JPH0275215A - 表面弾性波共振器およびフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、表面弾性波共振器およびこれを用いた表面弾
性波フィルタに係るもので、不要な振動モードを抑圧す
る構造に関するものである。

〔従来技術〕

インターデジタル電極とそれを挟む反則器を用いて定在
波を発生させ、所定の周波数において共振する表面弾性
波共振器が各方面で用いられている。また、これを多段
に組み合わせでフィルタとして用いたり、共振器間のモ
ード結合を利用した多重モードフィルタなども利用され
ている。

この多重モードフィルタは、二個の表面弾性波（ＳＡＷ
）共振器を近接して配置し、それらを弾性的に結合させ
ると、二つの振動モードを生じさせるものである。すな
わち、対称モードと反対称モードの二つの振動モードで
あり、対称モードの共振周波数と反対称モードの反共振
周波数を一致させて、二重モードＳＡＷフィルタを構成
する。

また、単一の共振器内で二つの振動モードを生じるタイ
プのものもあり、その共振器を複数配置する多重モード
フィルタもある。

また、所望の特性を得るために、複数のＩＤＴを並べて
直列あるいは並列に接続する種々のフィルタがある。

〔課題〕

上記のような表面弾性波多重モードフィルタやその他の
フィルタにおいて、第４図に破線３５で示したように通
過帯域の上側（タイプによっては下側）にスプリアスを
生じる。これは、共振器間に必要以上の横方向の弾性的
な結合が生じ、モードの再結合が生じるためである。

一般に共振器の間隔は、」二重の再結合を防止するため
、表面弾性波の波長の１０倍程度必要であるとされてい
る。しかし、共振器間の間隔を大きくするとチノプザイ
ズも大きくなるといった問題を生じる。

また、単一の共振器内においても不要な振動モードが発
生し、特性の劣化の原因となる。

本発明は、このような問題を解決して、振動エネルギー
および弾性的な結合を調整することにより、特性の良好
な表面弾性波多重モードフィルタ等の共振器を得ようと
するものである。

また、最小のスペースで効率よく結合を調整するもので
ある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、１〜ランスデユーサ（ＩＤＴ）の端部側で生
じる横方向の不要な結合を小さくするために、ＩＤＴ端
部の基板端面側に導体パターンを配置して上記の課題を
解決するものである。

すなわち、圧電性基板表面にインターデジタル電極とそ
れにより励振される表面弾性波の伝播路上に設けた該イ
ンターデジタル電極を挟む反則器とから成る共振器にお
いて、該インターデジタル電極の端部に表面弾性波の伝
播方向に直角の方向に伸びる導体パターンを具えたこと
に特徴を有するものである。

また、これを共振器型フィルタにも用い、結合の調整に
利用するものである。

〔作用〕

上記のようにＩＤＴの端部に配置された導体パターンに
より、ＴＤＴの外側の導体パターン部分では表面弾性波
の音速が遅くなるので、この部分にＴＤＴの端部で発生
する不要な振動モードのエネルギーを集中させ、出力に
影響しないようにする。

また、共振器−間の結合においても、端部において発生
ずる不要なモード結合を抑圧することができる。

〔実施例〕

以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明す
る。

第１図は本発明の実施例を示す平面図である。

水晶等の圧電性を有する基板１０の表面に、櫛歯状の電
極が対向して交叉したインターデジタル電極（ＩＤＴ）
１１と、そこで励振された表面弾性波の伝播方向（両側
）に配置された反射器１２によって一個の共振器が構成
されている。反射器１２は表面弾性波の伝播方向に垂直
な方向に伸びるストリップ電極で構、成されており、こ
の例では全体が端部で接続されたショート型となってい
る。

ＩＤＴで励振された表面弾性波は反射器で多重反射され
、定在波を発生し、エネルギー閉じ込めが生じる。

ＩＤＴＩＩの端部には、電極指とは反対の方向、すなわ
ち基板１０の端面側に伸びる導体のストリップライン１
４が形成されている。この例では、端部のストリップラ
インが最も長く、中央に近づくにつれて短くなるように
形成している。

上記のストリップラインの代わりに、第２図のように、
端部が広がった形状の導体パターン１５を隙間なく形成
してもよい。いずれの場合にも、ＩＤＴと同時に同じ工
程で形成可能である。

この導体パターン１４は、ＩＤＴＩＩの端部で発生する
不要な振動モードのエネルギーをこの部分に集中させる
役割を果たす。この導体パターン１４によって、この部
分は表面弾性波の進行速度、音速が遅くなる。したがっ
て、振動のエネルギーがここに集中し易くなり、出力に
不要な振動モードの影響が生じにくくなる。

