JPS6160154B2 - - Google Patents
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- JPS6160154B2 JPS6160154B2 JP54145054A JP14505479A JPS6160154B2 JP S6160154 B2 JPS6160154 B2 JP S6160154B2 JP 54145054 A JP54145054 A JP 54145054A JP 14505479 A JP14505479 A JP 14505479A JP S6160154 B2 JPS6160154 B2 JP S6160154B2
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- pickling
- acid
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Landscapes
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
本発明はリフロー時におけるSnめつき層の濡
れ性に優れ、かつ製品耐食性にも優れるぶりき原
板の製造法に関する。 従来バツチ焼鈍工程を通り、電気Snめつきラ
インのリフロー工程を経たぶりき表面にSnめつ
き層の濡れない部分すなわち「はじき」
(Dewetting以下同様)が発生することが珍らし
くなかつた。この「はじき」はぶりき表面の外観
を損ない、製品歩留を害するので是非とも排除す
る必要があつた。そしてこの原因は電気Snめつ
きライン自体の前処理工程の不良や冷延前のホツ
トコイル酸洗の不良等ではないかと考えられ、前
記前処理工程の改善強化や連続酸洗装置における
ホツトコイル通板速度の制限等の対策が講じられ
て来た。しかし、これらの対策にも拘らず、「は
じき」は必ずしも減る傾向を見せず、根本的な解
決手段が望まれていた。 そこで、本発明者等は、要因と思われるすべて
の電気Snめつき前工程の条件をたんねんに拾つ
た結果、「はじき」の大きな原因は冷間圧延中に
発生したぶりき原板表面のスマツジ及び酸化膜に
あることをつきとめ、冷記圧延後の鋼ストリツプ
を繰り返し電気清浄ラインに通すか、もしくは更
に発展して電気清浄ラインの前中後のいずれかに
おいて酸洗することにより、前記スマツジ及び酸
化膜を容易、確実に除去できることを確かめ、本
発明を完成するに至つた。 本発明の目的はリフロー時におけるSnめつき
層の濡れ性が良く、かつ製品耐食性に優れるぶり
き原板の製造法を提供することにある。 本発明の他の目的は、電気清浄ラインの前中後
のいずれかにおいて冷延後鋼ストリツプを酸洗す
るという簡単な処理により、極めて高効率に、歩
留よく前記Snめつき層の濡れ性及び製品耐食性
の良いぶりき原板を得る製造法を提供するにあ
る。 本発明により電気清浄ラインの工程前後、もし
くは電気清浄ライン中において鋼ストリツプを1
%乃至30%(体積百分率 以下同様)の濃度の無
機酸で酸洗し、しかる後バツチ焼鈍することを特
徴とするSnめつき層の濡れ性と製品耐食性に優
れたぶりき原板の製造法が提供される。 以下に本発明を詳細に説明する。 従来、ぶりきの「はじき」を惹起するぶりき原
板の汚れには、ストリツプの端縁より数cm内側に
おいて発生する所謂「材料汚れ」と、端縁に沿
つて数cm間隔で断続した「はじき」を生ずる所謂
「黒縁汚れ」と、端縁に沿つて数cmの巾で連続
して生ずる所謂「帯状汚れ」があつた。は以
前から材料ホツトコイルの成分、特に鋼中グラフ
アイトの析出によるものであることが確認されて
いたので「材料汚れ」と名付けられた。はホツ
トコイルを連続酸洗ラインで酸洗する際のストリ
ツプ端縁部における酸洗不良スケール残りが原因
とされることにより名付けられたものである。上
記、は原因が判つており、必要な対策も講じ
られたが、の「帯状汚れ」についてはなお原因
