JPH028072A - プラテンロール芯材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プリンタ、タイプライタ等に搭載されるプラ
テンロール芯材に関し、とくに、振動の発生を抑制して
騒音レベルを低減させたプラテンロール芯材に関する。

従来の技術 プリンタ等には軽量のプラテンロールを用いることが望
まれ、そこで従来たとえば、プラテン駆動用シャフトに
連結される軸部とプラテンゴムが嵌装される筒部とをリ
ブで結合し、軸部と筒部間に空洞部を形成してプラテン
ロール芯材の軽石化を図っている。しかし、この種の芯
材には印字時の打音と共鳴して芯材の空洞部内に気柱振
動が発生し、騒音が生じるという欠点がある。このため
従来たとえば、実開昭６０−１６６５５１号に記載のよ
うに、空洞部に向けて突条を形成して発生撮動音波を乱
反射させて互いに相殺し、騒音低下を図っている。

発明が解決しようどする課題 プリンタ等においては騒音規制レベルが強化される傾向
があり、消音性の向上が依然として求められている。

この要請に鑑み、本発明者は先に改良型のブラテンロー
ル芯材を特願昭６３−８４９２号として提案した。この
ものは、印字周波数を基本周波数とする広帯域の振動に
よって加振されたときにも芯材が共振しないようにした
点を骨子とし、その共振防止原理は、−振動系を形成す
るプラテンロール芯材を、振動減衰用スペーサ部材を介
して互いに結合されたロール部材のそれぞれに対応しか
つ互いに独立した複数の振動系に分割し、もって、芯材
をして主に各ロール部材の固有振動数と同一の振動数で
共鳴可能とした点にあり、また、該独立のＦｊｔ＃ｌ系
としての各ロール部材の軸方向曲げ振動における固有振
動数が加振周波数よりも大きくなるように、各ロール部
材の軸長を小さい値に設定した点にある。

上記芯材を創案した後、本発明者は、この芯材における
消音原理にとられれることなく、プラテンロール芯材の
主要部をなすロール部材を分割するという本発明者に固
有の着想にさらに検討を加えるという課題を設定した。

本発明は、振動の発生を抑制して騒音レベルを低減可能
なプラテンロール芯材を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 本発明のプラテンロール芯材は、外筒部と内筒部とを備
え、少なくとも前記外筒部が該芯材の軸心に沿ってその
一端から第１の軸方向中央位置まで延在する第１のロー
ル部材と、前記芯材軸心に沿ってその他端から前記第１
の軸方向中央位置と離隔した第２の軸方向中央位置まで
延在する第２のロール部材とに二分割された構成よりな
り、好ましくは、両ロール部材は両者間を伝播する振動
を減衰可能なスペーサ部材を介して結合される。

作用 加撮源からプラテンロール芯材に振動が伝播したとき、
プラテンロール芯材には各種モードの撮動が発生する。

しかし、芯材の少なくとも主要部が軸方向中央位＠で第
１．第２のロール部材に二分割されているので、騒音レ
ベルに大きく寄与する軸方向曲げ振動モードの撮動とく
に中央位置での振動が抑制され、騒音の発生が抑制され
る。

第１．第２のロール部材間にスペーサ部材を介設したも
のにあっては、両ロール部材間を伝播する振動がこのス
ペーサ部材により減衰されるとともに両ロール部材が所
要の嶺械的強度をもって互いに結合される。

実施例 以下、第１図および第２図を参照して、ドツトマトリッ
クスプリンタに搭載される本発明の一実施例によるプラ
テンロール芯材を説明する。

プラテンロール芯材は、第１および第２のロール部材１
，２を備え、両ロール部材１，２の軸長はプラテンロー
ル軸長の半分より若干小さめの値にそれぞれ設定され、
第１のロール部材１は芯材の軸心に沿ってその一端から
第１の軸方向中央位置し１まで延び、一方、第２のロー
ル部材２は芯材軸心にそって、その他端から第２の軸方
向中央位ＩＬ２まで延びている。なお、各ロール部材の
軸長を、両部材の軸長および芯材の軸長間の比が整数値
にならないように設定しても良い。そして、両ロール部
材１．２ｆｌ！！には両者間を伝播する振動波を減衰さ
せるためのスペーサ部材３が介設され、これらロール部
材に突合せ接合されている。

各ロール部材１，２は互いに路間−構成にされ、内筒部
としての軸部１０と筒部２０とをこの筒部と協働して外
筒部を成す所定数好ましくは５本のりプ３０で結合して
なり、たとえばアルミニウム軽合金を一体押出成形して
得たものである。各リブ３０は、軸部１０とこれと同心
状に配された筒部２０との間を芯材の軸心に関し放射状
に延び、軸部１０および筒部２０との間に空洞部４０を
画成している。これらのりブ３０は、好ましくは、不等
角度間隔をなして配されている。

