JPH0264169A - カチオン電着性ゲル化微粒子重合体及びその製造方法 - Google Patents

カチオン電着性ゲル化微粒子重合体及びその製造方法

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JPH0264169A
JPH0264169A JP21366188A JP21366188A JPH0264169A JP H0264169 A JPH0264169 A JP H0264169A JP 21366188 A JP21366188 A JP 21366188A JP 21366188 A JP21366188 A JP 21366188A JP H0264169 A JPH0264169 A JP H0264169A
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JP
Japan
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cationic
group
water
colloidal silica
acrylic copolymer
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Application number
JP21366188A
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English (en)
Inventor
Kenji Yamamoto
健治 山本
Jiro Nagaoka
長岡 治朗
Tadayoshi Hiraki
忠義 平木
Kiyoshi Kato
清 加藤
Yasuyuki Hirata
靖之 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカチオン電着性ゲル化微粒子重合体およびその
製造方法に関し、さらに詳細には、加水分解性アルコキ
シシラン基及びカチオン性基を含有するアクリル系共重
合体とカチオン性酸性型コロイダルシリカとの混合物を
水分散化し、粒子内架橋せしめてなるコロイダルシリカ
含有カチオン電着性ゲル化微粒子重合体、並びにアクリ
ル系共重合体の粒子内架橋を水分散化後50℃以上に加
熱するか、あるいはシラノール基縮合触媒の存在下で水
分散することにより行なうコロイダルシリカ含有ゲル化
微粒子重合体の製造方法に関する。
(従来技術) 粒子内の架橋反応によりゲル化された微粒子重合体及び
その製造方法は従来から広く知られており、例えば、少
なくとも2個のエチレン性二重結合を含む架橋用単量体
を含有する単量体混合物を水系で乳化重合せしめる方法
(英国特許第967051号明細書、特開昭63−63
761号公報)、グリシジル(メタ)アクリレートと(
メタ)アクリル酸などを含有する単量体混合物を分散安
定剤を用いて非水系で分散重合せしめると同時にこれら
の官能基を反応せしめる方法(特公昭57−34846
号公報)などが知られている。特に、水系でアルコキシ
シランモノマーを用いて製造する方法としては、アルコ
キシシランモノマーと他の七ツマ−の混合物を水系媒体
中で非反応性界面活性剤を用いて乳化重合する方法(特
開昭60−181173号公報)、アルコキシシランモ
ノマー(メタ)アクリル酸及びその他の七ツマ−を共重
合した後水分散せしめてアルミ建材用つや消し電着塗膜
を得る方法(特開昭59−67396号公報)、アルコ
キシシラン基及びカルボキシル基を含有するアクリル重
合体とコロイド状シリカを組み合わせた水溶液組成物(
特公昭61−47178号公報)、アルコキシシラン基
とカチオン性基を含有するアクリル共重合体を水分散化
し、粒子的架橋せしめる方法(特願昭62−05414
1号)等が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 従来の方法によって得られるゲル化微粒子重合体は、塗
料組成物のレオロジー特性や塗膜の物理特性に影響を及
ぼし、その結果塗料のスプレー効率、塗膜のたれ防止、
金属性顔料のパターンコントロール等の改善に寄与する
目的で塗料組成物に添加されている。
他方、自動車工業を中心に広く用いられているカチオン
電着塗料は、つきまわり性及び膜厚の均一性などにすぐ
れており、自動車ボディなどの下塗り塗装に広く採用さ
れている。しかしながら、電着塗装による析出塗膜は、
電着時のガス発生による影響と高固形分(低溶剤量)で
あるため、般に平滑性に欠けるという欠点がある。
この平滑性の改良方法として、該電着塗膜を硬化させる