第３図は、本発明を表面弾性波多重モードフィルタに適
用した例を示している。水晶等の圧電性を有する基板２
０の表面に、櫛歯状の電極が対向して交叉したインター
デジタル電極（ＩＤＴ）２１ａと、そこで励振された表
面弾性波の伝播方向（両側）に配置された反射器２２ａ
によって一個の共振器が構成されている。反射器２２ａ
は表面弾性波の伝播方向に垂直な方向に伸びるストリッ
プ電極で構成されており、この例では全体が端部で接続
されたショート型となっている。

また、ＴＤＴ２１ａの電極指の長平方向、すなわち表面
弾性波の伝播方向に対して直角な方向に、ＩＤＴ２１ｂ
が配置され、同様に反射器２２ｂがそれを挟んで配置さ
れる。これによって二個の共振器が同じ基板２０上に形
成され、前記の多重モードフィルタが構成される。

この表面弾性波多重モードフィルタにおいてもＩ　Ｄ　
Ｔ２１ａ　、２１ｂの端部に、基板２０の端面に伸びる
ストリップライン２４ａ　、２４ｂが形成されている。

これによって、二つの共振器間の端部の結合を小さくす
ることができるので、不要なモード結合が生しにくくな
る。

上記のような構造の本発明による表面弾性波多重モード
フィルタの通過帯域特性を第４図の実線３６で示す。従
来に比較してスプリアスが大幅に抑圧されている。

導体パターンの形状は、上記のような例に限られるもの
ではなく、中央部に少なく、端部に多く存在するような
形状であれば、どのような形状でもよい。また、厚みを
変えて実質的に端部の導体の量を多く形成することもで
きる。

〔効果〕

本発明によれば、ＩＤＴの端部における不要な振動モー
ドの発生、および不要なモード結合を防ぐことができる
。したがって、スプリアスの発生を抑圧することができ
る。

また、それにより、共振器を近接して配置できるので、
素子の小型化も可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す平面図、第２図と第３図
は本発明の他の実施例を示す平面図であり、第４図は従
来例と本発明による場合の特性を比較した説明図である
。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）圧電性基板表面にインターデジタル電極とそれに
   より励振される表面弾性波の伝播路上に設けた該インタ
   ーデジタル電極を挟む反射器とから成る共振器において
   、該インターデジタル電極の端部に表面弾性波の伝播方
   向に直角の方向に伸びる導体パターンを具えたことを特
   徴とする表面弾性波共振器。
2. （２）該導体パターンは、該インターデジタル電極の端
   部ほど長く形成された請求項第１項記載の表面弾性波共
   振器。
3. （３）該導体パターンは、複数のストリップラインで形
   成され、該インターデジタル電極の端部ほど長く形成さ
   れた請求項第１項記載の表面弾性波共振器。
4. （４）圧電性基板表面にインターデジタル電極とそれに
   より励振される表面弾性波の伝播路上に設けた該インタ
   ーデジタル電極を挟む反射器とから成る共振器を表面弾
   性波の伝播方向に垂直な方向に複数個配置した表面弾性
   波共振器型フィルタにおいて、該圧電性基板の端面に最
   も近い該インターデジタル電極の端部に、表面弾性波の
   伝播方向に直角な方向に、該圧電性基板の端面に伸びる
   導体パターンを具えたことを特徴とする表面弾性波共振
   器型フィルタ。
5. （５）該導体パターンは、該インターデジタル電極の端
   部ほど長く形成された請求項第４項記載の表面弾性波共
   振器型フィルタ。
6. （６）該導体パターンは、複数のストリップラインで形
   成され、該インターデジタル電極の端部ほど長く形成さ
   れた請求項第４項記載の表面弾性波共振器型フィルタ。
7. （７）圧電性基板表面にインターデジタル電極とそれに
   より励振される表面弾性波の伝播路上に設けた該インタ
   ーデジタル電極を挟む反射器とから成る共振器を表面弾
   性波の伝播方向に垂直な方向に複数個配置した表面弾性
   波多重モード共振器型フィルタにおいて、該圧電性基板
   の端面に最も近い該インターデジタル電極の端部に、表
   面弾性波の伝播方向に直角な方向に、該圧電性基板の端
   面に伸びる導体パターンを具えたことを特徴とする表面
   弾性波多重モード共振器型フィルタ。