JPH026726B2 - - Google Patents

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JPH026726B2
JPH026726B2 JP11702680A JP11702680A JPH026726B2 JP H026726 B2 JPH026726 B2 JP H026726B2 JP 11702680 A JP11702680 A JP 11702680A JP 11702680 A JP11702680 A JP 11702680A JP H026726 B2 JPH026726 B2 JP H026726B2
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JP
Japan
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rice
seedling
blast
soil
rot
Prior art date
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Expired
Application number
JP11702680A
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English (en)
Other versions
JPS5742611A (en
Inventor
Hiroshi Yamamura
Kazuyuki Tsujimoto
Yukinobu Murata
Katsumi Sato
Kaoru Chiba
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は育苗箱においてイネ苗に発生する病害
を省力的に且つ効率よく防除する方法に関する。
詳しくはカスガマイシンまたはその塩(以下
「KSM」という)を粒剤の形でイネの育苗箱の1
箱(大きさ:30cm×60cm×3cm)当り有効成分量
として50mg乃至2000mgの割合で播種前に育苗培土
(床土用培土と覆土用培土:以下育苗培土という)
と混和処理することを特徴とするイネ病腐敗症お
よびイネいもち病の同時防除法を提供することに
関する。 近年稚苗機械移植が全国的に普及するにつれイ
ネ病害の発生様相にも大きな変化が現われてい
る。ことに稚苗機械移植用の苗は密播されたうえ
発芽を斎一にするため28〜35℃の恒温下に2〜3
日置かれ、その後は高温多湿条件下で栽培される
ことが多くイネ籾枯細菌病菌(学名:シユードモ
ナス・グルメ、Pseudomonas glumae)に起因
するイネ苗腐敗症が多発し問題視されている。と
くに早期栽培地帯や寒冷地域においてはイネ苗の
生育初中期はビニールハウスやビニールトンネル
内で栽培管理がなされるためイネ苗いもちととも
にイネ苗腐敗症も多発傾向にある。 これまではこれらの病害のうちでイネ育苗箱栽
培においてイネいもち病を防除するには有効成分
としてイソプロチオラン(化学名:ジイソプロピ
ル−1,3−ジチオラン−2−イリデンマロネー
ト)を含有する粒剤を播種数日後乃至移植直前ま
でに育苗箱に施用する方法やプロベナゾール
(同:3−アリルオキシ−1,2−ベンゾイソチ
アゾール1,1−ジオキサイド)などを含有する
粒剤を移植3日前乃至移植直前までに育苗箱に施
用する方法が提案されている。この方法によれば
各粒剤の通常施用量でイネいもち病を実用的に防
除することができるが、前記したようなイネ苗腐
敗症に対しては全く防除効果を有しない。またこ
れらの薬剤を通常使用量以上に多量に施用しても
イネ苗腐敗症に対して防除効果を高めることがで
きないばかりかイネの生育を抑制するという好ま
しからざる結果しか与えない。また、イネ苗腐敗
症の原因となるイネ籾枯細菌病菌に対してKSM
と同様な抗生物質であるストレプトマイシンがin
vitroで強い抗菌活性(MIC 50ppm)を示すこと
が知られている。しかし、その既知の防除方法、
すなわち、播種後土壌潅注や粉状剤を育苗培土と
混和しても、稲に生育抑制などの強い薬害を与
え、実用的な使用は不可能である。また、病原菌
が種籾中に寄生していることから種子消毒による
防除が考えられるが、この方法により卓効を示す
薬剤がない。したがつて、育苗箱栽培において
は、イネいもち病を防除しえても、苗腐敗症を防
除できないのが現状である。したがつて、イネ育
苗箱栽培においてイネいもち病のみならずイネ苗
腐敗症を実用的に防除しうる薬剤と防除技術の確
立が要望されている。 本発明者等はこのような要望に合致した新規な
育苗箱施用薬剤とその使用技術を開発するために
