JPH026779B2 - - Google Patents

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JPH026779B2
JPH026779B2 JP57073450A JP7345082A JPH026779B2 JP H026779 B2 JPH026779 B2 JP H026779B2 JP 57073450 A JP57073450 A JP 57073450A JP 7345082 A JP7345082 A JP 7345082A JP H026779 B2 JPH026779 B2 JP H026779B2
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JP
Japan
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ethylene
copolymer
halogen
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JP57073450A
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Naotoshi Watanabe
Kazuyasu Ozaki
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Publication date
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【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の目的 本発明は(A)エチレンとα―オレフインとの共重
合体、(B)塩素化ポリエチレン、(C)ハロゲン含有物
質および/または(D)酸化アンチモンならびに(E)Si
―O結合を有する無機物質からなる難燃性組成物
に関するものであり、耐候性にすぐれ、かつ射出
成形に適した組成物を提供することを目的とする
ものである。 〔〕 発明の背景 近年における難燃性組成物の需要は増加の一途
をたどるとともに難燃性組成物に対する性能上の
要求が苛酷になつてきている。たとえば、高圧配
電線を木、建築などの工事現場に配線するさい、
造営物、樹木などの接近箇所の防護のために使用
されている建障用引留カバー類に使用される時
は、従来難燃性がUL―94規格においてV―2で
充分であつた。しかし、最近になつてそれらが前
記の接近箇所において燃焼し、溶融滴下したり、
発火事故などが多発している現状から、高難燃性
組成物が要望されている。したがつて、従来の難
燃性組成物では、難燃性が不充分のために多量の
難燃剤を添加されている。そのために充分な機械
的強度および加工性が得られないばかりでなく、
高価な難燃剤が多量に使用されているから、高価
になつている。 〔〕 発明の構成 以上のことから、本発明者らは、難燃性がすぐ
れ(UL法によつてV―0)、耐候性が良好である
ばかりでなく、射出成形に適した組成物を得るこ
とについて種々探索した結果、 (A) 〓密度が0.900〜0.940g/cm3であり、融点が
106〜130℃であり、メルト・インデツクス
(JIS K―6760にしたがつて温度が190℃および
荷重が216Kgの条件で測定、以下「M.I.」と云
う)が0.01〜100g/10分であり、実質的に炭
素数が1〜10個の側鎖アルキル基数が主鎖炭素
原子1000個当り3〜35個であるエチレンとα―
オレフインとの共重合体〓(以下〓エチレン系
直鎖状共重合体〓と云う)、 (B) 非結晶性ないし結晶性の塩素含有率が20〜50
重量%である塩素化ポリエチレン、 (C) ハロゲン含有化合物和および/または(D)酸化
アンチモン ならびに (E) Si―O結合を有する無機物質 からなり、エチレン系直鎖状共重合体および塩素
化ポリエチレンの総和に占めるエチレン系直鎖状
共重合体の含有率は40〜70重量%であり、これら
の合計量100重量部に対するハロゲン含有物質お
よび酸化アンチモンの総和は5〜50重量部であ
り、かつ無機物質の配合割合は5〜15重量部であ
る難燃性組成物が、 難燃性および耐寒性が良好であるばかりでなく、
耐候性もすぐれ、かつ射出成形に適した組成物で
あることを見出し、本発明に到達した。 〔〕 発明の効果 本発明によつて得られる組成物は、さらに下記