スペーサ部材３は、ロール部材１．２の構成材料とは剛
性の異なる材料で構成され、たとえば、ロール部材１．
２をアルミニウム材で構成した場合は合成樹脂材、ゴム
材等で構成される。そして、スペーサ部材３はロール部
材１．２との剛性の相違を有すると共にこの剛性差に応
じた所要の厚さを有し、ロール部材１．２同士が少なく
とも軸方向曲げ振動モードにおいて実質的に別の撮動系
を構成するように、これらロール部材を撮動的に互いに
分離する。本実施例のスペーサ部材３は、シャフト孔３
ａを有する円板状に形成される。

そして、各ロール部材１．２の軸部１０の軸心に沿って
穿設されたシャフト孔１１およびスペーサ部材３のシャ
フト孔３ａには芯材の構成材と剛性を異にする材料たと
えば鉄よりなるプラテン駆動用シャフト５が挿通され、
該シャフトは互いに整合して配されたロール部材１．２
よりなる芯材の全長にわたって芯材の軸心に沿って延び
、両端部が芯材両端面から突出している。また、これら
ロール部材１，２の筒部２０にはたとえばゴムよりなる
中空円筒状の被覆部材４（第２図）が外嵌されている。

さらに、各ロール部材１，２の軸部１０、筒部２０およ
びリブ３０には伝播音波を乱反射させかつ振動伝播面積
を変化させて印字騒音を低減するための突条がそれぞれ
形成されている。

すなわち、軸部１０の外周面には各々芯材軸方向に延び
る半円状断面の突条１０ａが連設され、筒部２０の内周
面および外周面には断面矩形および台形の突条２０ａ、
２０ｂがそれぞれ軸方向に形成され、さらに、各リブ３
０の両側面には四分円断面の突条３０ａが設けられてい
る。

以下、本実施例のプラテンロール芯材の作用を説明する
。

プリンタの印字動作時、印字に伴う打音は、被覆部材４
からプラテンロール芯材に伝播する。このとき芯材は、
気柱振動と機械振動とに大別される各種振動モードで振
動する。気柱振動には、芯材軸長の２／ｎ倍に等しい波
長のｉｎ動が発生する軸方向モードと、芯材の円形断面
を分割した円弧領域および環状領域の相隣るもの同士で
振動方向が逆になる半径方向節モ、−ドおよび円節モー
ドとがある。機械振動には、芯材外壁の各種部位を撮動
の節とする円環振動モードと、芯材軸心に関する撮動が
発生するねじり撮動モードと、芯材軸長の２／ｎ倍の波
長の曲げ振動が発生ずる軸方向曲げ＠動モードとがある
。

そして、芯材のロール部材がその軸方向中央位置で第１
．第２のロール部材１，２に二分された本実施例のプラ
テンロール芯材において、上述のように打音が伝播した
とき騒音の発生が抑制される。この騒音抑制作用の主た
る要因は、ロール部材を中央で二分割したことにより、
騒音レベルに大きく寄与する軸方向曲げ撮動モードの振
動とくに芯材の軸方向中央位置での振動が抑制される点
にあるものと解される。

次に、半径方向節モードでの気柱振動と円環撮動モード
での機械振動とに着目すると、リブが等角度間隔で配さ
れている場合には低次数の気柱撮動および機械撮動の発
生要件が満たされて共振が起こるが、本実施例ではりブ
３０を不等角度間隔で配したので、半径方向節モードお
よび円環振動モードについて低次数ないしかなりの高次
数振動の発生要件が不成立となり、これらの共鳴振動が
阻止される。また、リブが５本設けられているので、半
径方向節モードおよび円環撮動モードでの低次数振動の
発生要件が満たされにくく、リブを不等角度間隔に設け
たことと相まって振動が阻止される。さらに、軸部１０
．筒部２０．リブ３０および空洞部４０内を撮動が伝播
するとき、要素１０．２０．３０に形成した突条１０ａ
、２０ａ。

２０ｂおよび３０ａの伝播振動乱反射作用または伝播面
積変化作用により振動が減衰される。その結果として、
伝播振動とくにその低次数振動成分すなわち可聴領域成
分が減衰され、印字時にプラテンロール芯材に生ずる騒
音が低減される。

第３図乃至第６図は、本発明によるプラテンロール芯材
の振動抑制作用に関連して本発明者が行った実験結果を
示す。

この実験には、軸長が３００ｍｍのアルミニウム管を二
分割しかつゴム製の環状体を介して互いに接合してなる
、本発明の基本構成を略備えた第１の実験資料と、これ
と同一＠長のアルミニウム管単体よりなる、比較対象と
しての第２の実験資料とを用いた。そして、これらの実
験資料の振幅−周波数特性と打撃時からの時間経過に伴
う娠幅の変化特性とを、周波数分析器（ウェーブチック
５８２０Ａ）およびレベルレコーダ（ブリュエル＆ケア
ー２３０５）を用いかつインパクト加振法により２０ｄ
Ｂのバックグラウンドノイズの無響室中で実測した。