鋭意検討した。その結果、KSMを粒剤の形でイ
ネ育苗箱の1箱(大きさ:30cm×60cm×3cm:本
田10アール当り平均16〜18箱の稚苗を使用)当り
有効成分量として50mg乃至2000mgの割合でイネの
播種前に育苗培土と混和処理することによりイネ
には全く薬害を与えることなくイネいもち病と従
来の薬剤では防除困難であつたイネ苗腐敗症を同
時防除し得ることを見い出した。特にいもち病に
対しては1000mg未満では苗いもち病に有効である
が1000mg以上になると更に本田へ移植した後に発
生する葉いもち病にも卓効を有するものである。 KSMは粉剤、水和剤、乳剤などに製剤化して
イネの茎葉部に直接散布することによつてイネい
もち病を防除し得る薬剤である。しかしながら、
KSMは適期に散布しなければ期待どおりの防除
効果を発揮しない。またKSMを含有する水和剤
または液剤の希釈液を育苗培土に潅注したのでは
イネ苗腐敗症にはほとんど防除効果を有さないば
かりかKSMの有する特異なイネいもち病防除効
果さえ十分に発揮し得ないという欠点を有する。
このようなKSMを従来の使用方法とは全く異な
り前記のように粒剤としてイネ育苗箱にその1箱
当り有効成分量で50mg乃至2000mgという少薬量を
播種前に育苗培土と混和処理することによりイネ
いもち病とイネ苗腐敗症を同時に防除し得るとい
うこれまで当業者がなし得なかつた新知見を得る
に至つたのである。このような知見はKSMを含
有する粉剤、水和剤、乳剤などをイネの茎葉に散
布することによるイネいもち病防除技術やイソプ
ロチオラン粒剤などによるイネ稚苗期での育苗箱
処理技術などからは当業者といえども予期しえな
かつたものであり、KSMの新規な応用技術とし
ては勿論のこと育苗箱におけるイネいもち病防除
剤およびイネ苗腐敗症防除剤ならびに防除技術と
して極めて実用性が高い。 このようなKSMの従来にみられぬ優れた作用
性を効率よく利用するためには単にKSMを含有
する粒剤を育苗培土と混和処理するのみであり、
その他は従来の育苗箱栽培法に準じるものであ
る。 本発明で使用する粒剤は農薬製造上通常の方法
によつて製造することができ、粒径は農林水産省
の農薬登録申請上、定められている297〜1680μ
mに包含するものである。また本発明において使
用されるKSMの有効成分量は現在普及している
育苗箱の1箱の大きさと1箱当りに播種するイネ
種籾乾重量(約200g)を基準としているが、育
苗箱の大きさや乾重量が変更されればそれにした
がつて適宜有効成分量を増減して使用する技術を
も包含するものであることはいうまでもない。 以下に実施例を挙げるが本発明は実施例のみに
限定されるものではない。なお実施例中で部とは
重量部を示す。また、KSMは塩酸塩を使用した。 実施例 粒剤 KSM1.15部、リグニンスルホン酸カルシユウ
ム3部およびタルク・クレー混合物95.85部を十
分に混練し造粒し乾燥した後整粒して粒剤を得
た。 次に本発明の防除法による病害防除効果を試験
例によつて説明する。 試験例 (イネ籾枯細菌病菌によるイネ苗腐敗症および
苗いもち病防除効果試験) 育苗培土混和処理(全層混和処理) 実施例に準じて調剤したKSMを1%含有する
粒剤の一定量と市販の粒状培土(クレハ粒状培
土)2.4Kgを十分に混合しそのうちの1.8Kgを床土
として育苗箱につめた(残部0.6Kgは覆土用とし
た)。ついで、育苗箱の1箱当り2の水をじよ
露を用いて潅水し、催芽し鳩胸状となつたイネの
種籾を育苗箱の1箱当り乾物重換算で200gずつ
播種した。そして播種して覆土した後は32℃の恒
温器中に2日間保つて出芽処理し、その後はビニ
ールハウス内で栽培管理した。 (1) イネ苗腐敗症の発病調査は播種10日後に育苗
箱の5分の1について腐敗枯死苗数および葉鞘
褐変苗数を調べ、次式により発病度を求め無処
理区の発病度との対比からイネ苗腐敗症防除価
(%)を算出した。 発病度=
腐敗枯死苗数×10+葉鞘褐変苗数×3/総調査苗数×10 ×100 (2) 苗いもち病防除効果については播種15日後に
イネいもち病菌胞子懸濁液(胞子濃度は光学顕
微鏡150倍の1視野当り150個)を育苗箱当り15
mlずつ噴霧接種し24℃の湿室内に20時間保つ
た。接種した後は再びビニールハウス内に移し
接種6日後に育苗箱の1箱当り300本の苗につ
いて第2葉のいもち病拡大性病斑数を調査し、
次式によりいもち病防除価(%)を算出した。 防除価=(1−A/B)×100 但し、Aは処理区における調査300葉(第2
葉)のいもち病拡大性病斑数の合計を示し、B
は無処理区における調査300葉(第2葉)のい
もち病拡大性病斑数の合計を示す。 (3) 移植後の葉いもち防除効果の検討は次のよう
