JPH027584B2 - - Google Patents

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JPH027584B2
JPH027584B2 JP1210384A JP1210384A JPH027584B2 JP H027584 B2 JPH027584 B2 JP H027584B2 JP 1210384 A JP1210384 A JP 1210384A JP 1210384 A JP1210384 A JP 1210384A JP H027584 B2 JPH027584 B2 JP H027584B2
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JP
Japan
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phenylalanine
mandelic acid
optically active
water
complex
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JP1210384A
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JPS60156655A (ja
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Yasuhisa Tashiro
Ryoichi Hasegawa
Shigeru Aoki
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光学活性フエニルアラニンの製造方法
に関し、より詳しくは0.90〜2.10のpKa値を有す
る酸性化合物の存在下、水性溶媒中でDL−フエ
ニルアラニン・光学活性マンデル酸複合体を光学
分割し、得られる光学活性フエニルアラニン・光
学活性マンデル酸複合体から該マンデル酸を除去
することを特徴とする光学活性フエニルアラニン
の製造方法に関する。
本発明方法によりDL−フエニルアラニンを光
学分割すると従来法に比較して分割母液量を1/5
〜1/6にすることができ、又光学活性フエニルア
ラニンが純度よく得られるので、工業的に極めて
有利な方法である。
DL−フエニルアラニンを光学活性マンデル酸
で光学分割する方法はすでに知られている〔日化
誌92(11)999〜1002(1971)〕。しかし公知の方法
について本発明者らが追試したところフエニルア
ラニン・マンデル酸複合体の水に対する溶解度が
フエニルアラニンに換算すると2.6%と極めて低
濃度であり、さらに光学分割された光学活性フエ
ニルアラニンの光学純度は、いろいろの条件を検
討しても80%台と不満足であり、また上記したよ
うに初期濃度が低濃度のため、得られる光学活性
フエニルアラニン・マンデル酸複合体の分割母液
に対する割合は極めて低く、工業的には極めて不
利であることが判明した。
そこで本発明者らは上記の欠点を改善すべく検
討した結果、0.90〜2.10のpka値を有する酸性化
合物の存在する水性溶媒中で、DL−フエニルア
ラニン・光学活性マンデル酸複合体は分解するこ
となく光学分割され、又それらの酸性化合物を使
用しない場合に比べて分割母液量を1/5〜1/6に減
らすことができ、さらに得られた光学活性フエニ
ルアラニン・光学活性マンデル酸複合体からマン
デル酸を除去すると光学精製工程を経なくても
96.5%以上という高い光学純度の光学活性フエニ
ルアラニンが得られることを見い出した。
本発明は上記知見に基づき完成されたものであ
る。
本発明方法を実施するには例えば次のようにす
ればよい。すなわち、0.90〜2.10のpKa値を有す
る酸性化合物の存在する水性溶媒中にDL−フエ
ニルアラニン及び光学活性マンデル酸を溶解させ
てDL−フエニルアラニン・光学活性マンデル酸
複合体を生成せしめ、その後その溶液を冷却する
か、又は必要に応じて濃縮するかなどにより難溶
性の複合体を選択晶析させ、固液分離し、得られ
た光学活性フエニルアラニン・光学活性マンデル
酸複合体をイオン交換樹脂処理又は中和等の方法
により分解し、マンデル酸を除去することにより
光学活性フエニルアラニンが得られる。
本発明で使用される0.90〜2.10のpKa値を有す
る酸性化合物としては例えばスルフアミン酸、亜
硫酸、硫酸、重硫酸塩、チオ硫酸、次亜リン酸、
亜リン酸、亜塩素酸などの無機化合物があげられ
るが、硫酸、重硫酸塩、スルフアミン酸などが好
ましい。重硫酸塩は特は制限なく例えば重硫酸の
リチウム、ナトリウム、カリウムなどの金属塩、