のごとき特徴(効果)を有している。 (1) 機械的強度(たとえば、引張強度、引張伸
び)にすぐれている。 (2) 作業性がすぐれている。 (3) 耐熱性も良好である。 (4) 難燃性については、UL規格でV―0相当品
であり、高難燃性である。 (5) 耐寒性であり、ストレス・クラツクについて
もすぐれている。 (6) 成形性が良好であるために複雑な形状を有す
る成形物も製造することができる。 (7) 耐候性がすぐれているため長期間屋外に暴露
されても、クラツクの発生がほとんどない。 本発明によつて得られる組成物は以上のごとき
効果を有しているために多方面にわたつて使用す
ることができる。代表的な用途を下記に示す。 (1) 高圧または低圧電線用のクランプカバー (2) 建障用引留カバー(造営物、樹木など) (3) 通信用引留カバー (4) ケーブルシース材 (5) 消防用耐火電線シース材 〔〕 発明の具体的説明 (A) エチレン系直鎖状共重合体 本発明において用いられるエチレン系直鎖状
共重合体はエチレンとα―オレフインとを共重
合することによつて得られる。該エチレン系直
鎖状共重合体の密度は0.900〜0.940g/cm3であ
り、0.905〜0.940g/cm3が好ましく、特に0.905
〜0.930g/cm3が好適である。このエチレン系
直鎖状共重合体の密度が0.900g/cm3未満では、
得られる組成物の剛性が充分でない。一方、
0.940g/cm3をこえると、剛性は高いが、柔軟
性が不足するため不適当である。また、融点は
106〜130℃であり、106〜125℃が望ましく、と
りわけ110〜125℃が好適である。融点が106℃
未満のエチレン系直鎖状共重合体を使用するな
らば、得られる組成物の剛性が充分でなく、ま
た耐熱性も充分でない。一方、融点が130℃を
越えたエチレン系直鎖状共重合体を使用するな
らば、得られる組成物の剛性は高いが、柔軟性
が不足するため、いずれも不適当である。さら
に、エチレン系直鎖状共重合体のM.I.は0.01〜
100g/10分であり、0.1〜50g/10分が好まし
く、殊に5〜30g/10分が好適である。該エチ
レン系直鎖状共重合体のM.I.が0.01g/10分未
満では、成形性が劣る。一方、100g/10分を
越えると、成形性は良いが、適正な剛性がない
ために良好な製品が得られない。 該エチレン系直鎖状共重合体の製造に用いら
れるα―オレフインは、炭素数が多くとも12個
のα―オレフインであり、代表例としてプロピ
レン、ブテン―1、ヘキセン―1、4―メチル
ペンテン―1およびオクテン―1があげられ
る。この共重合体における該α―オレフインの
共重合割合は通常1.0〜18重量%である。 このエチレン系直鎖状共重合体における短鎖
分岐とは、主鎖と比較して充分短かく、たとえ
ば炭素数が10未満の分岐を有するものをさす。
一方長鎖分岐とは、主鎖に対して充分比較し得
る程度の長さを持ち、たとえば炭素数が10以上
の分岐を意味する。 (B) 塩素化ポリエチレン 本発明において使われる塩素化ポリエチレン
はポリエチレン粉末又は粒子を水性懸濁液中で
塩素化するか、或は有機溶媒中に溶解したポリ
エチレンを塩素化することによつて得られるも
のである(水性懸濁液中で塩素化することによ
つて得られるものが望ましい)。一般には、そ
の塩素含有量が20〜50重量%の非結晶性又は結
晶性の塩素化ポリエチンであり、特に塩素含有
量が25〜45重量%の非結晶性及び結晶性の塩素
化ポリエチレンが好ましい。この塩素化ポリエ
チレンの前記ポリエチレンはエチレンを単独重
合又はエチレンと多くとも10重量%のα―オレ
フイン(一般には、炭素数が多くとも6個)と
を共重合することによつて得られるものであ
る。その密度は一般には0.910〜0.970/cm3であ
る。又、その分子量は5万〜70万である。 塩素化ポリエチレンの製造に原料として使用
されるポリエチレンおよびエチレン系直鎖状共
重合体はエチレン単独またはエチレンとプロピ
レンもしくはエチレンと前記のα―オレフイン
とをいわゆるチーグラー(Ziegler)触媒また
はフイリツプス触媒を用いて共重合することに
よつて得られる。チーグラー触媒は遷移金属化
合物(たとえば、チタンのハロゲン含有化合
物)または該遷移金属化合物を担体(たとえ
ば、マグネシウム含有化合物、該マグネシウム
含有化合物を電子供与性有機化合物で処理する
ことによつて得られるもの)に担持することに
