JPH0275385A - 超音波洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はワークを洗浄槽中の脱気された洗浄液に浸漬せ
しめ、上記洗浄槽中で超音波を発生させてキャビテーシ
ョンを発生せしめ、上記ワークの洗浄、バリ取りを行な
うための超音波放射方法及びその装置に関わり、更に詳
しくは上記洗浄槽中の上記洗浄液を外気から遮断し、更
に上記洗浄液に静水圧をかけることにより上記キャビテ
ーションをより良く発生せしめ、しかも上記遮断及び静
水圧による加圧の際に上記洗浄液の液面の高さを予め設
定された高さに保つことにより、上記キャビテーション
をより良く発生せしめるための上記洗浄槽中の上記洗浄
液の占める大きさ及び形状を保つことを特徴とする洗浄
、バリ取り等に於ける超音波放射方法及びその装置に関
わる。

［従来の技術］ 周知の通り、ワークの洗浄及びバリ取りのために、超音
波によるキャビテーション（空洞現象）の発生を利用し
た方法及びその装置がある。

これは、洗浄液を満たした洗浄槽中に上記ワークを投入
し、上記洗浄液中に設置された超音波振動子を超音波発
振器により駆動せしめて超音波を発生せしめ、その時に
発生するキャビテーションにより、上記ワークの洗浄及
びバリ取り等をするものである。

このキャビテーションの発生については諸説あり、代表
的なものとして次のような説がある。即ち、溶液に超音
波を放射した時、ある瞬間には著しい減圧が生じ、溶液
の圧力がその温度に於ける飽和蒸気圧以下に下った時に
溶液が蒸発して泡を生じ、これが核となって膨張して空
洞を作り、そして次の瞬間には上記空洞が周囲に急激に
圧縮されて著しい高圧を生ずる、という説である。この
説によれば、溶液中に予め気体が溶解していると、減圧
時に上記溶解している気体の泡が生じ、これが抵抗とな
って上記溶液の蒸発によるキャビテーションの発生が妨
げられるとされている。

そしてこの説に基づいて、上記洗浄液中に溶解している
気体を脱気するための脱気装置を用いた超音波放射方法
及びその装置がある。この脱気装置は上記洗浄液を沸諭
させることにより、上記洗浄液中に溶解している気体を
取り除くものが一般に使用されている。そして、上記脱
気装置を用いて上記洗浄液を脱気することにより上記キ
ャビテーションがより良く発生して上記ワークの洗浄及
びバリ取りの効果が高まることが確認され、実用に供さ
れている。

一方、上記キャビテーションの発生に関し、溶液にかか
る周囲圧力によって上記キャビテーションの発生の度合
いが変わることが確認されており、上記溶液に応じて上
記キャビテーションをより良く発生させるための適正な
周囲圧力が測定されている。ここで上記ワークの洗浄及
びバリ取り等のために一般的に用いられる上記洗浄液の
場合は、静水圧をかけて大気圧以上に加圧することがよ
いとされている。しかし従来、これを工業的に実施した
ものはない。

また他方、上記洗浄槽に関し、上記キャビテーションが
発生し易い大きさ及び形状がある。このため、上記洗浄
槽は上記キャビテーションが発生し易い大きさ及び形状
となるよう設計されており、特に、上記超音波振動子が
設置された上記洗浄槽底部から、上記洗浄液の液面まで
の高さを予め設定された高さに保つことが重要であると
されている。

［発明が解決しようとする課題］ 上記従来技術の脱気装置を用いた超音波放射方法及びそ
の装置により、脱気された洗浄液中で上記キャビテーシ
ョンをより良く発生させ、上記洗ｖ０及びバリ取り等の
効果を高めることが実現されている。

しかし一方、上記洗浄槽中で超音波を発生させた時、上
記洗浄液の液面から空気が溶解する恐れがある。特に上
記液面が波立つ時、上記洗浄液に空気が多く溶解干るこ
とが明らかになっている。

このため、上記洗浄液の脱気状態を維持せしめることは
困難である。ここで上記洗浄槽には蓋があるが、これは
従来、上記洗ｎ１液の蒸発を防ぐための蓋であり、上記
蓋と上記洗ｎ１液の液面との間には空気を存するもので
あるから、上記洗浄液を外気から遮断することはできな
い。