不明であつた。 そこで本発明者等は冷間圧延中における鋼スト
リツプのスマツジ及び酸化膜生成機構を追求する
と共に「はじき」との関係を調査した結果、前記
の原因が、これらのスマツジ及び酸化膜にある
という新規知見を得たのである。すなわち、従
来、冷間圧延工程においてはスマツジは端縁部に
多く発生するけれども、圧延によつて金属素表面
が露出するために酸化膜は殆んど生じないものと
されていたにも拘らず、ESCAによる定量測定に
よれば冷間圧延後ストリツプ表面特に端縁部には
相当量の酸化膜が存在することが判明した。そし
てこのスマツジと酸化膜両者の併存が、前記
「帯状汚れ」と関係することを見出したのであ
る。 前記のESCA測定によつて検出された酸化膜の
発生原因は明らかでないが、冷間圧延中にロール
バイトにおいて生じた鉄粉が油膜の酸化及び熱劣
化を促進し、そのために生成したカルボン酸等の
有機酸化生成物、並びに油中の分解溶融鉄石鹸が
結果的に鋼板表面の酸化を惹起するものと推定さ
らる。 そして上記有機酸化生成物と鉄粉の混合物が本
明細書中にいう処のスマツジである。従つて本発
明の酸洗処理により、鋼板表面から除去されるの
は前記スマツジ及び酸化膜である。従来はこのス
マツジと酸化膜が存在したままで、バツチ焼鈍並
びに調質圧延されると、更に電気めつきラインの
前処理工程を通過後も相当量の酸化膜として残
り、これらがSnめつき層の「はじき」の原因と
なつていたものである。但し、この現象は、特に
バツチ焼鈍工程を通るもののみに発生し、連続焼
鈍工程を通るものには発生しなかつた、その理由
は連続焼鈍では鋼ストリツプ表面が充分にHNX
ガス等の焼鈍雰囲気に触れてガスクリーニングさ
れるのに反し、通常のタイトコイルのバツチ焼鈍
では、鋼ストリツプ表面は焼鈍雰囲気に直接触れ
る機会が少ないからであると思われる。従つて本
発明は冷間圧延−電気清浄−バツチ焼鈍という工
程を通るぶりき原板について特に有効である。 本発明における酸洗液は、工業薬品としての入
手容易性、取扱容易性、経済性を考慮して無機酸
に限つた。ここに無機酸とは、例えば硫酸、塩
酸、硝酸、りん酸、ほう酸等をいう。 ついで酸洗液の濃度は1%乃至30%の範囲特に
2%乃至12%が適当である。その理由は酸濃度1
%未満であると短時間処理ではスマツジ乃至酸化
膜の除去能力が乏しく、30%を超えると酸洗後の
水洗に特に注意を要し、水洗不充分であると容易
に再酸化の虞れがあるからである。 また適当な酸洗液の温度範囲は15℃乃至80℃、
特に35℃乃至70℃である。その理由は15℃未満で
は酸洗効果が悪くなり、80℃以上では酸洗液の蒸
発が著るしいからである。 なお、酸洗液には過酸洗防止並びに平滑な酸洗
後表面を得るために所謂インヒビターとして、例
えば硫酸の場合イビツトNo.600LT、塩酸の場合イ
ビツトNo.710N(いずれも住友化学工業(株)の商品
名)等を少量添加することも出来る。 また硫酸の場合、更にグルコン酸又はその水溶
性塩を5g/乃至50g/の範囲で添加すると
酸化物除去性能が増し、結果的に製品ぶりき耐食
性が向上するという効果がある。 なお、酸洗処理は単なる浸漬処理(浸漬時間;
0.5秒乃至30秒)でもよいし、電解酸洗(陽極処
理、陰極処理もしくはこれらの組合せ)とするこ
とも出来る。 工業的な酸洗装置は一般には竪型タンクであつ
て、この竪型タンクは電気洗浄ラインの前即ち
入口、電気清浄ラインの中すなわちアルカリ洗
浄タンク間、もしくは電気清浄ラインの後すな
わち電気清浄ライン通過後バツチ焼鈍までの工程
のいずれか、またはこれらの組合せ位置に複数
タンクが夫々水洗タンクを介して配置されること
が出来る。前記の場合は、同一酸洗条件で比較
すると最も酸洗除去効率が悪いが、酸洗後に通常
の電気清浄ライン全工程を鋼ストリツプが通過す
るので、電気清浄ライン出口の鋼ストリツプ表面
性状は従来品に最も近く、その表面は電着シリケ