よつて得られるいわゆる担体担持型固体触媒成
分と有機アルミニウム化合物とから得られるも
のである。また、フイリツプス触媒はクロムも
しくはモリブデンの酸化物またはこれらの酸化
物とジルコニウムの化合物とを担体(たとえ
ば、シリカ、シリカ―アルミナ)に担持するこ
とによつて得られる担体担持触媒あるいは該担
体担持触媒と有機金属化合物とから得られるも
のである。以上の触媒はチーグラー触媒および
フイリツプス触媒の代表的なものを示したに過
ぎず、その他の公知の触媒も適用することがで
きる。また、この共重合体の製造方法もよく知
られている方法である。 (C) ハロゲン含有有機化合物 本発明において使われるハロゲン含有有機化
合物は難燃化剤として広く知られているもので
ある。その代表例として、無水テトラクロロフ
タル酸、塩素化パラフイン、塩素化ビスフエノ
ールA、臭素化ビスフエノールS、塩素化ジフ
エニール、臭素化ジフエニール、塩素化ナフタ
リン、トリス(β―クロロエチル)ホスフエー
トおよびトリス(ジブロモブチル)ホスフエー
トがあげられる。 (D) 酸化アンチモン さらに、本発明において用いられる酸化アン
チモンは前記ハロゲン含有有機化合物の難燃化
助剤として一般に用いられるものである。代表
例としては、三酸化アンチモンおよび五酸化ア
ンチモンがあげられる。 これらのハロゲン含有有機化合物および酸化
アンチモンは前記“便覧、ゴム・プラスチツク
配合薬品”などによつてよく知られているもの
である。 (E) Si―O結合を有する無機物質 本発明において使われるSi―O結合を有する
無機物質のSiO2の含有量は通常少なくとも10
重量%であり、30重量%以上が好ましく、特に
50重量%以上が好適である。また、H2Oの含
有量は通常1.0〜20重量%であり、1.0〜15重量
%が望ましく、とりわけ1.5〜15重量%が好適
である。さらに、該無機物質の粒径は一般には
10ミリミクロンないし30ミリミクロンであり、
特に10ミリミクロンないし25ミリミクロンが好
ましく、特に15ミリミクロンないし25ミクロン
の粒径を有する無機物質が好適である。 Si―O結合を有する無機物質の代表例として
は湿式法ホワイトカーボン、ケイ酸カルシウ
ム、コロイダル・シリカ、若干のカルシウム、
アルミニウム、ナトリウム、鉄などの酸化物を
含有する合成ケイ酸塩系ホワイトカーボン、超
微粉ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム
(クレー)、タルク、霞石閃長石、雲母粉、硅石
粉、ケイ藻土、ケイ砂などがあげられる。これ
らのSi―O結合を有する無機物質については、
ラバーダイジエスト社編“便覧ゴム・プラスチ
ツク配合薬品”(ラバーダイジエスト社、昭和
49年発行)第221頁ないし第253頁などによつ
て、それらの製造方法、物性および商品名など
が記載されており、よく知られているものであ
る。 (F) 配合割合(混合割合) 本発明の難燃性組成物を製造するにあたり、
エチレン系直鎖状共重合体および塩素化ポリエ
チレンの総和に占めるエチレン系直鎖状共重合
体の含有率(配合割合)は40〜70重量%であ
り、30〜70重量%が好ましく、とりわけ35〜65
重量%が好適である。これらの総和に占めるエ
チレン系直鎖状共重合体の配合割合が40重量%
未満(塩素化ポリエチレンの配合割合は60重量
%を越える)では、難燃性のすぐれた組成物は
得られるが、加工性および成形性が悪く、良好
な成形物が得られない。一方、70重量%を越え
ると、難燃性の良好な組成物が得られない。 また、エチレン系直鎖状共重合体と塩素化ポ
リエチレンとの合計量100重量部に対するハロ
ゲン含有有機化合物および酸化アンチモンの配
合割合はそれらの総和として5〜50重量部であ
り、10〜50重量部が望ましく、とりわけ10〜45
重量部が好適である。100重量部のハロゲン含
有有機化合物中のハロゲン元素量に対する酸化
アンチモンの配合割合は、一般には100〜600重
量部であり、100〜400重量部が好ましく、特に
難燃性およびブリード性の点から150〜400重量
部が好適である。 本発明の重要な点は通常の難燃剤(ハロゲン
含有有機化合物および酸化アンチモン)からな
る通常の難燃処方に加えて成形性が良好であ
り、かつ高難燃性(UL―94法でV―O)を付
与するためにエチレン系直鎖状共重合体と塩素
化ポリエチレンとの合計量100重量部に対する