そして一方、上記洗浄槽が遮断されてはいないので、上
記洗浄及びバリ取り等は大気中で行なわれていた。従っ
て上記洗浄液に応じた適正な周囲圧力内で上記洗浄及び
バリ取り等を行なうことはなかった。

更に、上記洗浄槽を遮断したり上記洗浄液を加圧したり
することが実現されたとしても、そのために上記洗浄液
の液面の高さが変わることは好ましいことではない。

［目的］ 従って本発明の目的とするところは、上記洗浄槽中の上
記洗浄液を外気から遮断することにより上記洗浄液への
空気の溶解を防止して脱気された状態を維持でき、更に
上記洗浄槽中の上記洗浄液を上記キャビテーションがよ
り良く発生する適正な圧力となるよう静水圧をかけて加
圧しながらしかも同時に上記遮断及び加圧の際には上記
洗浄液の液面の高さを予め設定された高さに保つことに
より、上記キャビテーションをより良く発生せしめるた
めの上記洗浄槽中の上記洗浄液の占める大きさ及び形状
を保つことのできる洗浄、バリ取り等に於ける超音波放
射方法及びその装置を提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明は上記課題を解決するために次の技術的手段を有
する。即ち、実施例に対応する添付図面に使用した符号
を用いてこれを説明すると。

ワークを、脱気された洗浄液が満たされた洗浄槽中に投
入して上記洗浄液に浸漬せしめ、上記洗浄槽中に発生さ
せた超音波により上記洗浄液中にキャビテーションを発
生せしめて上記ワークの洗浄、バリ取り等を行なうため
の超音波放射方法に於いて； 上記ワークを疫大した上記洗浄槽中の上記洗浄液に空気
が溶解しないように上記洗浄槽のワーク投入開口部を遮
断し、更に上記遮断された洗浄槽中に超音波を発生せし
める時は上記洗浄槽中の洗浄液に静水圧をかけながら上
記超音波を発生せしめ、しかも上記洗浄槽の遮断及び静
水圧による加圧の時には、上記洗浄槽中の上記洗浄液の
液面の高さを予め設定された高さに保つことを特徴とす
る洗浄、バリ取り等に於けるワークへの超音波放射方法
である。

更に、ワークが投入されて洗浄、バリ取り等されるため
の洗浄槽と、上記洗浄槽中に満たされて上記ワークを浸
漬するための、脱気された洗浄液と、上記洗浄槽中の上
記ワークの下方に置かれて上記洗浄液中に超音波を発生
せしめるための超音波振動子と、上記超音波振動子を駆
動せしめるための超音波発振器と、上記洗浄液を脱気す
るための脱気装置を有する超音波放射装置に於いて；上
記洗浄槽１上部の上記ワーク２を投入するためのワーク
投入開口部３の位置で上記洗浄槽１中の上記洗浄液５を
外気から遮断するための遮断用蓋部４と、上記遮断用蓋
部４による遮断をより完全にするための弾性体で成る遮
断用パッキング９と、上記遮断用蓋部４により遮断され
た上記洗浄槽１中の空気を外部に導くための空気抜き管
６を有し、当該空気抜き管６の上流と下流の間には開閉
弁７を備え、更に上記洗浄槽１中の上記洗浄液５に静水
圧Ｐをかけるための加圧用シリンダーピストン８を有し
ており、しかも上記洗浄槽１の遮断及び静水圧Ｐによる
加圧の際には、上記洗浄槽ｌ中の上記洗浄液５の液面１
０の高さを予め設定された高さＨに保つことを特徴とす
る洗浄、バリ取り等に於けるワークへの超音波放射装置
であることも望ましい。

