JPH0279219A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH0279219A JPH0279219A JP23101388A JP23101388A JPH0279219A JP H0279219 A JPH0279219 A JP H0279219A JP 23101388 A JP23101388 A JP 23101388A JP 23101388 A JP23101388 A JP 23101388A JP H0279219 A JPH0279219 A JP H0279219A
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Landscapes
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(イ)産業上の利用分野
本発明は強磁性金属薄膜を記録層とする磁気記録媒体の
製造方法に関する。
製造方法に関する。
(ロ)従来の技術
近年高密度磁気記録の要求の高まりに対応して真空蒸着
、スパッタリング、イオンブレーティング等の方法によ
り非磁性基板上に強磁性金属からなる薄膜を形成した金
属薄膜型の磁気記録媒体の開発が進められている。これ
らの金属薄膜型磁気記録媒体の中でも最も実用化に近い
ものとじては、Co−X1系金属を非磁性基板上に真空
蒸着する事により形成するCo−Ni蒸着テープが良く
知られている。このCo−Ni蒸着テープは磁気特性に
優れ、また磁気記録媒体として使用する時に必要な耐久
性も有しているが、その反面C。
、スパッタリング、イオンブレーティング等の方法によ
り非磁性基板上に強磁性金属からなる薄膜を形成した金
属薄膜型の磁気記録媒体の開発が進められている。これ
らの金属薄膜型磁気記録媒体の中でも最も実用化に近い
ものとじては、Co−X1系金属を非磁性基板上に真空
蒸着する事により形成するCo−Ni蒸着テープが良く
知られている。このCo−Ni蒸着テープは磁気特性に
優れ、また磁気記録媒体として使用する時に必要な耐久
性も有しているが、その反面C。
を主とする合金が磁性層として用いられているため錆が
発生しやすいという欠点がある。最近このCo−Ni系
蒸着テープの錆びやすいという欠点を解消した金属薄膜
型磁気記録媒体として、窒化鉄を主成分とする磁性材料
を用いた媒体が提唱されている。この窒化鉄薄膜型磁気
記録媒体は磁気特性に優れ、またCo−Ni系磁気記録
媒体と比較して格段に優れた耐食性を有する事から実用
化への努力が進められている。
発生しやすいという欠点がある。最近このCo−Ni系
蒸着テープの錆びやすいという欠点を解消した金属薄膜
型磁気記録媒体として、窒化鉄を主成分とする磁性材料
を用いた媒体が提唱されている。この窒化鉄薄膜型磁気
記録媒体は磁気特性に優れ、またCo−Ni系磁気記録
媒体と比較して格段に優れた耐食性を有する事から実用
化への努力が進められている。
この窒化鉄系の磁性薄膜を用いた磁気記録媒体の製造方
法としては、例えば特開昭60−85439号公報(G
11B5/85)等に開示されているようなイオンビー
ム法と蒸着法とを併用したI V D (Ion an
d Vapor Deposltlon)法や特願昭6
3−8171号に示されているプラズマ照射蒸着付用法
が提案されている。
法としては、例えば特開昭60−85439号公報(G
11B5/85)等に開示されているようなイオンビー
ム法と蒸着法とを併用したI V D (Ion an
d Vapor Deposltlon)法や特願昭6
3−8171号に示されているプラズマ照射蒸着付用法
が提案されている。
第7図はIVD法による窒化鉄薄膜型の磁気記録媒体の
製造方法を示す図である。
製造方法を示す図である。
図中、(1)は排気系(11)により内部が、1×10