ために焼付けた際に該塗膜を溶融流動せしめることが提
案されている。特にカチオン電着塗料は一般に溶融塗膜
粘度が著しく低く、その結果、上記の方法により平滑性
は改良されるが、他方、塗膜が溶融流動しやすくなるた
め、エツジ部に硬化塗膜が殆どもしくは全く形成されず
、その部分の防錆性が著しく劣るという欠陥を生ずる。
エツジ部の防錆性を向上するために、従来例えば、防錆
鋼板を用いたり、エツジ部に防食塗料をローラーやハケ
などで塗布することが行なわれているが、コスト及び工
程数が莫大である。また、エツジ部の防錆性改善のため
に、電着塗料に顔料を多量配合したり、可塑剤成分量を
少なくする等の種々の試みもなされているが、平滑性と
エツジ部の塗膜形成性(以下、「エツジカバー性」とい
う)とは両立せず、これらの両性能を十分に満足しうる
カチオン電着塗料用レオロジーコントロール剤の開発が
強く要望されている。
(課題を解決するための手段) 本発明者らはカチオン電着塗料のレオロジーコントロー
ル剤として有用なカチオン電着性ゲル化微粒子重合体を
開発すべく鋭意研究を重ねた結果、アルコキシシラン基
およびカチオン性基を有するアクリル系共重合体とカチ
オン性酸性型コロイダルシリカとの混合物を水分散せし
め、その後アルコキシシラン基の加水分解によって生成
したシラノール基およびコロイダルシリカ表面のシラノ
ール基がンラノール基同志でおよびアクリル系共重合体
にヒドロキシル基がある場合にはさらにそのヒドロキシ
ル基と縮合して粒子的架橋が行なわれ、分散安定性が非
常に良好なゲル化微粒子を得ることができ、このものは
カチオン電着性を有し、カチオン電着塗料に添加しても
浴安定性、電着特性、塗膜の耐水性、防食性を損うこと
がなく、カチオン電着塗膜の塗面平滑性とエツジカバー
性の向上に極めて有効であることを見出し、本発明を完
成するに至った。
かくして、本発明に従えば、加水分解性アルコキシシラ
ン基およびカチオン性基を含有するアクリル系共重合体
とカチオン性酸性型コロイダルシリカとの混合物を水分
散化し、粒子的架橋せしめてなることを特徴とするコロ
イダルシリカ含有カチオン電着性ゲル化微粒子重合体が
提供される。
本発明によればさらに、加水分解性アルコキシシラン基
およびカチオン性基を含有するアクリル系共重合体とカ
チオン性酸性型コロイダルシリカとの混合物を酸で中和
して水分散化し、ついで50℃以上に加熱するか、ある
いは該混合物をシラノール基縮合触媒の存在下で水分散
化することを特徴とするコロイダルシリカ含有カチオン
電着性ゲル化微粒子重合体の製造方法が提供される。
本発明に従う上記の「加水分解性アルコキシシラン基お
よびカチオン性基とを含有するアクリル系共重合体」は
、カチオン性基、特に酸で中和されたアミノ基を水分数
基として水中において安定に分散し、かつ該アルコキシ
シラン基の加水分解によって生成したシラノール基が、
該シラノール基同志、およびさらにアクリル共重合体中
にヒドロキシル基が存在する場合にはそのヒドロキシル
基とも縮合して、−次粒子径が0.1μm以下であるコ
ロイダルシリカとともに、粒子内架橋せしめられコロイ
ダルシリカ含有ゲル化微粒子重合体を形成する。
本発明において加水分解性アルコキシシラン基およびカ
チオン性基を含有するアクリル系共重合体は、一般に、 (a)  ビニル性二重結合と加水分解性アルコキシシ
ラン基を含有する重合性不飽和ビニルシランモノマー、
及び (b)  ビニル性二重結合とカチオン性基を含有する
重合性不飽和上ツマ−を必須の七ツマー成分として含有
し且つ必要に応じて (c)  ビニル性二重結合と水酸基を含有する重合性
不飽和上ツマ−1及び/又は (d)  上記以外の重合性不飽和上ツマ−を含有する
七ツマー混合物 を共重合させることによって製造することができる。
上記(a)のビニルシランモノマーには、下記−設入 式中、Rは炭素原子数1−10個のアルキル基もしくは
アルコキシアルキル基を表わし、R′は水素原子又はメ
チル基を表わし、mは0又はlの整数を表わし、nは1
〜8の整数を表わす、 で示されるものが包含される。
前記(I)式で示されるビニルシランモノマーの例とし
ては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリス−β−メトキンニドキシンランな
どを挙げることができ、また前記(1)式で示されるビ
ニルシランモノマーの例としては、γ−アクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどを挙げる
ことができ、就中γ−メタクリロイルオキシプロピルト
リメトキシシランが好適である。
前記(b)のビニル性二重結合とカチオン性基とを含有