アンモニアとの塩、メチルアミン、アニリンなど
の各種アミンとの塩、フエニルアラニン、グリシ
ンなどの各種アミノ酸との塩などがあげられる
が、特に工業的に重要なものとしては、重硫酸ア
ンモニウム、重硫酸ナトリウム、重硫酸カリウ
ム、アミノ酸の重硫酸塩類をあげることができ
る。勿論これらの混合使用も、可能である。これ
らは、いずれも分割系内で、生成させて用いる事
ができる。例えば重硫酸ソーダについては、硫酸
と当モルの水酸化ナトリウム、又は硫酸と当モル
の芒硝より水中にて生成させ、そのまま本発明に
用いる事ができる。
酸性化合物の使用量はDL−フエニルアラニン
に対し例えば2倍モル未満、好ましくは0.2〜1.6
倍モル、さらに好ましくは0.6〜1.2倍モル程度で
ある。酸性化合物として硫酸を使用する場合、そ
の使用量はDL−フエニルアラニンに対し、1倍
モル未満、好ましくは0.1〜0.8倍モル、さらに好
ましくは0.3〜0.6倍モル程度である。
DL−フエニルアラニン・光学活性マンデル酸
複合体を生成せしめる際のフエニルアラニンとマ
ンデル酸の使用割合はフエニルアラニンに対しマ
ンデル酸を0.1倍当量以上、好まくは0.2〜4倍当
量、さらに好ましくは0.4〜2倍当量程度である
が、添加する酸性化合物の使用量により適宜定め
る。
複合体を生成させる際の温度は0℃以上であれ
ば特に制限はないが、50℃ないし溶媒の沸点の範
囲が好ましい。
晶析温度は使用する溶媒の沸点以下であれば特
に制限はないが、0℃ないし50℃の範囲が好まし
い。
光学活性複合体の晶析に際しては特に種晶を加
える必要はないが晶析をすみやかにするために微
量の種晶を加えても何ら差支えない。
得られた光学活性複合体から光学活性フエニル
アラニンの単離は、公知の方法により行うことが
できる。例えば、光学活性フエニルアラニン・光
学活性マンデル酸複合体の水溶液を苛性アルカリ
で中和し、目的とする光学活性フエニルアラニン
を析出させ、次いで取するか又は光学活性複合
体の水溶液を強酸性イオン交換樹脂に通じ、水洗
した後アンモニア水で溶出し、溶出液を濃縮し、
析出した結晶を取することによつて容易に行う
ことができる。
本発明で得られる光学活性フエニルアラニンの
うちL−体はアミノ酸輸液の1成分として又合成
甘味剤の原料として、又D−体は医薬品原料等と
して有用である。
次に実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例 1 水200ml、95%硫酸16.5gを仕込み、これにDL
−フエニルアラニン66.1g、L−マンデル酸73.2
gを加え昇温し75℃にて溶解した。次いで徐々に
冷却し69℃でL−フエニルアラニン・L−マンデ
ル酸複合体0.27gを種晶として接種し、約2時間
後30℃となつたところで析出結晶を過し得られ
た結晶を50mlの水で洗浄し53.63g(乾燥結晶
42.44g)のL−フエニルアラニン・L−マンデ
ル酸複合体(モル比フエニルアラニン:マンデル
酸=1:1)のウエツト結晶を得た。
得られた分割結晶を水95gに懸濁し30〜50℃で
30%水酸化ナトリウム水溶液18gを用いて中和
し、析出するL−フエニルアラニンを室温で取
し、水20mlで洗浄後、乾燥するとL−フエニルア
ラニン18.7gを得た。
比旋光度 〔α〕20 D=−34.2゜(C=2.0、H2O) 光学純度:99.4% 実施例 2 水150ml、95%硫酸41.3gを仕込み、攪拌しつ
つ30%NaOH53.3gを30〜50℃で0.5hrにわたつ
て滴下し、NaHSO4の水溶液を調整した。ここ
に、DL−フエニルアラニン66.1g、L−マンデ
ル酸73.2gを仕込み、昇温して75℃とした。ここ
で均一に溶解した。徐々に冷却して67℃でL−フ
エニルアラニン、L−マンデル酸複合体の種晶を
0.25g添加し、更に冷却した。5.5hr後25℃で
過、70mlの水で洗浄後乾燥し、51.1gのL−フエ
ニルアラニン・L−マンデル酸複合体(モル比フ
エニルアラニン:マンデル酸=1:1)を得た。
得られた複合体19.9gを水950mlに溶解し
Powex50WX−4(H型)100mlに通液し、水で十
分洗浄した後1Nアンモニア水500mlで溶出し、溶
出液1000mlを減圧濃縮し、メタノールを加えて結
晶化させる。析出した結晶を取し冷水で洗浄、
乾燥し、L−フエニルアラニン9.70gを得た。
比旋光度 〔α〕20 D=−33.50(C=2、H2O) 光学純度:97.4% 実施例 3 実施例1において、硫酸のかわりにNH4TSO4
を46g用いた。DL−フエニルアラニンの濃度は
17.2%であり、DL−フエニルアラニンに対する
NH4HSO4、L−マンデル酸のモル比は各々1.0、