−”Torr以下の高真空に保たれた真空槽で、該真空
槽(1)の内部にはるつぼ(2)、冷却ローラ(3)、
送出しローラ(4)、巻取りローラ(5)、カウフマン
型のイオン銃(6)が配設されている。前記るつぼ(2
)内には蒸発源である鉄(7)が収納されている。前記
冷却ローラ(3)には送出しローラ(4)から送出され
巻取りローラ(5)に巻取られる高分子のフィルム基板
(非磁性基板)(8)が巻付けられている。前記イオン
銃(6)はガス導入管(14)からの窒素ガスをイオン
化して窒素イオンを前記フィルム基板(8)に向けて照
射する。(9)は遮へい板である。
−”Torr以下の高真空に保たれた真空槽で、該真空
槽(1)の内部にはるつぼ(2)、冷却ローラ(3)、
送出しローラ(4)、巻取りローラ(5)、カウフマン
型のイオン銃(6)が配設されている。前記るつぼ(2
)内には蒸発源である鉄(7)が収納されている。前記
冷却ローラ(3)には送出しローラ(4)から送出され
巻取りローラ(5)に巻取られる高分子のフィルム基板
(非磁性基板)(8)が巻付けられている。前記イオン
銃(6)はガス導入管(14)からの窒素ガスをイオン
化して窒素イオンを前記フィルム基板(8)に向けて照
射する。(9)は遮へい板である。
前記るつぼ(2)より蒸発した鉄(7)の蒸気(10)
は前記冷却ローラ(3)上のフィルム基板(8)上に斜
め蒸着すると同時に、前記イオン銃(6)から窒素イオ
ンビーム(12)を前記フィルム基板(8)に照射して
該フィルム基板(8)上に窒化鉄系の磁性薄膜を形成す
る。
は前記冷却ローラ(3)上のフィルム基板(8)上に斜
め蒸着すると同時に、前記イオン銃(6)から窒素イオ
ンビーム(12)を前記フィルム基板(8)に照射して
該フィルム基板(8)上に窒化鉄系の磁性薄膜を形成す
る。
また、第8図はプラズマ照射蒸着併用法による窒化鉄薄
膜型の磁気記録媒体の製造装置を示す図であり、第7図
と同一部分には同一符号を付しこの説明は割愛する。
膜型の磁気記録媒体の製造装置を示す図であり、第7図
と同一部分には同一符号を付しこの説明は割愛する。
図中、(13)は内外の差圧と磁場勾配とによって窒素
イオンを含むプラズマを照射するプラズマ生成室である
。前記プラズマ生成室(13)より照射された窒素イオ
ンを含むプラズマは鉄(7)の蒸気(10)と同時に冷
却ローラ(3)に巻き付けられているフィルム基板(8
)に照射され、該フィルム基板(8)上には窒化鉄系の
磁性薄膜が形成される。
イオンを含むプラズマを照射するプラズマ生成室である
。前記プラズマ生成室(13)より照射された窒素イオ
ンを含むプラズマは鉄(7)の蒸気(10)と同時に冷
却ローラ(3)に巻き付けられているフィルム基板(8
)に照射され、該フィルム基板(8)上には窒化鉄系の
磁性薄膜が形成される。
このプラズマ照射蒸着併用法では、上述の特願昭63−
8171号に示されているようにIVD法の欠点であっ
た基板のチャージアップや高エネルギーのイオン照射に
よる窒化鉄の熱解離が抑えられるので、窒化鉄系の磁性
薄膜が高速で形成される。
8171号に示されているようにIVD法の欠点であっ
た基板のチャージアップや高エネルギーのイオン照射に
よる窒化鉄の熱解離が抑えられるので、窒化鉄系の磁性
薄膜が高速で形成される。
ところで一般に冷却ローラに巻き付けられているフィル
ム基板上に磁性金属を連続的に斜め蒸着して長尺の磁性
薄膜を形成する場合、磁性層の初期層形成時は磁性金属
蒸気のフィルム基板への入射角は90°に近いため成膜
速度は遅くなり、逆に磁性層の表層形成時には入射角が
小さいなめ成膜速度は速くなる。即ち、上述のIVD法
やプラズマ照射蒸着法で冷却ローラの側方からフィルム
基板に向けて一様に窒素イオンやプラズマを照射するだ
けでは、前述の理由により磁性層の初期層は窒化し過ぎ