する重合性不飽和上ツマ−は、生成するアクリル系共重
合体に水分散性を付与するためのカチオン性基を導入す
るモノマー成分である。カチオン性基としては3級アミ
ノ基、4級アンモニウム塩基、3級スルホニウム塩基、
4級ホスフォニウム塩基などが利用でき、このうち、3
級アミノ基が特に好ましい。
ビニル性二重結合と3級アミノ基を含有する七ツマ−の
例としては、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなど
のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート(こ
れらのアルキルはいずれも好ましくは炭素原子数1〜6
個のアルキル);ジメチルアミノプロピル(メタ)アク
リルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルア
ミドなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル
アミド(これらのアルキルはいずれも好ましくは炭素原
子数1〜6個のアルキル)が挙げられる。
4級アンモニウム塩基とビニル性二重結合を含有する重
合性不飽和上ツマ−の例としては、3−アクリルアミド
−3−メチルブチルトリメチルアンモニウムクロライド
、3−メタクリルアミド−プロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、2−メタクリロイルオキシエチルトリ
メチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
前記(c)のビニル性二重結合と水酸基を含有する重合
性不飽和上ツマ−は、必要に応じてアクリル共重合体中
に水酸基を導入する七ツマー成分であり、水酸基はアク
リル系共重合体を水分散化せしめるときの親水性基とし
て及び/又は分散粒子内の架橋反応のための官能基とし
ての働きをする。該不飽和上ツマ−の例としては、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸
のヒトミキシアルキルニスエルが挙げられる。
前記(d)のその他の重合性不飽和上ツマ−はアクリル
系共重合体を構成する残りの成分であり、例えば、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート
、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ
)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシ
ル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルア
クリレートなどの(メタ)アクリル酸のアルキル(C+
〜C,、)エステル;スチレン、σ−メチルスチレン、
ビニルトルエンなどのビニル芳香族モノマー;3級アミ
ノ基を含有しない(メタ)アクリル酸のアミド誘導体;
 (メタ)アクリロニトリル;などの通常のアクリル樹
脂の合成に用いられる公知の七ツマ−を使用することが
できる。これら(d)の単量体は、生成するアクリル系
共重合体に要求される特性に応じて適宜選択され、それ
ぞれ単独で用いてもよく、あるいは、2種またはそれ以
上を組み合わせて使用することができる。
本発明におけるアクリル系共重合体を構成する前記七ツ
マ−(a)〜(d)は、以下に述べる配合割合: (a)モノマー:1〜30重量%、好ましくは3〜20
重量% (b)モノマー:5〜30重量%、好ましくは5〜25
重量% (C)七ツマー;0〜30重量%、好ましくは5〜20
重量% (d)モノマー:10〜94重量%、好ましくは35〜
82重量% の範囲で用いるのが好適である。
加水分解性アルコキシシラン基とカチオン性Xとを含有
するアクリル系共重合体を製造する別の方法として、上
記(a)〜(d)の不飽和上ツマ−の共重合に際して、
前記(b)の七ツマ−を使用する代わりに、グリシジル
基含宵不飽和ビニルモノマー(例えばグリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレートなど)を用いて共重
合を行ない、−旦グリシジル基含有アクリル系共重合体
を調製した後、該グリシジル基に2級アミンまたは3級
アミン塩を反応させて3級アミノ基または4級アンモニ
ウム塩基を導入するか、或いは2級スルフィド塩または
3級ホスフィン塩を反応させて3級スルホニウム塩基ま
たは4級ホス7オニウム塩基を導入する方法が挙げられ