Si―O結合を有する無機物質を5〜15重量部を
配合することであり、とりわけ7〜15重量部配
合することが望ましい。 本発明の組成物を製造するにあたり、エチレ
ン系直鎖状共重合体、塩素化ポリエチレン、ハ
ロゲン含有有機化合物、酸化アンチモンおよび
Si―O結合を有する無機物質はそれぞれ単独で
使用してもよく、二種以上を併用してもよい。 (G) 組成物の製造および成形物の製造など 以上の物質を均一に配合することによつて本
発明の組成物を得ることができるけれどもさら
に塩素化ポリエチレン系ゴム状物の業界および
ポリエチレンの業界において一般に使われてい
る充填剤、離型剤、酸素、オゾンおよび光(紫
外線)に対する安定剤、粘結剤、滑剤並びに着
色剤の如き添加剤を組成物の使用目的に応じて
添加してもよい。さらに、ゴム業界及び樹脂業
界において一般に使用されているイオウ加硫
剤、イオウ放出化合物系加硫剤、アミン系加硫
剤、有機過酸化物系架橋剤及び有機過酸化物系
架橋助剤の如き添加物を組成物の使用目的に応
じて添加してもよい。 本発明の組成物を製造するさい、その配合
(混合)方法は、当該技術分野において一般に
用いられているオープンロール、ドライブレン
ダー、バンバリーミキサー及びニーダーの如き
混合機を使用して混合すればよい。これらの混
合方法のうち、一層均一な組成物を得るために
はこれらの混合方法を二種以上適用してもよい
(たとえば、らかじめドライブレンダーで混合
した後、その混合物をオープンロールを用いて
混合する方法)。 また、全配合成分を同時に混合してもよい
が、配合成分のうちいくつかをあらかじめ混合
した後、得られた混合物に残りの配合成分を混
合してもよい(たとえば、エチレン系直鎖状共
重合体、塩素化ポリエチレン、ハロゲン含有有
機化合物および酸化アンチモンをあらかじめ混
合した後、得られる混合物とSi―O結合を有す
る無機物質を混合する方法)。 本発明の組成物は一般のゴム業界において通
常使用されている押出成形機、射出成形機、圧
縮成形機及びカレンダー成形機の如き成形機を
用いて所望の形状物に成形してもよい。又、塩
素化ポリエチレン又は上記のような組成物を添
加してゴム技術分野において一般に加硫(架
橋)しながら成形物を製造する方法、即ち加硫
と成形とを同時に進行させる方法を適用して所
望の形状物に成形させてもよい。 〔〕 実施例及び比較例 以下実施例によつて本発明をさらにくわしく説
明する。 なお、実施例および比較合において、引張試験
はJIS C―3005にしたがつて測定した。また、耐
熱性試験は、温度を90℃に設定したギヤーオーブ
ン中に96時間放置した後、JIS C―3005にしたが
つて測定した。さらに、加熱変形試は90±2℃に
設定した恒温構内に1時間放置した後、とり出
し、軟化などのために変形が生ずるか否かを試験
した。また、耐寒性試験は後記のようにして製造
したシート(厚さ2.5mm)を−20℃の恒温構内に
1時間放置した後、180度に屈曲し、ひび割れな
どが生ずるか否かを試験した。さらに、耐熱性試
験はJIS K―6911の5、24項、耐燃性はA法によ
つて測定した。また耐燃性はアンダーライター
ス・ラボラトリー(UL)、94法にしたがつて測定
した。 なお、実施例および比較例において使用した各
配合成分は下記のごとき形状および物性ならびに
製造方法によつて製造されたものである。 〔エチレン系直鎖状共重合体〕 エチレン系直鎖状共重合体として、密度が
0.920g/cm3であるエチレンとブテン―1との直
鎖状共重合体〔M.I.15g/10分、融点120℃、主
鎖炭素原子1000個当りの側鎖のアルキル基数 7
個、側鎖のアルキル基 主としてエチル基、以下
「PE(A)」と云う〕および密度が0.916g/cm3であ
るエチレンとヘキセン―1との直鎖状共重合体
〔M.I.23g/10分、融点―116℃、主鎖炭素原子
1000個当りの側鎖のアルキル基数 12個、側鎖の
アルキル基 主としてブチル基、以下「PE(B)」
と云う〕を使用した。 〔低密度ポリエチレン〕 低密度ポリエチレンとして、高圧法によつて製
造した密度が0.916g/cm3であるポリエチレン
〔M.I.20g/10分、以下「PE(C)」と云う〕を使用
した。このPE(C)は可成りの数の長鎖の側鎖を有
していた。 〔高密度ポリエチレン〕 また、高密度ポリエチレンとして、密度が
0.960g/cm3である、エチレン単独重合体〔M.