また、ワークが投入されて洗浄、バリ取り等されるため
の洗浄槽と、上記洗浄槽に満たされて上記ワークを浸漬
するための脱気された洗浄液と、上記洗浄槽中の上記ワ
ークの下方に置かれて上記洗浄液中に超音波を発生せし
めるための超音波振動子と、上記超音波振動子を駆動せ
しめるための超音波発振器と、゛上記洗浄液を脱気する
ための脱気装置を有する超音波放射装置に於いて：上記
洗浄槽ｌ上部の上記ワーク２を投入するためのワーク投
入開口部３の位置で上記洗浄槽１中の上記洗浄液５を外
気から遮断し、更に上記洗浄液５に静水圧Ｐをかけるた
めの遮断加圧用プレート１１と、上記遮断加圧用プレー
ト１１による遮断をより完全にし、更に上記遮断加圧用
プレート１１により加圧された時に変形して上記加圧を
可使にするための弾性体で成る遮断加圧用パッキング１
２と、上記遮断加圧用プレート１１に上方から付勢して
Ｌ記洗浄液５に静水圧Ｐをかけせしめるための遮断加圧
用シリンダーピストン２θを有しており、上記遮断加圧
用プレートｌｌはその下面１３で、上記遮断加圧用パー
２キング１２の上端の高さを予め設定された液面の高さ
Ｈとして上記洗浄槽１に満たされた上記洗浄液５の液面
１０に上方から接するようにして、上記洗浄槽ｌ中の上
記洗浄液５を外気から遮断し、更にその高さＨの位置で
上記遮断加圧用シリンダーピストン２９に上方から付勢
されて上記洗浄液５に静水圧Ｐをかけるものであること
を特徴とする洗浄、バリ取り等に於けるワークへの超音
波放射装置とすることも好ましい。

［作用］ 以上の構成により、まず上記ワークを上記洗浄槽に投入
し、脱気された上記洗浄液に浸漬せしめる０次いで上記
洗浄槽の上記ワーク投入開口部を遮断する。従って上記
遮断の後は上記洗浄液の空気が溶解することはない、こ
の時、上記洗浄液の液面の高さが予め設定された高さと
なるよう上記ワーク投入開口部を遮断する０次いで上記
洗浄槽中の上記洗浄液に静水圧をかけて加圧する。この
時、上記洗浄槽の上記ワーク投入開口部が遮断されてい
るので上記加圧ができ、しかも上記洗浄液の液面を予め
設定された高さに保って上記加圧をするこことができる
。

［実施例］ 次に本発明の実施例を添付図面に従い詳述する。

第１図、第２図、第３図は第１実施例を示す。

この例では洗浄槽１の底部に超音波振動子１４が設ユさ
れている。そして、その上部にワーク２を乗せるための
格子状のワーク乗せ台１５が置かれて、上記ワーク２を
載置している。上記洗浄槽１には洗浄液５が供給される
。この洗浄液５は脱気装置１５により脱気されたもので
ある。そして上記洗浄槽１の上部には冷却管１６が内周
に配設された蒸気凝縮部１７が設けられている。

ここで上記超音波振動子１４内部には超音波発振器を有
するが図示を省略する。そして上記超音波振動子１４は
上記洗浄槽１の底部にボルト１８及びナツト１９で固定
される。

そして上記ボルト１Ｂのうち１本は中空であり、その内
部を通る電線２０により電力を供給して上記超音波発振
器を駆動せしめ、上記超音波振動子１４から超音波を放
射せしめる。

一方、上記洗浄液５は」二記洗詐槽ｌを通って循頌せし
められる。そして上記洗浄槽ｌの排出口２２から排出さ
れる方を上流とし、上記洗浄槽ｌの供給口２３に供給さ
れる方を下流とすると、その流路となる配管２０上には
ポンプ２４及び濾過器２５並びに脱気装ｆｆ１１５が配
設されている。なお、上記配管２０上にはその他の洗浄
液タンク等が配設されているが図示は省略する。更に上
記配管２０上の、上記排出口２２の下流には排出用バル
ブ２Ｂが上記供給口２３の上流には供給用バルブ２７が
各々配設されている。ここで、上記脱気装置１５は沸騰
槽を有し、上記洗浄液５を沸騰させることで溶解してい
る気体を脱気するものであるが、従来使用されているの
で詳述を省略する。

そして他方、上記蒸気凝縮部１７は、その内周に冷却管
１Ｂを有し、上記洗浄液５の蒸気を冷却し凝縮せしめて
再び液化せしめ、液化した洗浄液５をその下方に滴下せ
しめて回収し、外部の水分離器２９に送って水分を分離
せしめた後、上記脱気装置１５に送って再利用するもの
である。

