JPH028063Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はフエンスに関する。

金網フエンス等のフエンスは第１図に示すよう
にフエンス体１と、このフエンス体１をその上下
端で支持する胴縁２と、この胴縁２を支持する支
柱３とから構成されている。この胴縁２と支柱３
の連結はジヨイント４′により行なわれている。

このジヨイント４′はその取付個所により上部
中間ジヨイント４０′、下部中間ジヨイント４
１′、上部端ジヨイント４２′、下部端ジヨイント
４３′に分れ、夫々異る構成となつている。

これらジヨイント４′は胴縁２を嵌合する管状
の嵌合部１０′と該管状体に形成された支柱３を
嵌合する嵌合孔１１′を有する構造となつている。
そして胴縁嵌合部は上部中間ジヨイント４０′と
下部中間４２′においては２個、上部端ジヨイン
ト４２′と下部端ジヨイント４３′においては１
個、また支柱嵌合孔１１は上部中間ジヨイント４
０′と上部端ジヨイント４２′においては１個、下
部中間ジヨイント４１′と下部端ジヨイント４
３′においては上下２個形成されている。この嵌
合部１０の内径は胴縁の外径とほぼ同径に形成さ
れ、なるべくガタつきがないようになつている。
またこれら各ジヨイントは一端が分離した半割り
構造か、表裏に分割された２つ割り構造になつて
おり、図示するようにフランジにおいてボルトで
締め付けるように構成されている。

ところで上記したような構成のフエンスは通常
平地に設置されるが、平地といつても、若干の勾
配があるのが普通であり、道路勾配は最大で10度
程度ある場合が多い。このような勾配のある個所
に布設する場合、従来はジヨイントと胴縁の遊
び、ジヨイントのボルト締めの調整或いは胴縁の
たわみ等により胴縁を傾斜させて対処していた。

しかし、この遊びによる傾斜は最大でも５〜６
度が限度であり、それ以上の角度では胴縁が筒状
のジヨイントの内壁に当接してしまい、傾斜させ
ることは不可能であつた。そのため10度程度の勾
配がある場合には設置不可能であり、従来は勾配
地専用のフエンスを必要としていた。

この考案は上記した従来のフエンスの欠点を改
善するためになされたもので、従来通常の平地用
フエンスでは不可能であつた10度程度の勾配地に
も布設可能なフエンスを提供することを目的とす
るものである。そのためこの考案は上部ジヨイン
トの支柱嵌合孔の少なくともフエンス長手方向の
内径を支柱の径より大きく形成し、更に下部ジヨ
イントの胴縁嵌合部の内面上部及び下部に所定の
傾斜をつけて上下方向の幅を拡大したことを基本
的な特徴とするものである。以下本考案の実施例
を図面に基づいて説明する。

第２図は上部中間ジヨイント４０の拡大断面
図、第３図はその底面図であり、支柱嵌合部１１
の内径はフエンス長手方向の径が支柱３の径より
大きくなつており、だ円形を形成している。第４
図は上部端ジヨイント４２の拡大断面図であり、
その嵌合孔１１の内径はフエンス長手方向の径が
支柱３の径より大きくなつており、だ円形状にな
つている。

以上のような構成において、孔１１に支柱３を
嵌合したジヨイント４は、フエンス長手方向に傾
くことが出来るから、設置個所に勾配があつて
も、これの対処することが出来る。従つて特別な
場合を除いて、傾斜地用のフエンスを必要としな
い。

一方、下部中間ジヨイント４１の下部端ジヨイ
ント４３においては胴縁嵌合部１０の内径を胴縁
２より径大に構成し、胴縁２を傾斜させるように
構成している。第５図は下部中間ジヨイント４１
の、第６図は下部端ジヨイント４３の、夫々拡大
断面図であり、胴縁嵌合部１０はその端部から中
心に向い次第に拡径し、角度ａ度のテーパ状の拡
径部２０と直線状の支柱支持部２１とを構成して
いる。これにより胴縁２が傾斜し得るようになつ
ている。この場合支柱嵌合孔１１は従来と同様に
支柱３外径とほぼ同径とすれば良い。

以上述べたように、本考案のフエンスは、上部
ジヨイントの支柱嵌合孔１１をフエンス長手方向
の支柱３の外径よりも径大としているため、ジヨ
イント自体を長手方向に傾けることが出来る。そ
して、更に下部ジヨイントの胴縁嵌合部の内面の
上部と下部を拡大してあるため、胴縁を傾斜させ
ることが可能になる。そのため、従来設置不可能
であつた10度程度の勾配地にも設置できる利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフエンス立面図、第２図乃至第
６図は本考案によるフエンス用ジヨイントの一実
施例の断面図である。 １……フエンス体、２……胴縁、３……支柱、
４……ジヨイント、１０……胴縁嵌合部、１１…
…支柱嵌合孔、４０……上部中間ジヨイント、４
１……下部中間ジヨイント、４２……上部端ジヨ
イント、４３……下部端ジヨイント。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 フエンス体と、該フエンス体をその上部と下部
   において夫々支持する胴縁と、該胴縁を支持する
   支柱と、該胴縁を嵌合する筒状の胴縁嵌合部と該
   支柱を嵌合する支柱嵌合孔により該胴縁を支柱上
   端部において支柱と連結する上部ジヨイントと、
   該胴縁を嵌合する筒状の胴縁嵌合部と該支柱を嵌
   合する支柱嵌合孔により該胴縁を支柱下部におい
   て支柱と連結する下部ジヨイントとを有するフエ
   ンスにおいて； 前記上部ジヨイントの支柱嵌合孔のフエンス長
   手方向内径を支柱の外径より大きく形成し、 前記下部ジヨイントの胴縁嵌合部の内面上部及
   び下部に所定の傾斜をつけて上下方向の幅を拡大
   したことを特徴とするフエンス。