1.2であつた。77℃で均一に溶解させた後、徐々
に冷却し、71℃で0.22gのL−フエニルアラニ
ン・L−マンデル酸複合体の種晶を添加し、更に
3時間冷却後23℃でL−フエニルアラニン・L−
マンデル酸複合体(モル比フエニルアラニン:マ
ンデル酸=1:1)の結晶を別した。55mlの水
で洗浄し、乾燥した。乾燥後の収量は52.87gで
あつた。
得られた複合体を実施例1と同様に処理し、L
−フエニルアラニンが得られた。
比旋光度〔α〕20 D=−33.9゜(C=2、H2O) 光学純度 98.5% 実施例 4 実施例3において、NH4HSO4を55.2g、DL−
フエニルアラニンに対して1.2倍モルとし、水を
140mlとした以外は、実施例3と同様にしてL−
フエニルアラニン・L−マンデル酸複合体(モル
比フエニルアラニン:L−マンデル酸=1:2)
49.44gを得た。
得られた複合体を実施例2と同様に強酸性イオ
ン交換樹脂により処理しL−フエニルアラニンを
得た。
比旋光度 〔α〕20 D=−34.0゜(C=2、H2O) 光学純度 98.8% 実施例 5 実施例1において、L−マンデル酸を43.8g、
水を160mlとした以外は、実施例1と同様にして
L−フエニルアラニン・L−マンデル酸複合体
(モル比フエニルアラニン:マンデル酸=1:1)
40.16gを得た。
得られた複合体を実施例1と同様に処理してL
−フエニルアラニンを得た。
比旋光度 〔α〕20 D=−33.4゜(C=2、H2O) 光学純度 97.1% 実施例 6 水200ml、スルフアミン酸27.2gを仕込みこれ
にDL−フエニルアラニン66.1g、L−マンデル
酸73.2gを加え昇温し76℃にて溶解した。次いで
徐々に冷却し68℃でL−フエニルアラニン・L−
マンデル酸複合体0.27gを種晶として接種し、約
0.5時間後冷却後35℃で析出結晶を過し得られ
た結晶を50mlの水で洗浄し、乾燥してL−フエニ
ルアラニン・L−マンデル酸複合体(モル比フエ
ニルアラニン:マンデル酸=1:1)42.28gを
得た。
得られた複合体を実施例2と同様に処理してL
−フエニルアラニンを得た。
比旋光度 〔α〕20 D=−33.67゜(C=2.0、H2O) 光学純度 97.9% 実施例 7 水200ml、スルフアミン酸50.4gを仕込みこれ
にDL−フエニルアラニン66.1g、L−マンデル
酸73.2gを加え昇温し76℃にて溶解した。次いで
徐々に冷却し55℃でL−フエニルアラニン・L−
マンデル酸複合体0.2gを種晶として接種し、約
2時間後30℃となつたところで析出結晶を過し
得られた結晶を50mlの水で洗浄し、乾燥してL−
フエニルアラニン・L−マンデル酸複合体(モル
比フエニルアラニン:マンデル酸=1:1.59)
38.76gを得た。
得られた複合体を実施例2と同様に処理してL
−フエニルアラニンを得た。
比旋光度 〔α〕20 D=−33.96゜(C=2、H2O) 光学純度 98.7% 参考例 1 実施例1において硫酸を添加しなかつた他は、
全く同じ仕込にて実施した。溶解させるため80〜
90℃に昇温したが近一に溶解しないため水を徐々
に追加したが、1550mlの水を追加した時点で溶解
した。これを実施例1と同様に徐々に冷却し、途
中0.27gのL−フエニルアラニン・L−マンデル
酸複合体の種晶を添加し、更に冷却して約3時間
後30℃とした。これを過水洗後乾燥して52.94
gのL−フエニルアラニン・L−マンデル酸複合
体(モル比フエニルアラニン:マンデル酸=1:
1)が得られた。
このものを実施例2と全く同様に処理し21.2g
のL−フエニルアラニンが得られた。
比旋光度 〔α〕20 D=−28.9゜(C=2、H2O) 光学純度 84.10%

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 0.90〜2.10のPKa値を有する酸性化合物の存
    在下、水性溶媒中でDL−フエニルアラニン・光
    学活性マンデル酸複合体を光学分割し、得られる
    光学活性フエニルアラニン・光学活性マンデル酸
    複合体から該マンデル酸を除去することを特徴と
    する光学活性フエニルアラニンの製造方法。
JP1210384A 1984-01-27 1984-01-27 光学活性フエニルアラニンの製造方法 Granted JPS60156655A (ja)

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JPS60156655A JPS60156655A (ja) 1985-08-16
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