以上は従来の洗ｎ１バリ取りに於ける超音波放射装置と
同様であり、本発明は首記した課題を解決するために１
次のようにしたものである。

即ち、上記洗詐槽ｌの上部のワーク投入開口部３の上方
には遮断用蓋部４がある。この遮断用蓋部４は更にその
上方の遮断用シリンダーピストン３０により上下せしめ
られる。そして上記遮断用蓋部４は上に凸となるよう湾
曲しており、空気抜き管６が、上記遮断用蓋部４の上面
から、下面の中央の最上部に貫通している。上記空気抜
き管６の上流と下流の間には開閉弁７が配設されている
。

そして、上記遮断用蓋部４の下面の外縁と上記洗浄槽１
のワーク投入開口部３の上面との間には、上記ワーク投
入開口部３を囲むようにして弾性体で成る遮断用パッキ
ング９が設けられている。

そして一方、上記洗浄槽ｌの下部には加圧用シリンダー
ピストン８が設けられている。この加圧用シリンターピ
ストン８は油圧によって出没し、上記洗浄液５に静水圧
Ｐをかけるものである。

本発明の第１実施例は以上のような構成であるのでこれ
を使用して上記ワーク２の洗浄、バリ取りを行なう時に
は次のようにして行なう。

まず、上記洗浄槽１に上記ワーク２を投入する。この時
、上記遮断用シリンダーピストン３Ｇにより上記遮断用
蓋部４を上方に持ち上げるようにしておき、上記ワーク
２をワーク投入開口部３から投入する０次いで上記遮断
用シリンダーピストン３０により上記遮断用蓋部４を下
方に降ろして上記ワーク投入開口部３を覆うようにして
塞ぐ０次いで上記供給用バルブ２７を開き、上記洗浄液
５を上記洗浄槽１に供給する。この洗浄液５は上記脱気
装置１１５により予め脱気されたものである。この時上
記排出用バルブ２７を閉じておくは言うまでもない、そ
してこの時上記空気抜き管６の開閉弁７を開き、上記洗
浄槽ｌ内の空気を外部に放出させる。（第１図参照）次
いで上記洗浄槽１中の上記洗浄液５の液面１０が上記遮
断用蓋部４の下面の上部に達し、上記洗浄槽ｌ内の空気
が上記空気抜き管６を通って外部にすべて放出された時
、上記開閉弁７及び上記供給用バルブ２７を閉じる。従
って、上記洗浄槽ｌ中の上記洗浄液５は外気から遮断さ
れる。この時の上記遮断用蓋部４の下面の上部の高さを
、キャビテーションがより良く発生する上記洗浄液５の
液面１０の高さＨとして予め設定しておくことにより、
上記法す槽ｌに供給された上記洗浄液５の液面１０を上
記予め設定された液面の高さＨとせしめ、これを保つこ
とができる。−方この時、上記遮断用蓋部４と上記ワー
ク投入開口部３の上面との間に上記遮断用パッキング９
が設けられているので、上記遮断がより完全になる０次
いで上記加圧用シリンダーピストン８に油圧をかけて付
勢せしめる。（第２図参照）この時、上記洗浄槽１内に
は空気が存在しないので。

上記加圧用シリンダーピストン８はほとんど挙動しない
が、第２図では説明の便宜上、上記加圧用シリンダーピ
ストン８が挙動するように示してある０次いで上記加圧
用シリンダーピストン８の付勢により、上記洗浄槽ｌ中
の上記洗浄液５に静水圧Ｐがかけられる。この時、上記
静水圧Ｐによる加圧時に於いても、上記遮断用蓋部４に
より上記洗浄液５の液面１０の高さは、予め設定された
高さＨのまま保たれる０次いで、上記洗浄槽１中の上記
洗浄液５の内圧が高まり、キャビテーションをより良く
発生せしめる圧力となったら、上記超音波振動子１４に
より超音波を発生せしめ、上記ワーク２の洗浄マ・バリ
取りを行なう、（第３図参照） 以上のように、上記洗浄液５が上記遮断用蓋部４により
外気から遮断されているので空気が溶解することがなく
、上記洗浄液５を脱気された状態に維持することが容易
にできる。更に上記洗浄液５に上記加圧用シリンダーピ
ストン８により静水圧Ｐをかけ、上記キャビテーション
がより良く発生する圧力とせしめることができる。しか
も同時に、上記遮断及び加圧の際、上記洗浄液５の液面
１０の高さを、予め設定された高さＨに保ち、上記キャ
ビテーションをより良く発生せしめて上記ワーク２の洗
浄及びバリ取りを行なわせしめることができる。

