JPH0289519A - 冷間圧延鋼板のガウジ疵防止方法 - Google Patents

冷間圧延鋼板のガウジ疵防止方法

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JPH0289519A
JPH0289519A JP24015588A JP24015588A JPH0289519A JP H0289519 A JPH0289519 A JP H0289519A JP 24015588 A JP24015588 A JP 24015588A JP 24015588 A JP24015588 A JP 24015588A JP H0289519 A JPH0289519 A JP H0289519A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、冷間圧延鋼板の製造におけるガウジ疵防止方
法に関する。
〈従来の技術〉 冷間圧延鋼板の製造において、冷間圧延の前工程として
、塩酸等による熱間圧延鋼板表面の酸化鉄除去、すなわ
ち酸洗処理がなされる。
ここで酸洗された鋼板はコイル状に巻き取られ、次工程
の冷間圧延機に供給される。
冷間圧延機がバッチ圧延、すなわち1コイル毎に圧延す
る方式の場合は、酸洗工程で、コイルに巻き取る前に潤
滑油を塗布し、後工程で鋼板の表面に入るすり疵の防止
並びに錆発生の防止を図っている。
一方連続式の圧延機では、該圧延機入側に設けられてい
るルーパ装置の前後にあるプライドルロールにおいて潤
滑油を塗布したコイルを用いた場合、スリップ現象が発
生し円滑な圧延操業が不可能となる。
そのために、現実には通常潤滑油を塗布しないコイルを
圧延している。  したがって、鋼板表面のすり疵およ
び錆による品質不良が発生し、歩留の低下を招いている
のが現状である。
〈発明が解決しようとする課題〉 前記鋼板表面のすり疵発生要因の1つに焼付きによるも
のがある。 すなわち、コイル状に巻かれた鋼板は、冷
間圧延機で巻き戻されるまでの間に、様々な形で運搬・
搬送されるが、この時に互いに接触する鋼板表面同志が
こすれ合い、一種の焼付きが起こり、疵を発生するもの
である。 また、搬送ロールとのスリップによるすり疵
もある。 このすり疵を持つ鋼板を圧延すると、ガウジ
と称される表面疵として残り、冷間圧延鋼板の特長とす
る表面の美麗さを損なう。
錆発生についても、前記すり疵の場合と同様に、圧延後
においても錆が残存し、さらにそれが核となって錆発生
が増大する。 錆が発生した鋼板は商品としての価値を
完全に失う。
すり疵の発生要因の1つは、鋼板面が互いににこすれ合
って起こり、一種の焼付き現象であることを先に述べた
が、焼付きとは、その木質は凝着現象であり、凝着は、
こすれ合う表面がミクロ的に清浄である場合に起こりや
すい。
以上が摩擦の凝着理論であるが、酸洗された鋼板面は、
酸化鉄が塩酸などの酸洗液によって除去され、清浄化さ
れており、凝着の起こりやすい状態になっている。 表
面を汚染させることによって凝着の防止が可能であるが
、潤滑油を塗布する方法では、前述のようにプライドル
ロールでのスリップが発生する。
すなわち、潤滑油が塗布された鋼板とプライドルロール
の接触面にくさび効果による油膜が形成されるためにス
リップが生じる。  したがって、鋼板表面を汚染させ
る方法として粘性液体を用いるのは不適当である。
本発明は、固体潤滑剤である脂肪酸金属塩の水溶液で鋼
板表面を汚染させることにより、冷間圧延鋼板のガウジ
疵を防止する方法を提供することを目的としている。
なお、ガウジ疵については、 「冷延鋼板の形状および外観きす用語の定義ノ日本鉄鋼
協会発行、l5IJ  TR0O7−1980を参照の
こと。
く課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するために、本発明によれば、鋼板の酸
洗設備において、スケール除去後の鋼板表面に脂肪酸金
属塩の水溶液を塗布することを特徴とする冷間圧延鋼板
のガウジ疵防止方法が提供される。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明を実施する鋼板の酸洗設備の1例を第1図に示す
。 まず、酸洗するための鋼板1は塩酸槽2で脱スケー
ルされたのち、鋼板1に付着した酸分を水洗槽3で除去
する。 つぎに、鋼板1の上下両面に向けてノズルへツ
タ−4から脂肪酸金属塩の水溶液(以下脂肪酸石けん水
溶液という)を噴射・塗布したのち、ドライヤー5を経
て巻取機6に巻取られる。 なお、7は前記脂肪酸石け
ん水溶液のタンク、8はポンプである。
前記脂肪酸石けん水溶液の噴射は、必要に応じて両面ま
たは片面に実施することが可能である。
また、前記脂肪酸石けん水溶液の塗布方法は、噴射によ
る方法に限るものでなく、例えば第2図に示すように前
記塩酸槽2とドライヤー5の間に脂肪酸石けん水溶液を
張りこんだ槽9を設け、該槽9に鋼板1を浸漬・通過さ
せる方法などを用いることができる。 この場合に前記
脂肪酸石けん水溶液槽9における水溶液の温度を80℃
とすれば後工程のドライヤー5での乾燥が容易になるの
で好ましい。
前記脂肪酸石けん水溶液の塗布は、塩酸槽2とドライヤ
ー5の間に限ることなく、塩酸槽2と巻取機6の間の適
宜の位置で行うことが可能である。
前記脂肪酸石けん水溶液の原料としては、ラウリン酸ナ
トリウムのばか炭素数が7〜29の脂肪酸のナトリウム
、カリウムまたはリチウム塩を用いるのがよい。
前記炭素数が6未満では潤滑性が劣り、また29超では