の状態になり、一方、磁性層の表層は窒化不足になる。
ム基板上に磁性金属を連続的に斜め蒸着して長尺の磁性
薄膜を形成する場合、磁性層の初期層形成時は磁性金属
蒸気のフィルム基板への入射角は90°に近いため成膜
速度は遅くなり、逆に磁性層の表層形成時には入射角が
小さいなめ成膜速度は速くなる。即ち、上述のIVD法
やプラズマ照射蒸着法で冷却ローラの側方からフィルム
基板に向けて一様に窒素イオンやプラズマを照射するだ
けでは、前述の理由により磁性層の初期層は窒化し過ぎ
の状態になり、一方、磁性層の表層は窒化不足になる。
このため、この窒化鉄系の磁性薄膜は、初期層から表層
まで最適の窒化度を有する窒化鉄系の磁性薄膜に比べ磁
気特性は劣る。
まで最適の窒化度を有する窒化鉄系の磁性薄膜に比べ磁
気特性は劣る。
上述の欠点を解消する方法としては、第9図に示すよう
に冷却ローラ(3)の内側に永久磁石、コイル等のプラ
ズマ収束、誘導用の磁場発生部(26)を設置し、該磁
場発生部(26)から発生する磁場によってプラズマを
鉄の蒸気の最小入射角近傍、即ち磁性層の表層を形成す
る付近に誘導する方法が特願昭63−8171号には示
されている。尚。
に冷却ローラ(3)の内側に永久磁石、コイル等のプラ
ズマ収束、誘導用の磁場発生部(26)を設置し、該磁
場発生部(26)から発生する磁場によってプラズマを
鉄の蒸気の最小入射角近傍、即ち磁性層の表層を形成す
る付近に誘導する方法が特願昭63−8171号には示
されている。尚。
図中(24)は窒素イオン、(25)は電子、(28)
は磁力線である。この方法に依れば、鉄(7)の蒸気(
10)の入射角が大きく成膜速度が遅い所では低密度の
窒素プラズマが照射され、最小入射付近の成膜速度の速
い所では高密度の窒素プラズマが照射される。即ち、こ
の方法により形成された窒化鉄系の磁性薄膜は、初期層
から表層まで窒化度を適切に設定出来、高保磁力が得ら
れる。
は磁力線である。この方法に依れば、鉄(7)の蒸気(
10)の入射角が大きく成膜速度が遅い所では低密度の
窒素プラズマが照射され、最小入射付近の成膜速度の速
い所では高密度の窒素プラズマが照射される。即ち、こ
の方法により形成された窒化鉄系の磁性薄膜は、初期層
から表層まで窒化度を適切に設定出来、高保磁力が得ら
れる。
しかし乍ら、この磁場によるプラズマ誘導型の製造方法
は、成膜速度が遅い時にのみ有効であり、量産レベルの
高速成膜を行う時は以下に示す問題が生じる。
は、成膜速度が遅い時にのみ有効であり、量産レベルの
高速成膜を行う時は以下に示す問題が生じる。
即ち、1.000人/min以下の低速で窒化鉄系の磁
性薄膜を形成する時は、鉄の蒸気圧は小さく窒素ガスの
導入量も少なくてよいので、基板近くでの平均自由工程
は真空度1 x 10−’Tarrで約5Qcmと十分
に長い。従って、プラズマ生成量を基板に近づけておけ
ば、鉄蒸気や窒素イオンは散乱されることなく基板に到
達し、窒化鉄系の磁性薄膜が形成される。これ対して1
0.000人/min以りの高速成膜の場合、窒素ガス
の導入量を大幅に増加(10倍以上)しなけばならず、
更に鉄の蒸気圧(蒸発量)を100倍以上にする必要が
ある。従って、この時の平均自由工程は数正以下になり
、窒素イオンの大部分は基板に到達する依然に散乱され
、鉄蒸気も散乱されるため斜め入射効果が低下する。即
ち、上述の方法を用いて高速で窒化鉄系の磁性薄膜を形
成した場合、磁気特性の悪い磁性薄膜が形成される。
性薄膜を形成する時は、鉄の蒸気圧は小さく窒素ガスの
導入量も少なくてよいので、基板近くでの平均自由工程
は真空度1 x 10−’Tarrで約5Qcmと十分
に長い。従って、プラズマ生成量を基板に近づけておけ
ば、鉄蒸気や窒素イオンは散乱されることなく基板に到
達し、窒化鉄系の磁性薄膜が形成される。これ対して1