る。通常は3級アミノ基を導入するのが好ましい。
上記(a)〜(d)の不飽和上ツマ−の共重合は、アク
リル系共重合体を製造するためのそれ自体既知の方法、
殊に溶液重合法によって行なうことができる。例えば上
記の七ツマー混合物を適当な溶媒中でラジカル重合触媒
の存在下に通常約0〜約180℃の蓼応温度において約
1〜約20時間反応を続けることにより行なうことがで
きる。
使用する溶媒としては該共重合反応中にゲル化が生じな
いように、生成する共重合体を溶解し、かつ水と混和し
うる溶媒を使用することが望ましい。
かかる溶媒として、例えばアルコール系溶媒、エーテル
アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エ
ステル系溶媒などが使用できる。
また、重合触媒としては、例えばアゾ系化合物、パーオ
キサイド系化合物、スルフィド類、スルフィン類、ジア
ゾ化合物、ニトロソ化合物などを用いることができる。
また、共重合反応中にアルコキシシランの架橋反応が生
じて、生成する重合体が不必要に造粒することを防ぐた
め、架橋反応の触媒となる水を除くためジメトキシプロ
パンなどの脱水剤を添加して、重合反応を行なってもよ
い。
かくして得られるアクリル系共重合体は、一般に、約1
0〜約100、好ましくは約15〜約80のアミン価:
0〜約200、好ましくは約30〜約130の水酸基価
;及び約5.000〜約loo、ooo、好ましくは約
7.000〜約30゜000の数平均分子量を有するこ
とが望ましい。
アクリル系共重合体のアミン価がlOより小さい場合に
は、概して水中への分散性が不足し粗大粒子を形成しや
すくなる。他方、アミン価が100より大きい場合には
、溶液重合の際にゲル化を起こしやすくなる。また、ア
クリル系共重合体の数平均分子量が5.000より小さ
い場合には、屡々水分敵性が不良になったりゲル化度が
低下したりする。他方、数平均分子量が100.000
より大きい場合には、重合体溶液の粘度が高くなり水分
散性が困難になる傾向がみられる。
本発明において上記アクリル系共重合体と混合して使用
し、コロイダルシリカ含有カチオン電着性ゲル化微粒子
重合体を形成するコロイダルシリカとしては、Sin、
を基本単位とする水中分散体であって、特に0.004
〜0.1pmの範囲内の平均粒子径を有するものが包含
される。本発明においては特にかかるコロイダルシリカ
の表面がカチオン性を有し、かつ分散液の状態が酸性側
のものを有利に使用することができる。
このようなカチオン性酸性型コロイダルシリカの市販品
としては、例えば「アプライドCT−300」および「
アプライドCT−400J  (旭電化工業(株)製品
)、「スノーテックス0」 (日照化学工業(株)製品
)、[カタロイド5NJ(触媒化成工業(株)製品)な
どを挙げることができる。
上記カチオン性酸性型コロイダルシリカが混合されたア
クリル系共重合体の水分散化はそれ自体既知の方法に従
って行なうことができる。例えば、前記の如くして製造
される、アルコキシシラン基とカチオン性基及び場合に
よってはさらに水酸基を含むアクリル系共重合体を、該
カチオン性基がアミノ基の場合には、該アミノ基に対し
て約0゜1−1当量の酸、たとえばギ酸、酢酸、乳酸、
ヒドロキシ酢酸などの水溶性カルボン酸などで中和し、
その後、固型分濃度が約40重量%以下になるように水
で分散することによって行なうことができる。
かくして得られるカチオン性酸性型コロイダルシリカを
含むアクリル系共重合体の水分散化物の分散粒子は粒子
内架橋させられる。粒子内架橋は、該分散物を単に長期
間貯蔵することによってもある程度可能であるが、有利
には該水分散化物を約50℃以上の温度に加熱すること
により粒子内架橋を促進するのが望ましい。或いはまた
上記アクリル系共重合体の水分教化に際して、共重合体
溶液又は水媒体中にオクチル酸錫、オクチル醜亜鉛、オ
クチル酸ジルコニウム、ジプチル錫ラウレートなどのシ
ラノール基縮合触媒を加えて、該触媒の存在下で水分散
化を行なうことによって、水分散化と同時に粒子内架橋
をも行なうことができる。
上記アクリル系共重合体とカチオン性酸性型コロイダル
シリカとの混合比率は厳密に制限されるものではないが
、一般には、固形分比でアクリル系共重合体100重量
部に対してカチオン性酸性型コロイダルシリカ1〜50
重量部の範囲が好ましく、さらには5〜20重量部の範
囲にあることがより好ましい。
このようにして製造されるゲル化微粒子重合体水分散液
は通常、約10〜40重量%の固形分含量を有する。分
散粒子の平均粒子径は、一般に1μm以下、好ましくは
0.O1〜0.3μm1より好ましくは0.05〜0.