ートで覆われるためにバツチ焼鈍における板間密
着は最も生じ難い。前記の場合には予め電気清
浄ライン全工程を経て、鋼ストリツプ表面は相当
量のスマツジが除去された状態で酸洗されるため
酸洗除去効率が最も良い。しかし、逆に処理後の
鋼ストリツプ表面には電着シリケートが殆んどな
く、バツチ焼鈍における板間密着が比較的生じ易
い傾向がある。また処理後の鋼ストリツプ表面は
再酸化され易いが、仕上げ水洗後の乾燥の徹底お
よびバツチ焼鈍までの工程の短縮によつて、この
傾向は少なくすることができる。更に前記の場
合には当然乍ら前述の、の中間的効果とな
る。ただし、従来の電気清浄ラインを改造して本
発明を実施する場合、このの形式は最も設備コ
ストが高くなる。すなわち、従来型電気清浄ライ
ンのタンク中間には本発明の酸洗タンクおよび前
後の水洗タンクを設置するスペースがない為、立
体化するかもしくは第3図の本発明実施例の様に
No.1スクラバーとクリーニングタンクの中間にス
ペースを設けて酸洗タンクを配置する他はない。
ただし、電気清浄ライン新設の場合、本発明装置
を組み込むことは極めて容易である。さらに前記
の複数タンク組み合せ配置は、前記得失の相加
的効果を生む。 以上に詳述した本発明を実施することにより前
記目的のすべてが達成され、具体的には次の効果
がもたらされる。 (1) 通常の電気清浄ラインで除去できなかつた鋼
ストリツプ表面のスマツジ及び酸化膜が本発明
により除去でき、Snめつきフロー後のSnめつ
き層の濡れ性が改善され、「はじき」が防止で
きるので、表面光沢の均一性に特に優れたぶり
きが製造できる。 (2) 製品ぶりきの耐食性が向上する。例えば
ATC値が従来ぶりきの2/3程度となる。 本発明を実施例を用いて更に詳述する。 実施例 1 タンデム式冷間圧延機にて2.0mm厚のホツトコ
イルから0.25mm厚に圧延した鋼ストリツプを電気
清浄ライン出側で酸洗した後、水洗乾燥した。こ
の時使用した酸は塩酸で濃度を5%、温度を50℃
に調整した。また浸漬時間は2秒とした。 本実施例の場合の酸洗装置設置図は第1図の通
りである。冷延後鋼ストリツプ7はペイオフリー
ル1から巻き戻され、No.1ホツトコーステイツ
ク・スクラバータンク2、電解洗浄タンク3、No.
2スクラバー・ホツトリンズタンク4を通り、酸
洗タンク10に入り、水洗タンク11を経た後、
ドライヤー12を通り巻き取リール5に捲きとら
れる。 その後バツチ焼鈍→調質圧延→Snめつき工程
を経てぶりき製品とした。比較の為、電気清浄ラ
イン出側の酸洗を除き、他の条件は全て同一にし
た鋼ストリツプの電気清浄ライン通過後のスマツ
ジ量がスマツジテスト評価でRim部(鋼ストリツ
プ端縁部)で9、Core部(鋼ストリツプ巾方向
中央部)で4であつたのに対して、本発明により
製造した鋼ストリツプはRim部で2、Core部で
1であつた。またバツチ焼鈍前の酸化膜厚みは第
1表に示す。
れ性に優れ、かつ製品耐食性にも優れるぶりき原
板の製造法に関する。 従来バツチ焼鈍工程を通り、電気Snめつきラ
インのリフロー工程を経たぶりき表面にSnめつ
き層の濡れない部分すなわち「はじき」
(Dewetting以下同様)が発生することが珍らし
くなかつた。この「はじき」はぶりき表面の外観
を損ない、製品歩留を害するので是非とも排除す
る必要があつた。そしてこの原因は電気Snめつ
きライン自体の前処理工程の不良や冷延前のホツ
トコイル酸洗の不良等ではないかと考えられ、前
記前処理工程の改善強化や連続酸洗装置における
ホツトコイル通板速度の制限等の対策が講じられ
て来た。しかし、これらの対策にも拘らず、「は
じき」は必ずしも減る傾向を見せず、根本的な解
決手段が望まれていた。 そこで、本発明者等は、要因と思われるすべて
の電気Snめつき前工程の条件をたんねんに拾つ
た結果、「はじき」の大きな原因は冷間圧延中に
発生したぶりき原板表面のスマツジ及び酸化膜に
あることをつきとめ、冷記圧延後の鋼ストリツプ