0.000人/min以りの高速成膜の場合、窒素ガス
の導入量を大幅に増加(10倍以上)しなけばならず、
更に鉄の蒸気圧(蒸発量)を100倍以上にする必要が
ある。従って、この時の平均自由工程は数正以下になり
、窒素イオンの大部分は基板に到達する依然に散乱され
、鉄蒸気も散乱されるため斜め入射効果が低下する。即
ち、上述の方法を用いて高速で窒化鉄系の磁性薄膜を形
成した場合、磁気特性の悪い磁性薄膜が形成される。
(ハ)発明が解決しようとする課題
本発明は上記従来例の欠点に鑑み為されたものであり、
高速で磁気特性の優れた磁気記録媒体を製造することが
出来る磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的と
するものである。
高速で磁気特性の優れた磁気記録媒体を製造することが
出来る磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的と
するものである。
(ニ)課題を解決するための手段
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、鉄の蒸気と同時に
窒素イオンと電子とを有する窒素プラズマを前記該の蒸
気と略同一方向から非磁性基板に照射して該非磁性基板
上に窒化鉄系の磁性薄膜を形成することを特徴とする。
窒素イオンと電子とを有する窒素プラズマを前記該の蒸
気と略同一方向から非磁性基板に照射して該非磁性基板
上に窒化鉄系の磁性薄膜を形成することを特徴とする。
(ホ)作用
上記製造方法に依れば、窒素プラズマ中の窒素イオン及
び電子と鉄の蒸気中の分子との衝突が少なくなるため、
窒素イオン及び鉄蒸気の散乱が抑えられ、窒素イオン及
び鉄蒸気が効率良く非磁性基板に到達する。
び電子と鉄の蒸気中の分子との衝突が少なくなるため、
窒素イオン及び鉄蒸気の散乱が抑えられ、窒素イオン及
び鉄蒸気が効率良く非磁性基板に到達する。
(へ)実施例
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施例を詳細に説明
する。
する。
第1図は本実施例で用いられる製造装置の概略l折面図
であり、第7図と同一部分には同一符号を付し、その説
明は割愛する。
であり、第7図と同一部分には同一符号を付し、その説
明は割愛する。
図中、(31)は熱電子を発生するためのフィラメント
、(32)は磁場を発生するためのコイルである。
、(32)は磁場を発生するためのコイルである。
(33)は鉄(7)の蒸気(10)のフィルム基板(8
)への最小入射角を規定する遮へい板であり、該遮へい
板(33)の最小入射角規定側の端部には取付板(34
)が冷却ローラ(3)側に折曲形成されている。前記取
付板(34)にはガス導入管(35)より窒素ガスが導
入されるプラズマ生成用の活性化ノズル(36)が取り
付けられている。
)への最小入射角を規定する遮へい板であり、該遮へい
板(33)の最小入射角規定側の端部には取付板(34
)が冷却ローラ(3)側に折曲形成されている。前記取
付板(34)にはガス導入管(35)より窒素ガスが導
入されるプラズマ生成用の活性化ノズル(36)が取り
付けられている。
第2図は前記活性化ノズル(36)の構造を示す分断斜
視図である。
視図である。
図中、(37)は正に印加されているアノード電極、(
38)(38)は絶縁板、(39)は内部にNd−Fe
−B系の小型永久磁石(40)を有する水冷銅である。
38)(38)は絶縁板、(39)は内部にNd−Fe
−B系の小型永久磁石(40)を有する水冷銅である。
前記水冷銅(39)のアノード電極(37)側の面(3
9a)には溝(41)が形成されており、該溝(41)
内にはガス導入管(35)が通っている。前記ガス導入
管(35)には孔(43)が多数形成されており、該孔
(43)からは前記ガス導入管(35)内を流れる窒素