2μmの範囲内である。
粒径の調整はアクリル系共重合体中のカチオン性基の量
およびカチオン性酸性型コロイダルシリカの種類および
量を調節することによって行なうことができ、容易に所
望の範囲のものを得ることができる。
(作用及び効果) 本発明のカチオン電着性ゲル化微粒子重合体は、通常の
カチオン電着塗料に添加すれば、凝集、異常電着、沈降
などの問題を引きおこすことがなく、共電着され、しか
も電着塗膜の加熱硬化時における流動調整剤の作用を行
なって塗膜の粘度低下を抑制する結果、エツジカバー性
に優れており、エツジ部の防錆性を向上させることがで
きるとともに、塗面平滑性の良好な塗膜を得ることがで
きる。
また、塗膜はミクロ分離構造を形成して、塗膜物性に大
きな改良効果をもたらす。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが
、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例お
よび比較例において「部」および1%」はそれぞれ「重
量部」および「重量%」を示す。
アクリル共重合体の製造例1 撹拌装置、温度計、冷却管及び加熱マントルを備えたl
Qフラスコに、イソプロピルアルコール320部を入れ
、撹拌しながら還流温度(約83℃)まで昇温した。こ
れに下記上ツマ−及び重合開始剤の混合物を還流温度下
(約8′3〜87℃)で約2時間かけて滴下した。
スチレン             272部n−ブチ
ルアクリレート       224部2−ヒドロキシ
エチルアクリレート  80部ジメチルアミノエチルメ
タクリレート144部KBM−503本       
      80部アゾビスイソブチロニトリル   
  24部本γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン(信越化学工業製) ついで、さらに30分間撹拌した後アゾビスジメチロバ
レaニトリル8部をイソプロピルアルコール120部に
溶解した溶液を約1時間かけて滴下し、約1時間撹拌後
、イソプロピルアルコール320部を投入し冷却した。
かくして固形分51%、アミン価64、水酸基価48、
数平均分子量的20.000のアクリル共重合体ワニス
を得た。
アクリル共重合体の製造例2 下記モノマー混合物を用いて製造例1と同様の方法によ
ってアクリル共重合体ワニスを得た。
スチレン               304n−ブ
チルメタクリレート       2802−ヒドロキ
シエチルアクリレート   8゜ジメチルアミノプロピ
ルアクリルアミド 56KBM−50380 得られたアクリル共重合体ワニスは固形分50%、アミ
ン価25、水酸基価48、数平均分子量的15,000
であった。
実施例1 2Qフラスコに製造例1で得たアクリル系共重合体ワニ
ス480部に撹拌しながらカチオン性酸性型コロイダル
シリカ[アプライドCT−300J(旭電化工業(株)
製品、固形分20%)196部および酢酸4.0部を加
え、約30℃で5分間撹拌した後、脱イオン水740部
を強い撹拌下で約30分かけて滴下し、75〜80℃に
昇温して約3時間撹拌を行なった。かくして固形分20
%の乳白色の粒子内架橋したカチオン性酸性型コロイダ
ルシリカ含有ゲル化微粒子重合体の分散液が得られた。
この微粒子の水中での平均粒子径は0゜08μmであっ
た。
実施例2 2Qフラスコに製造例2で得たアクリル系共重合体ワニ
ス490部に撹拌しながらカチオン性酸性型コロイダル
シリカ「アプライドCT−400J(旭電化工業(株)
製品、固形分20%)196部および酢酸3.4部を加
え、約30℃で5分間撹拌した後、脱イオン水732部
を強い撹拌下で約30分かけて滴下し、50℃に昇温し
、約4時間撹拌を行なった。かくして固形公約20%、
乳白色の粒子内架橋したカチオン性酸性型コロイダルシ
リカ含有ゲル化微粒子重合体の分散液が得られ、この微
粒子の水中での平均粒子径は0.10μmであった。
実施例3 2Qフラスコに製造例2で得たアクリル系共重合体ワニ
ス490部に撹拌しなから「アプライドCT−400J
 196部を加え、約10分間均一になるまで混合した
後、オクチル酸錫1.4部と酢酸3.4部を加え、室温
(約30℃)で5分間撹拌した後、脱イオン水730部
を撹拌下で約30分かけて滴下し、さらに室温(約30
℃)で約4時間撹拌を行なった。かくして固形分約20