ここで、第３図に示した特性グラフは、上記洗浄液５に
かける静水圧の高さと、上記洗浄液５中に発生するキャ
ビテーションの発生率との相関関係を示すものである。

そして、上記洗浄液５として、この例ではフロン１１３
を採用するものとするが、フロン１１３以外にもフロン
１１２、イソプロピルアルコール（ＩＰＡ）、エタノー
ル、塩化メチレン、トリクレン、パークロルエチレン、
　１１１トリクロールエタン、及びそれらの共沸物そし
て水等の各液体を使用でき、上記各液体に応じて上記キ
ャビテーションが発生しやすい圧力が異なるので、上記
特性グラフも上記各液体にほぼ共通する特性曲線を示し
たものである。

次に第４図及び第５図に第２実施例を示す、この第２実
施例では第１実施例との差異のみを詳述する。

この例では上記ワーク投入開口部３を遮断し、更に上記
洗浄液５に静水圧Ｐをかけるための手段は遮断加圧用プ
レート１１である。そして上記遮断加圧用プレートｌｌ
は平板状で上記ワーク投入開口部３の上方にあり、更に
その上方の遮断加圧用シリンダーピストン２９により上
下される。そして、その下方のワーク投入開口部３を囲
むようにして遮断加圧用パッキング１２が設けられてい
る。この遮断加圧用パッキング１２は弾性体で成る。

そしてこの第２実施例を用いて上記ワーク２の法枠及び
バリ取りをする時には次のようにして行なう、まず、上
記遮断加圧用プレート１１を上記遮断加圧用シリンダー
ピストン２９により上方に持ち上げるようにしておき、
上記ワーク投入開口部３からワーク２を投入する０次い
で上記供給用バルブ２７を開いて上記洗浄液５を上記洗
浄槽１内に供給する０次いで、上記洗浄液５の液面１Ｇ
が上記遮断加圧用パッキング１２の上級の高さに達した
ら上記供給用バルブ２７を閉じる。この時の上記遮断加
圧用パッキング１２の上級の高さを、上記キャビテーシ
ョンがより良く発生する洗浄液５の液面１０の高さＨと
して予め設定しておくことにより、上記洗浄槽ｌに供給
された洗浄液５の液面１０の高さを上記予め設定された
高さＨとせしめることができる。（第４図参照）次いで
上記遮断加圧用プレートｌｌを下方に降ろす、この時、
上記遮断加圧用プレート１１の下面１３が、上記遮断加
圧用パッキング１２上縁の高さにある上記洗浄液５の液
面１０と接するようにする。従って上記洗浄液５の液面
１０の上方の空気は周囲に送られ、上記洗浄槽１内の上
記洗浄液５は、液面１０の高さを上記予め設定された高
さＨに保ったまま、外気から遮断される。

次いで上記遮断加圧用シリンダーピストン２９により、
上記遮断加圧用プレートｌｌに下方に静水圧Ｐをかける
。この時、上記洗浄槽ｌ中に空気は存在しないので、上
記遮断加圧用プレート１１はほとんど挙動せず、上記遮
断加圧用パッキング１２の変形のみにより、上記遮断加
圧用プレート１１の加圧は十分に行なわれる。そして、
上記遮断加圧用プレート１１の下面１３がほとんど挙動
しないので、上記静水圧Ｐによる加圧時に於いても上記
洗浄液５の液面１０の高さは、予め設定された高さＨの
まま保たれる。（第５図参照）次いで上記洗浄槽ｌ中の
上記洗浄液５の内圧が高まり、キャビテーションをより
良く発生せしめる圧力となったら、上記ａ　合波振動子
１４により超音波を発生せしめ、上記ワーク２の洗浄、
バリ取りを行なう。

