポリプロピレン合成紙にコロナ放電処
理を施した後、下記の受像層用塗布組成物を乾燥重量が
５ｇ／ｒ＋（となるように塗布、乾燥した。

次に、電子線照射装置（エレクトロカーテンＣＢ−１５
０；　Ｅ　Ｓ　１社製／米国）を用いて５Ｍｒａｄの電
子線を照射して熱転写記録用受像シートを得た。

〔受像層用塗布組成物〕 ポリエステルアクリレートよりなる電離放射線硬化型の
樹脂エマルジョン（ＬＡＬＯＭＥＲＰＥ５５Ｗ；ＢＡＳ
Ｆ社製）及び電離放射線硬化型単官能モノマーとしてト
リロキシエチルアクリレートを固形分重油比で６＝４と
なるように配合し、水を加えてよく撹拌し５０％の塗布
組成物とした。

実施例２ 受像層用塗布組成物を、下記の組成物にした以外は実施
例１と同じ方法で熱転写記１．工用受像シートを得た。

〔受像層用塗布組成物〕

電離放射線硬化型の樹脂エマルジョン（アクリセ、、）
ＵＶ−１１；日本触媒化学工業（Ｅ！！り、水溶性の電
離放射線硬化型三官能モノマーであるポリエチレングリ
コールジアクリレート　（ＰＩＥＧ＝１００ＤＡ；日本
化薬＠製）及び電離放射線硬化型単官能モノマーとして
トリロキシエチルアクリレートを固形分重量比で４：ｌ
：１となるように配合し、水を加えてよく撹拌し５０％
の塗布組成物とした。

実施例３ 受像層用塗布組成物を、下記の組成物にした以外は実施
例１と同し方法で熱転写記録用受像シーＩ・を得た。

〔受像層用塗布組成物〕

電離放射線硬化型のウレタンアクリレート　（アトレジ
ンＵＮ−２５００；根上工業■製）８０部、トリロキシ
エチルアクリレート２０部にポリオキシエチレンノニル
フェノールエーテル系の非イオン界面活性剤４部及び水
１４６部を加え十分に撹拌して４０％の塗布組成物とし
た。

比較例１ 実施例１と同様の基材を用い、受像層用塗布組成物とし
てポリエステル樹脂（バイロン２００；東洋紡績ａ場製
）１００部を１〜ル工ン４００部に溶解したものを、乾
燥重量が５ｇ／ｍとなるように塗布・乾燥して熱転写記
録用受像シートを得た。

比較例２ 受像層用塗布組成物としてポリエステル樹脂（バイロン
２００：東洋紡績■製）１００部及び電離放射線硬化型
の三官能上ツマ−であるトリメチロールプロパントリア
クリレート１５部をトルエン４００部に溶解したものを
用いた以外は実施例１と同様にして熱転写記録用受像シ
ートを得た。

比較例３ 受像層用塗布組成物として水分散性のポリエステル樹脂
（パイロナールＭＤＩ２００；東洋紡績Ｈ製）の１５％
水分散液を用いた以外は比較例１と同様にして熱転写記
録用受像シートを得た。

比較例４ 受像層用塗布組成物として水分散性のポリエステル樹脂
（ハイロナールＭＤ１２００；東洋紡績０１製）の１５
％水分散液６６７部（固形分１００部）に水溶性の電離
放射線硬化型三官能モノマーであるポリエチレングリコ
ールジアクリレート　にニーフロンティアＰＥ２００．
第一工業製薬Ｑｌ製）４０部を混合し、よく撹拌したも
のを用いた以外は実施例１と同様にして熱転写記録用受
像シートを得た。

かくしてｉ；Ｉた７種ｊＱの受像シー１〜に［］立カラ
ービデオプリンターＶＹ−５０（日立製作所（４喝製）
でＬ１立カラービデオプリンター用インクフィルム（昇
Ｉ′ＩＹ性染ｒ１を用いた熱転７テ記録用フイルム）を
使用して熱転写記録を行い、得られた記録像の濃度とブ
［１ノキング（受像シートとインクフィルムとの１誼着
状態）を下記の如く評価してその結果を表１に示した。

〔記録濃度〕

青色記録像の最大濃度をマクヘス濃度計で測定した。数
値が大きいほど記録濃度が高い。

〔ブロッキング〕

得られた記録像を目視評価をした。

○：受像シー１−へのインクフィルムのインク層の転移
が全く見られない。

×；受像シートとインクフィル１、とが融着してしまう
。

表１ “ｌニブロッキングが著しいため測定不能「効果」 表１の結果から明らかなように、本発明の各実施例で得
られた受像シートは、いずれも優れた記録７農度を有し
ており、ブロッキングや受像層のべたつきもなく、商品
価値の高いものであった。さらに、受像層用塗布組成物
に有機）容削を使用していないため、生産の際のコスト
や安全性の点でも有利なものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）基材上に、昇華型熱転写記録用染料に対し染着性
   を有する水溶性或いは水分散性の電離放射線硬化型樹脂
   を主成分とする塗布層を設け、その塗布層に電離放射線
   を照射して受像層を形成したことを特徴とする熱転写記
   録用受像シート。
2. （２）電離放射線が電子線である請求項（１）記載の熱
   転写記録用受像シート。