ガスが放出される。また、前記水冷銅(39)のアノー
ド電極(37)と反対側の面(39b)には冷却水が流
れている水冷パイプ(44)が銀ロウ(45)により固
定されており、これにより前記小型永久磁石(40)は
冷却されている。(46)は活性化ノズル(36)を前
記遮へい板(33)に取り付けるためのネジ孔である。
9a)には溝(41)が形成されており、該溝(41)
内にはガス導入管(35)が通っている。前記ガス導入
管(35)には孔(43)が多数形成されており、該孔
(43)からは前記ガス導入管(35)内を流れる窒素
ガスが放出される。また、前記水冷銅(39)のアノー
ド電極(37)と反対側の面(39b)には冷却水が流
れている水冷パイプ(44)が銀ロウ(45)により固
定されており、これにより前記小型永久磁石(40)は
冷却されている。(46)は活性化ノズル(36)を前
記遮へい板(33)に取り付けるためのネジ孔である。
(47)はノズル開口部である。また、前記小型永久磁
石(40)の磁場の方向は熱電子やプラズマの発散を防
止するために前記コイル(32)の磁場の方向と同じで
ある。
石(40)の磁場の方向は熱電子やプラズマの発散を防
止するために前記コイル(32)の磁場の方向と同じで
ある。
上述の製造装置では、コイル(32)及び小型永久磁石
(40)により破線で示す磁力線(42)が形成される
。このため、フィラメント(31)から放出された熱電
子(48)はコイル(32)の磁場により軸方向に螺旋
運動しながら活性化ノズル(36)付近まで移動する。
(40)により破線で示す磁力線(42)が形成される
。このため、フィラメント(31)から放出された熱電
子(48)はコイル(32)の磁場により軸方向に螺旋
運動しながら活性化ノズル(36)付近まで移動する。
そして、この熱電子(48)は活性化ノズル(36)の
断面図である第3図に示すように、アノード電極(37
)により加速され、小型永久磁石(40)の磁場により
回転運動を行いながらノズル開口部(47)を通ってノ
ズル内に引き込まれる。前記ガス導入管(35)より導
入された中性窒素分子(49)は、前記開口部(47)
を通ってノズル内に引き込まれた熱電子(48)と衝突
することによりイオン化されてプラズマが形成される。
断面図である第3図に示すように、アノード電極(37
)により加速され、小型永久磁石(40)の磁場により
回転運動を行いながらノズル開口部(47)を通ってノ
ズル内に引き込まれる。前記ガス導入管(35)より導
入された中性窒素分子(49)は、前記開口部(47)
を通ってノズル内に引き込まれた熱電子(48)と衝突
することによりイオン化されてプラズマが形成される。
そして、この時発生した低エネルギーの分子状の窒素イ
オン(N、”) (50)と電子(51)とを有する窒
素プラズマは磁場勾配により開口部(47)を通ってフ
ィルム基板(8)の蒸気(10)の最小入射角付近に向
けて照射され窒化鉄系の磁性薄膜が形成される。
オン(N、”) (50)と電子(51)とを有する窒
素プラズマは磁場勾配により開口部(47)を通ってフ
ィルム基板(8)の蒸気(10)の最小入射角付近に向
けて照射され窒化鉄系の磁性薄膜が形成される。
1述のような製造方法では、フィルム基板(8)に到達
した窒素イオン(50)の電荷は電子(51)によって
打ち消され、前記フィルム基板(8)はチャージアップ
しない。また、前記プラズマの運動エネルギーは小さい
ので前記フィルム基板(8)上に形成された磁性薄膜は
熱解離しない。また、前記窒素プラズマは鉄(7)の蒸
気(10)の最小入射角近傍部に向けて照射されるので
、蒸気(10)の入射角が大きく成膜速度の遅い所では
、窒素プラズマは低密度であり、蒸気(10)の入射角
が小さく成膜速度が速い所では、窒素プラズマは高密度