を繰り返し電気清浄ラインに通すか、もしくは更
に発展して電気清浄ラインの前中後のいずれかに
おいて酸洗することにより、前記スマツジ及び酸
化膜を容易、確実に除去できることを確かめ、本
発明を完成するに至つた。 本発明の目的はリフロー時におけるSnめつき
層の濡れ性が良く、かつ製品耐食性に優れるぶり
き原板の製造法を提供することにある。 本発明の他の目的は、電気清浄ラインの前中後
のいずれかにおいて冷延後鋼ストリツプを酸洗す
るという簡単な処理により、極めて高効率に、歩
留よく前記Snめつき層の濡れ性及び製品耐食性
の良いぶりき原板を得る製造法を提供するにあ
る。 本発明により電気清浄ラインの工程前後、もし
くは電気清浄ライン中において鋼ストリツプを1
%乃至30%(体積百分率 以下同様)の濃度の無
機酸で酸洗し、しかる後バツチ焼鈍することを特
徴とするSnめつき層の濡れ性と製品耐食性に優
れたぶりき原板の製造法が提供される。 以下に本発明を詳細に説明する。 従来、ぶりきの「はじき」を惹起するぶりき原
板の汚れには、ストリツプの端縁より数cm内側に
おいて発生する所謂「材料汚れ」と、端縁に沿
つて数cm間隔で断続した「はじき」を生ずる所謂
「黒縁汚れ」と、端縁に沿つて数cmの巾で連続
して生ずる所謂「帯状汚れ」があつた。は以
前から材料ホツトコイルの成分、特に鋼中グラフ
アイトの析出によるものであることが確認されて
いたので「材料汚れ」と名付けられた。はホツ
トコイルを連続酸洗ラインで酸洗する際のストリ
ツプ端縁部における酸洗不良スケール残りが原因
とされることにより名付けられたものである。上
記、は原因が判つており、必要な対策も講じ
られたが、の「帯状汚れ」についてはなお原因
不明であつた。 そこで本発明者等は冷間圧延中における鋼スト
リツプのスマツジ及び酸化膜生成機構を追求する
と共に「はじき」との関係を調査した結果、前記
の原因が、これらのスマツジ及び酸化膜にある
という新規知見を得たのである。すなわち、従
来、冷間圧延工程においてはスマツジは端縁部に
多く発生するけれども、圧延によつて金属素表面
が露出するために酸化膜は殆んど生じないものと
されていたにも拘らず、ESCAによる定量測定に
よれば冷間圧延後ストリツプ表面特に端縁部には
相当量の酸化膜が存在することが判明した。そし
てこのスマツジと酸化膜両者の併存が、前記
「帯状汚れ」と関係することを見出したのであ
る。 前記のESCA測定によつて検出された酸化膜の
発生原因は明らかでないが、冷間圧延中にロール
バイトにおいて生じた鉄粉が油膜の酸化及び熱劣
化を促進し、そのために生成したカルボン酸等の
有機酸化生成物、並びに油中の分解溶融鉄石鹸が
結果的に鋼板表面の酸化を惹起するものと推定さ
らる。 そして上記有機酸化生成物と鉄粉の混合物が本
明細書中にいう処のスマツジである。従つて本発
明の酸洗処理により、鋼板表面から除去されるの
は前記スマツジ及び酸化膜である。従来はこのス
マツジと酸化膜が存在したままで、バツチ焼鈍並
びに調質圧延されると、更に電気めつきラインの
前処理工程を通過後も相当量の酸化膜として残
り、これらがSnめつき層の「はじき」の原因と
なつていたものである。但し、この現象は、特に
バツチ焼鈍工程を通るもののみに発生し、連続焼
鈍工程を通るものには発生しなかつた、その理由
は連続焼鈍では鋼ストリツプ表面が充分にHNX
ガス等の焼鈍雰囲気に触れてガスクリーニングさ
れるのに反し、通常のタイトコイルのバツチ焼鈍
では、鋼ストリツプ表面は焼鈍雰囲気に直接触れ
る機会が少ないからであると思われる。従つて本
発明は冷間圧延−電気清浄−バツチ焼鈍という工
程を通るぶりき原板について特に有効である。 本発明における酸洗液は、工業薬品としての入
手容易性、取扱容易性、経済性を考慮して無機酸
に限つた。ここに無機酸とは、例えば硫酸、塩
酸、硝酸、りん酸、ほう酸等をいう。 ついで酸洗液の濃度は1%乃至30%の範囲特に