%、乳白色の粒子内架橋したカチオン性酸性型コロイダ
ルシリカ含有ゲル化微粒子重合体の分散液を得た。この
微粒子の水中での平均粒子径は0.12μmであった0 比較例1 2Qフラスコに製造例2で得たアクリル共重合体フェス
490部にオクチル酸錫1.4部および酢酸3.4部を
加え約30℃で5分間撹拌した後、脱イオン水732部
を撹拌下で約30分間かけて滴下し、さらに室温(約3
0℃)で約4時間撹拌を行なった。かくして固形分約2
0%のカチオン性酸性型コロイダルシリカを含有しない
ゲル化重合体微粒子の分散液を得た。この微粒子の水中
での平均粒子径は0.09μmであった。
応用例1 ポリアミド変性エポキシ樹脂及び完全ブロックしたジイ
ソシアネートからなる固形分35%のカチオン電着用ク
リアエマルジョン(関西ペイント社製商品名、ニレクロ
ン9450)572部に実施例1で得た固形分20%の
カチオン性酸性型コロイダルシリカ含有ゲル化重合体微
粒子分散液150部及び固形分43%の下記の顔料ペー
ス1−A139.4部を撹拌しながら加え、脱イオン水
588.5部で希釈してカチオン電着塗料を得I;。
応用例2 応用例1において、カチオン性酸性型コロイダルシリカ
含有ゲル化重合体微粒子分散液として、実施例2で得た
分散液を150部使用する以外は、同様の方法でカチオ
ン電着塗料を得た。
応用例3 応用例1において、カチオン性酸性型コロイダルシリカ
含有ゲル化重合体微粒子分散液として、実施例3で得た
分散液を100部使用する以外は、同様の方法でカチオ
ン電着塗料を得た。
応用例4 ポリエステル変性エポキシ樹脂、完全ブロックしたジイ
ソシアネートおよび非イオン系アクリル樹脂からなる固
形分32%のカチオン電着用クリアエマルジョン(関西
ペイント社製商品名、ニレクロン9600)626部に
実施例1で得た固形分20%のカチオン性酸性型コロイ
ダルシリカ含有ゲル化重合体微粒子分散液150部およ
び固形分43%の顔料ペーストAl39.4部を撹拌し
ながら加え、脱イオン水534.6部で希釈し、カチオ
ン電着塗料を得た。
応用例5 固形分32%のカチオン電着用クリアエマルジョン(関
西ペイント社製商品名、ニレクロン9600)626部
に実施例2で得た固形分20%のカチオン性酸性型コロ
イダルシリカを含むゲル化重合体微粒子分教液100部
および固形分43%の顔料ペーストA139.4部を撹
拌しながら加え、脱イオン水534.6部で希釈し、カ
チオン電着塗料を得た。
応用例6 応用例4において、カチオン性酸性型コロイダルシリカ
含有ゲル化重合体微粒子分散液として、実施例3で得た
分散液を170部使用する以外は、同様の方法でカチオ
ン電着塗料を得た。
応用例7(比較例) 応用例1において、カチオン性酸性型コロイダルシリカ
含有ゲル化重合体微粒子分散液を配合しない以外は、同
様の方法でカチオン電着塗料を得た。
応用例8(比較例) 応用例4において、カチオン性酸性型コロイダルシリカ
含有ゲル化重合体微粒子分散液を配合しない以外は、同
様の方法でカチオン電着塗料を得lこ 。
応用例9(比較例) 固形分32%のカチオン電着用クリアエマルジョン(関
西ペイント社製商品名、ニレクロン9600)626部
に、固形分43%の顔料ペースト8255.8部を撹拌
しながら加え、脱イオン水668部で希釈し、高顔料濃
度のカチオン電着塗料を得た。
応用例10(比較例) 応用例6において、実施例3のカチオン性酸性型コロイ
ダルシリカ含有ゲル化重合体微粒子分散液のかわりに、
比較例1で得た、カチオン性酸性型コロイダルシリカを
含有しないゲル化重合体微粒子の分散液を使用する以外
は同様に行なった。
応用例1−10で得たカチオン電着塗料中に、パールポ
ンド#3030 (日本パー力ライジング(株)製、リ
ン酸亜鉛系)で化成処理した0、8X300X90mm
の冷延ダル鋼板(端面と平坦部との角度が45度)を浸
漬し、それをカソードとして電着塗装を行なった。電着
塗装条件は、電着塗料浴温30℃、pH65、電圧30
0Vであり、膜厚(乾燥膜厚に基づいて)20μmの電
着塗膜を形成し、電着後塗膜を水洗し、185℃l2O
分間焼付を行なった。この塗装板の性能試験結果を後記
表=1に示す。また塗膜溶融粘度の測定結果も表−1に
示す。
[性能試験方法] (*l)塗膜溶融粘度 焼付時の電着塗膜溶融粘度を転球式粘度測定法(J l
5−z−0237に準する)との対比により引っかき傷