に行つた。風乾した水田土壌3.2Kgをワグネル
ポツトにつめ1ポツト当り硫安3g、過燐酸石
灰3.6gおよび塩化カリ1gを施肥し水を加え
よく撹拌して水田状態とした。ついで播種20日
後の2.3〜2.5葉期となつたイネ苗5〜7本を育
苗培土をつけたまま1株としてポツト当り3株
ずつ手植した。移植5日後(3.0葉期)および
10日後(4.0葉期)の2回に亘つて1回当りイ
ネいもち病菌胞子懸濁液(胞子濃度は光学顕微
鏡150倍の1視野当り150個)をポツト当り3ml
ずつ噴霧接種した。接種した後は温度24℃で相
対湿度が85〜95%の制御温室内に移し接種6日
後に接種時の最上展開葉のいもち病拡大病斑数
を調査し次式によりいもち病防除価(%)を算
出した。 防除価=(1−C/D)×100 但しCは処理区における調査1葉(接種時の
最上展開葉)の平均いもち病拡大性病斑数を示
し、Dは無処理区における調査1葉(接種時の
最上展開葉)の平均いもち病拡大病斑数を示
す。 なお本試験例でのイネ苗腐敗症防除効果試験で
用いた罹病籾は前年度圃場において出穂初期およ
び穂揃期にイネ籾枯細菌病菌懸濁液(菌濃度108
個/ml)を噴霧接種して得た品種「ササニシキ」
の種籾である。 また、本試験例でのイネいもち病防除効果試験
で用いた種籾は岡山県産の品種「朝日」である。 また対照とした潅注区は播種し覆土する前また
は出芽処理した後に所定濃度の薬液を育苗箱の1
箱当り500mlずつ潅注した。試験は1区3連制で
行ないその平均防除価を算出した。その結果は第
1表のとおりである。 【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 カスガマイシンまたはその塩類を粒剤の形で
    イネ育苗箱の1箱(30cm×60cm×3cm)当り有効
    成分量として50mg乃至2000mgの割合で播種前に育
    苗培土(床土用培土と覆土用培土)と混和処理す
    ることを特徴とするイネ苗腐敗症およびいもち病
    の同時防除法。
JP11702680A 1980-08-27 1980-08-27 Simultaneous controlling method of seedling rot and blast of rice plant Granted JPS5742611A (en)

Priority Applications (1)

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JP11702680A JPS5742611A (en) 1980-08-27 1980-08-27 Simultaneous controlling method of seedling rot and blast of rice plant

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JP11702680A JPS5742611A (en) 1980-08-27 1980-08-27 Simultaneous controlling method of seedling rot and blast of rice plant

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Publication Number Publication Date
JPS5742611A JPS5742611A (en) 1982-03-10
JPH026726B2 true JPH026726B2 (ja) 1990-02-13

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ID=14701600

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JP11702680A Granted JPS5742611A (en) 1980-08-27 1980-08-27 Simultaneous controlling method of seedling rot and blast of rice plant

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP5300114B2 (ja) * 2001-09-26 2013-09-25 クミアイ化学工業株式会社 育苗箱

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JPS5742611A (en) 1982-03-10

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