I.9.0g/10分、以下「PE(D)」と云う〕を用いた。 〔エチレン―ブテン―1共重合体〕 さらに、エチレン―ブテン―1共重合体とし
て、密度が0.955g/cm3であり、ブテン―1の共
重合割合が1重量%であるエチレン―ブテン―1
共重合体〔M.I.10g/10分、主鎖炭素原子1000個
当りの側鎖のアルキル基数 2個、側鎖のアルキ
ル基 主としてエチル基、以下「PE(E)」と云う〕
を使つた。 〔エチレン―酢酸ビニル共重合体〕 また、エチレン―酢酸ビニル共重合体として、
酢酸ビニルの共重合割合が20重量%であるエチレ
ン―酢酸ビニル共重合体(M.I.20g/10分、以下
「EVA」と云う)を用いた。 〔エチレン―エチルアクリレート共重合体〕 さらに、エチレン―エチルアクリレート共重合
体として、エチルアクリレートの共重合割合が41
重量%であるエチレン―エチルアクリレート共重
合体〔M.I.19g/10分、以下「EEA」と云う)
を使用した。 〔塩素化ポリエチレン〕 塩素化ポリエチレンとして、密度が0.940g/
cm3のポリエチレン(平均分子量 約20万)を水性
懸濁法によつて塩素化し、塩素含有量が30.3重量
%の塩素化ポリエチレン〔密度 1.06g/cm3、ム
ーニー粘度(ML1+4(120℃)) 82.5、非晶性、
以下「CPE(1)」と云う〕および密度が0.931g/
cm3のポリエチレン(平均分子量 約15万)を水性
懸濁法によつて塩素化し、塩素含有量が30.1重量
%の塩素化ポリエチレン〔密度 1.05g/cm3、ム
ーニー粘度 (ML1+4(120℃)) 107.0、結晶
性、以下「CPE(2)」とう〕を製造した。 〔ハロゲン含有有機化合物および酸化アンチモ
ン〕 ハロゲン含有有機化合物として、密度が1.66
g/cm3である塩素化パラフイン(分子量 約
1060、塩素含有量 約70重量%、以下「塩パラ」
と云う)を用いた。また、酸化アンチモンとして
密度が5.25g/cm3である三酸化アンチモン(以下
「Sb2O3」と云う)を使用した。 〔Si―O結合を有する無機物質〕 Si―O結合を有する無機物質として、超微粉ケ
イ酸マグネシウム(密度 2.75g/cm3、比表面積
20m2/g、粒径 0.32〜6ミクロン、SiO2含有
量 62.5重量%、MgO含有量 30.6重量%、
Fe2O3含有量 1.0重量%、H2O含有量 4.99重量
%、以下「MgO・SiO2」と云う)、ケイ酸アルミ
ニウム(密度 2.61g/cm3、粒径 2〜5ミクロ
ン、SiO2含有量 50.6重量%、Al2O3含有量
34.8重量%、H2O含有量 1.5重量%、以下
「Al2O3・SiO2」と云う)、シリカ(密度 1.95
g/cm3、比表面積 19000cm2/g、平均粒径 16
ミリミクロン、SiO2含有量 86.5重量%、H2O含
有量 13.0重量%、以下「SiO2」と云う)および
ケイ酸カルシウム(密度 2.1g/cm2、平均粒径
40ミリミクロン、比表面積 40m2/g、SiO2
含有量 72重量%、CaO含有量 10重量%、
H2O含有量 1.5重量%、以下「CaO・SiO2}と
云う)を用いた。 実施例1〜12、比較例1〜9 以上の組成成分(エチレン系直鎖状共重合体、
塩素化ポリエチレン、ハロゲン含有有機化合物、
酸化アンチモン、Si―O結合を有する無機物質)
をそれぞれ第1表に表わされる配合量(すべて重
量部)および安定剤として三塩基性硫酸鉛5重量
部(ただし、比較例1は添加せず)をあらかじめ
120〜140℃の温度範囲においてニーダーを使用し
て溶融混練しながら組成物(混合物)を製造し
た。得られた各混合物を50℃に設定したミキシン
グロールを用いてシートを作成した。得られたそ
れぞれのシートをシートカツトを使つてペレツト
を作成した。このようにして得られた各ペレツト
を押出機(径 50mm、L/D 26)を使つて シ