2%乃至12%が適当である。その理由は酸濃度1
%未満であると短時間処理ではスマツジ乃至酸化
膜の除去能力が乏しく、30%を超えると酸洗後の
水洗に特に注意を要し、水洗不充分であると容易
に再酸化の虞れがあるからである。 また適当な酸洗液の温度範囲は15℃乃至80℃、
特に35℃乃至70℃である。その理由は15℃未満で
は酸洗効果が悪くなり、80℃以上では酸洗液の蒸
発が著るしいからである。 なお、酸洗液には過酸洗防止並びに平滑な酸洗
後表面を得るために所謂インヒビターとして、例
えば硫酸の場合イビツトNo.600LT、塩酸の場合イ
ビツトNo.710N(いずれも住友化学工業(株)の商品
名)等を少量添加することも出来る。 また硫酸の場合、更にグルコン酸又はその水溶
性塩を5g/乃至50g/の範囲で添加すると
酸化物除去性能が増し、結果的に製品ぶりき耐食
性が向上するという効果がある。 なお、酸洗処理は単なる浸漬処理(浸漬時間;
0.5秒乃至30秒)でもよいし、電解酸洗(陽極処
理、陰極処理もしくはこれらの組合せ)とするこ
とも出来る。 工業的な酸洗装置は一般には竪型タンクであつ
て、この竪型タンクは電気洗浄ラインの前即ち
入口、電気清浄ラインの中すなわちアルカリ洗
浄タンク間、もしくは電気清浄ラインの後すな
わち電気清浄ライン通過後バツチ焼鈍までの工程
のいずれか、またはこれらの組合せ位置に複数
タンクが夫々水洗タンクを介して配置されること
が出来る。前記の場合は、同一酸洗条件で比較
すると最も酸洗除去効率が悪いが、酸洗後に通常
の電気清浄ライン全工程を鋼ストリツプが通過す
るので、電気清浄ライン出口の鋼ストリツプ表面
性状は従来品に最も近く、その表面は電着シリケ
ートで覆われるためにバツチ焼鈍における板間密
着は最も生じ難い。前記の場合には予め電気清
浄ライン全工程を経て、鋼ストリツプ表面は相当
量のスマツジが除去された状態で酸洗されるため
酸洗除去効率が最も良い。しかし、逆に処理後の
鋼ストリツプ表面には電着シリケートが殆んどな
く、バツチ焼鈍における板間密着が比較的生じ易
い傾向がある。また処理後の鋼ストリツプ表面は
再酸化され易いが、仕上げ水洗後の乾燥の徹底お
よびバツチ焼鈍までの工程の短縮によつて、この
傾向は少なくすることができる。更に前記の場
合には当然乍ら前述の、の中間的効果とな
る。ただし、従来の電気清浄ラインを改造して本
発明を実施する場合、このの形式は最も設備コ
ストが高くなる。すなわち、従来型電気清浄ライ
ンのタンク中間には本発明の酸洗タンクおよび前
後の水洗タンクを設置するスペースがない為、立
体化するかもしくは第3図の本発明実施例の様に
No.1スクラバーとクリーニングタンクの中間にス
ペースを設けて酸洗タンクを配置する他はない。
ただし、電気清浄ライン新設の場合、本発明装置
を組み込むことは極めて容易である。さらに前記
の複数タンク組み合せ配置は、前記得失の相加
的効果を生む。 以上に詳述した本発明を実施することにより前
記目的のすべてが達成され、具体的には次の効果
がもたらされる。 (1) 通常の電気清浄ラインで除去できなかつた鋼
ストリツプ表面のスマツジ及び酸化膜が本発明
により除去でき、Snめつきフロー後のSnめつ
き層の濡れ性が改善され、「はじき」が防止で
きるので、表面光沢の均一性に特に優れたぶり
きが製造できる。 (2) 製品ぶりきの耐食性が向上する。例えば
ATC値が従来ぶりきの2/3程度となる。 本発明を実施例を用いて更に詳述する。 実施例 1 タンデム式冷間圧延機にて2.0mm厚のホツトコ
イルから0.25mm厚に圧延した鋼ストリツプを電気
清浄ライン出側で酸洗した後、水洗乾燥した。こ
の時使用した酸は塩酸で濃度を5%、温度を50℃
に調整した。また浸漬時間は2秒とした。 本実施例の場合の酸洗装置設置図は第1図の通
りである。冷延後鋼ストリツプ7はペイオフリー
ル1から巻き戻され、No.1ホツトコーステイツ
ク・スクラバータンク2、電解洗浄タンク3、No.
