JPH027798Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、直方体状容器の区切体に関する。更
に詳しくは、直方体状の容器の両側面に延設され
た重合部に挾着固定され、該容器の収納室を前後
に２分する如く直立し、かつ、特殊な形状の平面
図形状を有する該区切体に関する。

［従来の技術とその問題点］ 例えば、自動車両搭載用の工具類を収納する工
具袋若しくは工具箱のような容器には、種々の大
きさ及び形状の工具類を使用時にその迅速な出し
入れが可能なように収納しなくてはならない。

棒状部分若しくは筒状部分を有する工具類の該
棒状部分等を前述の容器の内壁に係止する受け部
材を取付ける構造は、広く知られている。また硬
質箱状の容器内部にゴバン目状の枡目を有する硬
質の区切体を挿脱自在に固定してなる構造も広く
知られている。

しかし、前者の構造は、該容器に収納された工
具類の取出し収納を迅速に行うことが困難であ
り、また、棒状部分等を有しない工具類（例えば
巻尺等）を区分収納する受け部材は取付け困難で
ある（註、容器内壁の占有率が過大となり易い）。
また、後者の構造は、区切体が剛性の材料で構成
されているため、収納物と区切体の間隙を迅速な
取り出し収納および収納中の収納物の安定に寄与
するような区切体を設けることは困難であり、し
かも対象とする容器が硬質で該区切体も硬質の材
料からなるものに限定される。

本考案者は、収納室を有する容器内への物品の
収納及び取出しを迅速に実施可能にする区切体の
構造につき種々の考究の結果、以下に述べる区切
体が、前述の目的に合致することを見出して本考
案を完成した。

以上の記述から明らかなように本考案の目的
は、工具袋若しくは工具箱のような容器における
区切体であつて工具類の収納及び取出しを迅速に
行うことが可能なものを提供することである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、下記(1)および(2)の構成を有する。

(1) 左右それぞれの側面のほゞ中央部に延設され
た重合部を固定することにより正面部材と後面
部材とが側面部材及び底面部材と共に一体的に
形成されてなる直方体状の容器の該重合部にそ
の左右両端が挾着固定され、その本体は該容器
の収納室内をほゞ前後に２分する如く直立して
設置され、該本体はその平面図上型と型が
交互に連続する形状を有し、該型又は型の
上辺は又は底辺、前記収納室内の前壁若しくは
後壁に密接するように取付けられた直方体状容
器の区切体。

(2) 型又は型の巾および交互に連続する型
と型相互の間隔を収納物の平面図上の巾に適
合する巾としてなる前記第(1)項に記載の区切
体。

本考案の構成と効果につき以下に詳述する。

第１〜３図は、本考案を例示する説明図であ
り、第１図は、本考案の区切体２を収納室１内に
固定した状態を示す一部切欠き斜視図である。図
中３は、収納室１を構成する容器ａの左右の側面
に延設された重合部であつて、区切体２の左右両
端ｅが、該重合部３に挟着固定されている。この
固定方法は限定されず、関係部材の材質と厚みに
応じて、接着、熔着、縫製、ビス、ピン若しくは
ハトメによる等適した固定方法を採用できる。ま
たｃは収納室１の前後内壁であり、この部分に間
欠的に、区切体２の型の上片が密接する。該区
切体２の型は、平面図上イ、交互に若しくは
ロ、間欠的交互に上方若しくは下方に突出するよ
う構成されているので、区切体２と収納室１の内
壁ｃとの間で、前述イ、の場合はロ字状の同じく
ロ、の場合は凸字状の区切られた空間ｄが形成さ
れる。

第２図は、本考案の区切体２の外観を例示する
斜視図で、ｄ，ｅの意味は第１図の場場合と同様
である。

第３図は、第１図の収納室１の中間部をその前
後壁に垂直な面で切断した断面図である。図中ｂ
は収納物の形状と収納位置を示す。

［作用］ 前述のように区分された収納室の平面形状はロ
型若しくは凸字状でその左右巾は、収納物に適合
するよう設計されているので、例えばドライバー
若しくはスパナのような棒状の工具はロ型の区分
室に収納し、巻尺のような円板状の測定具は凸字
状の区分室に収納するようにすれば、その収納状
態は安定し、かつ、収納物の出し入れは迅速に行
うことができる。また、本考案の区切体を容器に
取付ける取付方法が極めて簡明であり、該容器の
製造と同時に行えば、能率的な取付を行うことが
できる。

しかも、直方体状容器の内壁に接した区切体の
型又は型の上辺は又は底辺の補強作用によ
り、該容器の側面からの外部圧力に対して抵抗性
が高められ、凹みが発生しにくい。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は、本考案の説明図であり、第１図
は、本考案の区切体を収納室に固定した状態を示
し、第２図は、本考案の区切体を、第３図は第１
の収納室の横断面図を示すものである。 各図において、１……収納室、２……区切体、
３……重合部、ａ……容器、ｂ……収納物、ｃ…
…収納室の内壁、ｄ……区切られた空間、ｅ……
区切体の端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 左右それぞれの側面のほゞ中央部に延設され
   た重合部を固定することにより正面部材と後面
   部材とが側面部材及び底面部材と共に一体的に
   形成されてなる直方体状の容器の該重合部にそ
   の左右両端が挾着固定され、その本体は該容器
   の収納室内をほゞ前後に２分する如く直立して
   設置され、該本体はその平面図上型と型が
   交互に連続する形状を有し、該型又は型の
   上辺又は底辺は、前記収納室内の前壁若しくは
   後壁に密接するように取付けられた直方体状容
   器の区切体。 (2) 型又は型の巾および交互に連続する型
   と型相互の間隔を収納物の平面図上の巾に適
   合する巾としてなる実用新案登録請求の範囲第
   (1)項に記載の区切体。