である。即ち、フィルム基板(8)上に形成された磁性
薄膜の窒化度は初期化から表層まで均一であり、良好な
磁性薄膜を形成出来る。更に、本実施例では、窒素プラ
ズマが鉄(7)の蒸気(10)と同様に冷却ローラ(3
)の下方より照射され、窒素イオン(50)は鉄の蒸気
(10)と略同一方向に移動するので、蒸気(10)の
蒸気圧及び窒素プラズマの密度を大きくして成膜速度を
上げても、窒素イオン(50)及び鉄蒸気の散乱はあま
り増加せず、磁性薄膜の特性は劣化しない。
した窒素イオン(50)の電荷は電子(51)によって
打ち消され、前記フィルム基板(8)はチャージアップ
しない。また、前記プラズマの運動エネルギーは小さい
ので前記フィルム基板(8)上に形成された磁性薄膜は
熱解離しない。また、前記窒素プラズマは鉄(7)の蒸
気(10)の最小入射角近傍部に向けて照射されるので
、蒸気(10)の入射角が大きく成膜速度の遅い所では
、窒素プラズマは低密度であり、蒸気(10)の入射角
が小さく成膜速度が速い所では、窒素プラズマは高密度
である。即ち、フィルム基板(8)上に形成された磁性
薄膜の窒化度は初期化から表層まで均一であり、良好な
磁性薄膜を形成出来る。更に、本実施例では、窒素プラ
ズマが鉄(7)の蒸気(10)と同様に冷却ローラ(3
)の下方より照射され、窒素イオン(50)は鉄の蒸気
(10)と略同一方向に移動するので、蒸気(10)の
蒸気圧及び窒素プラズマの密度を大きくして成膜速度を
上げても、窒素イオン(50)及び鉄蒸気の散乱はあま
り増加せず、磁性薄膜の特性は劣化しない。
ip4図は本実施例の製造方法により磁性薄膜を形成し
た場合(イ)と、第9図に示す装置により磁性薄膜を形
成した比較例の場合(ロ)の成膜速度と保磁力との関係
を示す図、第5図は(イ)と(ロ)の成膜速度と角形比
との関係を示す図である。この実験結果は(イ)(ロ)
両方とも真空槽(1)内の窒素のガス圧が2 X 10
−’Torr、鉄の蒸気の最小入射角θが60°の条件
下で蒸着速度を変化させて基板上に2000人の窒化鉄
の磁性薄膜を形成した時の保磁力及び角形比を測定する
ことにより得た。尚、(イ)の場合のアノード電圧、電
流と(ロ)の場合のプラズマ生成室内での放電電圧、電
流は共に100V、2Aである。
た場合(イ)と、第9図に示す装置により磁性薄膜を形
成した比較例の場合(ロ)の成膜速度と保磁力との関係
を示す図、第5図は(イ)と(ロ)の成膜速度と角形比
との関係を示す図である。この実験結果は(イ)(ロ)
両方とも真空槽(1)内の窒素のガス圧が2 X 10
−’Torr、鉄の蒸気の最小入射角θが60°の条件
下で蒸着速度を変化させて基板上に2000人の窒化鉄
の磁性薄膜を形成した時の保磁力及び角形比を測定する
ことにより得た。尚、(イ)の場合のアノード電圧、電
流と(ロ)の場合のプラズマ生成室内での放電電圧、電
流は共に100V、2Aである。
第4図及び第5図から判るように本実施例の製造方法に
依れば、最も高い保磁力、角形比が得られる時の成膜速
度は第9図に示す製造方法に比して約2.5倍速くなる
。また、その時の保磁力及び角形比の値も大きくなる。
依れば、最も高い保磁力、角形比が得られる時の成膜速
度は第9図に示す製造方法に比して約2.5倍速くなる
。また、その時の保磁力及び角形比の値も大きくなる。
尚、本発明で用いられる導入ガスは窒素に限られるもの
ではなく、N Ot、NH,、N、+0.等の窒素を含
有する化合物ガス、混合ガスでもよい。
ではなく、N Ot、NH,、N、+0.等の窒素を含
有する化合物ガス、混合ガスでもよい。
第6図は上述の実施例の製造装置において、導入ガスと
してN、の代りにN、0を用いて磁性薄膜を形成した時
の成膜速度と保磁力Hc及び角形比Sとの関係を示す方
向である。
してN、の代りにN、0を用いて磁性薄膜を形成した時
の成膜速度と保磁力Hc及び角形比Sとの関係を示す方