2スクラバー・ホツトリンズタンク4を通り、酸
洗タンク10に入り、水洗タンク11を経た後、
ドライヤー12を通り巻き取リール5に捲きとら
れる。 その後バツチ焼鈍→調質圧延→Snめつき工程
を経てぶりき製品とした。比較の為、電気清浄ラ
イン出側の酸洗を除き、他の条件は全て同一にし
た鋼ストリツプの電気清浄ライン通過後のスマツ
ジ量がスマツジテスト評価でRim部(鋼ストリツ
プ端縁部)で9、Core部(鋼ストリツプ巾方向
中央部)で4であつたのに対して、本発明により
製造した鋼ストリツプはRim部で2、Core部で
1であつた。またバツチ焼鈍前の酸化膜厚みは第
1表に示す。
【表】
また比較材のぶりき製品と、本処理を実施した
ぶりき製品のATC値、ISV、TCS(Tin Crystal
Size)、PL値(Pickle Lag値)を第2表に示す。
ぶりき製品のATC値、ISV、TCS(Tin Crystal
Size)、PL値(Pickle Lag値)を第2表に示す。
【表】
なお「はじき」が比較用ぶりきではストリツプ
Rim部に連続して発生したが、本処理を実施した
ぶりきでは発生しなかつた。 なお前記スマツジテストとは、電気清浄ライン
巻取リール前において、通板中の鋼ストリツプ表
面に白紙を5秒間、一定荷重で押しあて、白紙に
付着したスマツジを目視判定10段階評価(濃10←→
薄1)している。また前記酸化膜厚さはESCAで
測定した。 実施例 2 実施例1と同様の条件で圧延した鋼ストリツプ
を電気清浄ライン出側で酸洗した後、水洗乾燥し
た。この時使用した酸は硫酸で濃度は10%、温度
は50℃に調整した。また浸漬時間は2秒とした。
その後バツチ焼鈍→調質圧延→めつき工程を経て
ぶりき製品とした。 なお比較材の電気清浄ライン通過後のスマツジ
量がスマツジテスト評価でRim部で9、Core部
で4であつたのに対して、本処理をした鋼ストリ
ツプはRim部で2、Core部で1であつた。また
第3表にバツチ焼鈍前の酸化膜厚みを示す。
Rim部に連続して発生したが、本処理を実施した
ぶりきでは発生しなかつた。 なお前記スマツジテストとは、電気清浄ライン
巻取リール前において、通板中の鋼ストリツプ表
面に白紙を5秒間、一定荷重で押しあて、白紙に
付着したスマツジを目視判定10段階評価(濃10←→
薄1)している。また前記酸化膜厚さはESCAで
測定した。 実施例 2 実施例1と同様の条件で圧延した鋼ストリツプ
を電気清浄ライン出側で酸洗した後、水洗乾燥し
た。この時使用した酸は硫酸で濃度は10%、温度
は50℃に調整した。また浸漬時間は2秒とした。
その後バツチ焼鈍→調質圧延→めつき工程を経て
ぶりき製品とした。 なお比較材の電気清浄ライン通過後のスマツジ
量がスマツジテスト評価でRim部で9、Core部
で4であつたのに対して、本処理をした鋼ストリ
ツプはRim部で2、Core部で1であつた。また
第3表にバツチ焼鈍前の酸化膜厚みを示す。
【表】
また比較材のぶりき製品と本処理を実施したぶ
りき製品のATC値、ISV、TCS、PL値を第4表
に示す。
りき製品のATC値、ISV、TCS、PL値を第4表
に示す。
【表】
なお「はじき」が比較用ぶりきではRim部に連
続して発生したが、本処理を実施したぶりきには
発生しなかつた。 実施例 3 実施例1と同様にして圧延した鋼ストリツプを
電気清浄ライン入側で酸洗した。この時使用した
酸は硫酸であり、濃度は10%、温度は50℃に調整
した。また浸漬時間は7秒とした。 本実施例の場合の酸洗装置配置図は第2図のと
おりである。冷延後鋼ストリツプ7はペイオフリ
ール1から巻き戻されて酸洗タンク10に入り、
水洗タンク11を経た後、通常の配列に従い、No.