この第２実施例による効果は、第１実施例の場合とほぼ
同様であるが、この第２実施例によれば、上記遮断加圧
用シリンダーピストン２９及び遮断加圧用プレート１１
のみにより、上記洗浄槽ｌ中の上記洗浄液５の遮断及び
加圧を行なうことができ、第１実施例に比して、上記遮
断及び加圧の各々のために２つのシリンダーピストンを
必要とせずとも本発明を実施できる。

［効果］ 以上詳述した通り、本発明によると次の効果がある。

請求項第１項の発明によれば、上記洗浄槽中の上記洗浄
液を遮断することにより上記洗浄液への空気の溶解を防
止して脱気状態を維持でき、更に上記洗浄槽中の上記洗
浄液に静水圧をかけて加圧することにより上記洗浄液の
圧力を上記キャビテーションがより良く発生する適正な
圧力としながら、しかも同時に上記遮断及び加圧の際に
は上記洗浄液の液面の高さを予め設定された高さに保つ
ことにより上記キャビテーションをより良く発生せしめ
るための上記洗浄槽中の上記洗浄液の占める空間の大き
さ及び形状を保つことのできる洗浄、バリ取り等に於け
る超音波放射方法が提供できる。

更に、請求項ｗＩＪ２項の発明によれば、上記遮断用蓋
部及び上記遮断用パッキング並びに上記空気抜き管によ
り上記洗浄槽の上記ワーク投入開口部の位置で上記洗浄
液を遮断して上記脱気状態を維持でき、更に上記加圧用
シリンダーピストンにより上記洗浄液に静水圧をかけて
加圧することができ、しかも同時に上記遮断及び加圧の
際にも上記洗浄液の液面の高さを予め設定された高さに
保つことにより、上記請求項第１項の発明を実現できる
洗浄、バリ取り等に於ける超音波放射装置が提供できる
。

また、請求項第２項の発明によれば、上記遮断加圧用プ
レートにより上記遮断加圧用パッキングの上端を予め設
定された高さとする上記洗浄液の液面に接するようにし
て上記洗浄槽中の上記洗浄液を上記ワーク投入開口部の
位置で遮断でき、更にその位置で上記遮断加圧用シリン
ダーピストンにより上記遮断加圧用プレートが上方から
付勢されて上記洗浄槽中の上記洗浄液に静水圧をかけて
加圧でき、しかも同時に上記遮断及び加圧の際には上記
洗浄液の液面の高さを上記予め設定された高さに保つこ
とにより、−上記請求項第１項の発明を実現できる洗浄
、バリ取り等に於ける超音波放射装置が提供できる。