第３図および第４図は第１．第２の実験資料についての
振幅変化特性をそれぞれ示し、縦軸に発生した撮動の振
幅を、横軸に打撃時からの経過時間をとっである。この
実験結果によれば、第１の実験資料に発生する振動はよ
り速やかに減衰する。

第５図および第６図は第１．第２の実験資料についての
振幅−周波数特性をそれぞれ示し、縦軸に撮動の振幅を
、横軸に周波数をとっである（フルスケール１０．０Ｏ
ＯＨｚ　）。この実験結果によれば、第１の実験資料に
ついては５．２２５）−１ｚにおいて基準音圧レベルに
対し−２１，６ｄＢのピーク値の振動が実測され、第２
のものについては１．３７５Ｈｚにおいて−８，９ｄＢ
が実測され、第１のものがより良い騒音低減作用を奏す
ることが示された。

本発明は上記実施例に限定されず、種々の変形が可能で
ある。たとえば、プラテンロール芯材を完全に部分する
ことなく、該芯材の外筒部（例えば上記実施例による芯
材の筒部２０及びリブ３０に対応する部分）のみを二分
割しかつ内筒部（例えば上述の軸部３０に対応する部分
）を一体に保つようにしても良い。この場合、スペーサ
部材３に代えて断面略半円状の２つの半部よりなるスペ
ーサ部材を必要に応じて用いる。また、スペーサ部材３
にその全体にわたりかつ厚さ方向に該部材を貫通する多
数の小孔を形成しても良く、この場合、空洞部に気柱振
動が発生したとき各該小孔に空気が出入りして振動エネ
ルギが然エネルギに変換されて消費され、低騒音化が図
られる。同様の観点からスペーサ部材３を多孔質セラミ
ックス。

金属もしくは高分子のファイバー・ネット等で構成して
も良い。また、単にスペーサ部材を除去して第１．第２
のロール部材同士を分離する作用を奏する空間を両ロー
ル部材間に画成しても良い。

また、上記実施例ではプラテン駆動用シャフトをプラテ
ンロール芯材の全長にわたり延在させるようにしたが、
第１．第２のロール部材の両端部のそれぞれにシャフト
を圧入しても良い。なお、この場合、両部材をシャフト
と同径でかつ短尺の棒状部材で結合しても良い。さらに
、上記実施例では軸部と筒部とをリブで結合したタイプ
のロール部材を用いたが、これに限定されるものではな
く、例えば円筒状のロール部材を用いても良い。さらに
、芯材を一体押出成形する点も必須ではない。

また、上記実施例では５本のリブを不等角度間隔に設け
たが、リブの配設本数を５本に限定するものではなく、
また、リブを等角度間隔に設けても良い。さらに、芯材
各部の寸法形状および構成材料も種々変更可能である。

発明の効果 上述のように、本発明によれば、プラテンロール芯材の
少なくとも主要部を芯材の軸方向中央位置で第１．第２
のロール部材に二分割したので、騒音レベルに大きく寄
与する軸方向曲げ振動モードの振動とくに中央位置での
撮動が抑制され、騒音の発生が抑制される。

また、両ロール部材間を伝播する振動を減衰可能なスペ
ーサ部材を介して両ロール部材を結合した場合、伝播撮
動がスペーサ部材により減衰されるとともに両ロール部
材が所要の機械的強度をちって互いに結合されると云う
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例によるプラテン
ロール芯材を示す横所面図および一部断面部分正面図、
第３図および第４図は本発明の基本構成を備える資料お
よび比較資料のそれぞれについての加撮時における時間
経過に伴う振幅変化を示すグラフ、ならびに、第５図お
よび第６図は本発明の基本構成を備えた資料および比較
資料のそれぞれの振幅−周波数特性を示すグラフである
。 １・・・第１のロール部材、２・・・第２のロール部材
、３・・・スペーサ部材。 ３０１ノブ′ 第 図 二第１のロー／Ｌ却宥 ユ第２の〇−九部設

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）外筒部と内筒部とを備え、少なくとも前記外筒部
   が、プラテンロール芯材の軸心に沿ってその一端から第
   １の軸方向中央位置まで延在する第１のロール部材と、
   前記芯材軸心に沿ってその他端から前記第１の軸方向中
   央位置と離隔した第２の軸方向中央位置まで延在する第
   ２のロール部材とに二分割されたプラテンロール芯材。
2. （２）前記第１および第２のロール部材を、両者間を伝
   播する振動を減衰可能なスペーサ部材を介して結合した
   請求項第１項に記載のプラテンロール芯材。