1ホツトコーステイツク・スクラバータンク2、
電解清浄タンク、No.2スクラバーホツトリンズタ
ンク4、ドライヤー12を通り巻き取りリール5
に捲き取られる。 ついで電気清浄ライン→バツチ焼鈍→調質圧延
→Snめつき工程を経てぶりき製品とした。 なお比較材の電気清浄ライン通過後のスマツジ
量がスマツジテスト評価でRim部で9、Core部
で4であつたのに対して本発明鋼ストリツプでは
Rim部で3、Core部で2であつた。また第5表
にバツチ焼鈍前の酸化膜厚みを示す。
続して発生したが、本処理を実施したぶりきには
発生しなかつた。 実施例 3 実施例1と同様にして圧延した鋼ストリツプを
電気清浄ライン入側で酸洗した。この時使用した
酸は硫酸であり、濃度は10%、温度は50℃に調整
した。また浸漬時間は7秒とした。 本実施例の場合の酸洗装置配置図は第2図のと
おりである。冷延後鋼ストリツプ7はペイオフリ
ール1から巻き戻されて酸洗タンク10に入り、
水洗タンク11を経た後、通常の配列に従い、No.
1ホツトコーステイツク・スクラバータンク2、
電解清浄タンク、No.2スクラバーホツトリンズタ
ンク4、ドライヤー12を通り巻き取りリール5
に捲き取られる。 ついで電気清浄ライン→バツチ焼鈍→調質圧延
→Snめつき工程を経てぶりき製品とした。 なお比較材の電気清浄ライン通過後のスマツジ
量がスマツジテスト評価でRim部で9、Core部
で4であつたのに対して本発明鋼ストリツプでは
Rim部で3、Core部で2であつた。また第5表
にバツチ焼鈍前の酸化膜厚みを示す。
【表】
また比較材のぶりき製品と、本発明ぶりき製品
のATC値、ISV、TCS、PL値を第6表に示す。
のATC値、ISV、TCS、PL値を第6表に示す。
【表】
「はじき」は比較用ぶりきではRim部に連続し
て発生したが、本発明ぶりきには発生しなかつ
た。 実施例 4 実施例と同様にして圧延した鋼ストリツプを電
気清浄ライン中央(クリーニングタンク前)にお
いて酸洗後、水洗し、その後、通常通り電解クリ
ーニングタンクを通した。この時使用した酸は硫
酸で、濃度は5%、温度は50℃に調整した。また
浸漬時間は4秒とした。 本実施例の場合の酸洗装置配置図は第3図のと
おりである。冷延後鋼ストリツプはペイオフリー
ル1から巻き戻され、No.1ホツトコーステイツ
ク・スクラバータンク2を通り、酸洗タンク10
に入り、水洗タンク11を経た後、電解清浄タン
ク3、No.2スクラバー・ホツトリンズタンク4、
ドライヤー12を通り巻き取りリール5に捲きと
られる。 その後バツチ焼鈍→調質圧延→めつき工程を経
てぶりき製品とした。 比較材の電気清浄ライン通過後のスマツジ量
は、スマツジテスト評価でRim部で9、Core部
で4であつたのに対して本発明鋼ストリツプは
Rim部で2、Core部で1であつた。第7表にバ
ツチ焼鈍前の酸化膜厚みを示す。
て発生したが、本発明ぶりきには発生しなかつ
た。 実施例 4 実施例と同様にして圧延した鋼ストリツプを電
気清浄ライン中央(クリーニングタンク前)にお
いて酸洗後、水洗し、その後、通常通り電解クリ
ーニングタンクを通した。この時使用した酸は硫
酸で、濃度は5%、温度は50℃に調整した。また
浸漬時間は4秒とした。 本実施例の場合の酸洗装置配置図は第3図のと
おりである。冷延後鋼ストリツプはペイオフリー
ル1から巻き戻され、No.1ホツトコーステイツ
ク・スクラバータンク2を通り、酸洗タンク10
に入り、水洗タンク11を経た後、電解清浄タン
ク3、No.2スクラバー・ホツトリンズタンク4、
ドライヤー12を通り巻き取りリール5に捲きと
られる。 その後バツチ焼鈍→調質圧延→めつき工程を経
てぶりき製品とした。 比較材の電気清浄ライン通過後のスマツジ量
は、スマツジテスト評価でRim部で9、Core部
で4であつたのに対して本発明鋼ストリツプは
Rim部で2、Core部で1であつた。第7表にバ
ツチ焼鈍前の酸化膜厚みを示す。
【表】
つぎに比較材のぶりき製品と、本処理を実施し
たぶりき製品のATC値、ISV、TCS、PL値を第
8表に示す。
たぶりき製品のATC値、ISV、TCS、PL値を第
8表に示す。
【表】
「はじき」は比較用ぶりきではRim部に連続し
て発生したが、本発明ぶりきでは発生しなかつ
た。
て発生したが、本発明ぶりきでは発生しなかつ
た。
第1図は酸洗装置をライン出側(後)に設置し
電気清浄ライン、第2図は酸洗装置をライン入側
(前)に設置した電気清浄ライン、第3図は酸洗
装置をライン中央部に設置した電気清浄ラインの
配置図である。 1……ペイオフリール、3……電解清浄タン
ク、5……巻き取りリール、10……酸洗タン
ク、11……水洗タンク、12……ドライヤー。
電気清浄ライン、第2図は酸洗装置をライン入側
(前)に設置した電気清浄ライン、第3図は酸洗