跡の熱流動外観から評価した。数値は・最低時の粘度(
センチポイズ)を示す。
(*2)端面被覆性 平坦部の硬化膜厚が20μmとなる条件で、エツジ部角
度45°を有する鋼板に電着塗装し、所定の焼付条件で
硬化させて試験板を作成する。試験板のエツジ部が垂直
になる様にツルトスプレー装置にセットし、JIS  
22371塩水フンム試験により168時間後のエツジ
部の防食性を評価する。
@:ザビ発生全くなし 0:サビわずかに発生 ×:サビ著しく発生 (木3)塗面の平滑性 電着塗面の仕上り性を目視で評価する。
○ 良好 D はぼ良好 へ やや不良 (*4)耐衝撃性 JIS  K5400−1979 6.13.3B法に
準じて、20℃の雰囲気下において行なう。
重さ500 g、撃心の尖端直径172インチの条件で
塗膜損傷を生じない最大高さを示す(c m)。
50cmを最高値とした。
(*5)耐チッピング性 焼付電着塗装板に、さらに熱硬化性の中塗り塗料および
上塗塗料を塗装し、加熱硬化したものについて下記の試
験を行なう。
■ 試験機器: Q−G−Rグラベロメーター(Qパネ
ル会社製品) ■ 吹付けられる石:直径約15〜20mmの砕■ 吹
付けられる石の容量:約500m4■ 吹付はエアー圧
カニ約4kg/am2■ 試験時の温度:約20℃ 試験片を試験片保持台にとりつけ、約4kg/cm”の
吹付はエアー圧力で約500mQの砕石を試験片に発射
せしめた後、その塗面状態および耐塩水噴霧性を評価し
た。塗面状態は目視観察し下記の基準で評価する。
(評価) ◎ (良)二上塗り塗膜の一部に衝撃によるキズが極く
僅か認められる程度で、電着塗膜の剥離を全く認めず。
■ (やや不良):上塗りおよび中塗り塗膜に衝撃によ
るキズがみられしかも電着塗膜の剥れが僅かに認められ
る。
△ (不良):上塗りおよび中塗り塗膜に衝撃によるキ
ズが多く認められ、しかも電着塗膜の剥れもかなり認め
られる。
(*6)温水浸漬2次付着性 40’Oの水に20日間浸漬した後JISK5400−
1979 6.15に準じて塗膜にゴバン目を作り、そ
の表面に粘着セロハンテープを貼着し、急激に剥した後
の塗面を評価する。
◎:異常なく良好 O:ゴバン目の縁が僅かにハガレる程度凸:ゴバン目の
一部分がハガレる (*7)耐塩水噴霧性 素地に達するように電着塗膜にナイフでクロスカットキ
ズを入れ、これをJIS  Z2371によって100
0時間塩水噴霧試験を行ない、ナイフ傷からの錆、フク
レ巾を測定する。
(*8)2コート耐候性 焼付電着塗板上に、さらにアミノアルキド樹脂系塗料ア
ミラッククリヤー(関西ペイント社製)を35μm塗装
し、140℃、15分焼付けた。
この塗板を20時間サンシャインウエザオメーターにか
け、40℃の水中に20時間浸漬した後、塗板にクロス
カットを入れて、セロファン粘着テープで剥離試験を行
なう。この試験を繰り返し行なって剥離の生じた時間を
調べた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、加水分解性アルコキシシラン基及びカチオン性基を
    含有するアクリル系共重合体とカチオン性酸性型コロイ
    ダルシリカとの混合物を水分散化し、粒子内架橋せしめ
    てなることを特徴とするコロイダルシリカ含有カチオン
    電着性ゲル化微粒子重合体。 2、加水分解性アルコキシシラン基及びカチオン性基を
    含有するアクリル系共重合体とカチオン性酸性型コロイ
    ダルシリカとの混合物を酸で中和して水分散化し、つい
    で50℃以上に加熱するか、あるいは該混合物をシラノ
    ール基縮合触媒の存在下で水分散化することを特徴とす
    るコロイダルシリカ含有カチオン電着性ゲル化微粒子重
    合体の製造方法。
JP21366188A 1988-08-30 1988-08-30 カチオン電着性ゲル化微粒子重合体及びその製造方法 Pending JPH0264169A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7507124B2 (en) 2004-05-04 2009-03-24 Samsung Sdi Co., Ltd. Secondary battery module

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