【図面の簡単な説明】

添付図面第１図及び第２図並びに第３図は本発明の第１
実施例を示し、 第１図は洗浄液５を外気から遮断する状態の断面図を含
む正面図、 第２図は洗浄液５を加圧する状態の断面図を含む正面図
。 第３図は洗浄液圧力とキャビテーション発生率との相関
関係を示す特性グラフ、 第４図及び第５図は本発明の第２実施例を示し、 第４図は洗浄液５を外気から遮断する状態の断面図を含
む正面図。 第５図は洗浄液５を加圧する状態の断面図を含む正面図
である。゛ 図中１・・・・洗浄槽、　　　　　　２・・・・ワーク
、３・・・・ワーク投入開口部、 ４・・・・遮断用蓋部、　　　５・・・・洗浄液、６・
・・・空気抜き管、　　　７・・・・開閉弁。 ８・・・・加圧用シリンダーピストン、９・・・・遮断
用パッキング、 １０・・・・液面。 １１・・・・遮断加圧用プレート、 １２・・・・遮断加圧用パッキング、 １３・・・・遮断加圧用プレートの下面、１４・・・・
超音波振動子、 １５・・・・脱気装置、　　　　１８・・・・冷却管。 １７・・・・蒸気凝縮部、　　　１８・・・・ボルト、
１３・・・・ナツト、２０・・・・電線、２１・・・・
配管、２２・・・・排出口、２３・・・・供給口、　　
　　　２４・・・・ポンプ、２５・・・・濾過器、 ２Ｂ・・・・排出用バルブ、 ２７・・・・供給用バルブ、　２９・・・・水分離器、
２９・・・・遮断加圧用シリンダーピストン、３０・・
・・遮断用シリンダーピストン、矢示Ｈ・・・・予め設
定された液面１０の高さ。 矢示Ｐ・・・・洗浄液５にかける静水圧、である。 第３図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ワークを、脱気された洗浄液が満たされた洗浄槽
   中に投入して上記洗浄液に浸漬せしめ、上記洗浄槽中に
   発生させた超音波により上記洗浄液中にキャビテーショ
   ンを発生せしめて上記ワークの洗浄、バリ取り等を行な
   うための超音波放射方法に於いて； 上記ワークを投入した上記洗浄槽中の上記洗浄液に空気
   が溶解しないように上記洗浄槽のワーク投入開口部を遮
   断し、更に上記遮断された洗浄槽中に超音波を発生せし
   める時は上記洗浄槽中の洗浄液に静水圧をかけながら上
   記超音波を発生せしめ、しかも上記洗浄槽の遮断及び静
   水圧による加圧の時には、上記洗浄槽中の上記洗浄液の
   液面の高さを予め設定された高さに保つことを特徴とす
   る洗浄、バリ取り等に於けるワークへの超音波放射方法
   。
2. （２）ワークが投入されて洗浄、バリ取り等されるため
   の洗浄槽と、上記洗浄槽中に満たされて上記ワークを浸
   漬するための、脱気された洗浄液と、上記洗浄槽中の上
   記ワークの下方に置かれて上記洗浄液中に超音波を発生
   せしめるための超音波振動子と、上記超音波振動子を駆
   動せしめるための超音波発振器と、上記洗浄液を脱気す
   るための脱気装置を有する超音波放射装置に於いて； 上記洗浄槽１上部の上記ワーク２を投入するためのワー
   ク投入開口部３の位置で上記洗浄槽１中の上記洗浄液５
   を外気から遮断するための遮断用蓋部４と、上記遮断用
   蓋部４による遮断をより完全にするための弾性体で成る
   遮断用パッキング９と、上記遮断用蓋部４により遮断さ
   れた上記洗浄槽１中の空気を外部に導くための空気抜き
   管６を有し、当該空気抜き管６の上流と下流の間には開
   閉弁７を備え、更に上記洗浄槽１中の上記洗浄液５に静
   水圧Ｐをかけるための加圧用シリンダーピストン８を有
   しており、しかも上記洗浄槽１の遮断及び静水圧Ｐによ
   る加圧の際には、上記洗浄槽１中の上記洗浄液５の液面
   １０の高さを予め設定された高さＨに保つことを特徴と
   する洗浄、バリ取り等に於けるワークへの超音波放射装
   置。
3. （３）ワークが投入されて洗浄、バリ取り等されるため
   の洗浄槽と、上記洗浄槽に満たされて上記ワークを浸漬
   するための脱気された洗浄液と、上記洗浄槽中の上記ワ
   ークの下方に置かれて上記洗浄液中に超音波を発生せし
   めるための超音波振動子と、上記超音波振動子を駆動せ
   しめるための超音波発振器と、上記洗浄液を脱気するた
   めの脱気装置を有する超音波放射装置に於いて； 上記洗浄槽１上部の上記ワーク２を投入するためのワー
   ク投入開口部３の位置で上記洗浄槽１中の上記洗浄液５
   を外気から遮断し、更に上記洗浄液５に静水圧Ｐをかけ
   るための遮断加圧用プレート１１と、上記遮断加圧用プ
   レート１１による遮断をより完全にし、更に上記遮断加
   圧用プレート１１により加圧された時に変形して上記加
   圧を可能にするための弾性体で成る遮断加圧用パッキン
   グ１２と、上記遮断加圧用プレート１１に上方から付勢
   して上記洗浄液５に静水圧Ｐをかけせしめるための遮断
   加圧用シリンダーピストン２９を有しており、上記遮断
   加圧用プレート１１はその下面１３で、上記遮断加圧用
   パッキング１２の上端の高さを予め設定された液面の高
   さＨとして上記洗浄槽１に満たされた上記洗浄液５の液
   面１０に上方から接するようにして、上記洗浄槽１中の
   上記洗浄液５を外気から遮断し、更にその高さＨの位置
   で上記遮断加圧用シリンダーピストン２９に上方から付
   勢されて上記洗浄液５に静水圧Ｐをかけるものであるこ
   とを特徴とする洗浄、バリ取り等に於ける超音波放射装
   置。