装置をライン中央部に設置した電気清浄ラインの
配置図である。 1……ペイオフリール、3……電解清浄タン
ク、5……巻き取りリール、10……酸洗タン
ク、11……水洗タンク、12……ドライヤー。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電気清浄ラインの工程前後、もしくは電気清
浄ライン中において鋼ストリツプを1%乃至30%
(体積百分率)の濃度の無機酸で酸洗し、しかる
後バツチ焼鈍することを特徴とするSnめつき層
の濡れ性と製品耐食性に優れたぶりき原板の製造
法。 2 前記無機酸が硫酸である特許請求の範囲第1
項記載のぶりき原板の製造法。 3 前記無機酸が塩酸である特許請求の範囲第1
項記載のぶりき原板の製造法。 4 前記無機酸が硝酸である特許請求の範囲第1
項記載のぶりき原板の製造法。 5 前記無機酸がりん酸である特許請求の範囲第
1項記載のぶりき原板の製造法。 6 前記酸洗が浸漬処理もしくは電解処理である
特許請求の範囲第1項乃至第5項記載のぶりき原
板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14505479A JPS5669388A (en) | 1979-11-08 | 1979-11-08 | Preparation of raw tinplate excellent in wettability of sn plated layer and corrosion resistance of product |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14505479A JPS5669388A (en) | 1979-11-08 | 1979-11-08 | Preparation of raw tinplate excellent in wettability of sn plated layer and corrosion resistance of product |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5669388A JPS5669388A (en) | 1981-06-10 |
JPS6160154B2 true JPS6160154B2 (ja) | 1986-12-19 |
Family
ID=15376307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14505479A Granted JPS5669388A (en) | 1979-11-08 | 1979-11-08 | Preparation of raw tinplate excellent in wettability of sn plated layer and corrosion resistance of product |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5669388A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4582546A (en) * | 1982-05-14 | 1986-04-15 | United States Steel Corporation | Method of pretreating cold rolled sheet to minimize annealing stickers |
JPS6286199A (ja) * | 1985-10-11 | 1987-04-20 | Nippon Steel Corp | 耐食性のすぐれたブリキの前処理法 |
CN109628716A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-04-16 | 江苏科茂新材料科技有限公司 | 高性能马口铁生产工艺 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49123443A (ja) * | 1973-04-03 | 1974-11-26 |
-
1979
- 1979-11-08 JP JP14505479A patent/JPS5669388A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49123443A (ja) * | 1973-04-03 | 1974-11-26 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5669388A (en) | 1981-06-10 |
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