リンダー1の温度 130℃、シリンダー2の温度
145℃、シリンダー3の温度 150℃、ダイスの
温度 150℃および回転数 30回転/分の条件で
ペレタイスを行ないペレツトを作成した。これら
のペレツトを押出機を用いて射出成形機(日鋼社
製、5オンス、冷却時間 30秒)を使つてノズル
ヒーター温度 200℃、ヒーター1の温度 200
℃、ヒーター2の温度 170℃およびヒーター3
の温度 160℃の条件でシートを作成した。この
ようにして得られたシートの下記の物性試験用を
作成し、引張強度、耐熱性試験、加熱変形試験お
よび耐寒性試験を行なつた。さらに、耐熱性試験
は押出機で製造した前記ペレツトを用いて150℃
の温度に設定したプレス機を使つて100Kg/cm2
(ゲージ圧)の加圧下で5分間加熱プレスを行な
い、厚さが2.5mmのシートを作成し、試験を行な
つた。得られた結果を第2表に示す。
【表】
【表】
【表】 比較例 10〜19 実施例1において使つたPE(A)のかわりに、第
3表にエチレン系重合体としてそれぞれの種類お
よび配合量が示されているPE(C),PE(D),PE(E),
EVAおよびEEAまたはPE(A)とこれらのエチレン
系重合体(種類および配合量を第3表に示す)を
用いたほかは、実施例1と同様にニーダーを使用
して組成物を製造した〔CPE(1)、塩パラ、Sb2O3
およびMgO・SiO2の配合量は実施例1と同じ〕。
得られた各組成物を実施例1と同様にシートを作
成し、各シートからペレツトを製造した。このよ
うにして得られた各ペレツトをさらに実施例1と
同様に押出機を用いてペレツトを製造した。得ら
れた各ペレツトを射出成形機を使用してシートを
作成し、引張試験、耐熱性試験、加熱変形試験お
よび耐寒性試験を行つた。さらに、耐熱性試験は
実施例1と同様に加熱プレスを行い、シートを作
成して試験を行つた。得られた結果を第4表に示
す。 なお、耐燃性試験を行つたところ、すべてのシ
ートは、いずれもJIS A法で不燃性であり、UL
―94法でV―0であつた。
【表】
【表】
【表】 なお、比較例2および比較例7においては、い
ずれもシートを作成するために射出成形を試みた
が、シートを製造することができなかつた。 以上の実施例および比較例の結果から、本発明
によつて得られる難燃性組成物は、引張試験、耐
熱変性試験および耐寒性試験において良好な値を
示することが明らかであり、さらに難燃性もすぐ
れていることが明白であるから、前記のごとく高
圧または低圧電用のカバー類やケーブルシース材
などの材料として将来有望であることが明らかで
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 密度が0.905〜0.940g/cm3であり、融点
    が106〜130℃であり、メルト・インデツクスが
    0.01〜100g/10分であり、実質的に炭素数が
    1〜10個の側鎖アルキル基数が主鎖炭素原子
    1000個当り3〜35個であるエチレンとα―オレ
    フインとの共重合体、 (B) 非結晶性ないし結晶性の塩素含有率が20〜50
    重量%である塩素化ポリエチレン、 (C) ハロゲン含有化合物および/または(D)酸化ア
    ンチモン ならびに (E) Si―O結合を有する無機物質 からなり、エチレンとα―オレフインとの共重合
    体および塩素化ポリエチレンの総和に占めるエチ
    レンとα―オレフインとの共重合体の含有率は40
    〜70重量%であり、これらの合計量100重量部に
    対するハロゲン含有物質および酸化アンチモンの
    総和は5〜50重量部であり、かつ無機物質の配合
    割合は5〜15重量部である難燃性組成物。
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