水への溶解性が悪化する。
前記脂肪酸としてはCH3(CH2) l0cOOH1
CH3(CH2) 14cOOH,CH3(CH2) 
18COOHを挙げることができる。
前記脂肪酸石けん水溶液の濃度は0.1wt%以上、好
適には例えば3wt%とすればよい。
0.1wt%未満では付着量が減少し、十分な潤滑が期
待できず好ましくない。
前記脂肪酸石けん水溶液の乾燥塗布量は、10 mg/
l112以上、好適には例えば300 mg/m’程度
とすればよい。  10 rng/m’未満では十分な
ガウジ防止効果が期待できず好ましくない。
つぎに前記脂肪酸石けん水溶液を運定した理由について
述べる。
(1)冷間圧延工程におけるプライドルロールに対する
耐スリップ性について プライドルロールにはウレタン樹脂または合成ゴムが用
いられているので、バウデンレーペン試験機を用い、固
定平板にウレタンゴムを使い、可動鋼球に潤滑油または
ラウリン酸ナトリウムを浸漬・塗布し、無塗布のものを
加えそれぞれの摩擦係数を測定し下記の結果を得た。
この結果から、ラウリン酸ナトリウムの場合は潤滑油の
場合に比べ、はるかに高い摩擦係数が得られ、プライド
ルロールが必要とする摩擦係数0.20以上を十分満足
し、高い耐スリップ性を示していることがわかる。
(2)脂肪酸石けんの焼付き防止効果について耐焼付き
性の評価方法として、ファレックス・αモデルLFW−
1型試験機を用いた。
第3図はこの試験機の概念図で、リング10を回転させ
、位置を固定して前記リング1oに接触させたブロック
11には順次荷重を増加させ、焼付きに至る荷重を読み
とるようになっている。 第4図に前記の評価方法によ
る焼付き防止効果を示す。 なお、ラウリン酸ナトリウ
ムおよび潤滑油の塗布はリング10側のみとし、それぞ
れの液にリング1oを一定時間浸漬したのち引上げ、一
定時間放置後に試験した。  また、リング10の回転
は14回転/分、リング10の直径は35mmである。
第5図はラウリン酸ナトリウムの濃度と焼付き荷重との
関係を示す図である。 ラウリン酸すトリウムの濃度が
0.5wt%以上で焼付き防止が認められる。
以上の結果から、本発明に用いる焼付き防止側を脂肪酸
石けん水溶液とすることにより、プライドルロールでの
高い耐スリップ性を保持し、かつ鋼板の焼付きが防止で
きた。
〈実施例〉 以下に本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
(実施例1) 熱間圧延鋼板(spcc、板厚2.3mm)を第1図に
示す酸洗工程で塩酸酸洗−ラウリン酸ナトリウム3wt
%水溶液噴射・塗布−乾燥を行りた。 鋼板へのラウリ
ン酸ナトリウム塗布量は300 mg/rn2 とした
。  この酸洗鋼板は後工程のプライドルロールでスリ
ップを発生することなくスムースに冷間圧延され、ガウ
ジ疵および錆のない表面の美麗な鋼板が得られた。
(実施例2) 実施例1と同じ熱間圧延鋼板を第2図に示す酸洗工程で
塩酸酸洗→ラウリン酸ナトリウム3wt%水溶液浸漬−
乾燥を行った。 このとき付着量は10 mg/m2で
あって、ラウリン酸ナトリウム水溶液の温度は90℃と
した。 この酸洗鋼板は後工程のプライドルロールでス
リップを発生することなくスムースに冷間圧延され、ガ
ウジ疵および錆のない表面の美麗it tVi板が得ら
れた。 なお、前記乾燥では、ドライヤーのm温110
℃で行い、容易に乾燥できた。
〈発明の効果〉 本発明は、以上説明したように411成されているので
、鋼板の酸洗設備において、スケール除去後の鋼板表面
に脂肪酸石けん水溶液を塗布することにより、後工程の
プライドルロールでスリップを発生することなく、かつ
ガウジ疵および錆のない表面の美麗な冷間圧延鋼板を得
ることができる。 この結果、製品歩留は従来99.3
%であったのが99.9%に向上するという効果も得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1例を示す酸洗工程説明図である。 第2図は本発明の他の例を示す酸洗工程説明図である。 第3図はファレックス・αモデルLFW−1型試験機の
概念図である。 第4図は塗布液と焼付き荷重との関係を示す図である。 第5図はラウリン酸ナトリウ水溶液と焼付き荷重との関
係を示す図である。 符号の説明 1・・・鋼板、 2・・・酸洗槽、 3・・・水洗槽、 4・・・ノズルヘッダー 5・・・ドライヤー 6・・・巻取機、 7・・・タンク、 8・・・ポンプ、 9・・・脂肪酸石けん水溶液槽、 10・・・リング、 11・・・ブロック FIG、1 FIG、4 FIG、2 ;ヱ、7 不ム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼板の酸洗設備において、スケール除去後の鋼板
    表面に脂肪酸金属塩の水溶液を塗布することを特徴とす
    る冷間圧延鋼板のガウジ疵防止方法。
JP24015588A 1988-09-26 1988-09-26 冷間圧延鋼板のガウジ疵防止方法 Expired - Lifetime JPH0780007B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020031840A1 (ja) * 2018-08-07 2020-02-13 Jfeスチール株式会社 潤滑皮膜を有する鋼板およびその製造方法

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