向である。
上述の実施例では、熱電子発生用のフィラメント(31
)とプラズマ生成用の活性化ノズル(36)とは別体に
し、活性化ノズル(36)のみを遮へい板(33)に取
り付けたが、第8図に示すような熱電子発生部とプラズ
マ生成部とが一体になっているプラズマ生成室(13)
を活性化ノズル(36)の代りに取り付けてもよい。但
し、この場合、プラズマ生成室中のフィラメントからの
発熱が磁性薄膜に悪影響を与える虞れがある。
)とプラズマ生成用の活性化ノズル(36)とは別体に
し、活性化ノズル(36)のみを遮へい板(33)に取
り付けたが、第8図に示すような熱電子発生部とプラズ
マ生成部とが一体になっているプラズマ生成室(13)
を活性化ノズル(36)の代りに取り付けてもよい。但
し、この場合、プラズマ生成室中のフィラメントからの
発熱が磁性薄膜に悪影響を与える虞れがある。
(ト)発明の効果
本発明に依れば、磁気特性に優れた窒化鉄系の磁性薄膜
を高速で形成することが出来る磁気記録媒体の製造方法
を提供し得る。
を高速で形成することが出来る磁気記録媒体の製造方法
を提供し得る。
第1図乃至第3図は本発明に係り、第1図は製造装置の
要部断面図、第2図は活性化ノズルの分断斜視図、第3
図は活性化ノズルの断面図である。第4図は成膜速度と
保磁力との関係を示す図、第5図は成膜速度と角形比と
の関係を示す図、第6図は成膜速度と保磁、力及び角形
比との関係を示す図、第7図、第8図及び第9図は夫々
従来の製造装置の断面図である。 (7)・・・鉄、(8)・・・フィルム基板(非磁性基
板)(36)・・・活性化ノズル、(50)・・・窒素
イオン、(51)・・・電子
要部断面図、第2図は活性化ノズルの分断斜視図、第3
図は活性化ノズルの断面図である。第4図は成膜速度と
保磁力との関係を示す図、第5図は成膜速度と角形比と
の関係を示す図、第6図は成膜速度と保磁、力及び角形
比との関係を示す図、第7図、第8図及び第9図は夫々
従来の製造装置の断面図である。 (7)・・・鉄、(8)・・・フィルム基板(非磁性基
板)(36)・・・活性化ノズル、(50)・・・窒素
イオン、(51)・・・電子
Claims (1)
- (1)鉄の蒸気と同時に窒素イオンと電子とを有する窒
素プラズマを前記鉄の蒸気と略同一方向から非磁性基板
に照射して該非磁性基板上に窒化鉄系の磁性薄膜を形成
することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23101388A JPH0279219A (ja) | 1988-09-14 | 1988-09-14 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23101388A JPH0279219A (ja) | 1988-09-14 | 1988-09-14 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0279219A true JPH0279219A (ja) | 1990-03-19 |
Family
ID=16916879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23101388A Pending JPH0279219A (ja) | 1988-09-14 | 1988-09-14 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0279219A (ja) |
-
1988
- 1988-09-14 JP JP23101388A patent/JPH0279219A/ja active Pending
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